日本有数の観光都市として人気の札幌市だが、市民の「幸福度」は案外低い。日本総合研究所がまとめる幸福度ランキング(2022年版)によれば、総合順位は20政令指定市のなかで19位だ。もし冬季五輪・パラリンピックの招致が実現すれば、市民に「幸福」は訪れるのだろうか――。 「幸福度」を分野別でみると、雇用分野の悪さが目立つ。若者の高い失業率(19位)や正規雇用者の比率の低さ(16位)が響いている。国際分野は19位。外国人住民数は人口千人あたり7・1人と20市で最も少ない。教育に直結する学校分野も16位。不登校児童生徒率は2・57%と高く、19位だ。大学進学率も59・9%(15位)にとどまる。 他方、充実ぶりが目立つのがハード面だ。道路整備率は1位、体育・スポーツ施設数は3位、都市公園面積も5位だった。「ソフト重視」が求められる令和の時代なのに、「ハード重視」の昭和の発想から脱却できていない姿が浮き彫りになっている。 前回五輪で生まれた都市イン… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ビッグモーター街路樹問題 札幌市が250万円請求、被害届提出
中古車販売大手のビッグモーター(東京都)の店舗前で街路樹が枯れるなどした問題で、札幌市は26日、市の管理用地にある街路樹などの原状回復費用(約250万円)を同社に請求し、器物損壊の疑いで北海道警に被害届を提出した。 市によると、厚別、清田、南区にある3店舗の管理地で、新しい樹木を植えたり、枯れている樹木や土の入れ替えを行ったりしたという。厚別と清田の店舗前では、土壌から除草剤の成分が検出された。この2店舗の街路樹に関して、市は器物損壊として被害届を提出した。(古畑航希) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
渋谷暴動事件、大坂被告が改めて無罪を主張し結審 判決は12月
1971年に起きた渋谷暴動事件で警察官を殺害したなどとして、殺人などの罪に問われた過激派「中核派」の構成員・大坂正明被告(74)の公判が26日、東京地裁であった。弁護側が、殺人などには一切関与していないと改めて主張し、「起訴された五つの罪について完全に無罪だ」と述べて結審した。判決日は12月21日に指定された。 大坂被告も「(警察官を)殴ってもいないし、火炎瓶を投げてもいません」「無罪判決を求めます」などと話した。 弁護側は、事件直後の供述調書で「被告が殺害現場にいるのを見た」と説明したデモ参加者の中に、「検事の作文だった」「覚えていないことを話した」として証言を撤回した人が複数いると指摘。今も証言を維持している人も、内容に変遷や事実と異なる点などがあり、「信用できない」とした。 また、大人数が入り乱れて混乱し、極度の緊張状態にあったデモ参加者らが、被告を正確に認識できる状況ではなかった、とも主張した。 検察側は19日の公判で、無期懲役を求刑している。 起訴状などによると、大坂被告は71年11月14日、東京都渋谷区であった沖縄返還協定の批准に反対するデモに参加。他の学生らと共謀して、警察官3人に火炎瓶を投げてやけどを負わせたうえ、新潟県警から派遣されていた中村恒雄巡査(当時21)を鉄パイプで殴り、火炎瓶を投げつけて殺害したとされる。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
県立高教頭を少女と淫行容疑で逮捕 今月、校長と「不祥事根絶」誓う
18歳未満の少女にみだらな行為をしたとして、福島県警いわき中央署は26日、南相馬市原町区下太田、鈴木裕一容疑者(52)を県青少年健全育成条例違反の容疑で逮捕し、発表した。県教育委員会によると、鈴木容疑者は県立相馬総合高校(新地校舎)の教頭で、県内の公立学校の教諭がわいせつ行為の疑いで今年度に逮捕されたのは3人目。 署によると、鈴木容疑者は8月30日、いわき市内で、少女が18歳未満と知りながら、みだらな行為をした疑いがある。少女から相談を受けた関係者が警察に届け出た。「捜査に差し障りがあるのと被害者保護のため」として、容疑者の認否も含め、署は詳細を明らかにしていない。 県内では、いわき市立中学校の30代の男性教諭が盗撮目的で校内にカメラを設置した疑いで4月に、県立高校の50代の教諭が電車内で痴漢行為をした疑いで9月に逮捕された。 このため、県教委は県立学校の全職員を対象に、5月の研修時にわいせつ行為防止の動画を視聴させ、今月には綱紀粛正に向けた各学校長による個人面談を実施。県教委によると、鈴木容疑者は今月5日に校長と面談し、「管理職として不祥事の根絶に取り組んでいこう」と確認し合っていたという。(西堀岳路、岡本進) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
辞職表明の木村弥生・江東区長「父に相談」 特捜部の家宅捜索受け
東京都江東区の木村弥生区長(58)は26日午後に区役所で記者会見を開き、辞職を表明した。今年4月の区長選をめぐり、選挙期間中に投票を呼びかける有料のインターネット広告を流していたとして、公職選挙法違反容疑で東京地検特捜部から区長室などが24日に家宅捜索を受けていた。 木村氏は26日の会見で、家宅捜索を受けたことで「区政を混乱、停滞をさせてはならないと考えた」と説明。「ご期待いただきながら、このような形で辞職することに申し訳ない思いでいっぱいです」と謝罪した。 木村氏によると、家宅捜索を受けたことで今週予定された行事などがキャンセルになった。こうした状況が今後も続くおそれがあることや実家も捜索対象になったことなどから、捜索翌日の25日朝、電話で副区長に辞職の意向を伝えたという。辞職にあたっては地元選出だった父の木村勉・元衆院議員に相談し、「尊重する」との回答を得たとした。 一方、木村氏は8月の会見では有料のネット広告を出したのはスタッフの判断で、「監督不行き届きだった」と述べていた。今回の会見で、この認識に変わりがないかや自身の関与について報道陣から問われたが、「捜査に協力しているさなかなのでお答えは控える」などと明言を避けた。また、ネット広告以外に「他に何かしら疑いがあるわけではない」とも述べた。 木村氏は「辞める人間が新区長に対し、注文すべきものはない」とした上で、自身の今後については「捜査に協力することを第一にし、これから先のことはまだ何も考えていない」と話した。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
札幌都心部に現れたエゾシカ 植物園は休園「侵入防ぎきるの難しい」
札幌市中心部でエゾシカの出没が相次いでいる。24日には、北海道庁近くの北海道大学植物園に侵入し、同園が休園する事態に。道内ではシカによる交通事故も急増している。都心部への出没が続けば重大事故につながりかねない。ヒグマの頻繁な出没に続き、関係者は懸念を強めている。 JR札幌駅から南西約1キロにある植物園は、多くの市民や観光客が集う観光名所で知られる。 市によると、オスジカ1頭が園に現れたのは24日午前10時ごろ。入園者の安全確保のため、園は休園を決めた。周辺は交通量が多く、市職員はシカが興奮して交通事故を起こさないよう、そっと見守ったという。 翌日、シカの姿が見当たらなかったため、植物園は通常通り開園した。同じ個体の可能性があるシカは東方向に移動し、豊平川を伝って逃げたことも確認された。 市周辺では10月中旬以降… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
西成に現れた「ベトナム通り」 日雇い労働者の街に重なった好条件
【動画】大阪市西成区の釜ケ崎。地元出身のラッパーSHINGO★西成さんに案内してもらった 「日雇い労働者のまち」として知られる大阪市西成区の釜ケ崎周辺に、ベトナム人が営む料理店や家電店が相次いでオープンしている。なぜ西成なのか。3階建てのビルでレストランを開業したベトナム人店主を取材した。 労働者たちが求人情報を求めて訪れる西成労働福祉センターから西へ歩いて5分ほど。 ベトナム語の看板を掲げた料理店、食材店、家電店が立ち並び、ちょっとした「ベトナム通り」となっている。 多くが最近できたばかりの店。3階建てのビル全体を借りて営業するベトナムレストラン「ニャトフォン」も昨年12月にオープンした。 店名は日本語で「一風」。この地で強い風を吹かせたいとの思いが込められている。 店主はチャン・ゴク・ビンさん(29)。 2018年に留学生として来日。通訳の仕事をした後、千葉県のベトナム料理店で働いた。 西成では多くのベトナム人が暮らし、知り合いもいる。 「ここならやっていける」。身内から借金して挑むことにした。 ホーチミンの日本語学校で一緒に学んだ友人2人も来日し、店に出資してくれた。 通常は1階で営業。2階は結婚式の2次会など団体向け。3階はいずれカラオケができるようにしたいという。屋上では4月からバーベキューもしている。 ビンさんの婚約者のグェン・ティ・ゴック・ガーさん(29)も今年4月から、スタッフとして働いている。 2人はホーチミンの日本語学校で知り合った。ガーさんは客席に食事を運び、ベトナム人のなじみ客と会話をかわす。 ガーさんは「ビンさんと一緒にこの店をはやらせ、2号店や3号店も出したい」と夢を膨らませる。 日本人にベトナム料理のおいしさを伝えたい――。そんな思いで始めた店だが、順風満帆とはいかなかった。 開店の準備中、店の入り口に置いていた食洗機の部品が盗まれた。 「日本ではこんなことがない… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
コロナ禍の3年余り、兵庫・宍粟が対応記録誌 臨時交付金事業検証も
2020年1月に国内で新型コロナウイルス感染が確認されてから今年5月に感染症法上の位置づけが変わるまで、兵庫県宍粟市がどう対応してきたかをまとめた記録誌ができた。新しい感染症の拡大に備える目的で市が作成した。市のホームページで見ることが出来る。 記録誌は71ページ。3年余りにわたる国・県の動向と市の対応を時系列で記したほか、感染者数の月別の内訳やワクチン接種の実績などをまとめた。 新型コロナ感染症対応の地方創生臨時交付金活用事業では、22年度までの各年度について各事業の総事業費や開始・終了の時期を明示し、事業効果の検証結果も示した。事業数は20年度が113事業と最も多く、学校の休校に伴う子育て世帯の負担軽減に向けた応援金支給事業については「アンケートで『助かった』との回答が多かった」としている。 発表した福元晶三市長は「可能な限り検証をし、次に向けて活用できるよう記録誌をまとめた。コロナがなくなったわけではないが、取り組みを次世代につなげたい」と話した。(雨宮徹) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
不倫は女性ばかりたたかれる? 「子どもがかわいそう」に透ける本音
不倫というと、若い独身女性と年上の既婚男性のカップルが浮かびます。なぜでしょうか。恋バナ収集ユニット「桃山商事」の清田隆之さんは、不倫報道を通して、男性がいまだ無意識に内面化しているジェンダーの非対称性について語ります。 私たちのユニット「桃山商事」が20年以上続けている恋愛相談には、少なからず不倫の話があります。 その大半が既婚男性との関係に悩む独身女性からです。不倫の多くは「内緒の関係」であるため、そこで起きた出来事を誰にも話すことができません。2人しかいない閉じた関係。我々はそれを「孤島問題」と呼んでいます。孤島には他者もいないし、社会もない。誰からも公認されない孤独もさることながら、その苦しさを誰かに打ち明けても、今度は正義や倫理で斬られてしまうことが多く、より深く傷つき、罪悪感も重くのしかかります。 一方、不倫中の男性に話を聞… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
時速16キロでバックは「危険運転致死罪」なのか 異例な裁判の行方
時速16キロで車をバックさせて起きた交通死亡事故は、「危険運転致死罪」に当たるのか――。そんな点が争われている裁判員裁判の判決が、27日に神戸地裁である。通常の前進であれば「低速」とも言える速度で同罪に問われるのは極めて異例。裁判所はどんな判断を示すのか。 公判での被告の説明や起訴状によると、事故の概要はこうだった。 2021年4月の昼さがり。兵庫県尼崎市の被告の男(63)は助手席に妻を乗せ、ワゴン車を運転していた。 父が亡くなり、代々の戒名が記された過去帳を手渡すため、市内の寺へ向かっていた。その寺へ行くのは初めて。近くで一時停車し、妻を降ろすつもりだった。 一方通行の道路を走っていて、少し行き過ぎたことに気づいた。 停車できそうな路肩を左のサイドミラーで確認しながら、バックした。 その距離、約60メートル。 急に、何かとぶつかった衝撃… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル