〈みちのものがたり〉 緑一面の芝生がゆったりと波打ち際の岩場まで広がる。青森県八戸市、明治の頃から名勝地として知られた種差(たねさし)海岸を代表する風景だ。ウミネコが繁殖する蕪島(かぶしま)から南東へ約12キロにわたる海岸線。この天然芝生地のほか、荒々しい磯や穏やかな白い砂浜、松林が連続し人々を楽しませる。 画家・東山魁夷(1908~99)がここを初めて訪れたのは、1940(昭和15)年6月。ふとした思いつきからの訪問だった。 宮城県蔵王山中の温泉で1週間ほどスケッチしたが、さしたる収穫もないまま、帰途につく。白石駅で東京への切符を買おうとした時、かつて耳にした種差海岸が頭に浮かび、行き先を変えた。 夜汽車に乗って八戸に到着、蕪島近くの宿に泊まって周辺を写生する。「北国の初夏の海辺、波打ち際に屹立(きつりつ)している巨岩、牧草に蔽(おお)われたなだらかな丘、すべて私の好きな風景だった」と東山は後に記している。 この時、彼を最も魅了した題材は馬だった。同年の「紀元二千六百年奉祝美術展」に出品した「凪(なぎ)」は、この海辺にたたずむ3頭の馬を描いた作品だ。 種差観光協会長で、この地を訪れた文化人に詳しい柳沢卓美さん(70)は「種差を題材にした東山作品は17点ほど明らかになっているが、馬が登場する作品が多い」と話す。八戸は古くからの馬産地で、海岸沿いに今よりも広く延々と草原が展開し、馬が放牧されていた。夏に向かう緑の野を自由に歩む姿が、画家にとって格好の題材に思えたのだろう。 後に風景画で名を成し、「国民… 980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
世界でも強い日本の痛税感「私たちの政府」実感もてず
消費税率が5年半ぶりに引き上げられ、10%になった。2度の引き上げ延期を経たせいか、引き上げを巡る大きな混乱はないようだ。ただ、そもそも日本は、税への負担感、いわゆる「租税抵抗」が強いとされる。この痛税感は、どこから来るのか。 1989年の消費税導入時には、政府は強い反発にさらされた。10%への引き上げを巡っても、政府は2回、景気の減速などを理由に延期し、軽減税率やポイント還元を導入することで、反発を和らげようとした。それでも、朝日新聞の世論調査(9月14・15日)では、10月からの引き上げについて、賛否は46%と拮抗(きっこう)。7月の参院選でも、「消費税廃止」を掲げたれいわ新選組が2議席を獲得した。 世界的に見ても、日本は税負担に比べて「痛税感」が強い国だ。 日本の国民所得に占める租税負担率は25・1%(2016年度)で、OECDの34カ国中5番目に低い。一方、中所得の人が「税負担が重い」と答えた割合は61%と、日本よりも税負担率の高い北欧をはじめとする欧州諸国よりも高い(ISSP〈国際社会調査プログラム〉06年)。 『租税抵抗の財政学』の共著が… 980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「俳句は私の人生よ」認知症女性が最期まで詠んだ日常
それぞれの最終楽章・団地で支える(3) ぐるんとびー社長 菅原健介さん 自分の生きがいをもっている方は、病気があっても最期まで生き生きと過ごします。今回ご紹介する金杉ヤエさん(享年95)もそうです。アルツハイマー型認知症でしたが、俳句が大好きで、その話をしているときは笑顔があふれていました。 ヤエさんは、僕の運営する「ぐるんとびー」が入る団地に、長女のなほみさん(72)と一緒に住んでいました。団地の自治会長だったなほみさんから「最近母の様子がおかしいので、面倒を見てほしい」と相談を受けたのがきっかけです。2016年12月から、「ぐるんとびー」で関わるようになりました。 認知症の症状が進んで外出が減り、あるときから句会にも行かなくなっていました。普段は表情もやや暗く、笑顔もありません。本人は「介護事業所に通う必要なんてない」と、外に出ようとしませんでした。そこで作業療法士の高栖望(26)が、「俳句を教えてください」とヤエさんの自宅に訪問介護として通い始めたのです。 俳句を教えるときのヤエさんの… 980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
津市が商店街空き店舗解消へ 実態調査と起業家育成の2正面作戦(産経新聞)
起業を志す人や商店街の店主のための講座「商店街カフェ01」が16日、津市中心部の空き店舗で開かれる。市内の商店街は衰退が著しく、主催する津市NPOサポートセンターはまちの魅力を高める新規事業の育成を狙う。ただ、空き店舗の所有者は高齢化し、人によっては店舗を貸すことにさえ消極的という。店舗再活用に何が必要か、市などは空き店舗の実態調査に乗り出した。(粂博之) ■起業をイメージ 商店街カフェは16日が初回で、年度内にあと6回開く予定。20~30代で起業を考えている人や、商店街店主で新たな取り組みを始めたいという人が対象だ。 講師には、三重県紀北町の企画デザイン会社「ディーグリーン」で、三重の魚を使った離乳食の通信販売事業を立ち上げた立花圭さんを迎える。気軽に意見交換できるようにと定員は15人程度を想定している。 空き店舗を使うのは「商店街を起業の場として考えてもらうため」。同センターは市の委託を受けて、市内の商店街の状況調査をしており、空き店舗の活用も視野に入れている。 ■店舗調査は難航 空き店舗の調査は昨年度から地区ごとに順次行っているが、予想以上に難航しているという。所有者の多くは高齢で、所在が分からなかったり相続した人が遠方に住んでいたりするためだ。また空き店舗の再活用を提案すると「修繕にお金がかかるし、手続きが面倒。このままでいい」と消極的な人も少なくない。 市は、空き店舗を使った創業を支援するため改装費で最大150万円、賃借料月6万円まで(2年目から段階的に削減)を補助する事業を展開。年3~5件の利用があるという。 ただ、この制度では新規事業に必要な改装費の一部はカバーできるが、老朽化した部分の修繕などは対象外。起業する人は雨漏りなど修繕済みの物件を求め、費用は所有者負担となりがち。このため市の担当者は、同制度では「店舗所有者の背中を押すことは難しい」と認める。 ■マッチングも推進 空き店舗をどのように活用するかは、所有者の意向抜きには考えられない。店舗を使いたい人との交渉となるが、所有者によっては「飲食業以外」などの条件を出すこともあるという。商店街活性化という“大義”があったとしても、NPOや行政が交渉に介入することは難しいのが現実だ。 市や同センターとしては今後、空き店舗の場所や所有者の把握だけでなく、可能な限り「店舗所有者がどのような課題を抱え、意向を持っているか」といったことにも調査範囲を広げたい考えだ。一方で講座などで起業熱を高め、店舗所有者とのマッチングを進めたいという。 16日の講座は午後7時から、津市丸之内の旧「メガネの別所」で。参加費は千円。問い合わせは同センター(059・213・7200)。 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
ご即位パレード、リハーサル実施(産経新聞)
22日の「即位の礼」の中心儀式「即位礼正殿の儀」の後に行うパレード「祝賀御列(おんれつ)の儀」のリハーサルが6日朝、本番と同じコースで実施された。パトカーや白バイ、黒塗りの車両など約50台が車列を組み、皇居から赤坂御所までの約4・6キロを走行した。 リハーサルには宮内庁幹部のほか、皇宮警察と警視庁の警察官、陸上自衛隊の儀じょう隊も参加。午前7時ごろ、皇居・宮殿を出発した車列は、二重橋を通り、国会議事堂正門前や青山通りを経て赤坂御所までの道のりを約30分かけてゆっくりと進んだ。天皇、皇后両陛下が本番で乗車される予定のオープンカーはこの日は使われなかった。 リハーサルの15分ほど前から周辺の交通規制が行われ、上空には警視庁や報道のヘリ数機が旋回。時折小雨の降る中、沿道では居合わせた外国人観光客や皇居ランナーらが足を止め、携帯電話のカメラなどで車列を撮影していた。 22日の祝賀御列の儀では、オープンカーを含む車列が午後3時半に皇居を出発、同4時ごろ赤坂御所に到着される予定となっている。悪天候の場合、26日に延期する。 【関連記事】 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
橋下徹氏、生放送で関電の第三者委員を受ける条件を明言…「報酬次第です。経営陣と同じぐらいの報酬をもらわないとできない」(スポーツ報知)
元大阪府知事の橋下徹氏が6日放送のフジテレビ系「日曜報道THE PRIME」(日曜・前7時半)に生出演。大阪市の松井一郎市長が関西電力が金品受領問題で新しく設置する第三者委員会に市が推薦する委員を入れるよう文書で申し入れ、橋下氏を「有力な推薦候補だ」と述べたことへ見解を示した。 番組では、橋下氏がツイッターで第三者委員会について「俺を第三者委員に入れることのできる企業は本気で膿を出しきりたいという決意のある企業のみ。かなりの報酬を払っても経営陣の首を切る結論になることもある。関電にはできんやろ」。「今回の調査報告書は甘すぎる。俺の調査はきついよ」と記したことを紹介した。 スタジオで第三者委員会を受けるかどうかを聞かれた橋下氏は「報酬次第です」と答えた。その上で「第三者委員会とか名誉職的にやる人多いですけど、僕はしっかりやる代わりにそれだけの報酬をキッチリもらいますが、関電はそれだけの報酬払って僕みたいな人間よう入れんでしょ。本当に僕を入れるんだったら、関電は本気ですよ。会社を建て直そうとするんであれば、僕は大阪府知事、大阪市長として危機管理の問題を携わってきたんで、立て直すいろんなアイデア、提案できますけど、それは報酬次第です」と繰り返した。 報酬はいくらぐらいかと聞かれ「経営陣と同じぐらいの報酬をもらわないとできない。それだけの時間をかけてね」とコメントしていた。 【関連記事】 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
シニアが注目「ピックルボール」 70代の初心者も夢中で楽しむ人気のスポーツとは(中京テレビNEWS)
中京テレビNEWS 今シニアが大注目のスポーツが「ピックルボール」。アメリカでは競技人口が300万人以上もいる人気スポーツで、日本にもブームが訪れる兆しが…。そのスポーツの魅力とは。 三重県いなべ市の集会場。ここに朝の9時から続々とシニアの方々が集まってきました。何が始まるのかと思いきや…行われていたのはかなりきつそうな筋トレ。 「ここに来て 、医者に行く回数が減ったとか、体が軽くなったとか聞きます」(一般社団法人元気クラブいなべ 的場弘毅さん) いなべ市では、約15年前から高齢者のスポーツを推奨。市内84か所で行われていています。市の調査によると、医療費が運動しない人と比べて3割近く減ったという結果も。 総務省によると、日本の総人口に占める65歳以上の高齢者の割合は約28%と推計されています(2018年9月15日時点)。国も年々増加する社会保障費の課題を受け、高齢者の運動を推進しています。 街のみなさんが、シニアスポーツと聞いて思い浮かべるのは? 「ゲートボールとか」(30代)「太極拳とか」(40代)「水泳とか、登山とか」(50代)「ゲートボールとか」(20代)「ゲートボートみたいな」(20代) 多かったのはやはりゲートボール。 愛好者は平成初期に100万人以上を誇りましたが、現在は50万人ほどに縮小。人気急上昇中はフランス発祥のペタンクや競技としての吹矢など、今やシニアスポーツの種類は増加。 シニアスポーツに「ピックボール」がおすすめ 東京都八王子市にある体育館で行われていたのは、テニスのようで卓球のような、見慣れない競技。 この競技は、“パドル”とよばれる板状のもので穴があいたボールを打ち合うスポーツ。競技名は「ピックルボール」。5年程前にアメリカから日本に入ってきました。 近年アメリカでは、シニアを中心に競技人口が300万人を突破した今、人気のスポーツ。 コートをよく見ると、シニアの姿も。 おいくつですか?「70歳ちょっと過ぎです」「私78歳です」(参加者) この日の参加者の半分は60代から70代。日本の競技人口は、まだ1000人弱ですが、若い世代からシニアまで全世代が楽しめるのが特徴です。 【関連記事】 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
〔東京湾アクアライン〕車両火災で通行止(6日9時15分現在)(レスキューナウニュース)
NEXCO東日本などによると、神奈川県と千葉県を結ぶ東京湾アクアラインは、トンネル内で自動二輪の車両火災が発生し、6日08:20から通行止めとなっています。 【通行止め】・東京湾アクアライン:上り線(川崎方面) 木更津金田IC→川崎浮島JCT・アクアライン連絡線:上り線(川崎方面) 袖ヶ浦IC→木更津金田IC レスキューナウ Source : 国内 – Yahoo!ニュース
書き込み歓迎の図書館 蔵書3000冊、大分の私設「栗茶庵」 「ぬくもり感じられる」(西日本新聞)
大分市の県庁近くの雑居ビル2階に、レトロな図書館がある。蔵書に自由に書き込みができる私設図書館「栗茶庵(くりちゃあん)」。手に取った本がどんな思いで読み込まれたかを書き込みから想像でき、オーナーの宇野大介さん(40)=大分市=は「前の読み手のぬくもりを感じられます」と話す。 【写真】蔵書にされた書き込み 宇野さんの本業は、建物に火災報知機などを設置する消防設備士。幼少時からイラストを描くのが好きで、仕事の傍ら、オリジナルキャラクター「うさぎのくりちゃん」を考案。キャラクターのグッズをもっと多くの人に知ってもらおうと、店を構えることを思いついたという。 どんな店にするかを考える中で思い出したのが、学生時代に教科書の余白に描いた「パラパラ漫画」。書き込みがある本を集めれば、楽しい施設になるのではないかと思い立ち、私設図書館づくりに乗り出した。 本は、長年の友人の河合知美さん(41)=大分市=の家族から約3千冊の寄贈を受けるなどして収集。小説、新書、エッセー、絵本、図鑑など分野はさまざま。ほとんどが古本で、書き込みがしてあるほか、コンサートのチケットの半券などが挟まっていることも。施設名は「うさぎのくりちゃん」から名付け、今年6月にオープンした。 宇野さんは「書き込みを見れば、こんな考え方をする人もいるんだと分かるし、自らも書き込みをすることでクリエーティブに本を読み込むことができます」と説明。「知らない人同士が書き込みを通じてつながることができる」と話している。 「栗茶庵」は午後1時から午後7時。木、日曜が定休。料金は最初の1時間は400円、以降、30分ごとに150円。(稲田二郎) 西日本新聞社 【関連記事】 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
不機嫌なおじさん元気に…虫の声聞き、枝拾う新ビジネス
「森と未来」代表理事 小野なぎささん(35) 都会に住むあなた、最近お疲れ気味ではないですか? 理屈ばかりで考え「頭でっかち」になっていませんか? そんな方々は、この人と一緒に森に出かけてみるといいかもしれません。 「都会の人と地域の森をつなぐ」をモットーに活動を続けてきた。会社員らを全国の森に連れて行き、森林浴で五感を研ぎ澄ますことで感性を磨く。それを新しいアイデアの創出や人間関係の円滑化につなげる。 名づけて「TIME FOREST研修」。「森を感じる自分の時間」という意味を込めた。森林浴をビジネスにする数少ない人だ。ここ12年で、のべ2千人を森に連れて行った。 小野さんも以前、歩けなくなる病気を克服しました。その後、森の魅力にとりつかれました。 7月中旬、東京都八王子市の都… 980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル