物価高対策などを盛り込んだ今年度補正予算が29日の参院本会議で可決、成立した。 終盤国会で最大の焦点となるのは、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の被害者救済に向けた法整備だ。自民、公明、国民民主の3党と立憲民主、日本維新の会の2党はそれぞれ法案を提出。財産保全に踏み込むかをめぐり、両者の隔たりは大きい。 法案を提出している5党は29日、法案の扱いについて国会内で約1時間半、協議したが、この日は合意には至らなかった。 立憲と維新側は、解散命令が請求された段階で、裁判所が教団の財産の包括的な保全を命じることができる法案が必要だと主張する。一方、自公国側は憲法の信教の自由を侵害する恐れがあるなどとして否定的だ。 自民は昨年、所属議員と教団との関係が次々と明らかになっただけに、多くの政党の理解を得て法案を成立させたい考え。一方、自公国側に歩み寄りの姿勢は見られず、立憲内から「アリバイ作りでは」との疑念も。立憲や維新としては、与党側から財産保全について一定の譲歩を引き出さなければ、埋没するとの危機感がある。 5党は30日にも被害対策弁護団を交えて協議を続けるが、「落としどころ」は見えていない。(藤原慎一、里見稔) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「夢なんじゃないか」 3年前の幻の「鳥取代表」甲子園で躍動した
「今まで野球をしてきた中で、一番幸せでした」「今でも夢なんじゃないかと思う」 試合後、ユニホーム姿の倉吉東OBたちはみな笑顔だった。3年前に来るはずだった甲子園の土を踏みしめ、関西の強豪相手に好試合を演じた。 兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で29日に開幕した「あの夏を取り戻せ 全国元高校球児野球大会」。コロナ禍で全国選手権大会が中止となった2020年に球児が果たせなかった「甲子園出場」を実現しようと、東京の大学生らが企画。当時、全国各地で開かれた独自大会の優勝校など42チームが参加した。 20年の鳥取県の独自大会で優勝した倉吉東は、今大会の参加チームの中から抽選で、甲子園で試合が出来る4チームに選ばれ、関大北陽(大阪)OBと対戦した。 3年前、倉吉東はマネジャーも含め3年生23人。この日、1人だけ都合で来られなかったが、22人が結集。試合は、捕手の金居大太郎(おおたろう)さん(21、同志社大商学部)が難しいファウルフライを体を回転させながら好捕するなど、全員野球で1―1の引き分け(時間制限70分制)だった。 「保護者や指導者の方々に感謝したい」「資金の調達など、自分たちの及ばないところで努力して下さった運営の方に感謝を」。試合後、選手たちはそろって感謝の言葉を述べた。 憧れの舞台に立った元球児それぞれの思いは 元キャプテンの西垣篤志さん… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
米軍オスプレイ墜落、住民「火を噴く機体見た」 現場海域に複数残骸
【動画】海上保安庁の巡視船『たかちほ』が撮影した現場海域や発見された救命いかだの状況=海上保安庁提供 29日午後2時半ごろ、「屋久島沖にオスプレイが墜落した」と118番通報があった。海上保安庁によると、オスプレイは米軍所属といい、6人が搭乗していた可能性があるという。屋久島空港管理事務所によると、落ちたのは空港から2~4キロ沖の海上という。 オスプレイが墜落したとみられるのは、島の東側にある屋久島空港(鹿児島県屋久島町)近くの海上だった。沿岸の住民は、事故の瞬間を目撃していた。 空港近くに住む男性(50)は午後2時40分ごろ、普段とは違う飛行機のような音を聞き、窓の外に目を向けた。「普通の飛行機とは違うエンジン音で、何かなと思ったら、オスプレイだった」 その瞬間、左のエンジンから… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
オスプレイ墜落「情報提供を」「配備中止を」 佐賀・沖縄知事が懸念
佐賀空港(佐賀市)への陸上自衛隊オスプレイ配備計画に伴い、空港隣で新駐屯地建設が進む佐賀県では29日、陸自目達原(めたばる)駐屯地(佐賀県吉野ケ里町、上峰町)で非公開のオスプレイ飛行訓練や自治体職員・議員らを対象にした説明会が開かれていた。訓練は30日も予定されていたが、同駐屯地は事故を受けて中止を決めた。 山口祥義知事は29日、米軍機の事故について、報道陣に対し、「(事故が)通常の移動中だとすれば、何が起きたのか、ということに強い関心を持っているので、防衛省は、米軍とよく話をして、すぐに情報提供をしてほしい」と述べた。 海兵隊のオスプレイが配備されている米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)を抱える沖縄県の玉城デニー知事は29日、記者団に、国内外で事故や緊急着陸が相次ぐ状況に触れたうえで、「県民の不安が高まっているなかでの事故」と語った。住宅地の上空を通る危険な状況を指摘し、「直ちに配備を中止し、本国もしくは民間や事業に影響ない場所での運用を心がけるべきだ」と訴えた。 県は同日、外務省沖縄事務所や防衛省沖縄防衛局に、事故原因が究明されるまでは全てのオスプレイの飛行停止を米軍に求めるよう要請した。(野上隆生、岡田将平、小野太郎) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
辺野古「代執行訴訟」、来月20日判決 前例なき措置めぐり司法判断
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画をめぐり、国が新たな区域の埋め立て工事に必要な設計変更を県に代わって承認するための「代執行訴訟」で、福岡高裁那覇支部(三浦隆志裁判長)は29日、判決期日を12月20日に指定した。第1回口頭弁論が10月30日に開かれ、即日結審していた。 高裁が国の訴えを認めて県に承認するよう命じる判決を出し、県が従わなければ、国は県の代わりに承認できる。国が地方自治体の事務を代執行した前例はなく、司法の判断が注目される。 争点の一つ、「放置すれば著しく公益を害することが明らかであるか」について、国側は「我が国の安全保障と普天間飛行場の固定化の回避という重要問題に関わる」と主張。玉城デニー知事は29日、記者団の取材に、7割以上が埋め立てに反対の意思を示した県民投票の結果などを念頭に「県民の明確な民意こそが公益だ」と改めて強調した。(小野太郎) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
埼玉県毛呂山町の養鶏場で鳥インフルか 採卵鶏約4万5千羽を飼育
埼玉県は29日、毛呂山町の採卵鶏農場で、高病原性鳥インフルエンザの感染が疑われる鶏が確認されたと発表した。今後、遺伝子検査で陽性となり、高病原性の「疑似患畜」と判断されれば、飼育している約4万5千羽を殺処分する方針。 県によると、農場から同日、死亡する鶏の数が増えていると通報があった。現地で簡易検査をした結果、死んだ鶏を含めた13羽のうち11羽が陽性だった。 今季、養鶏場で感染が疑われる事例が発生するのは県内で初めて。感染が確定すれば全国で3例目になるという。県はこの農場に、卵や鶏の移動自粛などを要請した。(西田有里) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
旅行で作ったコップ「まさか形見に」 京アニ事件で娘失った父が訴え
36人が死亡した2019年の京都アニメーション放火殺人事件で殺人などの罪に問われた青葉真司被告(45)の第18回公判が29日、京都地裁であり、検察側による遺族らの被害感情の立証が続いた。11人分の供述調書が読み上げられ、被害者参加制度で裁判に加わる遺族9人が意見陳述した。 渡辺紗也加さん(当時27)の父親は、事件の10日前、家族で北海道を旅行した思い出を語った。渡辺さんがガラス工房でコップを作ったといい、「まさか形見になるとは思わなかった」と涙声で話した。「今でも、夜になると娘がただいまと帰ってくるような気がする」と述べた。 事件に巻き込まれた娘を想像すると、「何が起きたのかわからず、炎と煙と熱で地獄のような中で亡くなったと思う」。青葉被告が裁判に出廷できるまで回復したことを「複雑な思い。罪を償うのであれば仕方がないと思うが、反省(の言葉)はなかった」とし、裁判員らに向けて「私たちの気持ちをわかっていただき、正しい判決をお願いします」と訴えた。 宇田淳一さん(当時34)の妻は、事件当時1歳4カ月だった娘の成長を宇田さんが楽しみにしていたと述べた。「パパって呼ぶかな。柄じゃないから、お父さんって呼んでほしいな」とうれしそうに語っていたという。 4年超が過ぎ、娘は多くの言… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
水道関連工事で官製談合の疑い 山県市課長補佐を逮捕 岐阜県警
2023年11月29日 21時02分 岐阜県山県市が発注した工事の指名競争入札をめぐり、入札前に指名業者の社名を特定の業者に伝えるなどして落札させたとして、岐阜県警は29日、当時の市水道課課長補佐(現・農林畜産課課長補佐)の土田哲也容疑者(51)=同市藤倉=を官製談合防止法違反と公契約関係競売入札妨害(偽計入札妨害)の疑いで逮捕し、発表した。 落札した水道施設工事会社・三愛物産(名古屋市)の岐阜支店長、柏木博文容疑者(59)=愛知県岩倉市本町上郷裏=も公契約関係競売入札妨害(偽計入札妨害)の疑いで逮捕した。 県警は両容疑者の認否を明らかにしていない。 捜査2課によると、逮捕容疑となったのは、山県市が発注した高富水源地にある配水ポンプ制御盤の更新工事。2021年6月の指名競争入札に7社が参加し、三愛物産が2780万円(税抜き)で落札した。予定価格は2967万円(税抜き)で、事前に公表されていた。 土田容疑者は同年5月上旬ごろ、三愛物産が入札で有利になるように、柏木容疑者から入札に参加させたい指名業者の社名を聞き取り、指名業者の選定案を作成。この案をもとに庁内の選定委員会で指名業者が決まると、非公開にもかかわらず社名を柏木容疑者に教えて同社に落札させた疑いがある。 市によると、入札に参加した指名業者7社は、いずれも選定案に示された業者だったという。 記者会見した久保田裕司副市長は「逮捕を重く受け止めている。市民の信頼を失うことは残念でならない」と話した。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません 【締め切り迫る】紙面ビューアー機能も使えるプレミアムコースが2カ月間無料!お得なキャンペーン中!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
18.4億円分の覚醒剤密輸容疑で2人逮捕 関空で過去最多の押収量
覚醒剤約30キロ(末端価格約18億4455万円相当)を密輸したとして、近畿厚生局麻薬取締部は29日、埼玉県川越市の会社役員の男(34)と同県鶴ケ島市のトラック運転手の男(32)を覚醒剤取締法違反(営利目的輸入)などの疑いで逮捕したと発表した。認否は明らかにしていない。 発表によると、2人は氏名不詳者らと共謀し、7月3日、メキシコから航空貨物で覚醒剤約29・75キロを密輸するなどした疑いがある。麻薬取締部が10月12日に覚醒剤取締法違反容疑で逮捕するなどし、大阪地検が11月1日に起訴していたという。 大阪税関関西空港税関支署によると、覚醒剤はプラスチックや木材を加工する機械の中に隠されていた。機械の部品が足りていないことなどを職員が不審に思い発覚した。今回の押収量は、関空が1994年に開港して以来最多という。(高井里佳子) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
正副学長の辞任を承認 日大、アメフト部の違法薬物事件をめぐり
日本大学アメリカンフットボール部員の違法薬物事件への対応をめぐり、同大は29日、臨時理事会を開き、酒井健夫学長と沢田康広副学長(競技スポーツ担当)の辞任を承認した。酒井氏は年度内、沢田氏は年内で辞任する。 2人は27日、「混乱を避けるため」として、辞任を大学側に申し出ていた。 先月公表された第三者委員会の報告書は、大麻の可能性が高い植物片を見つけながら12日間、警察に報告しなかった沢田副学長や、その対応を会見で「適切だ」と強調した林真理子理事長、酒井学長の対応などを問題視。「経営層の処分」に言及していた。 22日の理事会では、一連の問題について責任の所在が議論され、酒井学長には年度末での、沢田副学長には即時の辞任が提案された。林理事長は、減給50%(6カ月)が決まった。(山本知佳) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル