徳島慎也、申知仁2021年7月13日 21時15分 宮城スタジアム(宮城県利府町)で21日に始まる東京五輪のサッカーについて、仙台市の郡和子市長は13日、無観客にするよう大会組織委員会に要請した。県医師会なども、無観客開催を県に要請。だが、村井嘉浩知事は、有観客の方針を変えなかった。 宮城スタジアムでのサッカー男女10試合は、県と組織委が協議し、1万人を上限に観客を入れて開催することが決まった。県内でプロスポーツなどが有観客で行われていることから、村井知事は「同じ扱いをする」としている。 これについて、郡市長は13日の記者会見で「観客の多くが仙台市を経由し、市内に滞在すると予測されている」と指摘。「緊急事態宣言が出ている区域からの人流が増えることは(新型コロナウイルスの)感染の再拡大につながる可能性がある」として、無観客を求めた。村井知事には、これまでに無観客開催を複数回要請してきたが、受け入れられなかったという。 また、県医師会と東北大学病院、仙台市医師会も12日、無観客での開催を県に連名で要請した。 要請書は、観客を入れると「人流が増加することは自明の理で、医療人は極めて心配している」とした上で、「感染者数増加が懸念されている時に、県外から多くの人々が来県することには、大きな危惧を抱かざるを得ない」と、無観客とするよう求めた。 こうした要請を受けた、村井知事は13日、報道陣の取材に応じ、有観客で開催する考えに変わりは無いと述べた。 村井知事は、県内の複数の首長や、経済関係の団体から、有観客に賛同する声が届いていると説明。「賛否両論ある中で、総合的に判断するのが私の仕事だ」として、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の対象にならない限り、有観客とする考えを重ねて示した。(徳島慎也、申知仁) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
米海兵隊のヘリからコンテナが落下 沖縄・渡名喜島沖
2021年7月13日 21時22分 13日午後0時半ごろ、沖縄県渡名喜村の渡名喜島沖で、米海兵隊所属の大型輸送ヘリCH53Eから、食料や工具などが入ったコンテナ(縦約2メートル、横と高さ約2・5メートル)が落下した。沖縄防衛局が朝日新聞の取材に明らかにした。けが人など被害は確認されていないという。米海兵隊や沖縄防衛局、県警が事故原因を調べている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
今年の梅雨明けは中国先行 四国より早いのは45年ぶり
山岸玲2021年7月13日 17時00分 気象庁は13日、九州北部と中国が梅雨明けしたとみられると発表した。いずれも平年より6日早かった。昨年と比べると九州北部は17日早く、中国は18日早い。一方、中国より南に位置する四国の梅雨明け発表は見送りに。1951年に統計を取り始めて以降、四国より中国の梅雨明けが早かったのは76年以来、45年ぶり4度目だという。 気象庁は、各地方の梅雨明けの平年値の日に近づくと、前線の今後の動向や週間予報で晴れの日が続くかどうかなどを見て梅雨明けの判断する。前線は梅雨末期になると太平洋高気圧に押し出されて北上することが多く、南よりにある四国の方が遅くなることはあまりない。 今年は13日午前の時点で前線が西日本で不明瞭になった。だが、太平洋沿岸の一部では太平洋高気圧の南側から湿った空気が流れ込む影響で、雨が数日続く見込みとなった。このため、中国では13日に梅雨明けし、降雨予想の四国は見送ったという。 梅雨前線は、14日午前9時時点の予想天気図では列島全体で不明瞭になる見込み。近畿や東海、関東甲信でも、梅雨明けの発表は近そうだ。(山岸玲) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
北海道新聞編集局で5人感染しクラスターに デルタ株も
北海道新聞社は13日、編集局報道センターの20~40代の男性社員5人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。札幌市は同社内でクラスター(感染者集団)が発生したと認定。5人のうち1人は変異ウイルスのデルタ株への感染が確定し、2人は感染の疑いがあるという。濃厚接触者は35人で、市は順次PCR検査を実施している。 北海道新聞によると、感染した報道センターの5人のうち4人は外勤の記者で、1人は部次長。いずれも感染対策でマスクを着用しており、感染経路は不明という。 同社によると今月6日、記者1人がのどの痛みなどを訴え、7日に発熱。市保健所のPCR検査で8日に陽性が判明した。この記者はデルタ株の感染が確定した。 8日には別の記者1人の感染も判明。6月下旬に札幌市役所を訪れた団体に応対した市職員の感染が今月7日に公表されたが、記者は団体が市役所を訪れた日の講演会を取材していた。記者は6日、自主的に民間のPCR検査を受けたという。 さらに2人と同じ職場の記者1人も8日発熱し、9日に感染が判明。11日には道庁を取材する記者1人、12日には部次長の感染が判明した。 北海道新聞では報道センターの全68人中、一部を除く60人がPCR検査を受け、58人の陰性や感染リスクが低いことが判明したという。同社は職場などを消毒したほか、濃厚接触が懸念される社員は自宅待機や在宅勤務とした。(佐藤亜季) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
吉村知事が批判「ワクチンどこも不足。国の前提間違い」
増田勇介2021年7月13日 18時00分 新型コロナのワクチン接種の予約受け付けを止める自治体が相次ぐ中、在庫が余っている自治体があると国が説明していることについて、大阪府の吉村洋文知事は13日、「大阪市では接種会場を閉鎖している。在庫は足りていない。在庫がたくさんある市町村があるとの前提自体が間違っている」と語った。 国は、市区町村によって、診療所が多く在庫を抱えるなどワクチンの「目詰まり」が起きている恐れがあるとして、都道府県が自治体間の調整をしながらワクチンを配分できる「調整枠」を設けた。 吉村知事は13日、記者団の取材に応じ、調整枠について、府下の市町村の人口と感染者数に応じて配分していく考えを示した。接種の進み具合を配分の基準にしなかった理由について、「(国は)進捗状況に応じて在庫が不足しているところ(に配分を)と言うが、在庫はどこも不足している」と説明した。 吉村知事によると、大阪府の自治体には8月2日と9日の週に国から645箱のワクチンが供給される予定。517箱は市町村に直接配られ、残る128箱が大阪府の調整枠になる。 この128箱を半分ずつに分け、①接種を受けられる12歳以上の人口(すでに供給されたワクチンの人数分を除く)②3月1日からの感染の第4波の感染者に応じて、それぞれ市町村に配分する方針だという。(増田勇介) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大学このままじゃあかん 総長選最下位候補が残した爪痕
5月にあった大阪大学の総長選考は、教職員投票とは異なる結果が出され、学内から疑問の声があがった。その総長選考で、「インディーズ系候補」を名乗って戦った候補がいた。生命機能研究科教授の仲野徹さん(64)。「大学を変えるには総長選考から変えるべきだ」と訴え、敗れた。昨今の国立大は学長の話題で何かと騒がしい。仲野さん、伝えたかったことは何ですか? 「総合的に判断」 不透明さを指摘された総長選考 ――総長選の不透明性を批判し、活動は徹底的にインターネットで公開しました。総長選ではどんなことが行われるのですか。 まるでムラ社会の選挙戦です。候補者や支持者が「有権者」のいる研究室や学部を訪ねるというのが一般的な選挙運動で、中で何を話しているかはわかりません。 閉鎖的な対話では、個人や学部にとって利益になる要望ばかりが出るでしょう。でもひもじい今の大学にすべてをかなえることはできない。実現できなければうそつきといわれて信頼関係が失われる。これでは全体を俯瞰(ふかん)した大学運営はできません。 通常、候補の所信表明は学内の人間しか見られませんが、私はホームページで公開しました。学内の女性研究者の会から懇談会を要請されたときは、公開することを条件として受け、オンラインで誰もが見られる状態で行いました。 《5月25日にあった総長選考は、現職の西尾章治郎氏(69)、澤芳樹氏(66)、仲野氏の3人が候補だった。「学内意向調査」と呼ばれる教授や幹部職員の投票の後、学内外の委員で構成する選考会議が投票で次期総長を決定する。教職員投票の結果は、1位の澤氏が346票、西尾氏が263票、仲野氏が98票だった。だが、選考会議の投票では西尾氏が6票、澤氏が5票と逆転。西尾氏の2025年までの再任が決まった。》 阪大総長選の流れ ――選考会議は教職員投票と異なる結論を出しました。 前提として、私はルールにのっとって戦ったので、その結果に文句はありません。総長は選考会議が決めることになっているので、教職員の意向と違う人を選ぶことも選考会議の権利です。 しかしそこにはかなりの説明責任が生じます。説明しなければ不満を抱く教職員が出るのも当然です。 教職員投票の後の選考会議はかなり長引きました。それだけの議論をしたのであれば堂々と説明すべきです。この点において、選考会議は十分な職責を果たしていないといわざるを得ません。 現職に有利な制度 学生の投票やってもいいのでは? 《選考会議後の会見では、教職員投票と選考会議の結果の「ねじれ」について質問が相次いだ。選考会議の鈴木直議長(公益財団法人地球環境センター理事長)は「総合的に判断した」と述べるにとどめた。阪大の複数の教職員によると、6月に入って学内では選考会議に十分な説明を求める質問書や意見書が出され、100人規模の連名のものもあったという。学長選をめぐる混乱は他の国立大でも起きており、昨年には東京大や筑波大であった学長選考が不透明だと批判された。》 選考会議後の記者会見=大阪大学提供 ――国立大の学長は教員の選… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
流された自宅「今は忘れよう」 被災4日後、理髪店再開
会員記事 宮坂知樹、高嶋将之2021年7月13日 15時00分 静岡県熱海市伊豆山(いずさん)の土石流で自宅を失った夫妻は、被災から4日後、市中心部で営む理髪店を再開させた。心配してくれた常連客との再会がうれしい。災害後の緊張感がまだ漂う中、仕事場は災害前の日常を取り戻せて前向きな気持ちにさせてくれる場所だ。 理髪店は市中心部のJR熱海駅近くにある「イワオ理容室」。斉藤巌さん(83)が、妻の春美さん(76)と長男(48)と切り盛りする。54年前に始めた老舗店だ。 春美さんは3日午前10時半ごろ、自宅がある伊豆山の近所の人から電話をうけた。「近くの家が土石流で流された。危ないから戻ってこない方がいい」。テレビニュースの空撮映像をみると、自宅のある一帯すべてが土砂に埋もれているように見えた。 2人はその晩から、店の上に住む長男宅で寝泊まりする暮らしに。長男のもとに、消防団や復旧工事に入った友人らから、自宅があった場所の写真が送られてきた。3階建ての自宅は跡形もなくなっていた。 25年ほど前、いまは長男が… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:585文字/全文:1014文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
紙焼きにこだわる老舗写真店 一風変わった写真展企画
あなたも写真展やってみませんか――。福岡市博多区の老舗写真店で、「誰でも開ける写真展」が随時開催されている。デジタルが主流になった時代にあって、紙焼きの写真にこだわる社長のアイデアで始まった企画。9月末まで展示が決まっている盛況ぶりだ。 JR博多駅前のビルの地下2階に、老舗写真店「近藤カメラ」がある。フィルムやアルバム、中古カメラといった商品が並び、プリント注文ができるパソコンも備え付ける。その店内の6平方メートルほどの壁に、15枚の写真が飾られている。 7月末まで開催中の写真展「MUGENの鉄路」。北海道・利尻富士の夕暮れや、長野県の雪山、長崎の大村湾などを背景に走る列車の写真が並ぶ。島根と広島を結んでいた旧三江(さんこう)線の列車が、最終営業日に満開の桜の中を駆け抜ける風景も。いずれも福岡市の会社員、迫(はざま)洋佑さん(30)が全国各地で撮影したものだ。 今年4月に福岡に転勤してきたばかり。たまたま店の前を通りかかり、写真展を知ったという。鉄道写真が趣味だが、展示する機会は今までなかった。「写真を印刷して、飾ってみるとこれまでと全く違って見えて感動した」と話す。 近藤カメラは1946年創業。近藤晃社長(48)の祖父・圭三郎さんが、国鉄博多駅近くで店を開いた。終戦直後の物資が乏しい時代、最初はレントゲン用のフィルムを売っていた。 その後、旧福岡交通センター(現在の博多バスターミナル)に移転し、2013年から現在のビルの地下2階に。ファストフード業界で働いてきた晃さんがこの時から3代目社長を継ぎ、母親の多恵子さん(76)と一緒に店を切り盛りしている。 近年は写真のデジタル化が進み、紙焼きの注文は大幅に減った。それでも晃さんは、柔らかさや鮮やかさなど客の希望に沿って風合いを変えられるプリントにこだわってきた。 客との交流も大切にし、一緒にカメラを持って遠足に出かけたり、その時に撮った写真を店内に飾ったりしてきた。写真展の企画もその一環。常連客に声をかけたのがきっかけとなり、昨年12月から、誰でも出展できる一風変わった写真展が始まった。 最初の展示会は、20代の夫… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
高校生にわいせつ行為した疑い 高知大特任准教授を逮捕
2021年7月13日 11時29分 18歳未満と知りながら女子高校生にわいせつな行為をしたとして、高知県警は12日、高知大学次世代地域創造センター特任准教授の松浦孝範容疑者(47)=高知市相生町=を、県青少年保護育成条例違反(淫行)の疑いで逮捕し、発表した。容疑を認めているという。高知東署によると、松浦容疑者は今年冬ごろ、SNSで県内の女子高生(16)と知り合い、3月に高知市内のホテルでわいせつな行為をした疑いがある。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
そばかすの姫と監督、出会いは奈良の靴店「曲がやばい」
アニメ映画「竜とそばかすの姫」(16日公開)が細田守監督の新作として注目される中、気鋭のミュージシャン・中村佳穂さんが主人公の声に起用され、話題となっている。新作は歌が重要な意味を持ち、中村さんは高校生「すず」と分身の歌姫「ベル」を演じる。今から2年前、構想を練っていた細田監督が中村さんと初めて出会ったのは、古都・奈良だった。 格子戸の家並みが広がる奈良市中心部の「ならまち」は、鹿が遊ぶ奈良公園、興福寺や東大寺などに近い。その一角にある靴店「NAOT NARA」で、普段は靴を選ぶ客がくつろぐ長椅子の代わりに、小さな椅子が所狭しと並べられた。2019年7月7日の夜のことだ。 用意された60席ほどがびっしりと埋まり、立ち見もいる。ピアノが配置された店内にメガネの女性が登場した。中村さんだ。 柔らかいハスキーボイスが店内を包む。ゆったりと時にはアップテンポなメロディーラインが、胸に染みる。ジャズのような即興性のあるリズムも会場を盛り上げた。その場にいた同店店員の服部多圭子さん(41)は「空間を全員で共有しているようなうねりを感じた」。 インタビューも 記事後半では、細田守監督と中村佳穂さんのインタビューもあります 中村さんは京都精華大卒で京… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り:3690文字/全文:4180文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル