岩田恵実2021年7月2日 14時30分 警視庁は、東京都江戸川区西小岩3丁目の無職大淵友貴容疑者(24)を強制性交等の疑いで逮捕し、2日発表した。容疑を認めているという。 西新井署によると、大淵容疑者は1月30日昼ごろ、東京都足立区の公園の公衆トイレで女子中学生に性的暴行を加えた疑いがある。 大淵容疑者は昨年末、この生徒とインスタグラム上で知り合い、中学校のOBを装って親しくなった。その後、大淵容疑者は「裸の写真を送らないと、他人の裸の写真をお前だと言ってネットに拡散する」と生徒を脅迫。写真を送らせ、「会えば最後にしてやる」と言って公園に呼び出したという。 事件後、生徒がインスタグラムで大淵容疑者のアカウントをブロックすると、大淵容疑者は生徒になりすました別のアカウントを作り、裸の写真を投稿したという。生徒が6月9日、署に相談して発覚した。 ◇ 性別や年齢、職業などを偽った成人がSNS上で子どもたちに近づき、事件に発展するケースが後をたたない。 警察やネットリテラシーの専門家は、ネットで知り合った面識のない人に、裸の写真を送ったり個人情報を教えたりしないよう注意を呼びかけている。事件に巻き込まれそうになったら、すぐに家族や学校、警察に相談することを勧めている。(岩田恵実) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
連続犬食い事件のヒグマが再び 理由はまさかのコロナ禍
世界自然遺産・知床のある北海道羅臼町で6月27日、民家の敷地に侵入したヒグマが飼い犬3匹を殺傷した問題で、このヒグマと、2018~19年に同町内で飼い犬を襲ったヒグマが、同一の個体であることがDNA鑑定でわかった。このヒグマは犬を獲物だと覚えていたとみられるが、昨年は現れなかった。2年ぶりに人里に現れたのには、人間が直面している禍(わざわい)もかかわっていそうだ。 27日に同町海岸町で襲われた犬の体に付いていたヒグマの唾液(だえき)を北海道大学で鑑定したところ、過去の資料とDNAが一致した。 海岸町の現場から約3キロ離れた同町岬町では、29日午前9時半ごろにヒグマ1頭がハンターによって射殺された。ただ、犬を襲ったヒグマより体が小さいなどの特徴により、町は別の個体と判断した。 犬を襲ったヒグマが、なお町内にとどまっている可能性がある。夜間に飼い犬を外でつないだままにしないことだけでなく、生ごみの管理、魚の適正な干し方のさらなる徹底を、町は改めて町民に呼びかけた。 知床半島は、ヒグマの有数の生息地だ。 その南側に位置する羅臼町では、ヒグマの出現によって町職員らの出動が18年度は215回、19年度は268回に及んだ。捕獲頭数も18年度が12頭、19年度が13頭に上った。 両年度には、ヒグマが計4軒の民家の敷地に現れ、5匹の飼い犬を殺す「連続犬食い事件」が起きた。このヒグマは犬を獲物だと認識していて、再び人里に現れる可能性があり、重大な人身事故につながるおそれもある。 同町のコンブ漁の番屋などが点在する北部の漁業地区と市街地域には、ヒグマよけの電気柵が整備されている。ヒグマの出現数の増加や連続犬食い事件を受け、20年度からは、新たに町内会単位でやぶの草刈りも始めた。ヒグマの隠れる場所をなくし、発見しやすくすると同時に、出現を防ぐためだ。 これが奏功して、20年度は、ヒグマの出現による役場職員らの出動数が167回、捕獲頭数も5頭へと減っていた。ところが、今年度は状況が一変した。捕獲頭数こそまだ2頭だが、出動数は1日までに、すでに107回を数えた。 町によると、背景に考えられるのが「コロナ禍」だという。 昨年は6月に入って早々に草刈りを始めた。ところが、今年は北海道全域に出された新型コロナ対応の緊急事態宣言が終わるのを待ったため、6月下旬となった。さらに、草が伸びるのが例年より早いという。 町はこうした状況の変化も、ヒグマの出現数の増加や、同じヒグマの再来につながっているとみている。(大野正美) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
有害残土はどこへ? ウラン鉱床の間走るリニアトンネル
現場へ! リニア工事の周りで⑤ 岐阜県瑞浪市ののどかな山あいに白い建物が見える。リニア中央新幹線の日吉トンネルに通じる南垣外(みなみがいと)非常口のプラントだ。ここで、トンネル掘削で出た残土を、有害物質を含む「要対策土」と「健全土」にふるい分けている。 付近には日本最大のウラン鉱床が広がる。リニアの地下トンネルは、月吉、美佐野など四つの鉱床の間を縫うように走る計画だ。 JR東海は、動力炉・核燃料開発事業団(旧動燃)のボーリング調査などから「路線はウラン鉱床を回避している」とした。その上で、ウランが蓄積されやすい地層を通る南垣外非常口からの斜坑と本坑の計約3キロを対象に、発生残土の分析を続けている。今のところ基準値を超えるウランやラドンガスは検出されていないという。 これに対し、「全く安心できないね」というのは春日井リニアを問う会の川本正彦(77)だ。2016~18年、周辺6地点で地表と空間の放射線量を測定した。 瑞浪市に隣接する御嵩町内の… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:903文字/全文:1334文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「自分の命は自分で守る」豪雨の教訓はどこまで根づくか
会員記事 神元敦司 福冨旅史2021年7月2日 12時19分 平成最悪の豪雨災害となった3年前の西日本豪雨から、「自分の命は自分で守る」という考え方が、防災の基本として前面に打ち出されるようになった。一人ひとりが自ら判断し、行動することが求められているが、その意識はどれだけ根づくだろうか。(神元敦司) 腰まで濁流につかって避難所へ 2018年7月の西日本豪雨で12人が亡くなった広島県熊野町の住宅団地「大原ハイツ」。溝口早苗さん(59)宅にはA3用紙1枚の「避難マップ」がある。被災後、住民らと手作りしたものだ。 自宅から避難所の体育館まで安全に行ける経路を矢印で示し、土砂災害警戒区域や浸水想定区域は色分けしている。地面の凹凸、ふたがない側溝など、16の「危険箇所」は写真つきで紹介している。 「豪雨から学んだのは、『自分の命を自分で守る』ことの大切さです」と溝口さん。濁流が自宅になだれこみ、夫の政克さん(63)と2階に避難したが救助は来なかった。約6時間後、腰まで濁流につかりながら避難所に歩いた。「防災の大切さを身に染みて感じた」 マップ作りを主導したのは… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:1326文字/全文:1785文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
負傷した高齢男性が「電子マネー」 コンビニ店員の直感
小西良昭2021年7月2日 12時54分 コンビニで客の特殊詐欺被害を防いだとして、京都府警は1日、宇治市広野町のセブン―イレブン宇治友ケ丘店(小佐井〈こさい〉一之店長)に感謝状を贈った。 宇治署などによると、6月5日夜、市内の80代の男性が来店して「電子マネーを3万円分買う」。自宅から慌てて来る途中で転んだとも話し、負傷していた。 30代の男性店員は「詐欺かも」と直感した。「何に使われますか」と使い道を聞くと、男性は「パソコンがウイルスに感染した。修理するために買う」。 パソコン画面に突然、マイクロソフト社がウイルスを探知したように装ったウィンドーが現れ、記された番号に電話すると、対応した人物に電子マネー購入を誘導されたという。 「だまされていませんか。警察を呼んで一緒に話しましょう」。店員はそう声をかけ、110番通報。男性は「大丈夫や」と言っていたが、駆けつけた署員と店員の話を聞き、思いとどまった。署は男性にパソコン会社へ連絡するよう伝えたという。小佐井店長によると、京田辺市の姉妹店でも3月ごろ、詐欺被害を防ぐ対応をしており、経験が生きたという。 府警によると、1~5月に77件、計1億1385万円の特殊詐欺被害があり、被害者の9割が高齢者。電子マネーの購入指示は家族や警察に相談する▽パソコンの異常動作で表示された先に電話しない、などと呼びかけている。(小西良昭) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
岸和田だんじり祭、今年秋は開催の方向 無観客を検討
西江拓矢2021年7月2日 13時00分 勇壮なだんじりの引き回しで知られる「岸和田だんじり祭(まつり)」(大阪府岸和田市)について、今秋は開催の方向であることがわかった。2日、運営団体が明らかにした。昨年は、新型コロナウイルスの感染拡大を理由に引き回しを自粛したが、今年は感染対策を徹底し、無観客実施の方向で検討しているという。 江戸時代から約300年続く祭りで、重さ4トンのだんじりが引き手とともに、路地を勢いよく回る「やりまわし」で知られる。祭りの自粛または中止は、終戦直後の1945年以来、75年ぶりだった。 祭りは、各町会から選出された「祭礼年番」による自主運営が特徴。中止が続くと祭りに向けた準備や調整の引き継ぎに支障をきたし、伝統の継承が難しくなるとして、例年と違う形でも実施の方向で進めることにしたという。 感染防止対策として、職域接種の活用も含め、希望者へのワクチン接種を進め、また、祭りの当日は、参加者への抗原検査の実施も検討。事前の集団練習を禁止し、密を避けるため、だんじりの間隔もあける。例年より広範囲に見物人の立ち入り制限を行うなど、無観客に向けて対策をとる。 「岸和田地車祭礼年番」の年番長、奥忠宏さん(56)は「伝統の継承のため、開催する。十分な対策を取ってみなが安心できるようにしたい」と話した。(西江拓矢) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
JR阪和線が運転見合わせ 津久野駅で人身事故
朝日新聞デジタルに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。Copyright © The Asahi Shimbun Company. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission. Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
中1死亡、部活でからかいや胸触るいじめ 学校対処せず
会員記事 芳垣文子、西川祥一2021年7月2日 9時59分 北海道登別市の中学1年の男子生徒(当時13)が昨年6月、自宅近くで転落死した問題で、市教育委員会は1日、第三者委員会が3月にまとめた調査報告書で「自殺の一因」としたいじめについて、具体的な内容を明らかにした。生徒は部活動で言葉によるからかいなどのいじめを数回受けていた。からかいは2、3年前から部員の間で横行し、学校側は把握しながら指導していなかったという。(芳垣文子、西川祥一) 市教委は、第三者委員会の調査報告書を踏まえて再発防止策をまとめ、この日、小笠原春一市長に提出した。市教委は、約100ページある報告書を7ページにまとめたものを公表した。 報告書や市教委の説明によると、男子生徒は亡くなる約2カ月前の昨年4月から、部活動で、身体的特徴を言葉でからかわれたり、胸を触られたりする行為を2、3回受けた。廊下で複数部員から「嘲笑された」こともあったという。報告書はこれらの行為をいじめと認定した。 この部活動では2、3年前から部員の間で、身体的特徴をからかうような言葉が横行していた。学校側はこうした状況を把握しながら、対処していなかったという。 さらに、学校は独自に「いじめ防止基本方針」を定め、「いじめ対策委員会」を開くことになっていたが、報告書は「形骸化していた」と指摘した。 小笠原市長は6月、報告書の公表のあり方について、「できるだけすべてを公表すべきだと思う。プライバシーに配慮しながら公表しないと、(いじめという)同じことが繰り返される」との考えを示していた。市教委は1日、「遺族、(関係する)生徒、保護者に公開の了解は得られなかった」と説明した。 遺族は「調査の途中では説明できないとのことでしたが、学校も教育委員会もできる範囲で知らせてほしかったです。再調査は求めません。今後2度とこのような悲しいできごとが起こらないように再発防止策に全力で取り組んで下さい」との談話を出した。 再発防止へ対策会議新設 市教委は再発防止策として… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:742文字/全文:1578文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
お若い方、ツンとして ヨシタケシンスケ×椎名林檎対談
絵本作家のヨシタケシンスケさんと音楽家の椎名林檎さんが初めて対談した。ジャンルは違えど、人の心をわしづかみにする作品を送り出し続けている2人が語り合ったのは、キャリアを重ね、大人になってみて分かること。令和の若者たちに向け、「ツンとしていてほしい」というメッセージを送る、そのココロは? 椎名林檎 絵本、げらげら笑いながら読ませていただいてます。お会いできると聞いて、子供たちがびっくりしていて。 ヨシタケシンスケ ぼくもデビュー当時から、最初の… 椎名 ご無理なさらないでください(笑)。 ヨシタケ 最初のアルバム(「無罪モラトリアム」)の初回盤持ってますよ。 椎名 丑(うし)年(ヨシタケさんは1973年生まれ)でおられるから、ちょっと無理がおありじゃないかなと。年下(椎名さんは78年生まれ)でクソ生意気なやつのCDなんて買ってやらない、って感じじゃないですか(笑)。 「年をとると〝良いことを言いたい病〟というのにかかってくるというか…」(ヨシタケさん)。若いころは大人たちのふるまいが嫌で仕方がなかったのに、自分が大人になってみると、若い世代に向けて何をどう発信すればいいのか。当代きってのヒットメーカー2人にもそんな悩ましさがあるようです。 ヨシタケ いやいや、社会人… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り:10210文字/全文:10618文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
白球追う女子高生 幼なじみの男の子と誓った「甲子園」
今年で25回目を迎える全国高校女子硬式野球選手権大会(7月24日開幕)の決勝が初めて阪神甲子園球場で開催される。大会に出場する岐阜第一(岐阜県本巣市)の二塁手、田嶌羽咲(つばさ)選手(17)は、ある思いを胸に高校球児たちの「聖地」を目指している。 「羽咲も野球やらん?」 田嶌選手の野球人生は、幼なじみの男の子の一言から始まった。声をかけたのは、市和歌山の松川虎生(こう)主将(17)だ。 0歳のころから、大阪府阪南… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:1099文字/全文:1311文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル