近年、ワイン生産地としての存在感を急速に高めている北海道。ワイナリーの集積地を育てようという「北海道ワインバレー構想」の中核的役割を担う北海道大学ワイン教育研究センターが設置され、28日に開所式が行われた。同センターでは、ブドウ産地の土壌やワインの成分の分析を行うほか、一般向けの展示や試飲なども開く。 センターは、北大札幌キャンパスで最も古い建物の旧札幌農学校「昆虫学及養蚕学教室と昆虫標本庫」が耐震補強して活用された。開所式では標本庫に設置されたワインセラーの見学や、「北大産」のブドウで作ったワインの試飲会などが行われた。 これまで北海道では低温のために、欧州系醸造用ブドウの栽培が難しいとされていたが、温暖化によって21世紀の中ごろから、道内全域が栽培適地になるとの予測がある。 ワイン関連学位の取得も…… また、1次産業で生産された… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「循環取引」で詐取容疑、総合商社元社員を逮捕 総額は37億円か
架空取引を繰り返す「循環取引」で勤務先の会社から約2400万円をだましとったとして、警視庁は29日、機械総合商社「東京産業」(東京都千代田区、東証プライム上場)の元社員の大山彰義容疑者(37)=東京都港区=を詐欺容疑で逮捕し、発表した。警視庁は、架空取引などを繰り返して2022年3月までに計約37億円を詐取したとみている。 捜査2課によると、大山容疑者は同社の国際インフラ課の営業担当だった22年3月下旬、同社が建設工事用の資材を仕入れて他社に販売するという架空の取引を装い、同社名義の口座から仕入れ先の会社の口座に約2400万円を振り込ませた疑いがある。このうち約2200万円が複数の取引先の口座などを通じ、大山容疑者が実質的に管理する口座に振り込まれていた。認否は明らかにしていない。 警視庁は、取引先約20社の協力を得て約70回架空取引などを重ね、17年4月~22年3月に同社から計約37億円を詐取し、このうち大山容疑者は4億円超を得たとみる。 東京産業は東証プライム上場で、23年3月期の売り上げは639億円。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
御嶽山噴火から9年、岐阜側9合目にも避難用シェルター設置へ
死者58人、行方不明者5人を出した御嶽山(長野・岐阜県境、3067メートル)の噴火災害から27日で9年。岐阜県下呂市は、岐阜側登山道の山小屋付近に鋼鉄製の避難用シェルターを設置する準備を進めている。 市危機管理課によると、2024年度に9合目にある市営の山小屋「五の池小屋」付近に1基、25年度には、さらに山頂側に進んだ場所にもう1基設ける。 岐阜県側では初めてとなる1基目は間口2・5メートル、奥行き4メートル、高さ2・2メートル程度のかまぼこ形。長野県側のシェルターと同じタイプという。7月に担当職員らが現地調査をし、今月12日に測量した。費用は1基約4千万円とみており、国や県に補助金を申請するという。 噴石の衝撃を和らげるため… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
山里に広がる一面のコスモス、100万本が満開に 大阪府豊能町
大阪府豊能町の「とよのコスモスの里」で、約100万本のコスモスが満開となっている。大人の背丈を超える高さのピンクや白のコスモスが一面に広がり、来園者は写真を撮ったり、ペットの犬と一緒に散策を楽しんだりしていた。 代表の辻元陽呂美(ひろみ)さんは「秋風に揺れるコスモスを見て、ゆっくりと過ごしてほしい」と話す。見頃は10月中旬まで。開園時間は午前9時~午後5時。大人500円、小中学生300円。駐車場あり。問い合わせは(072・739・1363)。(田中祐也) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「指導者養成のシステムが重要だ」女性競輪選手セクハラ訴訟 識者は
「ガールズケイリン」と呼ばれる女性競輪の20代の選手が、「師匠」と呼ばれる指導役だった40代の男性競輪選手から性行為に関する発言などのハラスメントを受けたとして、男性選手に損害賠償を求めた訴訟の判決が29日、西日本の地裁であり、裁判長は一部の発言に違法性があると認め、男性選手に11万円の賠償を命じた。 ハラスメントの被害をなくすために、何をすべきか。識者2人に聞いた。 セクハラ問題に詳しい上谷さくら弁護士の話 男性が主流を占め、上下関係が厳しい環境では、ハラスメントが起こりやすい傾向にある。ハラスメントは相手に対する尊重が欠けている言動で、相手が異性の場合はセクハラになりやすい。 ハラスメントが横行していると、被害者が「内部で声を上げても仕方がない」と感じたり、「上手にあしらうことが大人の対応」と思い込み、対応できない自身を責めたりすることもある。 相談した結果、「和を乱した」と言われたり、情報が漏れて組織内でうわさになり、いつの間にか周囲から悪者と認識されてしまったりする被害者もいる。 組織は、形式的に相談窓口を用意するだけでなく、相談を受ける担当者の教育が重要だ。十分な研修を通して適切な相談対応のスキルを磨く必要がある。 スポーツジェンダー論に詳しい明治大・政治経済学部の高峰修教授の話 「ガールズケイリン」と呼ば… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
聞き流せない自分が悪いの? 女性競輪選手、「師匠」のセクハラ訴え
憧れだった「ガールズケイリン」のプロ選手になって、数カ月が過ぎたころのことだった。 2019年2月、20代の女性競輪選手はいつもと同じように練習場に向かった。 「師匠」と呼ばれる指導役の40代の男性選手にこう言われた。 「セックスばっかりしているから成績が悪いんだろ」 そのころ、女性選手は自己最高成績を更新したばかりだった。 これからどれだけ頑張っても、私は弱いと言われるのかな。そう思うと、絶望的な気持ちになった。 我慢の限界だった。 競輪を志したのは高校3年のとき。もともと別のスポーツに打ち込んでいたが、競輪選手という職業があると父から聞き、説明会に行ったことが転機になった。プロになるまでの道のりなどを詳しく教えてくれたのが、のちに師匠となる男性選手だった。 競輪界には「師弟関係」と呼ばれる文化がある。師匠にあたる先輩選手からトレーニングや選手としての振るまい方などの指導を受ける。知り合いの選手がいなかった女性選手は、この男性選手から指導を受けることになった。 長年スポーツに打ち込んできた女性選手にとって、厳しい練習は苦ではなかった。 師匠となった男性選手は、昼… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ガールズケイリン「師匠」に賠償命令 セクハラ発言、女性選手が勝訴
「ガールズケイリン」と呼ばれる女性競輪の20代の選手が、指導役だった40代の男性競輪選手から性行為に関する発言などのハラスメントを受けたとして、男性選手に約470万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が29日、西日本の地裁であり、裁判長は一部の発言に違法性があると認め、男性選手に11万円の支払いを命じた。 原告は、日本競輪選手会に所属する女性選手。競輪界には「師弟関係」と呼ばれる文化があり、女性選手は「師匠」にあたる男性選手からトレーニングや選手としての振るまい方などの指導を受けていた。 女性選手は訴状で、2018年から19年にかけて、男性選手から練習場で指導を受ける中で「セックスばかりしやがって」などと性的な発言をされ、精神的な負担で心療内科を受診し、5試合の欠場を余儀なくされたと主張。「性的自由や性的自己決定権を侵害された」として、精神的損害のほか、欠場しなければ得られたはずの賞金や手当の支払いを求めていた。 男性選手は口頭弁論で「セックスばかりしているから成績が悪いんだろ」という趣旨の一部の発言を認めたが、「恋人に夢中になって練習を怠っていることへの例えとして使った」などと反論し、セクハラには当たらないと主張していた。 選手会は地裁に提出した回答書で、女性選手からの被害申告を受けて19年6月に男性選手に厳重指導をしたと明らかにしていた。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
原発事故の未指定廃棄物、宮城県大崎市が県外で処分 県内自治体で初
東京電力福島第一原発事故で放射性物質が付着した汚染廃棄物のうち、国の基準値を超えながら指定を受けていない「未指定廃棄物」について、宮城県大崎市が県外に搬出して焼却処分を始めた。未指定廃を県外で処分するのは県内の自治体で初めてだという。 汚染廃棄物は、原発事故で放出された放射性物質が風で東北や関東に広がり、稲わらや牧草に付着することで発生した。環境省は1キロ当たり8千ベクレルの基準値を設定し、8千ベクレル超のものは「指定廃棄物」として国が処分の責任を負い、基準値以下なら一般廃棄物として各市町村が処分している。 ただ、指定廃の指定には自治体から国への申請が必要で、風評被害を恐れた自治体の中には当時、8千ベクレルを超えた汚染廃棄物でも申請を見送った自治体もあった。県内には指定廃が約2828トン(今年6月末現在)あるが、測定当時8千ベクレル超だった未指定廃も578トン(2017年6月現在)保管されていた。 ■未指定廃棄物の量は… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「みつばちまっつー」がくれた居場所 早く旅立った先生に贈るあの歌
何に熱中したらいいかわからない。そんな戸惑いを持つ中学生に「歌」という居場所をつくり続けた。 「熱い気持ちは、必ず子どもたちに伝わるから」 それが口癖で、教員生活の多くを合唱の楽しさを伝えることに捧げた先生。そんな先生を送るには、歌がいい。教え子たちが世代を超えて集い、旅立った先生の音楽葬を開いて大好きだった曲を歌うことを決めた。 思えば「先生の言う通り」 汗が飛び散るほどに、台の上でぶんぶんと指揮棒を振る。その姿が、まるでみつばちみたい。 生徒たちはこう呼んだ。 「みつばちまっつー」 大阪の寝屋川市立第六中学校から音楽教諭の道を歩み始めた松村修さん。大阪音楽大学の声楽科を卒業して1976年に同校に赴任し、2年目から本格的にコーラス部の顧問になった。 卒業生の後藤由美子さん(58)は入学後、吹奏楽部に入った。けれど、ピアノが得意だった後藤さんを「入らなかったら後悔する」と言って勧誘した松村さん。後藤さんは熱意に折れ、コーラス部に入った。 多いときには90人の部員がいたが、松村さんは「一人一人の声を聴く」と、1人ずつ指導していた。後藤さんは「先生の熱い思いが伝わって、みんなの思いが一つになって歌にのっていく。中学3年間の合唱が、一番楽しかった」と笑う。 結局、先生の言う通り。コーラス部に入らなかったら後悔していたと思う。 後藤さんはいま、ピアニストとしての仕事を続けている。 歌を力に、生きていくんだ 松村さんの3校目の転任先となった豊中市立第七中学校では、合唱に取り組む生徒は少なかった。自ら部員を集め、少ない人数でもコンクールに挑戦した。 同校で教え子だった末岡伸男… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「どうする家康」出演俳優も訪れた菩提寺、ゆかりの宝物で特別拝観
徳川家の菩提(ぼだい)寺として知られる浄土宗金米山宝台院(静岡市)で、NHK大河ドラマ関連の特別拝観が始まった。重要文化財の阿弥陀如来立像や家康の自画像など、家康ゆかりの宝物を約40点展示。多くの歴史ファンを魅了している。12月16日まで。 1507(永正4)年に創建された宝台院は家康との関係が深く、家康の3男で、2代将軍となる秀忠の生母「お愛の方(西郷の局)」が眠る墓所がある。「最後の将軍」で大政奉還後、水戸から駿府に移った慶喜の謹慎先にもなった。 約1万坪の境内地を保有する古刹(こさつ)で、100年前の関東大震災では広域避難してきた被災者を受け入れた。 今回拝観できるのは、家康の… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル