吉村駿2021年12月31日 20時56分 新年の無病息災を祈り、京都市東山区の八坂神社で31日夜、境内の火を持ち帰る年越し行事、「をけら詣(まい)り」があった。午後7時半ごろ、境内3カ所にある灯籠(とうろう)でキク科の薬草オケラに火がつくと、参拝者らが、竹で編んだ「吉兆縄(きっちょうなわ)」に次々と火を移していた。 新型コロナウイルス感染対策で、神社の入り口を東大路通に面する西楼門と、北門の2カ所に限定。境内は一方通行にし、31日深夜は露店の営業もなかった。 同神社によると、をけら詣りは江戸後期に始まり、コロナ禍前は例年約25万人が訪れていたという。授かった「をけら火」を、火種にして雑煮を食べると、1年を健康に過ごせると言われている。参拝者らは、火が消えないように、吉兆縄をぐるぐると回しながら持ち帰った。 権禰宜(ごんねぎ)の東條貴史(たかふみ)さん(35)は、「をけら詣りは、疫病退散の御利益がある八坂神社で脈々と続いてきた神事。新年こそは、一刻も早くコロナが終息することを願っています」。 学生時代を過ごした京都で年越ししようと名古屋市から訪れた早戸嘉則さん(46)は、「今年はコロナで週1回しか出社できず人との距離ができてしまった。来年はコロナや病気にかからないのはもちろん、人とのコミュニケーションも早く元に戻ってほしい」と話した。(吉村駿) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
京都府内のJR山陰線、列車3本で乗客宿泊 大雪で倒木影響
2022年1月1日 1時20分 京都府内のJR山陰線で12月31日夜、大雪の影響とみられる倒木が相次ぎ、列車の運行に遅れが出た。このうち特急列車など3本が、途中の駅などで運行を停止。JRはこの3本に乗っていた乗客計約100人が車内で宿泊できるように準備した。 JR西日本福知山支社によると、31日夜、京都府綾部市などのJR山陰線で、特急列車と普通列車計3本が、運行中に相次いで倒木を見つけた。このうち特急きのさき(京都発福知山行き)2本が倒木に接触したが、けが人はなかった。 この列車3本は倒木を取り除いて運転を再開。しかし、倒木の警戒のため徐行運転が続き、後続列車を含め3本が途中駅で運行を停止したり、未明に終着駅に着いたりしたという。 同社は倒木のため、園部―綾部駅間で運転を見合わせた。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
2022年迎え明治神宮で終夜参拝再開 人出はコロナ禍前の半分程度
横山輝2022年1月1日 1時40分 2022年を迎え、明治神宮(東京都渋谷区)では2年ぶりに「終夜参拝」を再開した。参拝客数はコロナ禍前の半分ほど。広報担当者は「やっぱり家にいようかな、という人が多かったのでは」と話した。 午前0時、年越しを知らせる太鼓の低音やさい銭の「チャリン」という音、参拝客が手を合わせる音が交差した。コロナ禍前は年間300万人ほどが訪れていたが、「もっと人がいるかなと思っていた。この寒さや、オミクロン株の拡大が影響したのでは」と広報担当者。0度前後という冷え込みの中、足を運んだ参拝客は、手を合わせて思い思いに祈った。 高校時代の友達と2人で訪れた中島慶斗さん(21)は「周りにいてくれる人の健康」を祈った。コロナ禍で、人との関わりはネット上が大半。感染拡大が落ち着き、「メシ行こう」と誘ってくれた友達がありがたかった。「何げない日常が続く1年であってほしい」 夫と子ども2人の4人で訪れた安藤真弓さん(49)は「無事に1年を過ごせたことのお礼にきました」。引っ越しや長女の大学受験、長男の高校進学といった「イベント」が続いた年。「今年も、体調崩すことなく。ね?」と、ベンチコートを着込んだ長男に話しかけた。(横山輝) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「いま生きるのに必死」 大みそかの夜、炊き出しに120人が行列
コロナ禍の収束が見えない中、住まいや仕事を失った人に大みそかの食事を提供する炊き出しが31日、東京都内であった。 豊島区の東池袋中央公園では、NPO法人の「TENOHASI」が午後6時から焼き肉弁当を配布。30分前には約120人が列を作っていた。 TENOHASIは、1月2日にも同じ場所で支援をします。食料の配布は午後6時からで、なくなり次第終了します。 「やっていてほっとした。とにかくありがたい」。配布を待つ列で、黒いコート姿の男性(63)は話した。前年も同じ場所で炊き出しを利用した。「今年もやっているかも」と訪れたという。 運送会社を経営したり、個人で運送の仕事をしたりしていたが、コロナ禍に入った2020年春から仕事は激減。住まいのアパートを追われ、所有していたトラックも売った。都内の公園などで1年あまり、路上生活を続けている。 現場で感染者が出て仕事がストップ 21年もコロナ禍が完全に収… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
毎日1枚ずつ小銭集め…「月光仮面」から佐渡の交番へ大みそかの寄付
高億翔2021年12月31日 21時02分 「毎日1枚ずつ集めた小銭です 交通事故などで困っている人に少しでも役立てば幸福です 月光仮面」 2021年の大みそか、「月光仮面」を名乗る匿名の寄付が新潟県の佐渡島にある両津交番と佐和田交番に届いた。 佐渡署によると、匿名の寄付は島で1974(昭和49)年から続き、今回で49回目という。ポリ袋にたくさんの硬貨で計2万3千円余りが入っていて、「一年間財布の中の小銭を集めたものです。わずかですが交通遺児のために使ってください」などと書かれたメモも入っていた。 佐渡署の金井幸雄副署長は「寄付を頂いた方々には心から感謝申し上げます」などとコメントを出した。この「お年玉」は県の交通遺児基金に寄付し、役立ててもらうという。(高億翔) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
年越しの「相談村」、訪問者は前年の2倍に コロナ禍で生活苦しく
長期化するコロナ禍で生活が苦しくなった人たちを支援するため、弁護士らのグループが31日、「年越し支援・コロナ被害相談村」を東京都新宿区の大久保公園で開いた。自治体などの窓口の多くが閉まる年末年始に、労働や生活に関わる相談を受けたり、コメや野菜などの食料品を提供したりする場をつくっている。元日も午前10時~午後4時に同公園で開く。 労働組合や弁護士らでつくる実行委員会が前年に続いて開催した。会場には、女性のためのブースも設けられ、女性スタッフだけで相談にのる態勢が整えられている。 実行委によると、31日午後4時時点で、20代から90代の208人が訪れたという。前年の大みそかの2倍の人数だった。寄せられた相談の中には、システムエンジニアとして月収が100万円あったが、失職して今は野宿生活をしている男性(56)や、3カ月前に解雇されてアパートの家賃を払えなくなったという男性(55)など、仕事や住まいを失うケースが目立つという。 共同代表の棗(なつめ)一郎弁護士は「失業期間が長引く中で、今回は労働相談も増えている。行政は失業対策に取り組むべきだ」と話す。(藤崎麻里) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
沖縄の米軍、新たに98人感染確認 連日倍増
沖縄県は31日、在沖米軍で、新たに98人の新型コロナウイルス感染が確認されたと発表した。米軍から県に報告があった。また、県内では新たに21人のオミクロン株の感染が確認され、県内のオミクロン株の感染確認は計41人となった。 31日の在沖米軍の新規感染者数は、前日の45人から倍増した。2日前の29日は20人で、連日倍増が続いている。増加の要因について、県の担当者は「(基地内で)どう広がっているのかは情報がなく、不明」と話している。在沖米軍の感染者は、12月だけで計424人となった。 県によると、オミクロン株は本島中南部で目立つ一方、初めて離島の宮古島市でも感染が確認された。オミクロン株の疑いがある人は31日までに計48人に上るという。 県内では31日、新型コロナの新規感染者が44人確認され、半数以上の感染経路がわかっていない。(光墨祥吾) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
なぜ「ザワ」が犠牲に、真相を知りたかった 絶えない献花と悔やむ声
25人が犠牲になった大阪市北区の放火殺人事件は、12月31日で発生から2週間がたち、現場には献花に訪れる人々の姿があった。30日には、重篤な状況が続いていた谷本盛雄容疑者(61)が死亡。現場を訪れた人々からは、事件の全容が解明されないことを悔やむ声が聞かれた。 現場のクリニックが入る雑居ビル前。冷たい風の中、次々と人が訪れ、歩道脇の配電設備の周りに花を手向けた。 事件で亡くなったクリニック院長の西沢弘太郎さん(49)と小学校の同級生だった女性(48)=埼玉県=はこの日、大阪に帰省。娘を連れて、真っ先に現場を訪れた。 西沢さんのことは「ザワ」と呼び、お互いの家を行き来する間柄だったという。「彼はランドセルが緑色で、我が道を行くタイプ。楽しい人でした」。「せめて気持ちだけでも」とコーヒーを供え、ビルの4階に向かって手を合わせた。黒く焦げた窓枠や天井を見つめ、涙を浮かべた。 谷本容疑者が死亡し、事件の真相解明は難しくなる恐れがある。女性は「何とか事件の真相を聞きたかった。残念(な気持ち)しかないです」と悔やんだ。 大阪府の介護職の男性(45… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
山陽新幹線のトンネル内、コンクリート片が二つ落下 経年劣化か
安井健悟2021年12月31日 18時51分 JR西日本は、山陽新幹線の徳山―新山口駅間の第1桜谷トンネル(山口県周南市)で、天井から重さ3・3キロ(縦32センチ、横22センチ、厚さ7センチ)と2・3キロ(縦13センチ、横16センチ、厚さ5センチ)のコンクリート片二つが落下したと、12月31日に発表した。コンクリ片は上り線と下り線の線路間の溝に落下したため、列車への影響はなかったという。 JR西によると、同日午前1時半ごろ、線路を歩いて巡回していた社員がコンクリ片を確認。前回徒歩で調査した24日には落ちていなかったという。同社は毎日線路の点検をしているが、車で移動しており見つけられなかった可能性があるという。 トンネルは全長1787メートルで、1975年に完成した。JR西は、経年劣化によってコンクリ片が剝離(はくり)した可能性があるとみている。詳細な原因は今後調査するという。(安井健悟) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
若い男性ほど「フェミニストが嫌い」、なぜ? 識者の見方は
若い男性ほど「女性活躍推進施策」を支持せず、「フェミニストが嫌い」――。電通総研が11月、そんな調査結果を発表した。なぜなのだろうか。識者らに尋ねた。 電通総研の「男らしさに関する意識調査」は今年8~9月、全国の18~70歳の男性3千人を対象にインターネットで実施。18~30歳、31~50歳、51~70歳の年代別に回答を比較した。 女性に対する考え方を4段階で尋ねたところ、「フェミニストが嫌いだ」について「とてもそう思う」「そう思う」を選んだ18~30歳は約43%。31~50歳が約39%、51~70歳が約32%と、若い世代ほど高かった。 「女性活躍を推進するような施策を支持する」は18~30歳が約63%、31~50歳約62%に対し、51~70歳が約79%と中高年が若い世代を大きく上回る。「最近は男性のほうが女性より生きづらくなっていると思う」は各年代とも半数が賛同した。 韓国の調査でも同じ傾向がみられた。政府系シンクタンク「女性政策研究院」が2019年、男性3千人を対象に行った意識調査によると、伝統的な「男らしさ」を支持する男性は50代が約55%、20代が約29%と、若い世代ほど少ない。一方で、フェミニズムに反対する男性は50代の約10%に比べ、20代は約51%と顕著に多い。 同研究院の報告書は「30代以下の世代は、厳しい就職難で男女問わず、正社員のいすを取り合っている。さらに男性には約2年間の兵役という不利な条件が課されている。ネット上で反フェミニズムの言説に触れる機会も多い。こうした状況が、フェミニズムへの反感につながっている」としている。 国際基督教大を拠点にジェン… この記事は会員記事です。残り783文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 【1/24まで】2つの記事読み放題コースが今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル