田中紳顕2021年11月15日 12時46分 ペーパーカンパニーを悪用し、新型コロナウイルス対策の国の持続化給付金をだまし取ったとして、警視庁は、ともに職業不詳の天野宏(65)=東京都世田谷区赤堤1丁目=と磯辺裕樹(58)=東京都港区高輪2丁目=の両容疑者を詐欺容疑で逮捕し、15日発表した。2人が昨年7月以降、複数のペーパーカンパニーを使って給付金の申請を約40件繰り返し、計約8千万円を詐取したとみている。 組織犯罪対策3課によると、2人は共謀して昨年11月下旬、コロナ禍で売り上げが大幅に減った中小企業の関係者を装い、持続化給付金を申請。3月中旬に国から200万円を受け取って詐取した疑いがある。会社は、約10年間にわたって営業実態のないペーパーカンパニーだったという。 同課はこれまでの捜査から、2人が中心になり、約10人の詐欺グループを作っていたと判断。ほかのメンバーの特定を進めるほか、役割や関与の度合いなどについて調べる。(田中紳顕) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
山手線の駅前にタワマン計画 区画整理された地区で「なぜ再開発?」
現場へ! 再開発 追われる地権者① 首都圏が最大震度5強の地震に襲われた10月7日、東京都荒川区のJR西日暮里(にっぽり)駅近くの一戸建てに住む松本恒信(94)は、都内各地に続々と建っているタワーマンションの被害が気になった。 西日暮里駅はJR山手線・京浜東北線や地下鉄千代田線、日暮里・舎人(とねり)ライナーが通る。隣の日暮里駅は成田空港にもつながる京成電鉄が利用できる便利な場所だ。その駅前で再開発計画が進んでいる。 松本ら地権者80人弱の地区(約2万3千平方メートル)で、容積率を大幅に緩和し、高さ170メートル・47階建てのタワマン(1千戸)や、商業棟を建てる計画だ。再開発後も計画地に残る地権者は、タワマンに住むことになる。 松本はこの計画に反対する「… この記事は有料会員記事です。残り1169文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
めぐみさん拉致44年「本当に耐えられない」 早紀江さん嘆きと憤り
津田六平2021年11月15日 6時00分 新潟市の中学1年だった横田めぐみさん(当時13)が北朝鮮に拉致されて15日で44年になるのに合わせ、母の早紀江さん(85)が記者会見し、子どもを返してと言い続ける日が40年以上にわたることに触れ、「本当に耐えられない」と訴えた。 早紀江さんは会見で、めぐみさんが小学6年のときの書き初めを紹介。とめ、はねに納得するまで繰り返し書いていたと明かして「年末が近くなると、そんな一所懸命だった娘の姿を思い出す」と懐かしんだ。 旅先でペンダントをハンドメイドするなど、もの作りが好きだったことにも触れ、「日本にいたら、どんな仕事をしていたのかと考えてしまう」と話した。めぐみさんは10月、57歳の誕生日を迎えた。 夫の滋さんを昨年亡くした。早紀江さんも最近、食欲がなく疲れやすくなった。残された時間は少ないと話し「子どもを返して、と言い続ける毎日はたまらない」と吐露した。拉致問題に進展が見えない現状については「政府がやり抜かないといけないことなのに、何も動かない」と憤った。 一方、拉致被害者の家族や支援者らは13日、東京都で集会を開催。岸田文雄首相が出席し「私の手で必ず解決しなければならない」と決意を述べた。早紀江さんも参加し「(めぐみさんを)13年間しか育ててあげられなかったことが悔しい。1人の母として、もう恥も外聞もない」と声を震わせながら支援を訴えた。 政府が拉致被害者と認定するのは17人。うち5人が2002年に帰国して以降は、めぐみさんら12人は帰ってこられていない。(津田六平) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
秋篠宮ご夫妻、大分国際車いすマラソン視聴 皇室15~21日
2021年11月15日 7時00分 天皇、皇后両陛下や皇族方の予定を毎週更新します。皇室の方々は様々な行事や式典、宮中祭祀(さいし)などで多忙な日々を送っています。紙面では掲載しきれない公務も紹介します。 宮内庁は15~21日の予定を発表した。秋篠宮ご夫妻は21日、大分国際車いすマラソンをオンラインで視聴し、閉会式に出席する(表記は宮内庁発表に準じます。予定は変更されることがあります)。 天皇、皇后両陛下、愛子さま 11/17(水) 天皇陛下 御所(外務省総合外交政策局長から説明) 皇嗣家(秋篠宮ご一家) 11/15(月) 秋篠宮ご夫妻 赤坂東邸(新任ラオス大使夫妻と面会) 秋篠宮ご夫妻 赤坂東邸(赴任ラオス大使夫妻と面会) 11/16(火) 佳子さま 赤坂東邸(国立青少年教育振興機構理事長らから説明) 紀子さま 宮邸(第48回日本賞教育コンテンツ国際コンクール授賞式をオンライン視聴) 11/18(木) 秋篠宮ご夫妻 赤坂東邸(赴任マレーシア大使夫妻と面会) 11/21(日) 秋篠宮ご夫妻 赤坂東邸(第40回記念大分国際車いすマラソン閉会式にオンライン出席) 三笠宮家 11/17(水) 信子さま 宮内庁分庁舎(カナダ大使夫妻と面会) 高円宮家 11/18(木) 久子さま 宮邸(赴任ブラジル大使夫妻と面会) 11/19(金) 久子さま 如水会館(第70回読売教育賞表彰式) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
LINEの会話どうやって終える? 悩ましい「やめ時」、学生を調査
LINE(ライン)での会話、どうやって終わりにしてますか――。武庫川女子大学(兵庫県西宮市)の岸本千秋助教が学生たちを調査し、その結果をまとめた。会話終了に向けた合図を送ったり、気づかいの口実を作ったり。みんな悩んでます。 ◇ 社会言語学が専門の岸本さん。「SNSから日本語を見る」と題した授業をしている。そんな岸本さん自身、ラインで会話が続いている際、どう切り上げようか、終わり方が難しいと感じていた。 そこで昨年6月と同10月の2回、受講の学生たちに、ラインでのやりとりが続く場合の「やめ時」について、経験や気持ちを聞いてみた。 有効回答の186人分のデータを分析したところ、一対一でラインのやりとりをしている場合、「やめ時」を気にするのは177人で、95・2%にのぼった。 では、どう終わらせるか。「スタンプを送る」が91人と最も多く、半数近くを占めた。 岸本さんによると、送る側も、送られてきた側も、「そろそろ終了」という合図として受け止める傾向が見て取れたという。「『既読無視』や『未読無視』だと、申し訳ないという気持ちになるが、スタンプで終えると自分の気持ちもおさまる」とみる。 次いで多かったのは、「へえー」「そっか」「了解」などの「短い返信」が32人。会話が続かないようにすることや、返信の必要性を感じにくくさせることを狙ったものだと分析している。 そして「メシ」「フロ」「ネル」を有効活用する人もいた。これは、何らかの口実をつけて会話を終える方法。例えば「ごはん食べている最中だから」「お風呂に入るから」「寝るから」といった口実をつけて、会話を切り上げる。 岸本さんによると、この三つは理由の定番で、円満に会話を終わらせようとする意図がうかがえる。「相手に対する配慮で『免罪符』として活用されている」 「スタンプは気軽に使える終了のサイン。そっけない表現が終了の合図になっていることが調査でわかった」と岸本さん。「今後、多くの人がラインを使いこなすことで、こういったことがルールになっていく可能性がある」とも指摘した。(松永和彦) LINEでの1対1の会話の終わり方。大学生たちは? (有効回答186人、複数回答) スタンプを送る 91人 短い返信を送る 32人 既読無視 23人 返信間隔をあける 20人 「メシ」「フロ」「ネル」 19人 未読無視 18人 (武庫川女子大学の岸本千秋助教の調査による) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「できない」仕事でも受け続ける若手社長 農家と町工場をつなぐまで
「ロブストス」という名の株式会社で代表取締役社長を務める高垣達郎さん(36)はいま、各地の農家から注目を浴びる存在です。農業と町工場の技術を結びつけ、農機具を専門に特注部品を作り出しています。高垣さんは何を目指してきたのでしょう。その歩みを追いました 高垣達郎さん。ホウレンソウが茂る畑で、自社で開発した「アジャスタブルスプレーヤ」と。オフィスから近い知人の農家の畑で、アイデアを深めることも多い=群馬県伊勢崎市 記事の後半では、高垣さんへのインタビューの一問一答をお読み頂けます。 農家は現場で様々な悩みを抱えるが、その一つが農機具だ。気候や土壌の違いなどで既製品が畑に合わない。古い製品でメーカーのサポートが受けられない。交換部品の在庫もない。ロブストスではそうした声を聞き、部品や機具を製作する。 群馬県を中心に100以上の協力工場があり、加工工程を細分化して最適な技術を持つ工場に発注する。畑の畝(うね)幅に合わせて里芋掘り取り機の部品サイズを伸ばしたいという依頼では、動きに不具合が出ないよう正確に図面化して加工した鉄板を溶接。廃番になったゴボウ収穫機は、すり減った歯車部分を修理する。 高垣さんは東京都大田区育ち。中学3年から10年間、ダンスに打ち込むが挫折する。早稲田大を卒業し、25歳で無職。ふと育った町を見渡すと、リーマン・ショックのただ中で苦しむ町工場の姿があった。中小の製造業を盛り上げたいと、国家公務員か研究者を目指して独学し、地域活性化がテーマの勉強会に通った。そこで群馬の町工場経営者らと出会い、不況の中でも農機具に関する相談が寄せられていることを知った。 「農機具のカスタマイズ」というプランで彼らとともに出場した農業ビジネスコンテストで優勝し、そのまま群馬に移住。ものづくりの経験はなく、機械工学を学んだこともない。はじめの5年間は夜の町工場で鉄パイプを削り、技術を覚えつつ、稼いだお金を事業費にあてた。昼間は農家を訪ね、現場のニーズを聞いて回る日々。「製造業を助けようと始めたけど、農家さんとふれ合ううち、いつしか農家のための仕事になっていたんです」 現場の声を直接聞くことにこだわる。今年発売した除草剤などの液体散布機具・アジャスタブルスプレーヤは、近くの農家の声をきっかけに2年半かけて製品化。畑に合わせ、歩きながら自在に幅を変えられる使い勝手が喜ばれ、全国から注文が相次ぐ。「農家が本当に求めている、困りごとを解決したい」(文・写真 関田航) インタビューの一問一答 ここからは、高垣さんへのインタビューの一問一答です。ロブストスがどのように農家の「困りごと」と向き合い、会社の経営も軌道に乗せたのか、聞いています。 ――仕事の内容について教えてください。 農業機械専門で特注部品を単品フルオーダーメイドで製作しています。具体的には、農家の要望に応じた農機具のカスタマイズと、廃番部品の修復です。農業は地域や栽培する作物、耕作面積などの条件が違えば農機具への要求は変わりますが、大手機械メーカーは個々のニーズにまで対応しきれません。そうした「普通なら断られる」現場の困りごとの解決策を形にしています。 ――「単品特注対応」は利益を生みにくいですが、どう克服したのでしょう。 「継続」と「工夫」の積み重ねです。 農機具の単品特注で利益は出… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ジャガイモの煮ころがし 煮物の基本「さしすせそ」で中まで甘く
ジャガイモの煮ころがし=合田昌弘撮影 ごはんラボ ジャガイモの煮ころがし 料理に砂糖やみりんを加えると、ほんのり甘く、じんわりおいしくなります。今回から4回シリーズのテーマは「甘み」の調味料。使うものを変えることで、味だけでなく見た目や香りの違いも楽しめます。 記事の後半で、作り方のポイントを動画でご覧いただけます 初回はシンプルに砂糖としょうゆだけで作る煮ころがし。口に入れるとほろりと崩れるジャガイモの甘じょっぱい味わいがたまりません。 ジャガイモに味をつけながら、やわらかくなるまでことこと煮たら、最後はふたを外して水分を飛ばします。「煮ころがし」という名前ですが、ころころと転がすのは炒める時だけ。煮汁を入れたら1~2度ひっくり返し、後は時々鍋を動かす程度にしましょう。煮崩れず、きれいに仕上がります。 味付けのポイントは、調味料をジャガイモに直接かけないこと。味にむらができてしまいます。汁に加えるようにしてみてください。煮ている間に均一にしみ込み、中までしっかり味がつきます。(山本奈朱香) 材料・2人前 料理監修:料理研究家・渡辺あきこさん □ ジャガイモ(メークイン) 300g □ サラダ油 小さじ2 □ 砂糖 大さじ2 □ しょうゆ 大さじ11/3 【作り方】 ①ジャガイモは皮をむいて乱切りにし、すぐに水につける。切り終わったらざるにあげ、キッチンペーパーで水気をふく。 水気があると油がはねる。ざるにあげたら、キッチンペーパーを軽く押しつけるようにしてふき取る=合田昌弘撮影 … この記事は会員記事です。残り1209文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
泣きながらかかってきた電話 作家・原田マハさんの「最良の読者」
「楽園のカンヴァス」「キネマの神様」「総理の夫」などで知られるベストセラー作家の原田マハさんは、5年前に亡くなった父親について「破天荒で、どうしようもないけれど、憎めない人だった」といいます。いまも目の前にいつもあるという「おやじのせなか」について、語ってもらいました。 ◇ 人生の楽しみや、大切にしていることのほとんど全てを、父に教えてもらいました。映画とギャンブル好きの破天荒なキャラクターでしたが、なんだか憎めない。小説「キネマの神様」の主人公は、そんな父をモデルにしました。 好きなことにどこまでも忠実で、「自分が楽しむこと」を第一に置いていました。そして、これはいい、面白い、と思ったことはどんどん教えてくれる。父のおかげで、子どものころからたくさんの「疑似体験」をさせてもらいました。 せがんで買ってもらったポスターは とりわけ映画が好きでした。旧満州(中国東北部)で過ごした子ども時代、日本人向けと中国人向けの映画館が分けられていたなか、父は初恋の相手だった中国人の女の子に喜んでもらいたくて、友だちから借りた制服を彼女に着せ、こっそり一緒に映画館に行ったことがあったそうです。10歳の頃だったのでしょうか。祖父に知られて怒られ、「なぜ中国人だからって映画を見ちゃいけないんだ。好きなことができないなんておかしい」と、世の中に非常に矛盾を感じたようです。そんなことも話してくれました。 父が話す映画の話は、どんな… この記事は有料会員記事です。残り2029文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
シマウマのしまを牛につけたら…アブよけ効果、課題は「いじめ」?
石井力2021年11月14日 11時48分 黒い牛をシマウマのようなゼブラ柄に塗装し、アブなどの吸血昆虫の被害を少なくしようという山形県置賜総合支庁農業振興課の実験が小国町の畜産農家であった。黒く温かい所を好むというアブの習性を利用。ゼブラ柄にするとアブが近寄らなくなることが確認できたという。 実験は、愛知県農業総合試験場が導入し、効果が報告されている「ゼブラ柄塗装による吸血昆虫対策技術」を試したもの。同県のホームページによると、吸血昆虫は牛にストレスを与えて生産性を低下させるほか、吸血で病気が媒介される危険性があることが放牧時の課題の一つになっている。 このため、畜産農家は放牧時、「アブトラップ」という黒色の農機具を使い、アブをできるだけ駆除するなど試行錯誤を重ねる。 実験では、小国町の遠藤畜産で繁殖牛3頭をスプレーでゼブラ柄に塗装した。吸血昆虫が近寄ると、牛は尻尾を振ったり、頭や耳を動かしたりする忌避行動を取るとされ、その動きについて調べた。8、9月の実験でゼブラ柄の牛は、通常の牛よりアブを嫌う忌避行動が4~8割少なかった。 遠藤畜産の遠藤寛寿さん(35)は「効果はあったと思う。ただ、1週間くらいで塗装が落ちてしまう」と話した。 10月には、ほかの農家に対する説明会が遠藤畜産であり、「見た目の違うゼブラ柄の牛が、ほかの牛から攻撃されてしまうことはないのか」などの質問が出た。県置賜総合支庁の担当者は、課題として認識しているという。 同支庁は省力化やえさ代軽減のため、休耕田などを活用した「簡易放牧」を広めようとしている。牛を怖がり猿などが畑に近寄らない効果も期待され、吸血昆虫対策を通じて簡易放牧の取り組みを進める考えだ。(石井力) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ペットボトルで夫殴り重傷負わせた疑い、70歳妻を逮捕 夫は死亡
2021年11月14日 11時55分 ペットボトルで夫を殴り重傷を負わせたとして、警視庁は職業不詳の太田みち子容疑者(70)=東京都渋谷区幡ケ谷2丁目=を傷害容疑で逮捕し、14日発表した。夫は殴られた翌日に死亡した。「日頃の介護の疲れがたまって、かっとなってしまった」と容疑を認めているという。 代々木署によると、太田容疑者は13日午前8時半ごろ、自宅アパートの寝室で、同居する夫で無職の龍一さん(69)の顔や背中などを水約1リットルが入ったペットボトルで複数回殴り、肋骨(ろっこつ)が折れるなどの重傷を負わせた疑いがある。 この後に太田容疑者は外出。約5時間後に自宅に戻ると、龍一さんが意識がもうろうとした状態で倒れていたため119番通報したという。龍一さんは病院に搬送されたが、14日未明に死亡した。 署によると、夫婦は2人暮らし。龍一さんは腰を痛めていて要介護1の認定を受けていた。事件当日はデイサービスに向かう予定だったが、龍一さんが「背中が痛くて行きたくない」などと話し、太田容疑者と口論になったとみられるという。 署は、傷害致死容疑も視野に、暴行と龍一さんの死亡との因果関係を調べる。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル