阿部峻介2021年10月19日 12時07分 最高裁判所の裁判官をやめさせるかを市民が直接決める「国民審査」が19日、総務省の中央選挙管理会から告示された。対象は裁判官15人のうち、2018年1月~今年9月に就任した11人。18歳以上に投票の権利があり、投票日は衆院選と同じ31日。期日前投票もある。 「やめさせたい」と思う裁判官に×印をつける仕組みで、×が有効票の半数を超えた裁判官は解職される。信任の場合は何も記入する必要はなく、○印などを書くと無効とされる。審査を受ける裁判官の実績や心構えを書いた「審査公報」が投票日の2日前までに各世帯に届く。最高裁のホームページにも同様の情報がある。 審査の対象者は次の通り(くじで決められた告示順)。深山(みやま)卓也氏(67)=裁判官出身、岡正晶氏(65)=弁護士出身、宇賀克也氏(66)=学者出身、堺徹氏(63)=検察官出身、林道晴氏(64)=裁判官出身、岡村和美氏(63)=行政官出身、三浦守氏(64)=検察官出身、草野耕一氏(66)=弁護士出身、渡辺恵理子氏(62)=弁護士出身、安浪亮介氏(64)=裁判官出身、長嶺安政氏(67)=行政官出身。(阿部峻介) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
総務省や裁判所の看板に朱色の液体 器物損壊容疑で70代の男逮捕
2021年10月19日 12時29分 19日午前9時50分ごろ、東京・霞が関の総務省などが入る合同庁舎の警備員から「オレンジ色の塗料がかけられた」と110番通報があった。「総務省」と書かれた看板に朱色の液体がかけられており、警備員が直後に関与したとみられる男を器物損壊容疑で現行犯逮捕(常人逮捕)し、警視庁に引き渡した。 麴町署によると、逮捕されたのは住所・職業不詳の70代の男。19日午前、総務省や警察庁が入る中央合同庁舎2号館の正面玄関に掲げられた看板に朱色の液体をかけ、損壊した疑いがある。「間違いありません」と容疑を認めているという。 この日は2号館から通りを挟んで向かい側にある、東京地裁や東京高裁が入る庁舎でも、正面入り口近くの「裁判所」と書かれた看板に朱色の液体がかけられる被害があった。2号館の被害と同じ時間帯で、警視庁は関連を調べている。 霞が関では9月以降、法務省や東京地検が入る庁舎で、石看板に塗料がかけられる被害が相次いでいる。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「密」回避にあの手この手 荷台で演説、SNS駆使 コロナ禍の選挙
19日に公示される衆院選は、コロナ禍のもとで迎える初の全国規模の選挙となる。国内の新規感染者の数は大きく減少しているが、各陣営や各地の選挙管理委員会は「密」を生じさせないよう、あの手この手で対策を進めている。 茨城県内の小選挙区から立候補予定の無所属元職の陣営では、これまで屋内で開いてきた個人演説会を今回は屋外で実施する。公示翌日の20日からは聴衆と距離を取った上で、大型ビジョンが取り付けられたトラックの荷台をステージにし、政策やデータを画面に映しながら演説するという。米大統領選から着想を得たといい、降雨時は聴衆が自分の車の中から画面を見られるようにする。 また、大人数を集めての集会が開きにくいため、前もって予定を公表しないゲリラ的な街頭演説を増やすという。この立候補予定者は「他の候補がやっていない、ITを活用した選挙に取り組む」と意気込む。 千葉県の立憲民主党前職の陣営では9月中旬、枝野幸男代表が応援に来た際、人が集まりすぎないよう演説場所を事前に告知しなかった。緊急事態宣言が9月30日いっぱいで解除された後は党幹部の演説場所を告知しているが、案内には「体調の優れない方はご遠慮下さい」「マスク着用を」「人との距離にご配慮ください」と呼びかけ、ユーチューブでの演説のライブ配信も案内している。 コロナ下で迎える選挙とあって、握手や屋内での集会といった従来型の活動が制約されるため、動画投稿サイトやSNSを活用する陣営も増えつつある。新顔、ベテランに限らず、自らのチャンネルを開設し、政治経験や人柄の浸透を図ろうと力を入れる。 一方、新規感染者が少ない地域では、「コロナ前」のような光景も。今月、東北地方のある県で自民党前職が行った事務所開きでは、100平方メートル余りのスペースに所狭しとパイプ椅子が並べられ、首長や地方議員ら百数十人が参加した。「想定以上の来場があり、断るのも失礼で椅子を増やした」(事務所)という。参加者は肩が触れ合うほどの間隔で着席。この集まりは約1時間半続いた。 陣営は入り口で検温を行い、あいさつする人が代わるごとにマイクを消毒するなど対策も講じた。この立候補予定者は事務所開きの後、新規感染者数が県内で少ない状況が続いていると説明。「あまり縮こまってもしょうがない。安全対策をしながら活動を活発化させていく」と話した。 有権者が訪れる投票所などでも対策は進む。 埼玉県宮代町選管は20日に始まる衆院選の期日前投票で、1人用の記載台を設置する。従来のアルミ製の2~3人用は重く、設置に一苦労だったため町職員が業者に相談。9月末の町長選と町議補選から10台導入した。1人用は軽量で、間隔を空けて置けばコロナ対策になる。 町選管ではほかに、有権者の手と投票所スタッフの手が接触しないよう、入場券や投票用紙をのせて受け渡すための段ボール製トレーも準備した。(佐々木凌、青山祥子、関根慎一) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「モンスターあぶり出せ」批判の投資家封じを指示か 西山ファーム
クレジットカードを使った副業ビジネスで投資者から金をだまし取ったとして、西山ファーム(岡山県、破産手続き中)の元幹部ら5人が詐欺容疑で逮捕された事件で、幹部らが投資者の批判をかわすための策を練る会合を開いていたことがわかった。 朝日新聞が会合の音声記録を入手した。詐欺容疑で逮捕状が出ている元副社長の男(40)は、返金の遅れに強い不満を抱く投資者を「モンスター」と呼び、「あぶり出せ」と指示していた。 愛知県警によると、同社は上層部の会合を定期的に開いていたという。 この会合は投資者らへの返金が滞っていた時期で、立件を免れる意図があったとみられる。 記録や関係者の話では、会合… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
駅改札に黒ずくめの怪しい男 「ドロボウ」ではない、その正体とは?
山崎輝史2021年10月19日 9時47分 名鉄朝倉駅(愛知県知多市)の改札前に15日朝、黒ずくめの怪しい男が立っていた。手に「バールのようなもの」を持ち、通勤通学客をにらみつける。男の正体は、警察官扮する模擬「ドロボウ」。駅の利用者を少し驚かせ、防犯意識を高めてもらう狙いだ。 駅前にある知多署が企画した。県内の侵入盗被害は減少傾向にあるが、全国的には依然高水準。知多市内では空き家を狙う事件も増えている。 知多署の岩瀬明広生活安全課長は「駅の利用者を『ドキッ』とさせ、本物のドロボウにも注意を払ってもらいたい」と話す。(山崎輝史) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
コロナ禍が変えた結婚式のスタイル 式場支配人が気づいた政治の論点
「お嫁取りですか? 婿入りですか?」 東京・青山の結婚式場「セントグレース大聖堂」の松岡沙英(さえ)支配人(32)は以前、式の打ち合わせでカップルに必ずそう尋ねていた。だが、この質問を当たり前のようにするのはやめたという。「コロナ禍をきっかけに、結婚式のあり方を見直した結果です」 系列の別の式場の支配人だった昨年春、1回目の緊急事態宣言が出され、約1カ月間の休業を余儀なくされた。ブライダル業界に入って8年。「こんなに長期間、式がないのは初めての経験だった」と振り返る。 ただ、休業は従来の式の形を見つめ直す機会にもなった。「密」を発生させない動線、案内の仕方などの試行を重ねた。 そうした模索のなかで手がけた、ある結婚式が印象に残っているという。 休業に伴い、予定していた式… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
名字変更に悩まされた3世代 生きづらさへ共感の輪、政治は動くか
「私は結婚する際、名字を変えることを巡って、とても苦労しました」 仙台市に住む91歳の樋口静枝さんは今年4月、地元紙の河北新報に投稿した。 父を早く亡くし、母は婿をとることを希望したが、結婚相手は難色を示した。結局夫の名字を名乗り母と同居。母は名字へのこだわりが強く、「世界一の親不孝者」と呼ばれた。「夫婦がそれぞれの名字を名乗ることが、家族の一体感を失わせるとは思えません」 その娘の典子さん(62)。1983年に結婚。「婚姻届を出して自分の名字がなくなるとすごく喪失感があった」。公務員だったが、99年に通称使用が可能になると切り替えた。選択的夫婦別姓を求める運動に参加、子どもの手をひき集会にも出かけた。1男2女の名字は夫と同じだ。 名前変えると「私生活を詮索される」 典子さんは2011年に仙台… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「ノーブラTシャツの写真送れ」 有権者からのハラスメント防げるか
関東の地方議会で議員を務める30代女性(無所属)は、有権者からのセクハラに悩んだ経験を持つ。 初当選後、1度会っただけの男性から、自宅にTシャツと菓子折りが届いた。 同封の手紙には「ノーブラで(Tシャツを)着て、写真を撮って送って」と書かれていた。 「達筆の文字と内容がつながらず、最初は意味がわからなかった」と振り返る。 あいさつ先などを教えてくれた支援者が紹介してくれた男性だった。 「候補者男女均等法」の施行後初の衆院選が始まります。6月の改正で、セクハラやマタハラ対策も盛り込まれました。政治家に対するハラスメントの実態調査を進め、防ぐための取り組みを始めた政治家もいます。記事の後半で紹介しています。 「失礼な態度をとって支援者… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
世界に3カ所だけの花? 長崎・五島でシマシャジンが見ごろ
宮野拓也2021年10月18日 16時00分 長崎県の五島列島、福江島(五島市)で珍しい薄紫色の花が咲いている。釣り鐘形の花が特徴の「シマシャジン」。世界でも長崎の五島市と平戸市、韓国の済州島でしか見られないとされている。 キキョウ科の多年草で、環境省の絶滅危惧種に指定されている。福江島の西端、海に突き出た大瀬崎灯台の斜面で咲いている。 地元の散策ガイド、山口澄子さん(59)によると競争相手の少ない場所を好み、五島市では秋に咲き始め、10月末ごろまで見られそうだという。山口さんは「とてもいとしい花で地元の自慢です。大切にしていきたい」と話している。(宮野拓也) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
国内最大のツル越冬地、鹿児島・出水平野に第1陣飛来
具志堅直2021年10月18日 16時07分 国内最大のツルの越冬地、鹿児島県出水市の出水平野に18日、今季最初のツルがやって来た。県ツル保護会によると、午前9時までに東干拓などで17羽を確認した。昨年より1日遅い渡来。昨年度は1万7315羽が確認され、24季連続の「万羽ヅル」だった。(具志堅直) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル