吉田啓2021年11月1日 17時35分 知人女性を殺害したとして、福岡県警は1日、福岡県中間市岩瀬4丁目の会社員、篠田勝治容疑者(52)を殺人容疑で緊急逮捕した。容疑を認めているという。 小倉北署によると、篠田容疑者は1日午前0時40分ごろ、北九州市小倉北区上富野3丁目のアパート敷地内で、このアパートに住む元交際相手の内田理恵さん(49)を刃物で刺して殺害した疑いがある。「内田さんを待っていた。帰宅した内田さんと口論になり、怒りがこみあげて刺した」と供述しているという。 「女性の叫ぶ声を聞いた」と近隣住民から110番通報があり、駆けつけた警察官が、階段踊り場付近に倒れている内田さんを発見。左胸から背中にかけて複数の刺し傷や切り傷があり、その後搬送先の病院で死亡が確認された。 関係者の話から、篠田容疑者が浮上。1日午前2時24分ごろ、同市若松区内で車に乗った篠田容疑者を見つけた。持っていた刃渡り10センチの折りたたみナイフが事件に使われたと、署はみている。 小倉署には10月14日、内田さんから「交際を拒否しているにかかわらず、元交際相手(篠田容疑者)から継続して電話やメールがくる」との相談が寄せられていた。署は同日、篠田容疑者に電話やメールを送らないよう指導したが改められず、20日にストーカー規制法に基づく禁止命令を出していた。 署は内田さんと継続して連絡を取っていたといい、小江宏和副署長は「被害者の意向を踏まえた必要な措置を講じたものと考えている」とのコメントを出した。(吉田啓) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大阪府の新たな感染者は7人 1年4カ月ぶりの一桁に
大阪府は1日、府内で新たに7人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表した。1日あたりの感染者数が10人を下回るのは、昨年7月6日以来、約1年4カ月ぶり。また、10月30~31日に60代と70代の女性計2人が亡くなったと発表した。府内の感染者は延べ20万2539人、死者は計3047人になった。 府によると、入院中の重症患者は前日より3人少ない16人で、府が確保する重症病床605床の使用率は2・6%となった。入院中の軽症・中等症患者は前日から2人増の134人で、府が確保する軽症・中等症病床2838床の使用率は4・7%になった。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
京王線切りつけ容疑者「ジョーカーまねた」 6月に福岡出て東京へ
東京都内を走る京王線の電車内で切りつけられるなどした乗客17人が重軽傷を負った事件で、殺人未遂容疑で逮捕された男が警視庁の調べに「6月から計画していた。仕事を失い、友人関係もうまくいかず、2人殺して死刑になりたかった」と話していることが捜査関係者への取材でわかった。8月に都内で起きた事件に影響を受けたという。 逮捕されたのは、職業・住所不詳の服部恭太容疑者(24)。捜査1課によると、10月31日午後8時ごろ、東京都調布市を走行中の京王八王子発新宿行きの特急電車(10両編成)で、乗客の男性(72)の右胸を刃物で刺して殺そうとした疑いがある。男性は意識不明の重体。刃物は洋風のナイフのような形で、刃渡り約30センチ。服部容疑者は「(ネット通販大手の)アマゾンで6月に買った」と説明しているという。男性とは面識がなかったとみられる。 服部容疑者は男性を刺した直後に油をまいて火を放ったとみられ、周囲に煙が充満。10~60代の男女16人が煙を吸ったり液体をかけられたりするなどして軽傷を負った。警視庁は1日、車両基地に移された車両の検証を始めた。 捜査関係者によると、供述や防犯カメラの映像から事件までの服部容疑者の足取りが判明した。 ハロウィーンの31日午後5… この記事は会員記事です。残り541文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
9億円相当の覚醒剤密輸容疑、男4人逮捕 輸出元はメキシコの組織か
2021年11月1日 14時34分 9億円相当の大量の覚醒剤を密売目的で輸入したとして、警視庁は男4人を覚醒剤取締法違反(営利目的輸入)の疑いで逮捕し、1日発表した。同庁は4人の認否を明らかにしていない。 組織犯罪対策5課によると、逮捕されたのは住所職業不詳の関本琢磨(31)、盛岡市青山4丁目の建設会社代表藤沢竜虎(26)ら4容疑者。容疑は7月中旬、何者かと共謀して、営利目的で覚醒剤計15キロ(末端価格9億円相当)が入った貨物を船便で盛岡市内の建設会社宛てに中国から輸入したというもの。この建設会社は藤沢容疑者が代表を務める会社だった。覚醒剤は「アルミニウムプレート」と称して輸入した金属板の中に隠されており、東京税関が検査で見つけた。 同課は、偽装の手口などから、輸出元はメキシコの麻薬密売組織とみている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
鳩サブレーの缶から奪われた「幸せな人生」 お金で計れない価値は
3月の平日の朝、東京都調布市に1人で暮らす女性(87)宅の電話が鳴った。「宅配業者」を名乗る男は言った。「道が狭くてトラックが通れない。荷物を取りに来てほしい」 確かに、家の周りには細い路地がある。女性は疑うことなく家を出た。だが、それは「わな」だった。 「おっちょこちょいで早のみこみな性格なものですから、『取りに行きます』と言ってしまったんです」 待ち合わせ場所は、紳士服店とスーパーの間。自転車で急いだが、業者はいなかった。 「新しくできたコンビニの方と間違えたかな」 40~50分ほど周辺を回ったが、結局会えなかった。諦めて家に戻ると、すぐに異変に気づいた。 50年近く住む家の中が何かおかしい。いつもと違う。室内を見て回ると、替えたばかりの廊下の窓ガラスが破られていた。前の日に銀行で下ろした生活費を入れた財布もなかった。 《被害品は約21万円相当の貴金属と現金約11万6千円。空き巣の被害としては決して大きな金額ではない。だが、失ったのは金額では計れないものだった》 一番ショックだったのは、和… この記事は有料会員記事です。残り1080文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
赤字、黒字の二極化進む 昨年度法人所得 国税庁
2021年11月1日 16時00分 国税庁は1日、昨年度に決算期を迎えた法人が申告した所得は前年度比で7・9%増え、70兆1301億円だったと発表した。一方、欠損金額も同60・1%増の23兆7219億円だった。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、黒字企業と赤字企業の「二極化」が進んだ結果とみられる。 同庁によると、申告のあった301万件のうち黒字は105万3千件。割合は35・0%で、前年度比0・3ポイント減だった。小売業を中心に所得を伸ばした会社がある一方、飲食業などは経営が苦しい傾向がみられたという。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「ハロウィーンで人が多い電車狙った」京王線切りつけ、容疑の男供述
東京都内を走る京王線の電車内で10月31日夜、乗客が切りつけられるなどして17人が重軽傷を負った事件で、殺人未遂容疑で逮捕された男が「仕事を失って嫌になった。2人以上殺して死刑になりたかった」「ハロウィーンなので人がたくさん乗っていると思い、電車を狙った」などと供述していることが捜査関係者への取材でわかった。 警視庁によると、逮捕されたのは職業、住所不詳の服部恭太容疑者(24)。同日午後8時ごろ、京王八王子発新宿行きの特急電車(10両編成)で、70代男性の右胸を刃物で刺して殺そうとした疑いがある。男性は意識不明の重体。刃物は刃渡り約30センチで、洋風のナイフのような形状で、服部容疑者は「(ネット通販大手の)アマゾンで買った」などと話しているという。男性とは面識がなかったとみられる。 服部容疑者は男性を刺した直後に油をまいて火を放ったとみられ、車内には煙が充満した。警視庁によると、10~60代の男女16人が煙を吸ったり液体をかけられたりするなどして軽傷を負った。 服部容疑者は警視庁の調べに対し、「ハロウィーンでにぎわう渋谷を訪れた」と説明。供述や防犯カメラの映像から、京王井の頭線と京王線で調布駅(調布市)まで移動し、同駅から特急に乗ったとみられる。同庁は、服部容疑者が発車直後に先頭から8両目に座っていた男性を刃物で刺したとみている。車両を移動して6両目の座席シートに火を付けた後、緊急停車した国領駅(同市)で駆けつけた警察官に取り押さえられたという。 服部容疑者は「疲れた」などと供述し、渋谷に赴いた理由について「ハロウィーンに興味があった」といった説明をしたという。 「サラダオイルで火がつかなかったと聞いたので…」 事件当時、服部容疑者は紫色のスーツを着ていた。警視庁の調べに、米国の人気映画「バットマン」の悪役・ジョーカーの服装だとし、「(ジョーカーは)人を平気で殺すのであこがれていた。今日のために買った」などと説明したという。 東京消防庁によると、火災の… この記事は会員記事です。残り565文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
停車位置ずれてドア開かず、窓から避難した乗客 京王線切りつけ事件
磯部征紀、小川崇2021年11月1日 12時47分 東京都内を走る京王線の電車内で10月31日夜、乗客が切りつけられるなどして17人が重軽傷を負った事件の発生後、電車は国領駅ホームで停止したが、停止位置がずれたため電車のドアやホームドアは開かず、乗客は窓から避難した。 国土交通省や京王電鉄によると、電車が調布駅を出発した後、乗客が車内の非常通報装置で通報。運転士は本来停車しない国領駅で止まるため低速走行を始めたが、乗客が、手動でドアを開けられるようにするドアコックを操作。さらに減速して停車位置から2、3メートルずれて止まったため、いずれのドアも開かなかった。手動操作もできるが、駅係員は乗客らが転落する恐れがあるとして見送ったという。 車両には防犯カメラはなく、男が刃物を持っていることがわかったのは停車後だった。運転士は運転室内にあった盾を持って現場に向かい、車掌は警察官を車内に誘導した。 今回の事件を受け、国交省は1日、全国の鉄道会社に対し、安全確保の徹底を求める通知を出した。駅構内などの巡回や、警備員らが電車に添乗して警戒を行うことなど警戒監視体制の徹底を求めている。 今年8月に小田急線の車内で乗客が重軽傷を負った刺傷事件を受け、国交省は9月に安全確保の対策を取りまとめて公表し、防犯カメラを増やすなどの警備強化を鉄道会社に促してきた。こうした対策も踏まえ、警察と連携した安全確保を求めている。(磯部征紀、小川崇) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
有機農家なのに180haの大農場 みそもしょうゆも自分で作る理由
金沢市の井村辰二郎さん(57)は、日本では抜きんでたスケールの有機農家です。耕作面積は約180ヘクタール、うち約150ヘクタールが有機栽培で、米、麦、大豆などを生産しています。これまで有機農業は主流を外れた存在と見なされがちでしたが、実は変化が起きようとしているのです。農林水産省は今年、2050年までに有機農業の面積を100万ヘクタールに広げるという目標を掲げました。井村さんに、いま大規模な有機農業を営むことへの思いを語ってもらいました。 腰の高さまで伸びた雑草にも負けず、足元に実った大豆を手に取り笑顔を見せる井村辰二郎さん=金沢市 ――なぜ、有機農業を始めたのですか? 金沢市で続く農家の5代目で、24年前に会社員を辞め実家を継ぎました。経営理念は「千年産業を目指して」。千年後もこの地を耕し続けられるよう、持続可能性と生物多様性に資する農業をしたいと考えました。当初は、有機で米と野菜を少量多品目育て、消費者とつながる形を思い描いたのです。 しかし家が耕作する田畑は40ヘクタール。米、麦、大豆にスイカ。作業に追われ、新しい仕事に手が回らない。そこで家の主要品目の麦と大豆を有機栽培に転換しました。 ――田畑を広げていった理由は? 農家の使命は耕すことだと思ったからです。就農当時、圃場(ほじょう)の大半は金沢市郊外の河北潟干拓地にありました。ここは国の事業で水田として計画されたものの、米余りで畑地に変更された経緯があります。1100ヘクタールある干拓地の農地のうち当時200ヘクタールは耕作放棄地。ヨシだらけで荒れたまま、相当目立った。 なんてもったいない、これを耕さなくて何をするんだ、という心持ちでした。1年に10ヘクタールずつ広げた時期もあります。 有機の大豆のひきあいが強かったこともあって河北潟干拓地に続き、さらに能登半島でも耕作放棄地を耕しました。 アイガモ農法で育てた田んぼで稲穂をかき分け、笑顔を見せた=金沢市 生態系にも分け与える ――広大な農地で、病虫害の対処は大変では。 20年以上有機を続けていると生態系が豊かになります。害虫も多いが益虫も多い。自然界に一人勝ちはありません。害虫が増えれば捕食する虫や鳥が増える。1割、2割を生態系に分けてあげて減収しても、長い目で見れば減収にはならない。そんな考えに至っています。 麦には赤かび病というやっか… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
あなたの雨庭で「流域治水」 霞堤や田んぼダム、マンガで考える
日本各地で毎年のように豪雨災害が相次ぐ。治水はもはや、ダムや堤防の整備といった川の対策だけでは対処できないとして、流域全体で対策を講じて被害を軽減しようという「流域治水」が広がっている。田んぼや森林の機能を生かしたり、雨水をためて地面にしみ込ませたり。庭先でできる取り組みもある。(山野拓郎、編集委員・佐々木英輔、グラフィック=米沢章憲) ゆっくり浸透を増やす 「雨庭」づくりも 2005年の豪雨などで浸水被害が出た東京都世田谷区。豪雨対策・下水道整備課が入る二子玉川分庁舎近くの車道脇の植え込みに「この道路は降った雨を地下にゆっくり浸透させています」という看板が立つ。 アスファルトやコンクリートに覆われた道路は水が地下に浸透しにくく、降った雨はそのまま川や下水道へと流れ込む。森林や田畑も少なく、水がたまりにくい。その結果、雨水が一気に集まって排水が追いつかなくなるのが、都市型の浸水被害の特徴だった。 区は、来年改定する予定の「豪雨対策行動計画」の素案に、流域治水の強化を盛り込んだ。河川や下水道の整備、雨水の貯留や浸透といった対策を都と連携して推進する方針だ。 すでに、区全体で55・8万立方メートルをためられる態勢を昨年度までに整えた。公園のくぼ地は、普段は遊び場だが、雨が降ったときは水がたまる。ハナミズキやドウダンツツジの植栽帯に雨が集まるようにした道路や、アスファルトをはがした「緑化駐車場」も導入した。これらの「雨水流出抑制施設」の整備で、1時間に75ミリの雨が降ったとき、1割に当たる7・9ミリ分を一時的にためることができるという。 公共施設だけでなく、住民が自宅の庭に雨水タンクを置いたり、地面に砂利などを敷いて水を浸透させたりする「雨庭」も有効だ。来月には雨庭づくり教室を開催する予定で、雨水タンクや浸透ますを設置した場合の助成制度もある。 豪雨対策・下水道整備課の村田義人課長は「一つひとつの施設でためられる水は多くないかもしれないが、集まれば減災に大きな力になる。住民のみなさんと協力して取り組みを広げていきたい」と話す。 「田んぼダム」の取り組みも 水田が多い地域では、「田んぼダム」の取り組みも広がる。 愛知県安城市では、田んぼの… この記事は会員記事です。残り2014文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル