今週末は全国的に晴れる所が多くなる。 日中の気温はこの時季としては高い所がほとんどで、小春日和となりそうだ。 ただ、朝晩の気温は低く、特に15日(日)の朝は各地で強い冷え込みとなる見通し。 全国的に青空の週末 きょう13日(金)は前線の通過に伴い、北海道や東北北部の日本海側を中心に雨が降りやすくなる。 雷を伴って雨脚の強まる所もあり、夜には北陸でも新潟県を中心に天気が崩れる見込みだ。 ただ、あす14日(土)と15日(日)は全国的に晴れる所が多くなる。 帯状の高気圧に広く覆われるため、安定して晴れる所が多くなりそうだ。 北海道では14日(土)の朝や15日(日)の夜に一部で雨や雪が降るものの、そのほかは天気の大きな崩れはない見通し。 昼間はあたたか 朝は冷え込む 日中の気温はこの時季としては高い所が多くなる。 東日本や西日本では20℃前後まで上がって、小春日和となりそうだ。 東北南部でも15℃を超える見込み。 ただ、暖かいのは昼間だけで、朝晩は冷え込むことが予想される。 特に15日(日)の朝は各地で強い冷え込みとなるため、服装選びや体調管理に気を付けたい。 (気象予報士・多胡安那) Source : 国内 – Yahoo!ニュース
すし屋なぜ緊張する?ビデオ撮影で徹底研究 京都府立大
カウンターだけの高級すし店がかもし出す緊張感はどのように生まれるのか。京都府立大和食文化学科の平本毅准教授(経営学・社会学)は、飲食店などの接客での会話やしぐさといった、物ではないサービスが生み出す価値について研究している。「人と人との間で生まれるふんわりしたもので、まだまだ研究が進んでいない分野です」 手法は徹底した現場の観察だ。一般的に研究は実験を繰り返したり、大勢にアンケートをとったりして得られた複数のデータを統計的な手法で解析する。平均的な結果が導き出されるが、個々の違いはぼやけてしまう。平本さんはこうした研究に実感が湧かず、対象をビデオ撮影し、詳細を徹底的に分析するという欧米で普及している研究手法を取り入れた。 すし店の研究では、客が入ってから帰るまでの店内の様子を撮影し、状況を書き起こす。会話だけでなく、話し方のトーンや言葉の間の秒数、動作、手指の動き、視線の向きなど、動きのあるもの全てを記述する。 「1分のやり取りの記述に1時間かかることもある」という細かな解析で、すし店の雰囲気のポイントも見えてきた。 慣れていない客は大将と向かい合って、どう振る舞って良いかわからない。「暑いから、ビール」などと注文に若干の前置きをしてしまうのは、自信がない行動に正当性を付けるためだ。一方で大将は、緊張を緩める工夫も自然にしている。注文を待つ間や会話の合間に、包丁を拭いたり、布巾を整えたりする。その時に絶対にしなければならない作業でもないが、あえて隙を与えている。大将は作業しながらでも時折、視線を客の方に向けており、話すきっかけをつくっている。「微妙なタイミングでのふるまい一つ一つが、雰囲気や価値を生み出している」。別の店でも同様の状況があり、一定の普遍性もみられるという。 研究はサービスや売り上げの向… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
行政手続きの認め印全廃へ 河野氏「個人確認にならず」
河野太郎行政改革相は13日の記者会見で、行政手続きの「認め印」を全廃すると発表した。民間から省庁に書類を出す行政手続きで押印が必要な1万4992種類のうち、99・4%にあたる1万4909種類で押印が廃止される見通し。来年の通常国会に関連法案を提出する方針だ。 河野氏は9月、全府省庁に行政手続きの押印廃止を検討するよう要請。印鑑証明が必要な手続きなど83種類を除き、押印はなくなる見通しになったとした。 河野氏は、認め印について「個人の確認にはならないことを続けていた」と指摘したうえで、「そこの合理化はやれた」と強調。「書面の必要がないものはやめていきたい」として、今後は行政手続きのオンライン化を進める考えを示した。(坂本純也) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
偽造クーポン使用の容疑者「コロナで生活苦しく」 宮城
偽造クーポン券を使ったとして偽造有価証券行使の疑いで宮城県警に逮捕されたサービス業千葉良一容疑者(32)=多賀城市明月1丁目=が、調べに「新型コロナの影響で給料が激減し、生活が苦しかった」と話していることがわかった。 塩釜署が明かした。署によると、使われたのはコロナ禍対策で地元商工会が発行した「生活応援クーポン券」の写し。千葉容疑者は6月9日、市内のコンビニで1枚(1千円分)を使った疑いがもたれている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
娘がハーバード、イェール大学に合格したのは“結果”。 薄井シンシアさんが語る「子育て」で大切なこと(ハフポスト日本版)
「ハーバード大学に合格する子を育てようとしたのではありません。結果として、ハーバードで通用する人間を育てたのです」 「娘が何に興味を持ち、どう感じ、考えているのか。私は子育てのあいだずっと、娘のことを熱心に観察してきました」 一人娘の子育てに全力を注いだ日々を、薄井シンシアさんはそう振り返る。 17歳でハーバード大学に合格した娘・紗良さんの子育て経験をまとめた『ハーバード、イェール、プリンストン大学に合格した娘は、どう育てられたのか』(KADOKAWA)は、タイトルから想像するような受験対策本とは少し違う。 学力よりも大切な、子どもの「自力」を育む重要性について、シンシアさんに話を聞いた。 子育ては期間限定プロジェクト ――一人娘の紗良さんがハーバード大学に進学するまでの17年間、シンシアさんが子育てで最も大切にしていたことはなんでしたか。 自力をつけること、です。自分で考え、判断し、行動できる力。私はそれを「自力」という言葉で表現できると思っています。それが一番子育てで大事なことではないでしょうか。 紗良が生まれてすぐに、「この子はいずれ私から離れていく」と感じたんです。成長して離れてしまえば、もう親として守ることはできない。それならば、多くの子が親元から離れる18歳までの間に、基本的な生活習慣や判断力、行動力、そして自分で学び、努力し続ける自律性を手渡してあげたい。それが親としての役目だと思いました。 子育ては、いわば「期間限定のプロジェクト」。親子として親密に過ごせるのは、長い人生のわずか十数年だけの特別な期間です。それならば合理的に、そして楽しい時間を一緒に過ごそう。そういう思いが常に私の根っこにありました。 叱るよりも、納得させることが大切 ――自立・自律性を伝えるために、日常生活で具体的にどんなことを? まずは、一人の人間として尊重することです。例えば、仕事で知り合った相手に、「○○しなさい」という命令口調で話しますか? 話しませんよね。それと同じで、わが子だからといって、命令口調や高圧的な態度で話すべきではない、と私は思います。 私は、娘が幼いときから「あなたはどう思う?」と聞き、本人の意見を尊重することを常に心がけていました。道理が通じる年齢になってからは、叱るよりも、納得させることを大切にしてきました。 「○○しなさい」と命令するのではなく、なぜそれをすべきかの理由を論理立てて説明する。幼少期から思春期までこのやり取りを積み重ねていけば、子ども自身の中にも自分の行動を理由づける姿勢が育ちます。 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
初診オンライン要件提案、厚労省 同一病院での健診歴(共同通信)
厚生労働省は13日、オンライン診療に関する有識者検討会で、受診歴がない患者の診療については、一定期間内に同じ医療機関での健康診断や予防接種を受けていることをオンライン診療の要件とする案を提示した。出席した委員からは、予防接種などの問診では十分な情報を得ていない医療機関があり、注意が必要とする声が上がった。 検討会では、初診からのオンライン診療に関し、安全性を確保するための要件を検討。厚労省が検討会に提示した案では、要件とする健診や予防接種歴の期間として「1年以内」を例示した。 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
両親奪った「建物疎開」 母が残した言葉に涙…87歳が語る戦争(西日本新聞)
太平洋戦争の終戦間際、長崎市では空襲による軍需工場や行政機関などの重要施設への延焼を防ぐため、周辺の木造住宅を取り壊して住民を立ち退かせる「建物疎開」が行われた。長崎市の被爆者、田川博康さん(87)は生まれ育った住居を壊された1人だ。両親は浦上地区に転居し、原爆で犠牲になった。「もしも疎開が、そして戦争がなかったら…。今でもそう考えずにはいられない」 焼け跡での学校再開、涙の卒業式…教諭が描いた被爆後の子どもたち 長崎原爆戦災誌によると、長崎市では戦局の悪化に伴い、1944年11月から45年7月まで建物疎開が行われ、8929世帯3万5048人が住まいを追われた。疎開の対象となったのは三菱長崎造船所などの軍需工場や、行政庁舎が建つ旧市街地周辺。新たな住居を求めて浦上地区に移って被爆した人も多い。 同市築町に住んでいた田川さん一家に建物疎開の通知が来たのは45年春ごろ。軍国主義の当時、住み慣れたわが家を離れることも「お国のため」と信じて疑わなかった。田川さんは同市鳴滝の祖父の家に、両親は浦上方面の同市竹の久保町で経営していた工場に移り住んだ。 そして長崎原爆の8月9日、田川さんは祖父宅で被爆したが軽傷だった。2日後、両親を探して浦上方面を歩いたが途中で見た道に転がるたくさんの遺体、腐敗した臭いは今も忘れることができない。防空壕(ごう)で両親と再開できたが、父は足に大けがをしていた。「疲れて感覚がまひしていたのか、実感が薄かった。ほっとしたことは覚えている」 それでも離別はすぐやってきた。父は足を切断する手術のかいなく、6日後に亡くなった。母は大きな外傷がなかったが原爆症で体調を崩し、後を追った。「博(ひろ)ちゃんはおおきゅうなってね」。亡くなる間際、母が残した言葉に、それまで我慢した涙がこぼれた。 あの戦争は何だったのだろう-。戦後、米国の国力と日本の劣勢を知った。国民は、勝ち目のない戦争に付き合わされていたとしか思えなかった。 田川さんによると、築町の一家の住居跡はいま道路の一部になった。爆心地から3・5キロのこの地域も、被爆時にはほとんどの建物が壊れた。ただ疎開による立ち退きがなければ、両親は浦上地区には移らず、命は取り留めたのではないか。そう考えてしまう。 当時のことを思い出すのがつらく、原爆については長年、口を閉ざしてきた。語ることができるようになったのはほんの7年前。原爆で犠牲になり、何も語れなかった人も大勢いる。それなのに自分が口を閉ざしていてもいいのか、と思い至ったからだ。 「一部の人の都合でたくさんの人が亡くなった。その歴史を忘れてはいけない」 (西田昌矢) Source : 国内 – Yahoo!ニュース
今の時期、北海道では約9割が洗濯物は部屋干し 要因は冬の気候(ウェザーニュース)
ここ最近は、東京など東日本や西日本では晴れて昼間は過ごしやすい日が多く、洗濯物を外干ししている人も多いのではないでしょか。 北日本では周期的に雨の降る日はあるものの、この先も晴れる日が多い予想になっています。 そんな中、北海道では、多くの方が洗濯物は「部屋干し」のようです。 「外干し」はわずか12% ウェザーニュースでは、11月6、7日に北海道の方限定で「(洗濯物は)いま外干し?もう部屋干し?」という調査を行いました。集計の結果、55%が一年中部屋干しor乾燥機、33%が部屋干しに切り替えたと回答しており、外干しの人はわずか12%にとどまっていることが分かりました。 以前に行った洗濯に関する調査でも、全国の29%は冬場は外に洗濯物を干さないという結果が出ています。 冬の北日本は部屋干しが主流 29%という数字だけみると少数派のように感じられますが、都道府県ごとに見てみると北日本の日本海側では8割以上が「冬は干さない」と回答。 地域によって「冬は外干ししない」が常識のようです。 ◆冬に外干ししない割合 1位 北海道 94% 2位 秋田県 92% 3位 青森県 89% 4位 山形県 84% 5位 新潟県 82% 理由を見てみると、 北海道や青森など北の地域ほど「凍るから無理」という答えが多く、新潟など北陸では、「雨や雪で天気が悪い日が多いから」という答えが多くありました。 確かに、札幌の1月における日最高気温の平年値はなんと-0.6℃ですので、昼間の晴れている時でも凍ってしまいますね… また、新潟などの北陸では札幌に比べると凍るほどの気温になることは少ないものの、「時雨(しぐれ)」というこの地域の天気的な特徴から冬場は洗濯物を外に干すのは現実的ではないことが分かります。 この先、本格的な冬に向かうにつれ、北日本での部屋干し率は今以上に減少していきそうですね。 ウェザーニュース Source : 国内 – Yahoo!ニュース
イタリア仕込みの声を披露 気鋭のテノール山本康寛
ロッシーニやドニゼッティなど披露 テノールの山本康寛が、大津市の滋賀県立芸術劇場びわ湖ホールでリサイタルを開く。ホール専属の声楽アンサンブルで力をつけ、現在はソロとして活躍。イタリア留学の成果を満を持して披露する。 五島記念文化賞オペラ新人賞を2015年に受賞。同年9月から17年6月までの海外研修の場にイタリアを選んだ。「純粋で混じり気のないもの」を求めてオペラの本場へ渡ったが、日本で築き上げてきた美的センスとのズレにまず戸惑った。 「一節の歌いまわしでさえ、自分が大事にしてきたものとイタリア人が心地よいと思うものが違う。民族性、感覚としか言いようがないのですが」。違和感を理性で抑え、「良いとされるものを丸のみして丸のまま吐き出す」作業に徹した。物足りなさを、ピタッとはまる結果が納得させたという。代名詞の高音に加えて中低音の充実も図った。 公演情報 12月5日午後2時、びわ湖ホール・大ホール。共演は森谷真理(ソプラノ)、園田隆一郎(ピアノ)。一般4千円、25歳未満1500円。ホールのチケットセンター(077・523・7136)などで発売中。 今回の公演でその成果を発表す… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
やること詰め込みすぎ? 一目でわかる時間管理のコツは
あれもやりたい、これもやりたい……、でもできない。やることを詰めすぎることありませんか。一目で時間管理ができれば、解決に近づくかもしれません。臨床心理士の中島美鈴さんが解説します。 どう見てもこなせそうにない…… 「Go To トラベル」が好評で、日本全国で旅行客が増えていますね。友達や家族などと旅行に行って、こういう経験はありませんか? 早朝から遅くまで、盛りだくさんに計画を立てる人です。分刻みでスケジュールが立てられていて、少しでもバスが遅れようものなら、時には走らなければならないし、おまけに宿泊先の食事にも間に合わないほど、あちこちの観光スポットをまわるというプランを立ててしまう人です。 正直こうしたプランに付き合うのは疲れるでしょう。ましてや、これが旅行ではなく、熱血社長の場合、業務時間に終わりそうにない仕事量を山のように詰め込まれてしまうのですから、従業員としてはたまらないでしょう。今回は、こんなふうに、はたから見れば、「到底時間内に終わりそうにない用事、仕事を詰め込んでしまう人」に見て欲しい記事です。 ここで連載しているADHDの主婦リョウさんもまさにこのタイプです。時間内に消化できないほど物事を詰め込んでいるとか、そもそも無謀な計画を立てているとかは、ADHDの方に多く見られる傾向です。 背景には①「あれをやりたい」と思いながらも不注意の傾向から、他のやりたいことに気が移って「これも」「あれも」と増えていくことと、②「計画立てが苦手」という二つの特性が考えられます。 リョウさんの1日も、まさにそんなかんじです。朝、娘を学校に送り出した午前8時には、「今日こそは、テレビで特集されていた年末の大掃除企画『クエン酸で掃除』にチャレンジするぞ」と意気込んでいました。 しかし、まずはちょっと休憩したくて座り込んでテレビをつけると、「土鍋でお米を炊くとおいしい」という特集を目にしました。「丁寧な暮らし」に憧れの強いリョウさんは、夢中です。「今年こそは土鍋を買いたい。お米を炊く専用の二重ぶたのやつがいい」と思いました。土鍋の買えるショッピングモールを検索すると、そのモールで以前から気になっていた「手入れの簡単なぬか床」が売られていることに気付きました。これもリョウさんのチャレンジしたかったことです。せっかくならすぐに漬けられるような野菜も買いたいなと思いました。さらに、今日は旬の栗を使ったパウンドケーキも焼きたいと思っています。 頭が楽しいことでいっぱいになったリョウさん。でも現実には台所には家族の朝食で使った食器や鍋が洗わないまま放置されていて、洗濯もまだです。娘の帰宅する午後3時までにこんなにも多くのことが終わるのでしょうか? リョウさんはこの時点で忘れていますが、娘のマスクが古くなってきており、次のマスクを手作りしたいとも思っていました。 みなさんは、リョウさんが午後3時までにこれらのことすべてこなせると思いますか? みなさんなら、どのようにこなすでしょうか? リョウさんのいつものやり方はこうです。テレビで見たばかりの「土鍋」とそのついでに買えそうな「ぬか床」が一番の関心事です。まずは身支度を整えてショッピングモールへ急ぎます。わくわくしながらショッピングモールに到着したのは午前9時半。先に調べればよかったのですが、ショッピングモールが開くのは午前10時でした。30分間スマホをいじりながら待つことにしました。それでも計画通りに土鍋とぬか床、野菜を買って、ついでにおなかがすいたのでランチして帰ることにしました。帰宅するともう午後1時半。家は散らかったままですが、ひとまずぬか床からチャレンジです。野菜を切ろうにも台所は朝食の食器であふれているので作業効率が非常に悪く、手間取りました。それでもぬか床が完成しました。すでに午後2時半。娘の帰宅まであと30分しかありません。土鍋の説明書を読むと、どうやら鍋の使い始めには、米のとぎ汁を煮立たせる作業が必要のようでした。そうこうしているうちに、娘は帰宅です。給食セットや水筒があふれかえった台所をさらに占領しました。リョウさんはその時、はっとしました。 リョウ「クエン酸買うの忘れた! あ、夕飯の食材もなんにもない」。 どうしてショッピングモールに行った時に一緒に買わなかったのだろうと自分を責めてイライラしているところに、この言葉が追い打ちをかけました。 娘「明日体育あるけど、体操服どこ?」。 そうです。洗濯もまだでした。洗っていない洋服の中に体操服もあります。やばい! 洗濯機を急いで回しながら、急に頭の中はぐるぐるになってきました。リョウさんの夕方はいつもこんなふうです。やりたいことがなかなかはかどりません。 リョウ「どうしてこんなに時間が足りないんだろう。どうして自分は時間がかかるんだろう」。いつも自分のことが嫌になります。 いかがでしたか? 私はオンラインで時間管理グループセッションを毎週土曜日の朝に実施していますが、多くの方がリョウさんのように時間に追われて、やるべきことがなかなか全部できないという経験をなさっています。 みなさんなら、リョウさんにどうアドバイスしますか? リョウさんの立場なら、どうしますか? 解決のヒントは? 私はいつもグループセッションの中で、「バーティカル方式」のスケジュール帳を使うことをお勧めしています。縦に時間軸が伸びて、横軸は日にちの1週間単位のものです。あの形式のよいところは、一目で時間の長さがわかることです。 ADHDの子どもを対象にした研究(Sonuga-bark et al., 2010)では、ADHDの子どもはそうでない子どもと比較して、時間感覚が不正確であることがわかっています。つまり、体感として、時間の経過を感じるのがちょっと苦手ということになります。たとえば、朝の支度をしながら私たちは、時計を見なくても「だいたい10分ぐらいたった」とわかるでしょう。この感覚がずれているとしたら、なかなか計画通りに物事が進まないですよね。あとは、「この仕事なら何分ぐらいで終わりそうか」という見積もりも不正確です。だからこそ、あれもやりたい、これもやりたいを詰め込んでしまうのでしょう。ADHDの子どもを対象にした研究ですが、この時間感覚に関係すると言われる小脳の部位は、他の部位が成人になってADHDでない人に成長が追い付きやすいのと比較して、追いつかず、差が開いたままであることもわかっています。つまり、時間感覚の不正確さは成人になっても基本的には継続するということです。 しかし、大人になるにつれて、経験値は積み重ねることはできます。「前にこの仕事をしたときにはだいたい2時間かかったから、今回もそのぐらいで見積もっておこう」と心がけることができれば、問題ないのです。他にも、アラームを設定しておく方法もお勧めです。 さて、こんなリョウさんにおすすめしたいのは、バーティカル方式のスケジュール帳を使うことです。この時間枠に、やりたいことが入るかどうかをパズルのように入れてみるのです。とはいえ、所要時間の見積もりはずれがちです。もっとも良いのは実際に少しだけやってみて実測値をもとに計画することです。難しければ、予想の2倍ほどの時間を確保しておけばよいでしょう。 「リョウさん、あなたの今日使える時間は娘さんの帰宅までの7時間。この幅ね」。バーティカルの枠を指さしながら、体感してもらいます。 「この時間枠の中に入れたい用事を羅列してみて。この7時間にやることなら全部ですよ。食事や家事も全部ですよ」 「なるほど。それぞれ何分ぐらいでできそうか( )の中に書いてみて。移動時間も含めてね」 「それぞれの時間の幅の付箋(ふせん)が、今日の7時間に入るでしょうか? 入る分だけ選んでみて」 この手順を踏めば、いかに無謀な計画を立てていたかがわかるでしょう。想像だけで、もしくは気合だけで乗り切ろうとすることができないことも、実感していただけるはずです。 今日の格言は「どんなにやりたいことでも、時間軸に入る分だけ」です。 でも、現実はそうシンプルではありません。ここから生じる「洗濯はいつする問題」「夕食の準備はどうする問題」さらに「どれを優先すべきか問題」についてこれから順に説明していきます。 次週以降もお楽しみに。 引用文献 Sonuga-Barke E, Bitsakou P & Thompson M(2010): Beyond the dual pathway model: Evidence for the dissociation of timing, inhibitory, and delay related impairments in attention-deficit/hyperactivity disorder. J Am Acad Child Adolesc Psychiatry, 9, 345-355. ◇「年末・年始企画第1弾」 このコラムの筆者が「時間管理と脳の関係について学ぶセミナー」をオンライン開催します。詳細はこちらから(https://peatix.com/event/1687466)。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル