井上潜2021年10月9日 19時30分 北海道富良野市を舞台に兄妹の成長と2人を見守る父親の姿を描いたTVドラマ「北の国から」の放送40周年を記念したトークショーが9日、市内の富良野演劇工場などであった。脚本家の倉本聰さんや蛍を演じた中嶋朋子さん、テーマソングを歌ったさだまさしさん、ふらの観光大使でお笑い芸人の蛍原徹さんらが、全国から集まった「北の国から」ファンの前でドラマへの思いを語り合った。 父親の黒板五郎を演じ、3月に亡くなった田中邦衛さんの追悼も兼ねたトークショー。応募が殺到したため、富良野文化会館も会場として演劇工場と中継でつなぎ、倉本さんは両会場を回ってファンと交流した。 トークショーでは、出演者がドラマの人気シーンや撮影の苦労話に花を咲かせた。倉本さんは「富良野に移住した時、ぽつんぽつんとある家のあかりが印象的で、そこに家族の暮らしがあるんだと思った。それで最初は『ともしび』というドラマ名を考えたが、地味だと言われた」と明かした。蛍原さんが、「87年初恋 泥のついた1万円札」で、吉岡秀隆さんが演じた純が東京行きを決意し、トラックに乗せてもらう場面で「5万回は泣いた」と言うと、さださんが「この場面でもさだの歌が流れる。いい場面なのに『さだ、うるさい』と思った」などと話し、会場の笑いを誘った。 中嶋さんは親子として共演した田中さんを思い出し、「邦さんはいつも五郎の格好のままで地元のお店に行き、手ぬぐいや帽子を忘れてきて、地元の人が『五郎さんの』と届けてくれることもあった」と気さくな人柄を懐かしんでいた。(井上潜) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「魅力度ランキング」栃木が最下位を脱出 ランクダウンした県は
民間調査会社による2021年の47都道府県の「魅力度ランキング」が9日発表され、昨年7年連続の最下位を脱出し、42位だった茨城県が2年ぶりに最下位に戻った。昨年最下位の栃木県は41位だった。1位は13年連続で北海道。京都府、沖縄県、東京都と続き、大阪府が過去最高の5位になった。 ランキングは、ブランド総合研究所(東京都港区)が7月、ネット上で各地の認知度や訪問経験、観光意欲など89項目について約3万5千人から回答を得て、年齢や人口分布を考慮した上で点数化した。 最下位になった茨城県の点数は11・6点。特に西日本での認知度が低かったという。同社の田中章雄社長は「茨城県はつくば市を中心に『IT・先端技術の地域』としては評価されている。その魅力をうまく活用できれば、もっと評価が高まるのでは」と指摘する。 茨城・栃木、最下位逆手にPR 一昨年まで7年連続最下位だった茨城県は仮想キャラクター「茨(いばら)ひより」が県内の観光地やメロンなどの特産品を紹介する動画を作るなどして魅力発信に取り組んだ。ただ、昨年、順位が上がったことにSNSなどでは「最下位を逆手にとってPRできていたのに」と惜しむ声もあり、県は今月、これまでの情報発信の取り組みを冊子にまとめ「魅力度最下位の過ごし方」として、県のホームページに公開した。 一方、昨年、最下位になった栃木県は「47(そこ)から始まる栃木県」と開き直ったPR作戦を展開。地元ゆかりの著名人に魅力を語ってもらい、ネットで発信してきた。「あなた、『栃木』って漢字で書ける?」「地味な栃木を大切にする人が好き」――。求愛する男性に女性がそう語りかけるCMも作って、東京や大阪のFM局で流れた。県はこれらの事業に計約3千万円をかけた。県ブランディング推進室の担当者は「今後も栃木県の魅力をしっかり伝えていく」と話している。 1位の北海道の魅力度の点数は73・4点。昨年から12・6点伸ばし、全国で最も魅力度の伸びが大きかった。9割近い回答者が「魅力的」と答えたという。今夏、東京五輪・パラリンピックがあった東京都も昨年比で11・1点伸ばした。千葉県は昨年21位から一気に12位に上昇した。 同時に発表された市区町村別の魅力度ランキングでは1位が札幌市、2位が函館市、3位が京都市だった。長野県軽井沢町が昨年20位から8位にランクインした。同社は新型コロナ下で休暇を楽しみながら仕事をするワーケーションの対象として人気を集めている可能性があると分析している。(西崎啓太朗、池田拓哉) 都道府県魅力度ランキング (ブランド総合研究所の調査。かっこ内は昨年順位) ①(1) 北海道 ②(2) 京都府 ③(3) 沖縄県 ④(4) 東京都 ⑤(6) 大阪府 ⑥(5) 神奈川県 ⑦(9) 福岡県 ⑧(11) 長崎県 ⑨(7) 奈良県 ⑩(8) 長野県 ⑩(10) 石川県 ⑫(21) 千葉県 ⑬(12) 兵庫県 ⑬(13) 宮城県 ⑮(14) 静岡県 ⑯(17) 鹿児島県 ⑰(22) 宮崎県 ⑱(18) 熊本県 ⑲(18) 広島県 ⑳(16) 愛知県 ㉑(14) 青森県 ㉒(28) 新潟県 ㉓(31) 三重県 ㉔(26) 富山県 ㉕(27) 山梨県 ㉖(20) 秋田県 ㉖(23) 大分県 ㉘(24) 香川県 ㉙(36) 高知県 ㉚(35) 岩手県 ㉛(39) 山形県 ㉜(24) 愛媛県 ㉜(28) 和歌山県 ㉞(33) 福島県 ㉟(33) 岡山県 ㊱(42) 岐阜県 ㊲(30) 島根県 ㊳(37) 滋賀県 ㊴(44) 福井県 ㊵(40) 鳥取県 […]
全国に中学3校、小学2団体 九州マーチングコン・バンドフェス
2021年10月9日 21時47分 第39回九州マーチングコンテスト(九州吹奏楽連盟、朝日新聞社など主催)の中学校の部が9日、大分県別府市のビーコンプラザであった。18校が出場し、7校が金賞に輝いた。同時開催の九州小学生バンドフェスティバルには8団体が出場し、4団体が金賞。このうち中学校の部の3校、小学生2団体が11月に大阪市で開かれる全国大会に出場する。10日はマーチングの高校以上の部がある。成績は次の通り。◎は全国大会出場校。 【マーチング・中学校の部】金賞=洞北(福岡)、明野(大分)、八代・第四(熊本)、◎木屋瀬(福岡)、◎小浜(長崎)、中間南、◎高須(福岡) ▽銀賞=都城・西(宮崎)、八代・第一(熊本)、西階(宮崎)、諸富(佐賀)、合志(熊本)、宮崎西(宮崎)、川内北(鹿児島)、西大村、戸町(長崎)、志徳、緑丘(福岡) 【バンド・小学生】金賞=舞松原(福岡)、◎日隈(大分)、都城・西、◎東海(宮崎) ▽銀賞=千代田西部(佐賀)、亀山(鹿児島)、つきでB.Bキッズ、豊福(熊本) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
アンサンブルVineとメンズ・ウィードが全国へ 関西合唱コン
第76回関西合唱コンクール(関西合唱連盟、朝日新聞社主催)の大学職場一般部門が9日、新型コロナウイルス感染防止策を講じて、兵庫県伊丹市の東リいたみホールで開幕した。2日間の日程で、初日は室内合唱と同声合唱の部があり、大阪、京都、兵庫の3府県から計19団体が参加した。 2年ぶりの開催。出演者らは距離をとり、マスク着用で歌った。 審査の結果、金賞受賞団体の中から室内合唱でアンサンブルVine(京都)が、同声合唱でメンズ・ウィード(大阪)が関西代表に決まり、全国大会に出場する。 全国大会は大学ユースと室内合唱の部が11月20日に、同声合唱と混声合唱の部が同21日に、岡山市で開かれる。 結果は次の通り。(◎は関西… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
東日本学校吹奏楽大会、札幌で開幕 中学校部門で11団体が金賞
第21回東日本学校吹奏楽大会(北海道吹奏楽連盟など6連盟と朝日新聞社主催)が9日、札幌コンサートホールKitaraで開幕した。前回大会は新型コロナウイルスの影響で初の中止に。2年ぶりの大会は、入場者数を半減、表彰式も行わないなど、感染症対策をとって開かれている。初日の中学校部門には30団体が出場、11団体が金賞に輝いた。 北海道、東北、東関東、西関東、東京都、北陸の各吹奏楽連盟から推薦された中高の少人数バンドと、小学生のバンドが出場して10日まで開かれる。 9日の結果は次の通り… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
東日本吹奏楽大会が札幌で開幕 北海道の中学は3校が金賞
佐野楓2021年10月9日 20時00分 第21回東日本学校吹奏楽大会(北海道吹奏楽連盟など6連盟と朝日新聞社主催)が9日、札幌コンサートホールKitaraで開幕した。前回は新型コロナウイルスの影響で初めて中止となり、2年ぶりの開催となる。北海道、東北、東関東、西関東、東京都、北陸の各支部から推薦された中高の少人数バンドと、小学生のバンドが出場。初日の中学校部門には30団体、うち北海道代表は5校が出場し、札幌市立中央、同屯田中央、美幌町立北の3校が一糸乱れぬ演奏で金賞。旭川市立旭川は銀賞、札幌市立新琴似北は銅賞だった。(佐野楓) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
断水解消「やったー水出た」 飲み水はまだ 和歌山の水管橋崩落
国方萌乃、下地達也、下地毅2021年10月9日 20時30分 和歌山市の紀の川に架かる六十谷(むそた)水管橋が今月3日に崩落し、市北部の約6万世帯(約13万8千人)が断水していた問題で、市は9日午前8時半から、断水地域への給水を再開した。隣の県道の橋に水路をうかいさせる仮復旧工事を24時間態勢で進め、断水から6日ぶりに水が通じた。 いったん配水池にためてから各家庭に給水するため、たまるのに時間がかかることや、配水池から各戸への距離によって蛇口から水が出る時間や水量に差が生じた。また市は、給水開始後は濁り水が発生することもあるとし、水質検査が終わるまで飲み水としての利用は控えるよう呼びかけている。多くの人が一斉に水を使うと水が不足し、濁り水の解消が遅くなるとして節水も求めている。 蛇口から出た久々の水に市民は喜びの声を上げた。 9日午前8時半すぎ、和歌山市上野の湯川直樹さん(37)は元栓を開き、長女の紗名(さな)ちゃん(3)といっしょに家の外の水まき用ホースから水をだした。「やったー。水、でた」と紗名ちゃん。 3日から始まった断水の期間中、最もつらかったことは子どもに我慢をさせたことだという。湯川さんの妻の友衣さん(33)は「4日は紗名の誕生日だった。『ハンバーグが食べたい』って。材料も用意してたのに断水になってつくってあげられなくて。近いうちにつくってあげたい」 水はこの日、台所や洗面所ででなかったり、夕方に少しでたりと不安定だった。直樹さんは「やっぱり一気にみんなで使ってるからやろか」と心配そうに話していた。(国方萌乃、下地達也、下地毅) 6日ぶりに水が出て、喜ぶ姉弟=2021年10月9日、和歌山市梶取、国方萌乃撮影 県道の六十谷橋に仮設した水管(手前)と崩落した水管橋=2021年10月9日午前9時37分、和歌山市、朝日放送テレビヘリから、小川智撮影 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「まさか」を起こさないためには 母子が犠牲になった小川で見た風景
【福島】9月下旬、JR郡山駅から南東に約10キロ離れた福島県郡山市の田村地区に足を運んだ。山あいの集落の細い県道沿いには家々が点在する。たまに行き交う車の排気音が遠くから聞こえ、刈り入れを控えた田んぼは黄金色に輝いている。 県道と並行するように流れる黒石川の幅は数メートル程度で、川に架かる小さな橋は7歩で渡れた。川の深さはせいぜい大人のひざ下くらい。澄み切った水に落ち葉が流れている。この川が豹変(ひょうへん)し、母子3人の命を奪ったことを想像することは難しい。「この川が、まさか」との思いだ。 2019年10月12日夜、天栄村に住む母(当時36)と兄(当時10)、弟(当時7)は隣の地区から自宅に戻るため車で出発したところ、台風19号の大雨で増水した黒石川にのみ込まれた。川に転落したか、水に流されたとみられ、車と3人は川沿いの別々の場所で見つかった。車の発見場所近くにある県の水位計データによると、12日午後5時10分に氾濫(はんらん)が始まり、午後11時50分には護岸を1・2メートル越水する急激な増水だった。 ただ、昔を知る地元住民にとっては危険を感じる「小川」でもあったようだ。県道沿いに住む田村地区の男性(80)は「昭和30年ごろ、この辺りに水が上がったことがある」と話す。2年前の台風の時も地元消防団は住民に避難を呼び掛け、市防災危機管理課の担当者は「黒石川沿いで水が上がりやすい危険箇所に消防団が出場し、通行車両や住民に状況に応じ、通行止めや迂回(うかい)を促すなどの安全確保活動をしていた」と話す。 母子が巻き込まれた詳しい状況は今も明らかになっていない。大水にえぐられた護岸の復旧工事はすでに終わり、道沿いに「大雨時冠水 走行注意」との看板が新たに立てられた。 行政の手、届かない川も 台風19号では飯舘村を流れ… この記事は会員記事です。残り907文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 【10/25まで】スタンダードコース(月額1,980円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「田舎力」育てるひけつは 年8万人来訪、和歌山の秋津野ガルテン
地方に元気がないといわれる。人口減少と高齢化が進み、あらゆるものが大都市に集まる状況は止まりそうにない。なんだか、やるせない。和歌山県田辺市の集落で約30年、住民主体で地域づくりを担ってきた玉井常貴さん(77)を訪ねた。 新大阪から特急列車で2時間半弱、JR紀伊田辺駅に着いた。玉井さんが活動する上秋津地区は、車で約10分、平野を抜けた先のなだらかな丘陵地にあった。熊野三山につながる熊野古道中辺路(なかへち)の玄関口にあたる。 9月上旬、上秋津の中心部にある元小学校の木造校舎で玉井さんと待ち合わせた。そこは「秋津野ガルテン」と呼ばれるグリーンツーリズム施設で、玉井さんの活動拠点の一つ。どんなことをしているのか。 上秋津地区で住民主体の地域づくりを担ってきた玉井常貴さん=2021年9月6日、和歌山県田辺市、神元敦司撮影 「地元でとれた野菜などを使ったバイキングレストランをやっています。まさに地産地消を実践する場。収益を生み出すだけでなく、地元の雇用の場にもなっています。お菓子づくりの体験工房や農業体験の受け入れ、宿泊施設もあります。部屋はゆったりとしていて長期滞在もできる造りです」 コロナ前の2019年度は、年間約8万人が秋津野ガルテンを訪れた。上秋津の人口は約3200人。その25倍にあたる。「関係人口を増やすことが、地域の活性化につながります。地元の産業はみかん栽培をはじめとする農業。この地域資源を生かす地域づくりをしているのが、秋津野ガルテンなんです」 ガルテンは、ドイツ語で庭を意味する。その名の通り、敷地はクスノキなど緑に囲まれている。散策できる遊歩道もあり、喧噪(けんそう)とは無縁だ。木造校舎は改装したとはいえ、階段や廊下を歩くとミシミシと音が鳴り、タイムスリップしたようだ。 外国人観光客やIT企業も 玉井さんの活動拠点である「秋津野ガルテン」は、昭和の薫りが色濃く残る旧小学校の木造校舎だ=2021年9月22日、和歌山県田辺市、秋津野ガルテン提供 コロナ禍で急速に広まったテレワークだが、木造校舎には昨年、通信環境を整えた「ワーキングスペース」を整備した。その前年の19年には、敷地内に木造2階建てのサテライト型オフィスも設けている。 「外国人観光客が訪れるよう… この記事は会員記事です。残り1484文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 【10/25まで】スタンダードコース(月額1,980円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ぶつかっても負けぬ 千年の志 新潟・山古志の牛の角突き
会員記事 文・白石和之、写真・井手さゆり2021年10月9日 17時00分 頭をなでる子どもの手を、べろんと伸ばした舌でなめる牛。おっとりした姿からは想像もつかない動作で観客の興奮を呼び起こす。 1トン近い巨牛同士が頭をぶつけると、「ゴツン」と骨の音が響き空気が震える。角を突き上げ、前に出ようと押し合う牛の目は充血して真っ赤に変わる。頭を合わせてから数分。最高潮を迎え優劣が見えかけたとき、もう一つのクライマックスが始まる。 「ヨシター」というかけ声で牛を奮い立たせていた勢子(せこ)たちが、あうんの呼吸で2頭の後ろ脚に綱をかける。興奮した牛は綱を持った勢子たちを引っ張り、頭を振る。その間隙(かんげき)を突き、命がけで角をつかみ急所の鼻をとると、牛は静まり、観客席から歓声が飛ぶ。 牛が角を突き合わせると、鈍い音とともに土煙が上がった=新潟県長岡市、井手さゆり撮影 新潟県長岡市山古志(旧山古志村)の牛の角突きは千年の歴史があるとされる。四方を囲む山の斜面を切りひらき、棚田を増やしてきた土地だ。多い所で積雪が3メートルを超え、外に出られない冬のストレスにも耐える牛は農耕、運搬を助ける貴重な働き手だった。 「家族同然の大切な牛を傷つけないため、引き分けにするのがしきたりです」と闘牛会の松井富栄(とみえ)会長(39)が言う。だから、番付もない。 記事後半では、地元で人気のグルメスポット紹介や会員登録すると応募できるプレゼントもあります。 待ちに待った春からの娯楽と… この記事は会員記事です。残り814文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 【10/25まで】スタンダードコース(月額1,980円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル