2021年5月13日 20時55分 一般高齢者を対象にした新型コロナウイルスのワクチンの集団接種が始まる前の兵庫県三田市で、森哲男市長(69)が13日に接種を受けていたことが分かった。 市秘書広報課によると、森市長は13日午前、医療従事者向けのワクチンに余りが出たという連絡があり、急きょ接種を受けた。感染で市政運営に支障が出ないようにする危機管理のためだったという。同市では一般高齢者への集団接種は17日からを予定しており、森市長は「時期が早かった点については、慎重に対応するべきだった」と話しているという。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
入管報告と診察記録に矛盾 女性死亡、医師は指示したが
死亡の経緯を隠す意図は本当になかったのか――。名古屋出入国在留管理局で3月、収容中のスリランカ人女性が死亡した問題で、出入国在留管理庁が経緯をまとめて公表した中間報告に、女性を診断した医師による診察内容が反映されていないことに疑念が深まっている。遺族が求める事実解明はおざなりのまま、政府は野党が批判する入管法改正案の成立を急いでいる。 亡くなったのは、ウィシュマ・サンダマリさん(当時33)。面会していた支援団体STARTによると、精神的ストレスで体調不良もあり、食事も歩行もできないほど衰弱していたという。病気などやむを得ない場合に一時的に収容を停止する「仮放免」を昨年12月以降2回申請したが、認められないまま亡くなった。 入管庁が4月に出した中間報告は、亡くなる2日前にウィシュマさんを診断した医師が「仮放免してあげれば良くなることが期待できる」と指摘したことに触れていなかった。入管庁は記載しなかった理由を「名誉とプライバシーの関係から」としたが、同庁を所管する上川陽子法相は「(その理由で書かなかったのは)少し不十分な状況だ」と不備を認めている。 このほか、中間報告には「医師から点滴や入院の指示がなされたこともなかった」とあるが、朝日新聞が関係者から入手した2月上旬の診察記録には、「(薬の)内服ができないのであれば点滴、入院」との記載があった。 ウィシュマさんが受診した病院の消化器内科が作成した「上部内視鏡検査報告書」などの診察記録によると、ウィシュマさんは嘔吐(おうと)を繰り返し、逆流性食道炎の疑いが認められた。記録は「これだけ嘔吐があれば出血ある」として胃酸を抑制する薬で様子を見るとしたうえで、「内服できないのであれば点滴、入院(入院は状況的に無理でしょう)」と記していた。 同省幹部は取材に、この記録の内容を認めたうえで、「診察途中経過を記したもので、最終的には薬の投与を続けるというものだった」と説明。立憲の階猛衆院議員は「(点滴、入院の)指示がなかったというのはとんでもない」と批判している。 STARTによると、当時のウィシュマさんは食事もできず、嘔吐が続くため、面会にバケツを持って現れた。同団体の松井保憲さん(66)らはウィシュマさんの衰弱が激しいことを心配して名古屋入管に度々、点滴を受けられるよう申し入れを行っていたが、点滴を受けられず3月6日に死亡した。 ウィシュマさんは2017年に留学生として来日したが、翌18年に学費を払えなくなり学校を退学。その後、在留期間の更新が不許可となり在留資格を失ったまま、滞在を続けていた。昨年8月、同居人からの暴力を警察に訴え出た後に強制退去処分となり、名古屋入管局に収容されていた。(鬼室黎) 国会で審議中の出入国管理法… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
岐阜・下呂市長、「無駄にしない」とキャンセル分を接種
岐阜県下呂市は13日、山内登市長(63)が4月30日に市内の病院で新型コロナウイルスのワクチンを接種していたと発表した。医療従事者の集団接種でキャンセルが出たためという。 市によると、田口広宣・副市長(58)も5月6日にキャンセルが出たため、市のワクチン接種の「タスクフォース本部長」として接種したという。 山内市長は「ワクチンは1本も無駄にできない。コロナ対策の責任者として、感染による行政の空白をつくらないよう接種を決断した」との談話を出した。 山内市長は元県警下呂署長で、昨年4月、現職を破って初当選していた。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
害獣対策で期待の秋田犬 「おいで、おいで」早くも人気
佐々木達也2021年5月13日 15時58分 秋田県大館市から福島県南相馬市に贈られた秋田犬の「大馬(だいま)」が12日、飼育される小高区上浦で報道陣に披露された。近くの集落では住民から声をかけられ、早くも地域の人気者になりつつある。 大馬は間もなく生後3カ月を迎える体重約8キロのオス。震災後に地区で増えたイノシシなどの害獣対策での活躍が期待され、過疎化、高齢化した集落で、住民の間をつなぐ役割も担う。動物行動学を研究し、2年前に市内に移住した北海道大元助教授の鈴木延夫さん(79)が、市から委託されて育てる。 鈴木さんはすでに、4歳の秋田犬「サンボ」を飼育している。2頭はこの日、近くの中村迫(なかむらさく)地区を「巡回」した。畑仕事をしている住民らに「おいで、おいで」と呼ばれると、2頭ともに寄っていき鼻を寄せた。 地元の江井三千代さん(67)は「小さな大馬がサンボにじゃれついているのを見ると、心が癒やされる」と満足そうだ。鈴木さんは「住民をつなぐ存在に育てたい。将来はドッグセラピーセンターを作ることもできれば」と話した。(佐々木達也) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
開発に20年 東海道新幹線に光ファイバー架線導入
JR東海は、光ファイバーを使った新型架線を約20年かけて開発し、2月から東海道新幹線で導入を進めている。架線が摩耗したり切れたりした場所を特定しやすくなるという。 同社によると、架線が切れると、復旧までには長い時間がかかりやすい。2017年に大阪府高槻市で架線が切れた事故では、東海道新幹線が約5時間運転を見合わせた。 架線の中でも、車両に電気を供給する「トロリ線」はパンタグラフと接することから、断線する前に、摩耗の進行を把握することが重要だ。 現在の東海道新幹線では、夜… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
過酷な労働、逃れた先は「失踪村」 身寄せ合う元実習生
【動画】PremiumA「失踪村」~ベトナム人技能実習生~ 途上国への技術移転の名目で、安い労働力として使われてきた技能実習生。今、その半数以上を占めるのがベトナム人だ。劣悪な労働環境を苦に失踪するケースが後を絶たない。彼らはなぜ逃げ出し、コロナ禍のなか、どこでどう暮らしているのか。取材を進めていくと、最近、事件の舞台にもなった北関東の小さなアパートにたどりついた。その辺り一帯は、「失踪村」と呼ばれていた。 まだ冷たい風が吹いていた2月11日の昼、JR高崎線の本庄駅から車で15分ほどの場所にある木造2階建てのアパートを訪ねた。周囲には、昔からの畑や養鶏場に交じって、鉄鋼やプラスチック工場が集まる工業団地が点在する。畑でお年寄りが農作業をしているくらいで、人通りはあまりなかった。 ここは群馬と県境を接する埼玉県上里町。上越新幹線が通る北関東の小さな町だ。関越自動車道の「上里サービスエリア」がある場所と言えば、分かる人もいるかもしれない。 アパートの一室には、実習先から失踪した元技能実習生のベトナム人男性ブー・バン・ズンさん(36)が暮らしていた。 拡大する「失踪村」で暮らすブー・バン・ズンさん=2021年2月19日、埼玉県上里町、内田光撮影 案内してくれたのは、NPO「アジアの若者を守る会」代表の沼田恵嗣さん(59)と、ベトナム出身の塩田ユンさん(39)だ。ズンさんから未払い賃金の問題で相談を受けていた。 途上国への技術移転の名で安い労働力として働かされてきた技能実習生。その半数以上はベトナム人だ。劣悪な労働環境などから失踪する例が後を絶たない。「失踪村」にたどりついた元実習生たちから何が見えるのか。 「このあたりは失踪村だよ」… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り:3854文字/全文:4407文字 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「還付金があると電話が」 ピンときた銀行員、被害防ぐ
高原敦2021年5月13日 14時19分 還付金に絡むニセ電話詐欺を防いだとして、福岡県警うきは署は4月27日、福岡銀行田主丸支店の中村文芳さん(48)と井上伸子さん(47)に感謝状を贈った。 署によると4月6日午後1時ごろ、久留米市内に住む女性客(67)が来店し「市役所から『介護保険料の還付金がある。福岡銀行田主丸支店で手続きする』と電話があった」などと話した。事情を聴いて詐欺だと確信した中村さんらは警察に通報。被害は出なかった。 感謝状を受け取った中村さんは「還付金、と聞いて詐欺に間違いないと思った」、井上さんは「今後も未然に被害を防いでいきたい」などと語った。 県警によると、県内では還付金詐欺の予兆電話が急増しており、今年に入って4月25日時点で計90件(昨年同期は0件)に上る。清末佳之署長は「もし窓口に声をかけなかったら、女性は言われるがままにATMを操作していた。銀行やコンビニの方は最後のとりで。今後も協力していただきたい」と話していた。(高原敦) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
フルーツ王国、食品ロス防げ 不ぞろいの果実、グミに
国連が進めるSDGs(持続可能な開発目標)の課題にも挙げられている食品ロス削減。果物の生産が盛んな和歌山県では、形状が不ぞろいだったり外皮に傷があったりして、まだ食べられるのに廃棄される果物も多い。それらを再利用し、子ども向けの無添加のグミを作る事業を、和歌山の3児の母が始めた。 商品名は「無添加こどもグミぃ~。」。季節にもよるが、カキやキウイ、イチゴなど8種類ほどの果物が原料だ。いずれも県産の規格外の果物だけを使う。各1センチほどの一口サイズで、外観はドライフルーツのようだが独自の製法でグミの食感を持たせた。 もったいない…… 猪原有紀子さん(34)は、7歳、5歳、3歳の3児の母。自然豊かな環境で子育てをしたいと、3年前に大阪市から全国有数のカキの産地・和歌山県かつらぎ町へ夫と一緒に移住した。 移住の下見に訪れた際、大量に廃棄されている色鮮やかなオレンジ色のカキが目に留まった。「もったいない」。そう思ったとき、抱えていた別の悩みと結び付いた。 子どもから求められると、つ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
母を励まし50年 亡くなった息子がのこした1編の詩
こんどぼくのびょう気がなおったら、いっしょにそとであそぼう……。50年前、静岡県の女性は、当時「不治の病」と言われていた白血病で、我が子を相次いで亡くしました。絶望の淵にいた女性や家族をその後半世紀支えたのは、長男の遺品から見つかった優しい詩の言葉でした。 「3月27日に近くのお寺で五十回忌の法事を無事に済ますことができました。コロナ禍で集まれたのはわずかな親族だけ。それでも、ここまで生きて、やっと務めを果たせたとほっとしています」 3人の息子たちの笑顔を収めたアルバムを手に、静岡県松崎町の越後香代子さん(87)が語り出した。 風邪の治りが悪く… そのまま入院 幸せだった越後さんの家族の日々が暗転したのは、1970年の春先だった。小学2年生だった長男・崇志さんの風邪の治りが悪く、香代子さんが付き添った病院で医師に白血病と告げられた。 そのまま入院生活が始まると、投薬の影響で崇志さんの髪は抜け落ち、顔も丸くふくれた。しかし病院に泊まり込んで看病した香代子さんも、仕事帰りに必ず駆けつけた夫の保美(やすよし)さん(84)も、崇志さんが苦痛を訴える様子はほとんど覚えていない、という。 「車が大好きで、好奇心旺盛な子。入院中もわら半紙に漫画の絵を描いて、医師に褒められて喜んでいました」 一度は病状も改善し、通学も再開した。崇志さんは、外見を恥ずかしがったり、学校を嫌がったりしたことは一度もなく、宿題の「ひとこと日記」で先生とやりとりするのを毎日楽しみにしていた。家でも、2人の弟の面倒をよく見ていたという。 1年のうちに相次いで しかし、72年の初め、少し… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:1204文字/全文:1897文字 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
北海道で感染700人前後、過去最多 札幌500人前後
北海道内で13日に確認された新型コロナウイルスの新規感染者数が、700人前後に達する見通しであることがわかった。12日に過去最多の529人の新規感染者が確認されているが、それを大幅に上回る見通しだ。過去最多の更新は2日連続。6日連続で400人超の新規感染者数となる。 最大都市の札幌での新規感染者数は500人前後の見通しで、これも12日に確認された過去最多の352人を大きく上回り、過去最多を更新する見通し。 道内では感染力が強いとされる変異ウイルスの影響で札幌市を中心に感染拡大が止まらない状況だ。 道には新型コロナ対応の特別措置法上の「まん延防止等重点措置」が9日から31日まで適用。札幌市内では12日から、飲食店に対しては午後8時までの時短に加え終日の酒類提供禁止が要請されているほか、商業施設などには午後8時までの時短要請、札幌市営地下鉄や市電、JR札幌駅発の列車の終電繰り上げなどの対策強化が実施されている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル