オミクロン株の感染が急拡大する中、東京、埼玉、千葉、神奈川の首都圏4都県の知事は7日、成人の日を含む3連休に、基本的な感染対策の徹底を呼びかける共同メッセージを出した。元日に4都県で126人だった新規感染者はわずか6日で12倍の1558人まで急増し、「コロナ対応は新たなフェーズに突入した」として、オミクロン株への警戒を求めている。 3連休は各地で人出が増えると懸念され、具体的な対策として、外出は混雑時間・場所を避ける▽会食は少人数・短時間で▽会話は大声を出さず、マスクを着用▽寒くてもこまめな換気を、と呼びかけている。 7日に開いたテレビ会議で、東京都の小池百合子知事は「医療提供体制の逼迫(ひっぱく)はもとより、社会活動の基盤すら揺らぎかねない」と発言。埼玉県の大野元裕知事は「このままだとさらに強い要請を行わないといけない」と懸念を表明した。千葉県の熊谷俊人知事は「オミクロン株の陽性者が急激に増える景色を想像し、早めにルールを変えていくことが重要だ」と訴えた。神奈川県の黒岩祐治知事は、これまでの対策はデルタ株を想定してきた対策だったとして、「このままでオミクロン株にも対応できるのかが焦点となる」と述べた。 また、4都県は政府への共同要望も新たに取りまとめた。オミクロン株の特性を踏まえた政府の今後の対応方針を早急に明らかにすることなどを求めている。(笠原真) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「金融庁に疑われている」など電話 札幌の女性3400万円詐欺被害
2022年1月7日 21時30分 北海道警札幌白石署は7日、札幌市白石区在住の80代女性が特殊詐欺事件で約3400万円をだまし取られたと発表した。 署によると2019年11月中旬、女性に防犯協会職員を名乗る男から「(あなたは)ボランティアに登録されている」「大阪の人が代わりにやってくれることになった」などと電話があった。続けて災害支援団体職員を名乗る男から「大阪の人が不正融資で金融庁に疑われている」、金融庁職員を名乗る男から「あなたも共犯。拘束されないためにお金を払って」などと言われたという。 女性は金融機関で数百万円ずつ現金を引き出し、指定された東京の住所に2回にわたり現金計3400万円を宅配便で送った。金融庁職員を名乗る男からはその後も定期的に連絡があったが、昨年12月10日ごろを最後に連絡が途絶え、署に相談し被害が発覚した。署が特殊詐欺事件として調べている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「またか」「一律は理不尽」広島の飲食店、時短と酒自粛にため息
新型コロナウイルスへの感染対策を強化する「まん延防止等重点措置」が9日から広島県で適用される。対象地域は当初の5市町から13市町に拡大されることに。時短営業や酒類の提供自粛を求められる飲食店からはため息が漏れ、医療現場は感染者の急増ぶりに危機感を募らせている。 広島県では西部の広島市や廿日市市のほか、東部の福山市や尾道市なども含む13市町が重点措置の対象になった。 県内では7日、過去最多の429人の感染が確認された。前日の1・6倍だ。県の試算では、2日で2倍のペースで感染者が増えた場合、今月16、17日には感染者が8千人に近づく。 7日に記者会見した湯崎英彦知事は「異常な速さで感染が拡大し、医療逼迫(ひっぱく)の恐れが高まってくる。感染状況次第で(重点措置対象市町の)追加や緊急事態宣言はありえる」と語った。 対象地域では飲食店に午後8時までの営業時間短縮と酒類の提供停止を求め、応じた店には協力支援金を支給する。県民には外出の半減や出勤者の削減を求める。対象区域以外も含め、県内で11日以降に予定されるイベントには最大2万人の人数上限を設ける。 広島市中心部にある西日本有数の繁華街・流川。「またか」。ハイボールバーの店長山口隆太さん(38)は肩を落とした。1日の新規感染者ゼロが3週間続いた昨年12月は県外からの客もいて、満席になる日も多かったという。「(感染拡大が)思ったよりずっと速かった。酒がメインなので難しい。休業するしかない」と話した。 沖縄料理屋を営む男性(45)は「数日前から客の流れがピタッと止まった。(感染者の)人数が増えたからだと思う」と語った。営業しても売り上げは協力金の額に届かないとみて、自主的に休業を決めた。 居酒屋を営む男性(43)は感染対策を講じ、県の認証も取っていた。「営業が(一律に)制限されるのは理不尽だ」と憤る。ただ、常連客の大半は高齢といい、「店を開けても来ないから閉めた方がいいよね。葛藤はある」 医療現場は警戒を強める。広島県によると、6日時点で即応できる入院病床(483床)の使用率は26・7%。無症状や軽症の人を受け入れる宿泊療養施設(1566室)の使用率は22・5%だ。 ただ、県医師会でコロナ対策を担当する西野繁樹理事は「これまでのやり方はオミクロン株には通用しない。急速にベッドが埋まり、確実に医療崩壊が起きる」と強い危機感を示す。 これまでオミクロン株の感染者は県の指定病院の専用病床で対応してきた。西野さんは「軽症の人は自宅療養に回ってもらうなど、これまでとは異なるトリアージ(優先順位の選別)が必要だ。基礎疾患がある人や高齢者など、本当に入院が必要な人のベッドを確保しなければ」と話す。 医療従事者が医療現場で感染するリスクに加え、生活の中で感染する可能性も高まっている。沖縄ではすでに多数の医療従事者が感染し、現場への影響が懸念されている。広島市立舟入市民病院の髙蓋(たかふた)寿朗院長は「気をつけていても感染が今までより起こりやすいので、(医療従事者が)休まざるを得ない場合が出てくる」と指摘する。 広島県内では7日、多くの公立学校が授業を再開した。広島市などでは、教室をオンラインでつないだ全校集会も行われた。今後の感染状況により、休校も検討するとしている。 広島市など少なくとも13市町が8日からの3連休に予定していた成人式の延期を決めた。(宮城奈々、松尾葉奈、福冨旅史) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
米駆逐艦の小樽寄港、北海道知事「再考を」 乗員のコロナ対策に不安
米海軍のミサイル駆逐艦「ストックデール」が2月6~11日に小樽港(北海道小樽市)への寄港を打診をしていることについて、北海道の鈴木直道知事は7日の会見で、「地元の不安を払拭(ふっしょく)できない」と述べ、寄港しないよう求める考えを明らかにした。沖縄や山口など在日米軍基地がある地域で新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の感染が広がっているためで、小樽市もすでに寄港見合わせを求める考えを示している。 鈴木知事によると、外務省や厚生労働省を通じ米軍側に寄港時の水際対策などの情報提供を求めたが、現時点で回答がないという。鈴木知事は「米国では1日100万人の感染者が出ており、不安を払拭できない。速やかに寄港を再考してくれと言わなければいけない」と述べた。道は小樽市とともに早急に米側に伝えたい意向だ。 小樽市によると、寄港時は1日あたり最大で乗組員240人が上陸する見込み。2月5~12日には「さっぽろ雪まつり」が開かれており、小樽市は札幌市とも連名で寄港の見合わせを求めたいとしている。(中野龍三) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
和歌山県でオミクロン株を初確認 市中感染の可能性
和歌山県は7日、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の感染者を県内で初めて確認したと発表した。5、6日に発表した感染者のうち、40代の男女と10代女性の計3人。ゲノム解析で判明したという。 県によると、40代女性はすでに新型コロナの陽性が判明している女子大学生の家族。女子大学生は年末年始に京都府から帰省していた。10代女性も陽性者が出た大阪府でのスポーツ大会に参加していたという。 40代男性は感染経路をつかめておらず、和歌山県内での市中感染の可能性があるという。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
福岡市営地下鉄の七隈線延伸 来年3月開通 陥没事故で2年遅れ
松沢拓樹2022年1月7日 19時01分 福岡市は7日、市営地下鉄七隈線の延伸工事(天神南―博多)が来年3月に完了し、全線開通すると発表した。延伸をめぐっては2016年に、博多駅近くの掘削工事現場で大規模な道路陥没事故が起き、開業予定が遅れていた。 市交通局によると、昨年12月にトンネルの掘削工事が完了し、工期のめどがたったという。今後は延伸区間の中間地点に設ける新駅「櫛田神社前駅」などをつくる。高島宗一郎市長は7日の記者会見で「博多駅と天神の南、城南区、西区までがつながり、交通ネットワークが強固になると期待している」と話した。 七隈線は当初、20年に全線開業予定だったが、陥没事故で2年遅れ、事業費も450億円から587億円に膨らんだ。延伸区間は1・6キロ。この区間では1日約8万2千人の利用を見込んでいる。(松沢拓樹) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
瀬戸内海の「猫の楽園」様変わり シェルター設け、共生探る地域も
会員記事 小沢邦男、菅野みゆき2022年1月7日 15時00分 「猫の楽園」と呼ばれてきた小さな島が瀬戸内海にある。 周囲約7・6キロ、人口170人ほどの真鍋島(岡山県笠岡市)を訪れたのは昨年12月のよく晴れた日だった。笠岡港から定期船で約1時間。船を下りると、茶や黒、三毛の猫たちがそこかしこから現れる。防波堤やベンチに寝そべるのは10匹前後。やわらかな日差しを受けながら、体を伸ばしたり、あくびをしたり。 漁師らが余った魚を与え、船や家の周りで面倒をみる。そんな猫たちがにわかに世界の注目を集めたのは2010年。きっかけは、仏のイラストレーター、フロラン・シャヴエの旅行記だ。2カ月の滞在で見聞した島の営みを紹介しながら、猫たちをギャングになぞらえユーモラスに描いている。 ■観光客、びっくりするくらい… この記事は会員記事です。残り1233文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ひこにゃんへの年賀状、13年連続1万通超 大雪心配のメッセージも
筒井次郎2022年1月7日 15時22分 滋賀県彦根市の人気キャラクター・ひこにゃんに、今年もたくさんの年賀状が届いた。13年連続で1万通を超えた。6日、彦根城内の御殿で報道関係者に披露された。 5日現在で1万2370通。47都道府県と海外(11通)から届き、滋賀(2200通)、大阪(2099通)、京都(1015通)が多かった。昨年同時期より899通多く、最終的には数千通増えそうだ。 コロナ禍で会えないことを残念がったり、大雪を心配したりするメッセージなどがつづられた。東京五輪の競泳で2冠に輝いた地元出身の大橋悠依選手を一緒に描いたものもあった。 ひこにゃんは、お世話係を通して「いっぱい食べていっぱい歩いて、よーく寝て、元気な1年にしたい」とコメントした。住所と氏名が書かれたものには、彦根城の招待券となるひこにゃんからの年賀状が届く。(筒井次郎) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
濃厚接触の受験生、タクシーで移動可 文科省が新方針
大学入学共通テストなど入試での新型コロナウイルス対応をめぐり、文部科学省は7日、濃厚接触者と認定された無症状の受験生が、移動手段としてタクシーやハイヤーを使うのを認める方針を明らかにした。これまでは、公共交通機関を利用せず、保護者らが運転する自家用車やレンタカーを使うこととしていたが、方針を変えた。 文科省は無症状の濃厚接触者について、PCR検査で陰性▽受験当日も無症状▽公共交通機関を利用しない――との要件を満たせば、別室受験を認めるとしていた。7日、記者会見で新たな方針を発表した末松信介文科相は、自家用車のない受験生を念頭に「機会確保のため、より配慮ができないかという思いから検討を指示した」と語った。 文科省によると、利用車両が特定できるよう流しのタクシーは利用せず、タクシーやハイヤーの事業者に予約することを求める。事業者が少ない地域などに居住し予約が難しい場合には、文科省が来週中に設置する専用窓口に相談すれば、国土交通省を通じて手配してもらえるという。(桑原紀彦) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
茶道・裏千家で2年ぶり「初釜式」 密避けて茶の湯のもてなし
権敬淑2022年1月7日 12時00分 茶道三千家の一つ、裏千家の今日庵(こんにちあん)(京都市上京区)で7日、新年最初の茶会「初釜式」が始まった。昨年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で中止しており、2年ぶりの開催。参加者を裏千家の関係者に限り、12日までに計約1100人をもてなす。 会場の「平成茶室 聴風(ちょうふう)の間」には、柳の枝を輪にして長く垂らした「結柳(むすびやなぎ)」や、干支(えと)にちなんで「龍虎」の文字の掛け軸が飾られた。初日は約200人が参加。16代家元の千宗室(そうしつ)さんが濃茶(こいちゃ)を練り、15代の千玄室さんが、裏千家役員を務める京都商工会議所の塚本能交会頭ら招待客に茶を運んでもてなした。 今回は密を避けるため、いすに座る「立礼(りゅうれい)」の様式で、一人ずつに別々の器で出す「各服点(かくふくだて)」で振る舞った。梅を模した恒例の餅菓子「菱葩(ひしはなびら)」も取り分けることはせず、個別に提供した。 約20人との初席を終えた宗室さんは「例のない初釜ですが、今日の時点で最善の工夫をして開けさせていただきました。会えなかった人に会えた。改めて『一期一会』の尊さをもう一度、私たちはつかまないといけないと思います」と話した。(権敬淑) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル