2021年11月23日 7時54分 福岡県警が覚醒剤密売の疑いで暴力団幹部の自宅を家宅捜索。ところが、なかなか覚醒剤が見つからない。窓を開けた捜査員が、ある痕跡に気がついた。それをたどると、雨どいの中から――。 県警は22日、覚醒剤を密売したとして、指定暴力団・工藤会系組幹部の木村道直容疑者(57)=北九州市八幡東区春の町3丁目=らを覚醒剤取締法違反などの容疑で逮捕、福岡地検小倉支部に送検し捜査を終えたと発表した。容疑をおおむね認めているという。自宅の雨どいに約380万円相当の覚醒剤が隠されていた。 薬物銃器対策課によると、木村容疑者は6月24日、北九州市八幡東区で、覚醒剤約2グラムを長崎市内の男宛てに宅配便で送ったほか、昨年11月~6月に福岡、香川、長崎など6県の客に密売したなどとして、計7回逮捕された。客14人が覚醒剤の譲り受けの容疑などで逮捕、知人の女も木村容疑者と共謀した疑いで逮捕された。 県警は、木村容疑者宅で覚醒剤約62・8グラム(末端価格約378万円)、未使用の注射器や計量器、売り上げとみられる現金約160万円などを押収した。工藤会の組織的関与は判明していないという。 家宅捜索では室内から覚醒剤が見つからなかったが、部屋の窓を開けた捜査員が、裏手の家の擁壁に足場のような跡を発見。よじ登って容疑者宅の雨どいのふたを外すと、食品保存容器3箱に覚醒剤がポリ袋計80個に小分けにされているのが見つかったという。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「事実明らかに」願った7年、逆転有罪の前美濃加茂市長が再審請求へ
山下寛久2021年11月23日 8時00分 2017年12月に上告が棄却されたことを受け、記者会見する藤井浩人氏=2017年12月13日午後7時24分、岐阜県美濃加茂市、川津陽一撮影 岐阜県美濃加茂市の浄水施設設置をめぐり受託収賄などの罪に問われ、2017年に有罪判決が確定した同市の藤井浩人前市長(37)が、30日にも名古屋高裁に再審請求する方針を固めた。 藤井氏は「事実ではない事件で間違った判断を下された。簡単な道ではないが、少しでも早く再審を請求したいという思いだ」と話した。 弁護人の郷原信郎弁護士によると、裁判で信用性が争点となった贈賄側の証言について、補強する供述をした知人が、取り調べで検察官が告げたことを前提に、「記憶にないことを述べた」と明かしたという。郷原弁護士は「贈賄側の証言の証拠価値を否定する証拠が出てきた」と述べた。 藤井氏は22日夜、オンライン記者会見を開き、「非常に悔しい、許せないという気持ちで、事実が明らかになることを願って逮捕からの7年間を過ごしてきた」と述べた。 一審・名古屋地裁で一度は無罪になったものの、二審・名古屋高裁では懲役1年6カ月執行猶予3年、追徴金30万円の判決を受けた。 その後の17年1月の出直し市長選でも再選を果たしたが、上告が棄却され、有罪判決が確定した同年12月に辞職。「潔白であることを証明していただくことを望むだけです」と話した。(山下寛久) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ノーベル物理学賞の赤崎勇さんをしのぶ会 「印象に残る姿は…」
青色発光ダイオード(LED)を開発した功績で2014年にノーベル物理学賞を受け、今年4月に92歳で死去した名城大学特別栄誉教授の赤崎勇さんをしのぶ会が22日、名古屋市内のホテルで開かれた。 赤崎さんは青色LEDの開発過程で、硬くて頑丈だが作製や加工が難しい窒化ガリウムの使用にこだわり続け、名古屋大教授だった1985年、当時大学院生だった天野浩・名古屋大教授とともに良質な結晶作りに成功。青色LEDの開発により、一般の照明に使える白い光を作れるようになり、省エネで長寿命なLED照明の実用化がかなった。 14年のノーベル賞を赤崎さんと共同で受けた天野さんも参列し、「青色LEDは赤崎先生の信念の強さ、諦めない心がもたらしたものだと思っている。挑戦的なテーマのお手伝いをさせてもらえたのはこの上ない幸運で、名誉なこと」としのんだ。「若手を育てる時にも、感情的にならずに若手に寄り添って育成していただいたのがありがたかった」と振り返り、ノーベル賞受賞後も大学のシンポジウムで学生からの質問に笑顔で答えていた姿が印象に残っているという。 しのぶ会は名古屋大、名城大、豊田合成の共催で、大学や企業の関係者ら約470人が参列した。(浦島千佳) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「一家全員を殺そうと思った」19歳を殺人容疑で再逮捕 甲府事件
甲府市で10月、住宅が全焼して住民夫妻の遺体が見つかった事件で、山梨県警は22日、市内の少年(19)=現住建造物等放火容疑で逮捕=を殺人容疑で再逮捕し、発表した。少年は、この夫妻と長女と次女=ともに10代=の一家4人について「一家全員を殺そうと思った」と供述しているという。県警は一方的に好意を寄せていた長女に思いが通じず、逆恨みをしたとみて調べている。 捜査1課によると、少年は10月12日午前3時半~50分ごろ、甲府市蓬沢1丁目の会社員井上盛司さん(当時55)方で、井上さんと妻章恵さん(同50)を刃物のようなもので突き刺すなどし、殺害した疑いがある。死因は失血死だった。少年は「大変なことをしてしまった」と話しているという。県警は供述や遺体の状況から、少年がガラスを割って室内に侵入し、抵抗する夫妻を複数の刃物で何度も刺したとみている。 現場は2階建て住宅。2階で寝ていた次女が人の争うような声に気づき、1階に下りた際、少年と鉢合わせした。少年は次女の頭を殴ってけがを負わせたとして10月13日に傷害容疑で逮捕され、住宅への放火容疑で11月2日に再逮捕されていた。 捜査関係者によると、少年は… この記事は会員記事です。残り168文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「最大級の侮辱的な言葉」と認定 米軍パワハラ、日本政府に賠償命令
村上友里2021年11月22日 18時57分 神奈川県の米海軍厚木基地で働いていた日本人の元従業員が、米国人の上司からパワハラを受けたとして約3800万円の賠償を日本政府に求めた訴訟の判決が22日、東京地裁であった。三輪方大裁判長は「米国での最大級の侮辱的な言葉で叱責(しっせき)して人格権を侵害した」とパワハラを一部認め、55万円の支払いを命じた。 原告側の代理人弁護士によると、在日米軍基地で働く日本人へのパワハラが裁判で認定されたのは初めてとみられる。判決は、従業員を雇用し米国に労務提供する日本政府には従業員の労働実態の把握が求められていると指摘し、賠償責任があると結論づけた。 「クビ」「うそつき」と叱責され、適応障害に 判決によると、60代女性の元従業員は、米軍人やその家族の日本での生活を支援する部署で勤務。2013年に米軍所属の女性上司からパワハラを受け、適応障害になり、休職後の16年に退職した。 判決は、元従業員の仕事内容について不満を抱いた上司が「クビにしてやる」「うそつきだ」「やることすべてが間違っている」「すべてが気に入らない」と叱責したことをパワハラと指摘。「職場内の優位性を背景に精神的苦痛を与えた」と述べ、適応障害の診断と叱責との間に因果関係があると認めた。(村上友里) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
世界文化遺産・三池港に「光の航路」 知る人ぞ知る福岡のレア絶景
外尾誠2021年11月22日 19時55分 【動画】絶景「光の航路」=外尾誠撮影 福岡県大牟田市にある世界文化遺産の三池港で、水位を調整する閘門(こうもん)(水門)の間を夕日の光跡が一直線に通る「光の航路」が現れる季節を迎えた。見頃の25日まで、近くの1番岸壁が開放されており、撮影や見物を楽しめる。 例年1月と11月、日没の方位が西南西となった約10日間観察できる。一部の写真愛好家らが知る絶景だったが、市が3年前からPRを始め、人気が上昇している。 周辺の魅力を探ってもらおうと、今月20日には旅行会社スタッフや地元カメラマンら約20人を招き、高速船で港内外を巡りながら光の航路を体験してもらうイベントも開催。市の担当者は「参加者の意見も参考に、港のにぎわい作りにつなげたい」とする。 絶景のシャッターチャンスは日没までの約15分間だけで、太陽が雲に隠れると見られない。市は「ドキドキできるので、絶好のデートスポット」と宣伝している。(外尾誠) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
紅葉が美しい秋の行楽シーズン 利用低迷のJR芸備線もにぎわい
2021年11月22日 20時00分 山々の紅葉が美しい秋の行楽シーズン、普段は利用者の低迷が続く岡山と広島の中国山地を走るJR芸備線も、観光客や鉄道ファンでにぎわっている。 備後落合駅(広島県庄原市)では午後2時台が「ラッシュアワー」。各方面から計3本が到着するためで、21日は数十人がカメラを構えるなどした。 周辺区間は一部で廃線も取りざたされていて、沿線自治体は誘客に躍起だ。庄原市の担当者は「今年の紅葉はもう散りかけ。でも利用者は散らないで」。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「浴槽の中に沈めて殺した」 3歳長男を殺害した疑いで母親を逮捕
2021年11月23日 0時29分 2017年に当時3歳の長男を殺害したとして、京都府警は22日、母親で無職の久木山(くきやま)佳代容疑者(37)=京都府宇治田原町銘城台=を殺人の疑いで逮捕し、発表した。「息子を浴槽の中に沈めて殺した」と容疑を認めているという。 捜査1課によると、久木山容疑者は17年11月24日午後6時から午後6時30分ごろの間、当時住んでいた同府木津川市山城町の自宅で、当時3歳の長男、永時(ながとき)ちゃんを湯を張った浴槽に沈めて水死させた疑いがある。 同課によると、17年時点で、児童相談所から府警への相談はなかったという。久木山容疑者は当時、午後6時30分ごろに「子どもが溺れている」と119番通報。駆けつけた消防隊員らに「浴槽の湯がたまるころに子どもが浮かんでいるのを見つけ、洗い場に引き揚げて119番通報した」と話していたという。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
7歳娘とともに自死した夫、「もう起きてほしくない」と妻が訴え
2017年4月、東証1部上場の工作機械メーカー「ソディック」(横浜市)の松本営業所に勤め、長時間労働でうつ病となり自死した男性社員(当時43)について、松本労働基準監督署が労災認定した。男性は、当時7歳の長女とともに失踪し、ともに山形県内で乗用車内で遺体で見つかった。男性の妻と代理人弁護士が22日、オンラインで記者会見し、妻は「こんなことはもう起きてほしくない」と声を詰まらせた。 亡くなったのは、大泉共生(ともお)さんと長女・愛菜(えな)さん。共生さんの妻(48)は「(2人が)亡くなったときは頭の中が真っ白。動くことができず、今もあまり覚えていない」と語った。 共生さんは仙台市出身。妻によると、優しくて、文句を言えない人だった。松本営業所では機械修理などを担当。家族おもいで、一家のだんらんでは「いつの間にか家族が4人になっているね」と笑っていたことが忘れられないという。 労災認定は20年1月31日… この記事は会員記事です。残り833文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
瀬戸内寂聴さんを偲ぶ会 12月9日、京都・寂庵で焼香受け付け
2021年11月22日 20時43分 今月9日に99歳で亡くなった作家で僧侶の瀬戸内寂聴さんを偲(しの)ぶ会が12月9日午後1~4時、京都市右京区嵯峨鳥居本仏餉田町(ぶっしょうでんちょう)7の1の寂庵(じゃくあん)で開かれる。主催する寂庵が22日発表した。 式典は開かず、焼香のみ受け付ける。屋外で長時間並ぶ可能性があるため、暖かい服装での来場を呼びかけている。香典は辞退している。 供花は、公益社(京都市)のウェブサイト(https://www.koekisha-kyoto.com)から申し込める。 葬儀は13日、近親者で営んだ。別途、ゆかりの人たちが集まる「お別れの会」が来年、東京都内で開かれる予定。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル