JR東日本によると、地震の影響で20日午後6時20分現在、東北新幹線は小山(栃木県小山市)―二戸(岩手県二戸市)駅間で停電が発生し、大宮―八戸駅間で上下線の運転を見合わせている。同日午後10時に運転を再開する見込みという。 在来線では、横須賀線や常磐線でも一部区間で運転の見合わせや遅れが出ているという。 仙台市交通局によると、同日午後6時40分現在、宮城県内ではJR仙山線(仙台―陸前白沢)や東北線(二本松―塩釜)のほか、仙台市地下鉄も南北線と東西線で運転を見合わせている。運転再開のめどはたっていないという。 拡大する列車の運転が止まり、再開を待つ乗客=2021年3月20日午後6時31分、JR仙台駅中央改札口、星乃勇介撮影 拡大する運転席で本社と連絡を取り合う三陸鉄道の乗員=2021年3月20日午後6時51分、岩手県釜石市の両石駅、東野真和撮影 【動画】地震発生直後の仙台総局=村田悟撮影 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
映画館から悲鳴 福島、おびえる子を母が抱きしめ
福島市の映画館「イオンシネマ福島」では地震が起きた午後6時10分ごろ、突然の揺れに観客から悲鳴があがった。上映中に席を離れる人も多く、おびえる子どもを抱きしめる母親もいた。50代の女性は「揺れが長く、怖かった。家族が心配なので、これから連絡をします」と話していた。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
女川原発、東北電力「異常確認されていない」
宮城県女川町は震度4だった。東北電力女川原子力発電所(女川町、石巻市)1~3号機について、東北電力広報は午後6時50分現在で「電源も確保されており、原発に異常は確認されていない」としている。 東北電力ネットワークによると、20日午後6時10分時点で、宮城県栗原市で約200戸が停電している。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
仙台市・石巻市などで震度5強 複数のけが人・停電も
20日午後6時9分ごろ、宮城県沖を震源とする地震があり、同県で最大震度5強を観測したほか、東北や関東甲信など広い範囲で揺れた。気象庁は午後6時11分、宮城県に津波注意報を発表したが到達はなく、午後7時半に解除した。東北太平洋側では若干の海面変動があっても被害が出る心配はないとした。 この地震の震源の深さは59キロ、地震の規模を示すマグニチュードは6・9と推定される。気象庁は、今年2月に福島と宮城の両県で震度6強を観測した地震に続き、2011年3月の東日本大震災を引き起こした地震の余震と考えられるとした。気象庁は「1週間程度は同程度の強さの地震に注意が必要」と呼びかけている。また、東北では21日に大雨が予想され、土砂災害への警戒も必要という。 震度5強を観測したのは仙台市宮城野区、宮城県石巻市、岩沼市、登米市、東松島市、大崎市、蔵王町、松島町、涌谷町、美里町。そのほか、震度5弱を仙台市青葉区と宮城県気仙沼市、岩手県大船渡市、福島県相馬市などで観測した。 この地震を受け、政府は首相官邸の危機管理センター内に情報連絡室を設置した。原子力規制委員会によると、震源から最も近い東北電力女川原発(宮城県)に異常はないという。東京電力の福島第一原発と福島第二原発でも、異常は確認されていない。 JR東日本によると、東北新幹線は同日午後8時現在、東京―盛岡間の上下線で運転を見合わせている。乗客にけが人は確認されていない。山形新幹線も上下線で運転を見合わせており、秋田新幹線は上り線で一時運転を見合わせた。 仙台市交通局によると、市地下鉄の南北線と東西線で列車の運転を見合わせた。21日朝に再開の判断をするという。 総務省消防庁によると、宮城県内では仙台市などで7人、岩手県では1人がけがをした。重傷者は確認されていないという。宮城県石巻市では工場火災も発生した。栗原市では一時約200戸が停電するなどした。 【動画】地震発生直後の仙台総局=村田悟撮影 宮城県女川町は震度4だった。東北電力女川原子力発電所(女川町、石巻市)1~3号機について、東北電力広報は午後6時50分現在で「電源も確保されており、原発に異常は確認されていない」としている。 東北電力ネットワークによると、20日午後6時10分時点で、宮城県栗原市で約200戸が停電している。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「当初から犠牲が必要と言ってきた」IOCバッハ会長
今夏の東京オリンピック(五輪)・パラリンピックで、海外在住の一般観客の受け入れを断念した決定を受け、国際オリンピック委員会(IOC)は20日、「IOCと国際パラリンピック委員会(IPC)は海外からの観客に対する日本側の決定を尊重し、受け入れる」と声明を発表した。 20日に日本政府、東京都、大会組織委員会、IOC、IPCの5者の代表者協議で、日本側から断念する報告を受けたと説明。全ての大会参加者の安全を守るために、日本側が出した結論を全面的に尊重し、受け入れるとしている。 IOCのトーマス・バッハ会長は「世界中の熱狂的な五輪ファン、そして参加する選手たちの家族や友人たちと同じように、我々も残念な気持ちでいます」と説明。そして海外の一般客らに向け「これについては本当に申し訳なく思います。みなさんにとって、大変な犠牲であることを理解しています。我々はこのパンデミック(世界的大流行)が起きた当初から、犠牲が必要になると言ってきました」とわびた。 ただ、大会開催で最優先すべきは参加者の安全と強調し、放送関係者と協力して様々な形で大会を届けることも約束した。「全ての判断は、安全第一の原則が尊重されなければならない。我々は日本のパートナーや友人たちが、熟慮した末に結論に至ったことも知っている。大会参加者だけでなく、親切なホストである日本の人々にとって、今もこれからも安全を最優先にしていく。日本側と並び立ち、東京大会を大成功させるために取り組んでいきたい」とコメントした。(ロンドン=遠田寛生) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
津波注意報、街中にサイレン 石巻、日和山に続々避難
宮城県石巻市の沿岸部にある朝日新聞石巻支局では、ビンが倒れ、棚から本が落ちるなどした。2月13日の地震よりも強い揺れに感じられた。直後に防災行政無線のサイレンが鳴り響き、「津波注意報が発表されました。沿岸付近には近づかないでください」と呼びかける放送が流れ続けた。 記者は支局から車で5分ほどの高台にある日和山公園に午後6時15分ごろに避難。すでに車が数台きており、住民が集まっていた。 復興の建設事業で昨年5月に群馬県から来ていた男性(67)は、「この前の地震よりも強かったので、驚いた。社宅にいたもう一人が『津波が来るからすぐ逃げよう』と叫び、あわてて車を走らせた」と話した。 ともに17歳の市内の女子高校生2人は、地震時はJR石巻駅にいた。駅構内のコンビニの店員に「タクシーですぐに日和山に逃げなさい」と言われ、2人でタクシーで避難してきたという。(岡本進) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
識者「プレート内部なら東日本大震災影響」 今後も注意
宮城県沖を震源とする20日の地震について、東京大地震研究所の古村孝志教授(地震学)は「約60キロという震源の深さから考えて、太平洋プレートの沈み込みによるものだが、プレート境界であるか、プレート内部であるかはまだ分からない。短周期の揺れが強かったのが特徴で、大きな津波にはならなかったが、震源が深いため広い範囲に揺れが出た」と話した。 2月13日の福島県沖の地震は震源がプレート内部だった。古村教授によれば、今回の震源もプレート内部なら、東日本大震災の影響がまだ大きく残っていると考えられ、今後も同様の地震が続く恐れがあるという。もともと地震が多い場所でもあり、注意が必要だという。 名古屋大地震火山研究センターの山岡耕春教授(地震学)は、深さや断層のずれ方から、太平洋プレートが沈み込むプレート境界で起きた地震の可能性があるとみる。「先月の福島県沖の地震よりも震源が陸に近かったため津波注意報が出された。ただ、今のところ潮位はそれほど変動していない」と話した。 【動画】地震発生直後の仙台総局=村田悟撮影 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
海外客のキャンセル料、誰が負担? ホテルも航空券も
今夏に開催される東京オリンピック・パラリンピックでは、海外からの一般客の受け入れを見送ることが決まった。海外在住者向けチケットの払い戻しの手続きや減収分の補塡(ほてん)が今後の課題となる。 大会関係者によると、海外向けのチケットは100万枚ほどが用意されており、販売済みのチケットは各国の代理店を通じて順次全額払い戻しされる予定だ。だが、セットで販売されたホテルや航空券などは、払い戻しの際にキャンセル料が発生する可能性がある。 「興行主である国際オリンピック委員会(IOC)や大会組織委員会はチケット以外のキャンセル料を負担する義務はない」と大会関係者は見るが、購入者の自己負担となれば、訴訟などのリスクは残る。この関係者は「多くの事業者が絡み、払い戻しにかかる事務も複雑。丁寧なコミュニケーションが今後必要になる」と話す。 また、昨年末の時点で、海外分やパラ大会も含めて900億円と見込まれていたチケット収入が減るのも確実だ。延期を受け、国内分は販売済みの約445万枚(五輪)の18%にあたる約81万枚が払い戻された。 4月には観客数の上限が決まる。新型コロナの感染状況が落ち着き「フルスタジアム(満席)」に近づけば、「海外の払い戻し分を国内向けに再販売できる」との見方も関係者の間にある。だが、実際は「50%」を軸に検討が進んでおり、状況の悪化で「無観客」となる可能性もある。 観客が減れば減るほどチケット… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
連鎖する心の「暴力的な孤独」 社会全体で断ち切るには
■コラム「社会季評」 臨床心理士・東畑開人さん 先月、内閣官房に「孤独・孤立対策担当室」が設置された。英国の「孤独担当相」の日本版だ。誰も信じられなくなった孤独な大臣が、氷で覆われた執務室で悲しそうにハンコをついている。ついついそんなSF的な風景を想像してしまうのだが、これはシリアスな政策だ。 背景にあるのは、つながりの希薄化だ。私たちは今同じマンションに住んでいても、お互いのことを知らないし、むしろあまり知りたくない。無理やり誰かと付き合うのは面倒くさい。元気なときはそれでいいのかもしれない。自由だし、楽だ。だけど、ケアを必要とする高齢者や子ども、障害者、生活困窮者は、それだと孤立してしまう。そうやって付き合いがなくなり、孤独になると、自殺やうつをはじめとした様々な心身の問題が引き起こされる。これに国家が本腰を入れて取り組もうとしたのが、英国の孤独担当相であり、わが国もそれに続いた。 とうはた・かいと 1983年生まれ。臨床心理士。十文字学園女子大学准教授。著書「居るのはつらいよ」で大佛次郎論壇賞受賞。 違和感を持つ人もいるかもしれない。孤独は良きものではないか。そういう声が聞こえてくる。実際、五木寛之の著書「孤独のすすめ」をはじめ、孤独の豊かさを説く本は少なくない。わずらわしい人付き合いから離れ、自分と向き合う。すると、個が磨かれ、成熟がもたらされる。そういう立場からすると、政府が孤独という内面的でプライベートな問題に介入することには疑問符がつくことだろう。 ここには誤解がある。確かに「… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「遺族の存在アピールすることが闘い」サリン事件26年
オウム真理教による「地下鉄サリン事件」から20日で26年となった。標的にされた東京メトロ霞ケ関駅(東京都千代田区)では発生時刻に近い午前8時、駅員ら13人が献花台の近くで黙禱(もくとう)し、犠牲者を悼んだ。 助役だった夫の高橋一正さん(当時50)を奪われた妻のシズヱさん(74)も献花に訪れた。「悲しみが薄らいでいくことはない。教団の後継団体が存続する限り、私たち(遺族)の存在をアピールしていきたい。それが闘いです」と話した。 静岡県の鉄道会社員の男性(56)も「事件を忘れないようにしたい」と話し、手を合わせていた。 新型コロナウイルスの感染防止対策のため、霞ケ関駅で一斉に黙禱をする職員は昨年の半数ほどに絞られた。ほかの職員は個別に慰霊した。多くの被害者が救出されるなどしたほかの5駅にも終電の時間まで献花台が設けられる。 事件では、オウム真理教が地下鉄日比谷線、千代田線、丸ノ内線の計5本の電車でサリンを散布し、乗客と駅員の21~92歳の14人が亡くなり、6千人以上が負傷した。松本智津夫・元代表ら13人の教団元幹部の死刑は2018年7月に執行された。(鶴信吾) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル