大阪市に、若き発明家がいます。「どこの企業もなぜかつくらない、役に立つものをつくる」が発明のモットー。この発明家の半生、そして、大まじめにつくったクスッと笑える作品の数々をご紹介します。 ◇ ここに段ボール箱ぐらいの白い箱があります。コードでつながっているスイッチをオン。 すると、壮大な音楽とともに箱の上部が、カシーン、カシーンと開いていく。そして、スモーク(煙)とともに、モノが登場します。 たわし、のり巻き……。モノは何でもいいのです。すべてを豪華に登場させるこの装置、「ゴージャス登場箱」と命名しました。 ◇ これを、発明家カズヤシバタさん(26)が2017年につくった。映像をSNSに投稿したところバズった初めての作品である。バズるとは、注目を浴びるという意味である。 SF映画好きなカズヤさんは、変身した主人公や主役のロボットが、華やかに登場する場面を見てきた。だが、それは特撮という架空の世界のこと。 〈あれが現実にあって、広く使えたらエエなあ〉 そうして、1カ月ほどで作り上げたのが、この装置。改良を重ねてきて、2021年2月に第4世代完成。さらに改良中である。 ◇ 「名探偵コナン」のコナン君が、真実に気づいたとき。「エヴァンゲリオン」の碇(いかり)ゲンドウ総司令官が、使徒との戦いで何らかの決断をするとき。どうなるかというと…… めがねが光る! でも、それはアニメの中の、架空のことや。現実に光るめがねをつくろうぜ。 カズヤさんはデザイン系、広告系の友人らと「ゆるつく」というチームをつくっています。そのメンバーたちと100円ショップへ行き、めがねを光らせるための材料を買い集めてめがねに装着。すぐ梅田のオフィス街で動画や写真を撮影。 1日でつくった「光るメガネ」はSNSでバズりました。「テニスの大坂なおみさんも反応してくれました」 「やったね」と思ったら… ◇ カズヤさんは、広島は福山市の生まれ。いまは亡き父は電気技師、家は工具であふれていた。幼い頃から工作して遊んだ。たとえば、木の板の下にタイヤを四つつけて台車にし、友だちと街を走り回った。 福山市にある近畿大学の付属中学に入った。部員がほとんどいなかった科学部に入る。放課後の理科室で、ペットボトルをつかったロケットなどをつくった。高校生になって電気をつかったものづくりを始める。 そして、近畿大学の理工学部にすすむ。その、電子工学や情報通信を学び、東大阪市でのキャンパスライフを楽しんだ。 住んでいたアパートは、オートロックだった。いちいちカードを出して部屋のドアをあけるのが面倒くさい。そこで、オートロックを自動解除する仕組みをつくった。 完成や、やったね… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
広島県で過去最多238人感染 4日連続200人超す
広島県内で15日、新たに238人の新型コロナウイルス感染が発表された。12日の219人を上回って過去最多を更新した。200人を超えるのは4日連続。県は入院中の患者1人が死亡したと発表し、県内の死者は113人となった。 新規感染者の内訳は広島市155人、東広島市17人、福山市13人、呉市8人、三原市、尾道市各7人など。県内の感染者は延べ8184人となった。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
福岡県で522人感染、土曜日では最多 6人の死亡確認
福岡県は15日、10歳未満~90代以上の男女522人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。土曜日の発表数としては最多。また県は60代~90代以上の男女6人の死亡を発表した。福岡県内の感染者は2万9737人、死者は390人になった。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
全国で6425人が感染 重症者は1231人で過去最多
新型コロナウイルスの国内の感染者は15日午後8時半現在で、新たに6425人が確認された。重症者は14日時点で1231人となり、過去最多を更新した。緊急事態宣言は16日から北海道、岡山、広島の3道県が加わり、9都道府県に拡大する。「まん延防止等重点措置」は新たに群馬、石川、熊本の3県が追加され、10県に拡大する。 宣言の追加となる3道県のうち、広島県は238人で、12日の219人を上回って過去最多を更新。北海道は566人で、感染状況が厳しい札幌市や旭川市などでは大型店に休日の休業を求めるなど、新たな感染防止対策を決めた。岡山県は185人だった。 東京都の新規感染者は772人。前週の同じ曜日は千人を超えていた。15日までの1週平均の感染者数は876・4人で、前週比は112・9%だった。年代別で見ると、20代が234人で最多で、30代135人、40代125人、50代97人と続いた。65歳以上の高齢者は77人だった。「人工呼吸器か体外式膜型人工肺(ECMO)を使用」とする都基準の重症者数は85人で、前日より1人増えた。 大阪府では、新たに785人の感染者を確認。2日ぶりに700人を超えた。また、60~90代の42人の死亡が確認された。 岐阜県は15日、政府に緊急事態宣言を要請すると正式に決めた。新規感染者は9日連続で100人を超え、この日は139人の感染を確認。過去2番目の多さだった。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「入管法改正案は改悪、廃案を」 学者ら505人が声明
保坂知晃2021年5月15日 21時30分 外国人の収容や送還のルールを見直すとして国会で審議されている出入国管理法改正案について、廃案を求める学者らが14日、「入管法『改悪』に反対する研究者声明」を出した。学者のほか、研究者や大学院生ら計505人が声明に賛同したという。メンバーの7人が、東京都内で開いた記者会見で発表した。 声明では「改正案は現行の問題点を解決することなく、これまでの政策や運用に対する反省もなく、移民・難民・無国籍者を一層追い込む『改悪』以外の何物でもありません」と訴えている。廃案を求める理由として、難民認定の申請中は送還しないとする規定の見直しは難民条約の精神に反すること、収容にあたっての司法判断と収容期限の上限が導入されていないこと、など5項目を挙げた。 呼び掛け人の一人で、東京農工大の柏崎正憲・特任助教(政治思想史)は「日本のルールを優先して、外国人の人権を否定していいのか。人権より政府の命令を優先することは、私たち自身の人権も否定していることになる」と訴えた。(保坂知晃) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「次は神宮」と誓った じいちゃんの姿、目に焼き付けて
進学で明日にはふるさとを発つ。高校を卒業したばかりの大内海斗さん(18)はその日、母校にある野球部の室内練習場で、祖父の栄さん(69)とキャッチボールをした。山口県防府市。空は快晴だった。 ジャージー姿のじいちゃんは「2、3球しか投げられんと思うよ」と言いながら、手渡したグラブに拳を2度たたきつけた。一緒にキャッチボールするのは、かれこれ6年ぶりだ。 初球は胸の前に真っすぐ伸びてきた。やっぱりすごい。「久しぶりやね」「ほんと」。白球とともに、たわいのない言葉が行き交った。 2人で初めてキャッチボールをしたのは幼稚園に行く前だったらしい。小学1年で野球を始めると、40代まで社会人チームでプレーしていたじいちゃんは試合のたびに応援に来てくれた。勝っても、まるで自分が監督のようにダメ出しをする。でも暗くなるまで球を受けてくれたあとは、いつも焼き肉店で一緒に腹いっぱい食べた。じいちゃんを連れていきたかったのに、高校最後の夏はコロナで甲子園への夢を絶たれた。かわりに開かれた県の独自大会で優勝すると、真っ先にメダルを首にかけてあげた。 2、3球だけのはずだったキャッチボールは休憩なしで続いた。30分ほどたってから「そろそろやめようか」とじいちゃんは言うと、そのままベンチで横になった。グラブを外した左手を額に当てて、深呼吸を繰り返した。 昨年1月、じいちゃんに肺が… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り:485文字/全文:1075文字 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
アパート火災で男女の遺体、男性には刺し傷 大阪・柏原
2021年5月15日 19時34分 【動画】大阪府柏原市で火災 2人死亡=朝日放送テレビ撮影 15日午前8時ごろ、大阪府柏原市旭ケ丘3丁目のアパートで、2階の部屋の一部(約3平方メートル)が焼ける火災があり、この部屋に住む会社員嶋口友康さん(33)と、知人で近くに住む無職乾真樹子さん(35)の遺体が見つかった。嶋口さんの左胸には刺し傷があったという。府警が2人の死因や詳しい経緯を調べる。 府警柏原署などによると、嶋口さんは一人暮らしで、風呂場の浴槽で座った状態で見つかった。乾さんは居室で仰向けに倒れ、目立った外傷はなかった。玄関は施錠されていたという。 同日午前5時40分ごろ、乾さんが行方不明になっていると親族から署に届け出があった。署員が知人である嶋口さんのアパートに着いたところ、部屋から煙が出ているのを見つけて119番通報した。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
岐阜県で新たに139人の感染確認 過去2番目の多さ
岐阜県と岐阜市は15日、0歳から90代までの男女139人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。県内では9日連続で100人を超え、1日の発表としては14日の155人に次いで過去2番目に多い。県内の感染者は延べ7322人になった。入院中の各務原市の80代女性が亡くなり、県内の死者は計143人となった。 新たなクラスター(感染者集団)は県が4件、岐阜市が2件を認定した。関市の中部学院大学の運動部では、部員11人が感染。このうち10人は寮で共同生活をしていたという。県によると、この運動部では以前にもクラスターが発生した。 県立岐阜商業高校でも生徒3人と生徒の家族3人の感染が判明した。このほか大型連休中に飲食をともにした友人や家族らによるクラスターも2件あった。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
AIと恋に落ちたらどうなる…? 三田麻央が描く近未来
元「NMB48」メンバーでタレントの三田麻央が、小説家デビューを果たした。第1作「夢にみるのは、きみの夢」(小学館ガガガ文庫)は、構想から完成まで約2年。アニメやゲームにのめり込む会社員の「美琴」と、見た目は人間そのままのAI(人工知能)ロボット「ナオ」との恋愛ストーリーを通じ、ヒトとロボットの未来を展望する。 拡大する「夢にみるのは、きみの夢」に込めた思いを語る三田麻央 周囲とコミュニケーションをとるのが苦手で、恋愛経験もゼロ。好きなのは「乙女ゲーム」、憧れの相手はゲーム内のキャラクター「金堂町先輩」――。 そんな美琴のいつもの朝から物語は始まる。2次元の世界に自分の理想を詰め込む一方、実社会ではとんとさえない日々を送る美琴。その前にある日、現れたのは思い描いた通りの親切な青年。研究施設から脱走してきたという自称ヒト型AIロボットのナオだ。その言動を怪しみながらも家にかくまい、奇妙な共同生活を送るうちに美琴の中にいくつもの変化が生じる。やがて美琴に、ヒトである会社の先輩と、ロボットであるナオのどちらかを本当の恋愛相手として選ばないといけない局面が訪れる――。 アイドルグループNMB48に在籍していたころから、アニメやゲーム通として知られた三田の面目躍如というべき設定だ。 「美琴はほぼ私自身なので、その意味でキャラクター作りの苦労はありませんでした。細部の描写にも気を使ったし、何より普段の妄想めいた思考まで再現したので、自分の頭の中を全てさらしちゃったような恥ずかしさもあります」 人間と、人工知能をもったロボットとが出会い、織りなす悲喜こもごもの物語は、SF小説における古典的なプロットの一つだ。2020年代のロボット小説としてのリアリティーを持たせるため、何冊もの関連書籍や文献に目を通し、最新のAI技術の到達点を作品に反映させた。執筆に時間を要したのは、初めての小説執筆だったということに加え、こうしたインプットのためだったという。 ヒトとロボットのどちらを選ぶのかという選択を突きつけられた美琴が、苦悩の末に選ぶ答え。ナオの開発者たちを巻き込んで繰り広げられるその後の急展開。結末は切なさに満ちているようにも、ハッピーエンドにも読みとれる不思議な雰囲気をまとっている。 三田はいう。「最後の解釈はあえて読者一人ひとりの感性にゆだねました。作者として言えるのは、作中のキャラクターは全員が自分なりの『正解』を信じ、必死に生きたということ。だから、主人公が最終的に誰なのかということも読者の皆さんに決めてほしいです」 小説は、甘い雰囲気の恋愛小説のかたちをとりつつ、AIロボットに「心」をもたせることはできるのか、「心」をもたせたときに何が起きるのかというテーマに迫る。開発倫理の議論が未成熟なまま、AI技術だけが急激な発展を遂げた先にある近未来を予想した作品ともとれる。この点について三田は「技術の発展は止められないし、社会はどんどん便利になっていく。人間とAIが未来もいい形で共存してゆくためには、向き合い方をきちんと考える必要があると思います。それはこの小説を書く過程でも改めて感じました」と語る。 大阪府出身。11年、2期生としてNMB48に加入した。親しみやすいキャラクターに加え、アニメやゲームへの造詣(ぞうけい)の深さで異彩を放ち、グループ内で独特の地位を築いた。19年に惜しまれて卒業し、現在はタレントのほか声優としても活躍する。 近くにいるように見えても、友達のように会話しても、実は遠い世界の住人。信頼のみで結ばれるその関係性は切なく、はかないものであるゆえに「尊い」――。そんな美琴とナオの世界は、アイドルとファンの関係そのものではないだろうか。アイドルの世界に身を置いていた三田の経験と思考こそが、この世界観に反映されているようだ。 そう問うと、しばらく考えて「そうかも知れません。だから、美琴とナオのラストは、私個人は『ハッピーエンド』だと解釈しているんです」と笑った。 「夢にみるのは、きみの夢」は4月20日発売。イラスト・あおのなち。704円(税込み)。(阪本輝昭) 拡大する「夢にみるのは、きみの夢」の表紙 拡大する「夢にみるのは、きみの夢」を著した三田麻央 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
困っている人の支えに 中高生、志願のおにぎり
コロナ禍で失業者や生活困窮者の増加が懸念される中、東京都東久留米市の私立校「自由学園」の生徒たちが、手作りのおにぎりで路上生活者を支援する活動に取り組んでいる。 拡大するNPO法人「TENOHASI」と「世界の医療団」の支援活動に参加し、生徒たちが作ったおにぎりを手渡した=2021年3月24日、東京都豊島区、瀬戸口翼撮影 メンバーは中学1年から高校3年の生徒たち。放課後や休日に集まり、保護者など賛同者から寄せられたお米でおにぎりを100個以上作っている。 生徒らは東京・池袋を中心に生活困窮者らを支援しているNPO法人「TENOHASI」と「世界の医療団」の活動に参加。池袋駅周辺を見回り、路上生活者の相談を聞き取る「夜回り」に同行し、支援物資と一緒におにぎりを添えて手渡す。昨年7月から始め、2カ月に1度の頻度で取り組んできた。 活動のきっかけは休校中の昨年春。発起人の高校3年生の中村侑人さん(17)が、手作りマスクを医療従事者や自治体に寄付する同年代の活動の記事を目にし、「僕たちに出来るアクションはないか」と思い立った。仲間や教師らの協力を得て、今では毎回20人ほどが参加している。中村さんは「一部には、知的障害を抱えている方もいて、放ってはおけない問題」と話す。 拡大する生活困窮者を支援するためのおにぎりを作る自由学園の生徒たち=2021年3月24日、東京都東久留米市の自由学園、瀬戸口翼撮影 拡大する生活困窮者を支援するためのおにぎりを作る自由学園の生徒=2021年3月24日午後、東京都東久留米市の自由学園、瀬戸口翼撮影 拡大するNPO法人「TENOHASI」と「世界の医療団」の支援活動に参加し、生徒たちが作ったおにぎりを手渡した=2021年3月24日午後、東京都豊島区、瀬戸口翼撮影 しかし、1月の2度目の緊急事態宣言では活動自粛となった。最も冷え込む時期だけに「困っている人を支えることもできなくなるのが悲しかった」と中村さんは振り返る。 「支援は続けることが大事」。3度目の宣言では、参加メンバーらと学校側に掛け合い、宣言中も校内の調理室が使えることになった。「夜回り」同行は見送ったが、おにぎり作りを継続できることに胸をなで下ろした。中村さんは「宣言が出ても、助けを必要としている人々がいる。おにぎりを作ることだけでも、僕たちに出来ることを続けたい」。(瀬戸口翼) 拡大する生活困窮者を支援するためのおにぎりを作る自由学園の生徒たち=2021年3月24日、東京都東久留米市の自由学園、瀬戸口翼撮影 拡大する生活困窮者を支援するためのおにぎりを作った自由学園の生徒たち=2021年3月24日、東京都東久留米市の自由学園、瀬戸口翼撮影 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル