プロ野球セ・リーグを18年ぶりに制した阪神タイガース。阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)に隣接する甲子園歴史館では、優勝を決めた際の胴上げやビールかけを仮想現実(VR)映像で再現するコーナーが人気だ。チームの一員になった気分で「アレ」の歓喜を体感できる。 同館の「体験!タッチスタジアム」内のVRコーナーに専用の映像再生端末3台を使用。10月に加わった「胴上げ」(3分10秒)と「ビールかけ」(2分30秒)のほか、同コーナーで通常見られる「第100回全国高校野球選手権記念大会決勝戦」「グラウンド整備カー」「藤川球児引退試合リリーフカー」なども視聴することができる。 午前10時~午後5時(2月まで)。試合開催日と祝日を除く月曜休館。大人900円、高校生700円、子ども500円。問い合わせは同館(0798・49・4509)。(真常法彦) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
上越新幹線で終電繰り上げへ 作業員減、夜間の工事時間確保のため
JR東日本は7日、上越新幹線の下り列車について、来春から終電時刻を約20分繰り上げると発表した。始発までに実施している夜間工事の作業時間を増やすのが目的。JR各社によると、こうした目的での新幹線の終電繰り上げは過去に例がないという。 現在、上越新幹線の下り最終列車は、新潟行き、越後湯沢行き、高崎行きの3本があり、それぞれ午後9時40分から午後11時までに東京駅を出発し、午前0時直前に終点駅に到着する。計画では、来春のダイヤ改定で、このうち新潟行きの終電時刻を20分ほど繰り上げる。残り2本の扱いは未定という。 上越、東北新幹線は開業から40年以上が経過。JR東によると、耐震補強に加え、レールや架線交換などのリニューアル工事が本格化するなか、管内の保線作業員の数は過去10年間で約2割減っている。同社は「作業の効率化には、夜間工事の時間帯を広げ、大型機械を導入する必要がある」と説明する。 今後は東北、北陸新幹線の終電繰り上げも検討していくという。(細沢礼輝) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
旧統一教会トップ頭下げおわびも謝罪否定 元信者「パフォーマンス」
謝罪ではなくおわび、被害者という言葉も簡単に使わない――。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)が7日に開いた記者会見で、田中富広会長は頭を下げつつ謝罪とは一線を画す姿勢を強調した。元信者たちからは「パフォーマンスだ」との声が上がった。 「献金に際し、家庭事情や経済的事情に対して配慮が不足していた。当法人の指導が行き渡らず、つらい思いをされた皆様方に率直におわびしないといけない」 東京都渋谷区で開かれた記者会見。田中富広会長は冒頭、献金問題への道義的責任に触れ、勅使河原(てしがわら)秀行・教会改革推進本部長とともに約10秒間、頭を下げた。 ただ、「謝罪」や「被害者」という言葉は避けた。「おわびは謝罪か」と問われると「謝罪は被害者が特定されて使われる。犯罪性を含めて法廷で議論されていくことが始まったので謝罪という言葉とは距離を置かなければならない」と説明した。また「被害者が不明確であり、被害金額も不明確ななかで、私たちは被害者という言葉は簡単に使わない」「本当に被害なのか法廷で議論されていく。安易に使えない」とも語った。 会見がこのタイミングになったことについては「(返金要請への対応で)報告書に記された状況を読み、法人の犯罪ではなくても、我々の不足故に心痛めている方がいたことを具体的に知った。いつかおわびする機会を持たないといけないと思っていた」と話した。 「怒りもわいたが、あまりの反省のなさにあきれ返った」 元信者の60代女性は、仕事の合間にテレビで会見の一部を見た。「形として頭を下げただけ。『おわび』と言いながら、解散命令請求についても争う姿勢で、自分たちは悪くないと全く反省していない。教団として本当に謝るなら、韓鶴子(ハンハクチャ)総裁が謝罪すべきだ」と話す。 元信者 「解散命令から逃れ、世間の目をごまかすため」 田中富広会長は会見で、高額献金について「2009年以降、社会的に問題とされるような行き過ぎた行為をしないよう、徹底した指導をしてきた」と説明した。だが、女性は10年に入信し、自分が信者であることを隠して教団への勧誘を繰り返し、ほかの信者に「祈願書代」を払ってもらうために電話をかけたり、実際にお金をおろさせるために金融機関まで車で送迎したりしていたという。「教団の弁明は真っ赤なうそ。解散命令から逃れ、世間の目をごまかすためのパフォーマンスに過ぎない」 被害者への対応について「お… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
安藤忠雄氏が贈る「こども本の森」、北大に開設 3年後の完成目指す
建築家の安藤忠雄氏が私費で建築し、建物を地元自治体などに寄贈する「こども本の森」が、札幌市の北海道大学構内に開設されることになった。土地を提供する北大、完成後に運営を担う札幌市、設計、建築する安藤忠雄建築研究所(大阪市)の間で7日、基本合意書が結ばれた。2026年夏までの完成をめざす。 こども本の森は、子どもたちに多様な本を手にとってもらい、無限の想像力や好奇心を育んでほしいと、安藤氏が各地で建築している。2020年7月に大阪市に「こども本の森 中之島」が開館したほか、岩手県遠野市(21年7月)や神戸市(22年3月)にも開設。蔵書は地元や世界各国の在日本大使館から寄贈されている。熊本市や松山市、バングラデシュの首都ダッカでも開館をめざしている。 北大札幌キャンパスには、ア… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「事前対策ダメ」も4割実行 学力調査3教科1位の石川、県教組調査
文部科学省が小学6年生と中学3年生を対象に毎年実施する全国学力調査について、石川県教職員組合が7日、組合員の教諭らに実施した実態調査の結果を報告した。事前対策をしないように県教育委員会から通達があったにもかかわらず、授業中に対策をした学校が回答した分だけで約4割近くあったという。 今年度の学力調査は4月にあり、7月末に結果が公表された。中3の英語は、4年ぶり2回目の実施だった。石川県の結果は全5教科中、小6国語、同算数、中3数学の3教科で全国1位。残る2教科についても、中3国語が2位、同英語が4位だった。 実態調査は学力調査前後の3月末以降と7月以降の2回、組合員のいる272校に実施。3月末からの調査では、朝学習や宿題を含めて4月の授業中に事前対策をしていたかについて、回答した158校のうち、58校(37%)がしていたという。小学校で40%、中学校で25%だった。春休み中に対策した学校もあり、小学校で17%、中学校で14%あった。昨年度の調査では、回答した104校のうち、7割が事前対策をしたと答えていた。 7月の調査では、管理職から… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
岡山市が職員の「孫休暇」導入へ 「病気の孫を看護」で年5日間など
岡山市は7日、孫の出生に伴う職員の休暇制度「孫休暇」を新設すると発表した。来年4月から導入する。市によると、孫の育児のための休暇は政令指定市では初めてだという。 新たに設けられる休暇は、①出生前後の期間、妊産婦をサポート(3日間)②日常的な育児をサポート(1歳まで5日間)③病気の孫を看護(6歳まで年5日間)④孫が遠方で暮らすケースなどを考慮し一定期間、育児をサポート(3歳まで通算6カ月間)、の4種類。①~③は有給で④は無給だ。 市によると、「特別休暇」の扱いで孫の出生ごとに申請でき、人数に制限はないという。市の担当者は「何人の職員に孫がいるか把握できないが、証明書の提出などは求めない」としている。 市の男性職員の育児休暇取得率は昨年度、56・7%。1週間以上育休を取得した比率も32・3%だった。市は来年1月から「1週間以上85%」の取得を目標に掲げるという。 大森雅夫市長は会見で「(育休を取得しやすい)空気づくりが必要だ」と述べ、孫の育児を理由に退職する職員を例に挙げて、「優秀な人材を失いたくない」との考えを示した。(水田道雄) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
旧統一教会の田中会長「心からおわび」 最大100億円拠出の意向
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の田中富広会長は7日、政府の解散命令請求後初めてとなる記者会見を開き、高額献金問題について元信者らにおわびした。 教団への批判が高まった昨年の安倍晋三元首相銃撃事件以降、高額献金問題について、教団トップが公式的におわびするのは初めて。 田中会長は会見の冒頭、「当法人の指導が行き渡らず、今までつらい思いをされてこられた皆様方に率直におわびしなければならない。2世の皆様、そして国民の皆様方に改めて心からおわびする」と述べ、頭を下げた。 一方で、解散命令請求に対しては「信教の自由、法の支配の観点から、到底受け入れることはできない。今後もその法的主張をしっかり貫いていく」と語った。 また、教団の財産保全措置のための法制定の議論が起きていることや、教団資産の海外移転が懸念されている点に言及。「解散命令の裁判が確定する前に、当法人の資産を海外に移転させるという心配は全くなく、財産保全措置法の必要性は全くない」と主張した。 「(教団側の)法的主張は必ず司法の場で認められるものと確信している」としつつ、司法判断が出るまでの間、「供託金」として国に60~100億円を拠出する考えを示した。年間の予算調整を踏まえた上で、めどを立てたという。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
タワマンには頼らない 規制続ける神戸市、人口減でも見据えるリスク
全国で続くタワーマンション(タワマン)の建設。街づくりの中心に据えて活用する自治体も出る中、神戸市が公然と異を唱え続けている。事実上の規制条例の施行から3年。市は人口減少が止まらないが、市長はタワマンに頼らない姿勢を示す。(小川聡仁) 「高層タワーマンションは持続可能ではない。数十年すると廃虚化する可能性がある。造り続けることが、住宅政策として正しいとは到底思えない」 神戸市の久元喜造市長は10月12日の会見で、きっぱりと言い切った。 この日の会見の主題は、市の人口が22年ぶりに人口150万を切ったこと。久元氏は全国で進む人口減少の波が神戸にも押し寄せているとの認識を示し、人口が今後増加に転じる可能性は「ほとんどない」と述べた。 人口減少の原因について話す中で、久元氏が自ら触れたのが、市が続けるタワマン規制だった。 市内に建つ高さ60メートル以上のタワマンは、現在70棟以上。市は2020年の条例で、中心部でのタワマンの新規建設を規制し、総数を増えにくくしている。この策には、新たな住民を増やす機会を失っているという見方がある。 神戸市が懸念するタワマンの「リスク」 久元氏はこの見方があること… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「断罪して終わり」ではない 奈良のやせた鹿が浮き彫りにした課題は
奈良公園(奈良市)の柵内に収容されている鹿が衰弱しているとの内部告発を受け、奈良県は「奈良の鹿愛護会」の管理について、「収容環境が不適切」と結論づけた報告書を発表した。動物の保全生態学が専門で、奈良の鹿を調査してきた立沢史郎・北海道大特任助教は「愛護会の負担が大きすぎる。県は責任を直視すべきだ」と指摘する。どういうことか、立沢さんに聞いた。 ――獣医師の内部告発により県と市が調査に動いた。県は「収容環境が不適切」とする報告書をまとめた。どう受け止めているか。 県が設置した「奈良のシカ保護管理計画検討委員会」の委員を当初から務める一方、愛護会と共同で奈良の鹿の調査を続けてきた。今回の事態は、なるべくしてなったと思うところと、ここまで来てしまったか、との思いがある。 たつざわ・しろう 専門は保全生態学・環境科学教育。現在は奈良の鹿愛護会との共同研究として、鹿の昼夜の分布数調査を実施している。 獣医師の仕事は飼育する個体の栄養状態をベストに保つことだが、愛護会の主な役割は天然記念物「奈良のシカ」という野生の集団を健全に維持することだ。両者の視点はもとから異なる部分があり、鹿の終生飼育が続く中で深まった溝があらわになったのではないか。 動物の飼育環境に配慮したアニマルウェルフェア(動物福祉)への関心が高まるなか、群れで暮らす動物とはいえ、野生の鹿を密集させる現在の飼育環境は改善の余地がある。しかしだからと言って、面積を広げれば済む問題でもない。 人手、施設、予算…すべてがキャパオーバーしている 強調したいのは、愛護会の負… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
月を生んだ原始惑星テイアの残骸か? 「地球内部に存在」と新説発表
45億年前の地球に衝突し、月誕生のきっかけとなった原始惑星の残骸が、地球内部に残っている可能性があると、米国などの研究チームが英科学誌ネイチャーに発表した(https://doi.org/10.1038/s41586-023-06589-1)。 月の起源については、火星ほどの大きさの原始惑星「テイア」が約45億年前の地球に衝突し、飛び散った残骸から生まれたとする「ジャイアント・インパクト説」が有力だ。だが、テイアの存在を示す証拠は見つかっていない。 米カリフォルニア工科大のチエン・ユエン研究員らが注目したのは、地球内部の謎めいた領域。地球の内部は、中心から金属の核(コア)、岩石のマントル、表面を覆う地殻からなるが、核とマントルの境界に、地震波が異常に遅く伝わる領域が2カ所ある。 アフリカと太平洋の地下2900キロにある二つの領域は、LLVP(巨大低速度領域)と呼ばれ、体積は月の体積に匹敵するほどの大きさ。周囲のマントルより物質の密度が3%ほど高く、明らかに異質だ。 研究チームは、テイアと地球の衝突をコンピューターでシミュレーションした。すると、衝突で双方の地殻とマントルが溶けて混ざり合い、飛び散った破片から月が形成された。 一方、衝突を受けた地球では、鉄が豊富なテイアのマントルの一部が、地球の奥深くに沈み込んで、核の上に蓄積した。それが周囲より密度が高い巨大な塊として、45億年たった今も残っている可能性があると研究チームは指摘している。 太古の巨大衝突の証拠が眠っているかもしれない地球内部。ただ、地下1千キロ以上を掘削する技術はなく、確かめるのは難しそうだ。 ユエンさんは「地球は難しいが、月内部の岩石を調べればテイアの存在を裏付けられるかもしれない」と話している。(石倉徹也) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません 【紙面ビューアー機能も使える】プレミアムコースが2カ月間無料!お得なキャンペーン実施中!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル