長野県は16日、JA長野厚生連北信総合病院(同県中野市)の40代女性職員が、新型コロナウイルスのワクチン接種を2回受けた後、同ウイルスに感染したと発表した。女性は無症状という。 県によると、女性は2回目の接種を8日に受けた。その後、14日に同病院で入院患者1人の感染が分かったため、同日に女性も抗原検査を受けたところ、陽性だったという。 県の担当者は「2回目の接種後から時間が経っていないので、抗体ができる前に感染した可能性を考えている」と話した。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大阪、3度目「緊急事態」に現実味 重点措置に確信なく
新型コロナウイルスの感染拡大の勢いが止まらない。16日は新たに4県への「まん延防止等重点措置」の適用が決まった。だが、先行して重点措置が取られた大阪では効果が見えぬまま医療体制が危機に直面しており、緊急事態宣言も現実味を帯びてきた。 「今は人流、人と人との接触を落としていくことが非常に重要。お一人、お一人の感染症対策が命を守ることにつながる」。大阪府の吉村洋文知事は16日、テレビ大阪の番組の冒頭で、不要不急の外出自粛や在宅勤務などを呼びかけた。 重症病床使用率は100%超 全国に先駆けて5日に重点措置が適用され、大阪市内の飲食店に営業時間の短縮を要請した。17日で12日が経つが、感染拡大に歯止めがかからない。 新規感染者数は13日から1千人台に乗り、16日も過去最多の1209人。16日時点で、軽症・中等症者向けの病院で治療を続ける人も合わせると重症者は274人で、重症病床使用率は実質100%を超える。 中等症病床の負担も深刻だ。中等症患者を受け入れているコロナ専門病院の大阪市立十三(じゅうそう)市民病院では、16日朝の時点で、運用70床に61人が入院中だが、うち約10人が重症者。重症化しても転院までに5日かかるケースもあるという。 担当者は「今は何とか持ちこたえているが、いつまで耐えきれるか」と不安を募らせる。「軽症・中等症病床が逼迫(ひっぱく)すれば、自宅や宿泊施設での療養者が増える。入院する時には、すでにかなり症状が悪化している患者さんもいる」 府内の医療機関3カ所は、コロナの重症患者に対応するため、重篤なけがや病気の急患に対応する3次救急を一部制限している。 吉村知事は19日からの週に重点措置の効果を見極めるとし、「効果が不十分であれば、ただちに緊急事態宣言を政府に要請したい」とした。宣言下での対応は「大型の商業施設やテーマパークなど広範囲の休業要請が必要」と踏み込んだ。 西浦・京都大教授「一刻も早く宣言を」 感染状況を分析する西浦博・京都大教授の予測では、1人が何人に感染させるかを表す実効再生産数が重点措置で3割下がるというシナリオでも、重症者が4月26日ごろまでには400人を超える。西浦さんは「一刻も早く宣言を行い、強い措置を講じることで一気に感染者数を減らすことが求められる。弱い効果を待っていては、助けられる方が助けられない」と指摘する。 16日に開かれた専門家らによ… 【5/11まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
熊本地震、連携し語り部養成「物だけでは伝えきれない」
観測史上初となる2度目の震度7を記録した熊本地震の「本震」から16日、5年が経った。熊本県内では発生時刻の未明から、遺族やゆかりの人たちが犠牲者を悼み、被害を語り継いでいくことを誓った。 住宅6千棟以上が全半壊した益城(ましき)町では、東無田(ひがしむた)集落の神社に16日夕、住民らが集まり、紙灯籠(とうろう)に明かりをともした。本震が起きた日付「4・16」が夕闇に浮かび上がるなか、集まった人たちが黙禱(もくとう)を捧げた。 集落では、発災直後から支援に入っている広島や長崎などのボランティアとの交流が今も続く。住民らは灯籠に「皆さんの支えで頑張ることができました」「ありがとう」とメッセージを書き込んだ。 本震で集落に住んでいた親族の吉永和子さん(当時82)を亡くした前田直美さん(72)も参加。「多くの方の支援に頭が下がります。地区の皆さんに追悼してもらえ、感謝しかありません」と、目をぬぐった。 地震前まで東海大阿蘇キャンパスがあり、農学部の学生約800人が暮らしていた南阿蘇村の黒川地区。学生3人がアパートの下敷きになるなどして亡くなった。本震発生時刻の午前1時25分、在校生8人が、当時を知る卒業生とともに被災現場で手を合わせた。授業は被災後、熊本市内のキャンパスで行われるようになった。語り部活動をする学内団体の代表で、農学部3年の島田希美さん(20)は「次の世代につなげられるように、メンバーを募っていきたい」。 南阿蘇村では、大学生大和晃(ひかる)さん(当時22)が土砂崩落に巻き込まれて亡くなった。現場近くで、父卓也さん(62)と母忍さん(53)が黙禱した。 本震直後に発電所の貯水槽が壊れ、大量の水と土砂が襲った南阿蘇村の新所(しんしょ)地区では16日朝、区長の山内博史さん(67)が慰霊碑を訪れ、犠牲になった60代の夫婦を悼んだ。山内さんは「ここに人の営みがあったことを子供や孫に伝えたい」と話した。(藤原慎一、東野真和、城戸康秀) 苦しんだ自身の体験を語る 熊本地震の経験や教訓を風化させずに伝えていこうと、熊本県は市町村と連携して「語り部」の養成を始めた。地震の痕跡や被災建築物といった「震災遺構」がある地元では、住民たちが教訓を後世に伝える役割を担っている。ただ、被災資料の収集や保存をめぐっては課題も少なくない。 2本の断層が地表に現れた益城… 【5/11まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
国内で新たに4532人感染 3日連続4千人を上回る
新型コロナウイルスの国内感染者は16日、午後8時現在で新たに4532人が確認された。4千人を上回るのは3日連続。死者は計46人だった。このうち大阪府が16人を占め、2月17日以来、約2カ月ぶりに1日あたりの死者が10人を上回った。 感染者数は「まん延防止等重点措置」が適用されている6都府県のうち、大阪府が1209人で4日連続で1千人を超えた。兵庫県も510人で過去最多だった。東京都は667人だった。 新たに重点措置の適用が決まった4県では、愛知県と神奈川県で3日連続で200人を超えた。 重点措置が適用されていない新潟、石川両県も新規の感染者が過去最多となった。新潟県で40人、石川県では35人がそれぞれ確認された。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「核のごみ」対話の場、初回終わる 対照的な2町村
国の「核のごみ」(原発から出る高レベル放射性廃棄物)の最終処分場選定に向けた文献調査の一環で行われる「対話の場」が、北海道寿都町に続いて15日夜に神恵内村で始まった。前日の寿都町では運営ルールを定めた会則案をめぐり紛糾したが、神恵内村では冒頭で参加者の同意を取り付け、混乱なく終わった。 対話の場は、処分場の事業主体の原子力発電環境整備機構(NUMO)と2町村が月1回程度のペースで、2年間の文献調査期間中に行う。 寿都町では20人の参加者を町が選び、参加者名は非公表。神恵内村ではNUMOと村が共同で村民18人の参加者を選び、やはり参加者名は非公表。地元漁協と商工会から各3人、観光協会や社会福祉協議会などから1人ずつのほか、公募の4人が選ばれた。ファシリテーター(進行役)には、札幌市のNPO法人「市民と科学技術の仲介者たち」の大浦宏照・代表理事ら2人が就いた。 前日の寿都町の対話の場では、会則案の「地層処分事業等の理解を深めていただくことを目的とする」との記載に対し「処分場ありきだ」と反対派の批判が相次いだ。 NUMOはこれを踏まえ、神恵… 【5/11まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
再会した人々 写真でたどる 熊本地震から5年
2016年、震度7の強い揺れに2度襲われた熊本地震では、多くの住宅が被害に遭った。学生向けの下宿を営んでいた女性の自宅は全壊、学生らが片付けに駆けつけてくれた。土砂崩れに巻き込まれた自宅の近くから、思い出の品を見つけ出した姉妹がいた。庭先のビニールハウスで3カ月の避難生活を送った夫婦。 5年前の地震直後に、熊本県内の被災地で出会った人たちを今月、再訪した。 南阿蘇村で東海大生の下宿「新栄荘」を営んでいた竹原伊都子さん(60)。30人ほどの食事を作っていた。地震で下宿の隣の自宅は全壊したが、下宿生は無事で何より安堵(あんど)した。親元へ帰し、「帰ってきちゃダメ」と伝えていたが、がれきの片付けにも駆けつけてくれた。大学の機能は熊本市内に移転。学生たちは去ったが、復興支援の作業員らを受け入れ、今も午前3時に起きて食事を作る。 下宿生たちとの楽しい日々は地… 【5/11まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
5・3集会、今年はネット中継 阪神支局襲撃から34年
2021年4月16日 18時57分 朝日新聞労働組合は16日、記者2人が殺傷された阪神支局襲撃事件から34年となる5月3日に「言論の自由を考える5・3集会」を開くと発表した。事件翌年の1988年から毎年続いてきたが、昨年は新型コロナウイルスの感染拡大で中止となった。2年ぶりとなる今回はインターネット中継で開催する。 テーマは「語ろうメディアの未来~萎縮と分断を越えて」。分断があらわになった社会でメディア内部に萎縮や自己規制が生まれていないか、語り合う。パネリストにライターの武田砂鉄氏、テレビプロデューサーの津田環氏、哲学研究者の永井玲衣氏を迎える。進行役は朝日新聞社会部の三島あずさ記者が務める。 過去の集会での登壇者は男性が8割を占めていた。今回は女性3人、男性1人の構成。メディアにおけるジェンダーもテーマの一つとなる見込み。 開会は午後1時で参加無料。ネット中継を視聴するにはhttps://53asahiroso34.peatix.comから事前申し込みが必要。問い合わせは「5・3集会事務局」(auosk@asahi.email.ne.jp)へ。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
北海道でも桜開花 松前町で先陣切る
北海道松前町で16日、道内の先陣を切ってソメイヨシノが開花した。記録が残る1982年以降で最も早い。町内に気象庁の標準木はないが、桜の名所として知られる松前公園で町が独自に観測し、5輪以上咲くと発表する。 松前城を囲む同公園は、250種約1万本が彩る。恒例の「松前さくらまつり」は昨年、新型コロナの影響で中止になったが、今年は公園入り口で検温や消毒などの対策をして、24日から5月9日まで開催する。 日本気象協会によると、桜前線は3月11日に広島でスタート。本州北端の青森には4月13日に到達、3日間で津軽海峡を渡った。今後の道内での開花予想は、4月は函館市で21日、札幌市で23日、旭川市で27日、5月は稚内市で6日、釧路市で9日、最も遅いとみられる根室市が10日。(三木一哉) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
自作の曲を演奏できなかった作曲家、JASRACに敗訴
自分が作詞・作曲した楽曲の利用許諾を日本音楽著作権協会(JASRAC)に拒まれ、ライブが開けなかったとして、ミュージシャンらが計約390万円の損害賠償をJASRACに求めた訴訟の判決で、東京地裁(佐藤達文裁判長)は16日、請求を棄却した。 訴えていたのはシンガー・ソングライターの、のぶよしじゅんこ氏ら3人。2016年に都内のライブハウスで演奏するため、自分の曲などの利用許諾を求めた。JASRACはこのライブハウスについて、別の訴訟で不払いと認定された著作権料を清算していないことを理由に許諾しなかった。 判決は、過去の不払いを理由にした利用の拒否は著作権等管理事業法が定める「正当な理由」にあたると認定。「許諾されることが見込めないライブハウスに代わって演奏者が申し込んだ場合」も同様と判断した。その上で「のぶよし氏らはライブハウスの不払いを認識したうえでライブハウスの勧めに応じ申し込んだ」として訴えを退けた。 判決後に会見したのぶよし氏は「店側と強いつながりがあったわけではない」と話し、ライブは店の営業の一環だったとみなすなどした判決を批判。JASRACに対しても「曲を作っている人への敬意が全くない」と述べた。(赤田康和) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
文科相、一斉休校は「真に必要な場合に」 変異株拡大で
大阪などを中心に新型コロナウイルスの変異株の感染が広がり、臨時休校する学校が増えるなか、萩生田光一文部科学相は16日の閣議後会見で、「できる限り学校は授業を続けることを前提にしたい」と述べ、地域一斉での休校は「真に必要な場合に限定して慎重に判断」するよう求めた。 萩生田氏は変異株について、厚生労働省からの報告をもとに、「子どもがかかりやすい傾向が科学的に確認されたわけではない」と説明。休校の判断は従来通り自治体などの学校設置者が判断すべきだとし、その前には濃厚接触者の確認や学級閉鎖、学年閉鎖などを検討し、それでも感染が収まらなければ休校の判断があるとした。 さらに、地域一斉での休校は「学びの保障や心身への影響、子どもを持つ医療従事者が仕事を休まざるを得なくなることなどの観点を考慮する必要がある」と述べた。(伊藤和行) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル