2017年10月、「那須ブックセンター」は本屋の空白地域だった那須高原にオープンした。 本屋が減り続けるなか、時代に逆行して「町の本屋さん」として開いた店だ。 そんな書店を毎月13日に訪れる、小学生の女の子がいる。 レジに持ってくるのは、講談社の少女向け漫画誌「別冊フレンド」。 2年ほど前から、発売日に来ては買ってくれる。 初めのうちは目も合わせてくれず、書店で本を買うことに慣れていないように見えた。 「こんにちは」「どの連載が面白いの?」 店長の谷邦弘さん(64)が声をかけるうちに、次第に話をしてくれるようになった。 「東リベ」とのコラボで そんな女の子が、12月は発売日より前に書店を訪ねてきた。 「今月も入ってきますか?」 最新号は、漫画「東京卍リベンジャーズ」の付録つきだ。 少年向け漫画誌の人気作とのコラボ企画とあって発売前から話題に。 女の子は定期購読をしているわけでなく、書店に並んだ本を毎月買っている。 人気になりそうだと聞いて、心配になったようだ。 彼女の不安は的中していた。 すでに取次会社から「入荷ゼロ」と案内が来ていたのだ。 「おじさん頑張るから。何と… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
麻薬密売組織トップか 覚醒剤所持などの疑いで男ら逮捕 愛知県警
2021年12月15日 7時00分 覚醒剤を営利目的で所持したなどとして、愛知県警は覚醒剤取締法違反などの疑いで、薬物密売組織のトップとみられる男2人を逮捕し、14日発表した。 逮捕されたのは、イラン国籍で名古屋市北区の無職ネマティ・アスル・ベフルーズ(25)、山口県岩国市の自称塗装業中村則夫(58)の両容疑者。 薬物銃器対策課によると2人は他の者と共謀し昨年7月9日、名古屋市中区の路上で、覚醒剤約44グラム(末端価格約267万円)や乾燥大麻約25グラム(同約15万円)などを営利目的で所持した疑いがある。県警は認否を明らかにしていない。 県警は、2年ほど前にこの2人が密売組織の関係者であると把握し、捜査を開始。組織のトップで、薬物を仕入れて密売を指示していたとみている。違法薬物の取引現場を確認するなどしてきたという。 2人の関係先からは覚醒剤約43グラムや注射器、現金などが押収された。県警は、薬物の入手経路や売り上げの実態のほか、暴力団関係者の関与についても調べている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
言えなかった「バカヤロー」 弟殺した死刑囚と向き合った「80分」
犯罪被害者と加害者に、対話の場を――。加害者家族を支援するNPO法人代表や交通遺族など7人が、任意団体「犯罪に巻き込まれた人々の支援」(仮)を11月に立ち上げた。そのうちの1人が、1983年に保険金目的で弟(当時30)を殺害された大分県の原田正治さん(74)だ。許せるはずもない加害者と重ねた「80分間の対話」でみえてきた「支援のかたち」とは。 ――加害者と面会しようと思ったのはどうしてですか? トラック運転手だった弟の明男を保険金目当てで殺した雇い主の長谷川敏彦・元死刑囚と面会したのは、事件から10年後のことです。「どんな顔をしているのかな、一度会ってやろう」と思いました。原則は面会できない死刑確定後も、手紙のやりとりをふまえて拘置所にお願いしたところ、所長の裁量で面会させてもらえました。 ――面会ではどのようなやりとりがありましたか? 最初の面会時間は20分ほど。そばには刑務官がいるし、初めての経験だったので足が震えました。あっという間に終わってしまい、相手の言葉を聞くだけで精いっぱいでした。「バカヤロー」と言葉をぶつけようと思っていたのに、言えませんでした。 ただ、長谷川君は「申し訳ありませんでした」と繰り返し、「これで私はいつでも喜んで死ねます」と言いました。私の目を見て、面会部屋で同じ空気を吸うなかで謝罪の言葉を聞いたのは、私の中では大きいことでした。それまでも手紙はたくさんきていましたが、100通の手紙より、1回の面会のほうが気持ちが伝わってきました。 遺族として死刑執行の停止求める 「もっと話したい」 ――その後も面会を重ねたのは、気持ちに変化があったからですか? 必死に謝る長谷川君と話しているうちに、こちらの気持ちも、なんだか溶け出していく感覚を覚えました。でも、許したわけではないんです。今でも絶対に許せない。最大の被害者は弟ですが、僕も事件を受け入れられなくて、お酒をたくさん飲むこともありました。事件が起きて、妻とも離婚してしまいました。僕の人生も壊された。許せるはずがない。 でも、なぜ弟が殺されなければならなかったのか。「加害者と話をしないと何もわからないのではないか」と思い始めました。 ――長谷川死刑囚は2001年12月に死刑が執行されました。葬儀にも出席したそうですね。 面会は結局計4回、全部で8… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
沖縄・辺野古の設計変更不承認 国が反論「行政権の乱用」
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画をめぐり、設計変更を不承認とした県に対し、防衛省が国土交通相への不服審査請求で主張している内容が14日、関係者への取材でわかった。県の判断について「法令の趣旨や目的を逸脱して埋め立て事業を阻止する目的があることは明らか」「行政権の著しい乱用で極めて重大な違法」と反論している。 埋め立て予定海域で見つかった軟弱地盤の改良工事のため、防衛省は昨年4月に設計変更申請を県に提出。県は今年11月25日に申請を不承認とし、防衛省は国交相に不服審査請求した。防衛省は審査請求の内容を公表していない。 県は不承認の理由として、軟弱地盤に関連して重要な地点で調査が行われていないと指摘している。これに対して防衛省は、有識者会議「技術検討会」の意見などをもとに、指摘されている地点の調査がなくても、周辺3地点の調査結果で安全性は確保されていると反論している。 県は、ジュゴンに及ぼす影響について適切に情報が収集されていないなど環境保全対策が十分に行われていないことも不承認の理由に挙げた。防衛省は「適切な環境保全措置を示している」として、不承認の理由にはあたらないとの見解を示している。 防衛省は、県の審査が標準処理期間を超えているとして「殊更に処分を遅延させているとしかみえず、法令の趣旨・目的にのっとったものとはいえない」とも批判している。 行政不服審査請求は、本来は… この記事は会員記事です。残り244文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
日大前理事長「金もらったと妻に聞いた」 脱税容疑認める調書に署名
2021年12月14日 20時42分 日本大学前理事長の田中英寿容疑者(75)が脱税容疑で逮捕された事件で、前理事長が東京地検特捜部の調べに対し、リベート収入などの一部の受領と税務申告しなかったことを認める調書に署名したことが、関係者への取材で分かった。これまで現金受領を否定していたが、供述を変えた。 田中前理事長は妻と共謀し、2018年に1千万円、20年に1億840万円の計1億1840万円のリベート収入などを申告せず、計約5328万円を免れたとして所得税法違反容疑で逮捕された。妻は一部の現金を受け取り、前理事長の税務申告も担っていたとされる。 関係者によると、田中前理事長は最近になり、医療法人「錦秀会(きんしゅうかい)」前理事長・籔本雅巳被告(61)=背任罪で起訴=が18年12月に妻に渡したとされる1千万円について、「後で妻からお金をもらったと聞かされた」とし、過少申告の認識もあったと認める調書に署名したという。自身が受け取ったとされる分を含め、他の現金受領についても順次認める意向だという。 田中前理事長は11月29日に逮捕された。当初は自らや妻の現金受領を否定し、税務申告も「妻に任せていたので知らない」と供述していた。だが、妻が籔本被告の留守番電話に「たくさん頂いてありがとう」などと、現金提供のお礼とみられるメッセージを複数回残していたことが判明。前理事長は「妻が共謀で起訴されるようなら自分が全責任を負う」として容疑を認める考えに転じたという。妻は体調不良で入院中で、事情聴取は困難とみられる。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「加害者側も一緒に支えたい」 事件遺族らが支援団体立ち上げ
新屋絵理2021年12月14日 20時49分 被害者、加害者を問わず犯罪に巻き込まれた人を支えたい――。そうした思いを活動方針にした任意団体を、加害者側を支援する団体代表や被害者遺族らが共同で立ち上げた。「被害者と加害者の分断をあおらず、全ての人の支援を目指す」と訴え、14日に東京都内で会見した。 団体の共同代表は、加害者家族を支援するNPO法人「ワールド・オープン・ハート」代表の阿部恭子さん(43)、受刑者支援のNPO法人「マザーハウス」理事長の五十嵐弘志さん(57)、殺人事件遺族の原田正治さん(74)ら7人。被害者や加害者を支えてきた双方の体験をもとに、死刑制度の是非を問うシンポジウムや被害者と加害者の対話などを企画していく。団体名は今後決めるという。 共同代表の一人で、「被害者と司法を考える会」代表の片山徒有(ただあり)さん(65)はこの日の会見で、次男(当時8)をはねたダンプカー運転手に次男と同い年の息子がいるとわかったとき、「加害者との『見えない壁』が壊れた」と説明。加害者と対話することで「疑問が解けた」という被害者は多いと述べ、「適切な仲介があれば同じ人間と理解できる」と話した。(新屋絵理) 会見する団体の共同代表ら=2021年12月14日午後4時4分、東京・霞が関、新屋絵理撮影 会見する団体共同代表の阿部恭子氏。「被害者が、今後加害者にならない保証はない。被害者と加害者は分断できないはずだ」と語った=2021年12月14日午後4時4分、東京・霞が関、新屋絵理撮影 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
沖縄・辺野古の土砂投入3年 海で、陸で、移設反対の市民が抗議
【動画】土砂投入から3年を迎える辺野古基地建設現場沖でカヌー31艇含む約50人が抗議集会を行った=吉本美奈子撮影 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設計画で、政府が名護市辺野古沿岸部に土砂投入を始めて3年となった14日、移設に反対する市民らは、海上や工事車両が行き交う陸上で抗議の声を上げた。 海上では、工事が進む護岸付近で、カヌー31艇と抗議船に乗った約50人が反対集会を開き「STOP埋め立て」「沖縄の未来は沖縄が決める」と書かれたパネルを掲げた。 4年前から海上での抗議行動に加わる安里邦夫さん(49)は、沖縄が日本に復帰した1972年生まれで、普天間飛行場に隣接する普天間第二小の出身。名護に約10年住んでいたこともある。しかし、基地問題をめぐって声をあげるべきだと考えるようになったのは、子どもが生まれてからという。「辺野古移設は、口先だけ寄り添う日本政府の象徴。(抗議が)すぼんでしまったらいけない」 陸上でも、工事車両が出入りする米軍キャンプ・シュワブのゲート前で抗議集会が開かれ、約220人(主催者発表)が参加。約50キロ南の浦添市から駆けつけた石井祺宜さん(76)は「土砂の投入量はまだ1割にも満たない。政府のやり方に踊らされず、あきらめずに声を上げていきたい」と語った。集まった人たちは玉城デニー知事が政府の設計変更を不承認としたことを受け、「工事は中止すべきだ」「知事の判断を後押ししよう」などと訴えた。(吉本美奈子、福井万穂) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ディズニーリゾート、お菓子「1商品1個」購入制限 「なにごと?」
東京ディズニーリゾートでお菓子が在庫不足となり、園内の店舗で買えなくなっている。14日からはアプリを使ったオンライン購入しかできず、買う点数も制限され、ファンからは悲鳴が上がる。 「7カ月ぶりにディズニー行けるのにパーク内でお菓子買えないとか何事www」 「アプリでしか買えないとなるとスマホ使えない人から苦情とか来ないかな?」 「お土産にチョコクランチ買えないってどうなの????」 お菓子と食品類の販売制限に関して、ツイッターではディズニーファンのつぶやきが相次いでいる。 月に2~3回ディズニーに行くという都内の専門学校生の男性(20)が取材に応じた。14日にディズニーランドに行くと、ふだんはお菓子が売られている店舗にまったくお菓子がなく、キャラクターのぬいぐるみなど雑貨しかなかったという。 男性がお気に入りだという「パスタスナック」もなかった。「お菓子が完全になくなっていて寂しいし、悲しい。アプリで買えると言われても、手にとって見られないのは不満です」 「ランド」と「シー」を運営するオリエンタルランド広報部によると、今月10日からは「1人1商品につき3個まで」としていた。 この制限が14日からはさらに厳しくなった。入園者によるアプリでの購入だけにしたうえ、「1商品につき1個まで」に制限し、後から宅配する仕組みだ。 専門学校生の男性は「ディズニーのおみやげといえばお菓子。オンラインで買うことで、友達や家族にすぐ渡せないとなると、もやもやする人は多いと思う。なんでこんなことになったのか不思議です」と話した。 なぜ在庫不足なのか。 オリエンタルランドによると… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
滋賀・彦根市のラーメン店に軽乗用車突っ込む 4人が救急搬送
安藤仙一朗2021年12月14日 22時10分 14日午後6時ごろ、滋賀県彦根市蓮台寺町のラーメン店に軽乗用車が突っ込んだ。彦根署と市消防本部によると、当時店内には店員と客が合わせて10人ほどおり、ガラス片が刺さるなどして4人が救急搬送された。4人とも搬送時は意識はあったという。 軽乗用車を運転していたのは20代の男性で、操作を誤ったとみられるという。店内にいた大学生の男性(23)は「車が店の真ん中ぐらいまで入り込み、カウンターで食事をしていたお客さんにガラス片が当たった」と話した。(安藤仙一朗) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
元ユーチューバー「へずまりゅう」控訴棄却 会計前の魚食べ有罪判決
2021年12月14日 21時00分 「へずまりゅう」を名乗りユーチューバーとして活動中、スーパーで会計前の魚の切り身を食べたなどとして窃盗などの罪に問われ、一審で有罪判決を言い渡されたフリーター原田将大被告(30)の控訴審が14日、名古屋高裁であった。鹿野伸二裁判長は「一審判決は不合理とはいえない」として控訴を棄却した。 一審・名古屋地裁岡崎支部は、昨年5月下旬に愛知県岡崎市のスーパーで魚の切り身1点(販売価格428円)を食べて盗んだなどとして、懲役1年6カ月保護観察付き執行猶予4年(求刑懲役1年6カ月)の判決を言い渡した。原田被告が不服として控訴していた。 控訴審で弁護側は、商業施設は魚の切り身を金に換えたいという意思があり、原田被告には対価の支払いを免れる意思はないとして、窃盗罪は成立しないなどと主張した。 鹿野裁判長は、商業施設が定める手順が守られなければ、多数の商品を管理できず、営業に重大な影響を及ぼすとして弁護側の主張を退け、「動画視聴者の興味を引くような面白い『絵になる』と考えて行為に及んだ」と述べた。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル