2023年4月16日 23時00分 桜の名所として知られる青森・弘前公園で桜が見頃を迎えている。15日は大勢の桜を楽しむ人たちでにぎわっていた。 弘前市によると公園内にはソメイヨシノを中心に約50種類、約2600本の桜が植えられている。今年は気温の高い日が続いたことから、園内のソメイヨシノは平年より2週間ほど早く満開を迎えたという。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「先生、ありがとう」逝去の1週間前まで指揮、葬儀場に響く涙の演奏
その日は、曇り空だった。 住宅街の一角にある葬儀場に、福岡県立門司学園(北九州市)の中高生や卒業生、保護者ら400人ほどが集まり、ロビーまで人であふれた。 吹奏楽部の部員32人が、フルートやオーボエ、トランペットやテューバを取り出し、演奏を始めた。 曲は、ワーグナーの「エルザの大聖堂への行列」。ゆっくりと、穏やかなメロディーが流れる。 吹奏楽部で卒業生を送り出すとき、いつも演奏してきた曲だ。 この日は棺(ひつぎ)の中で眠る恩師に向け、葬儀場のロビーで特別に演奏させてもらった。 厳しくも、優しい先生だった。怒られたこと、励まされたこと、いろんな思い出が、駆けめぐる。 演奏がはじまってすぐ、何人かの部員の音が、涙で震えた。思わず楽器から手をはなし、目元をぬぐう。隣にいた部員が背中をさすり、「がんばれ」と声をかける。 16分30秒。 演奏を終え、棺を見送ると、みんな泣きじゃくっていた。見守っていた卒業生たちも、涙をおさえられなかった。 初心者から、人一倍の努力 実力校へ導くまで 恩師の名前は、中嶋恭子さん(61)。吹奏楽部の創部当初から顧問を務めていた、同校の先生だ。 もともと数学の教師で、楽器の演奏経験はなかった。2004年に中高一貫教育の公立学校として新設されたとき、校長からお願いされ、吹奏楽部の顧問に就いた。 1期生で部長だった安部美穂さん(31)は、「4拍子もわからない先生だった」と懐かしむ。 指揮の振り方や楽譜の見方など、詳しい部員が先生に基本的なことも教えた。 練習を始めたばかりの曲では指揮が不慣れで、部員とうまくかみ合わないこともあった。 惜しまれつつ亡くなった中嶋恭子先生の告別式では、部員たちが涙を流しながら別れの演奏をしました。記事の最後では、その演奏の様子を映した動画もご覧いただけます。 ただ、みんな知っていた。 先生は教室で一人、練習を重… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
テント下敷き、男女6人重軽傷 祭りの最中、瞬間風速20m超 福島
2023年4月16日 19時05分 16日午前11時40分ごろ、福島市荒井にある事業所の敷地で「風に飛ばされたテントの下敷きになり、負傷者が出た」と119番通報があった。福島署によると、40代の男性が腰付近の骨が折れる重傷で、他に40~50代の男女5人が打撲などの軽傷を負ったとみられる。いずれも命に別条はないという。 署によると、現場では地域の住民らが例大祭を開いていた。風で倒れそうになったテントを支えようとした男性らに支柱などが倒れてきたという。気象庁によると、この日は市内に強風注意報が出ていて、同日午後3時15分に最大瞬間風速20・4メートルを観測するなど時折突風が吹き荒れていた。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
活発な小学時代から一変、中2から元気なく 木村容疑者の同級生語る
衆院和歌山1区補選の応援に訪れた岸田文雄首相の近くに爆発物が投げられた事件で、威力業務妨害の疑いで現行犯逮捕された兵庫県川西市の木村隆二容疑者(24)は、活発だった小学校時代から一転、中学の途中からはあまりしゃべらなくなり、孤立した様子だったという。 近所の住民や同級生らによると、約15年前に市内の集合住宅から2階建ての戸建てに引っ越してきた。当時は、両親と姉、兄の5人で暮らしていたという。 小学校で同級生だった男性によると、木村容疑者はおとなしい性格で、「ポケモン」のゲームで一緒に遊んだのを覚えている。漫画「ドラゴンボール」の主人公を描くのがうまかった。サッカーに打ち込み、大勢でもよく遊んでいたという。 中学時代の同級生によると… この記事は有料記事です。残り398文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「よーく聞いて」年下に注意された元校長 無職は嫌とこだわった末に
4月1日の朝刊。大阪府教委の人事異動を載せた新聞紙面に自分の名前を見つけた。 添えられた「退職」の文字に、すーっと力が抜けるのを感じた。 もうプレッシャーもストレスも感じなくていいんだ――。ほっとしたのもつかの間、待っていたのは虚脱感だった。 定年後の生活、イメージしていますか。 思い描いていた「リタイア後」の暮らし、過ごせていますか。 仕事に身をささげた日々が終わって、ほっとする暇もなくやってくる「クライシス」とは。記事後半で、「充実した定年後ライフへのヒント」も紹介しています。 大阪府交野市の加藤勤さん(73)は小学校の校長をしていた。子どもの死。荒れた学級。校内の事故。次々起きるアクシデントや難題に、4年間緊張を強いられっぱなしだった。 「定年になったらこれをやろう」と思いを巡らす余裕もないまま退職。当然、プランも目標も何もない。 この空白を何で埋めたらいいのか。 まず足を運んだのはパチンコ店だった。 現職のころから、趣味のパチンコは府境をまたいだ京都府内にある店を選んできた。もっと近い店もあったが、知り合いや保護者に会うと気まずいため片道20分近くかけて通った。 1週間パチンコ台の前に座り… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
コロナ感染、失職「人生終わった」 無気力な27歳救ったサムゲタン
A-stories 追い詰められる女性たち すこん、と乾いた音がした。アパートのドアにある郵便受けを見にいくと、会社からの封書が入っていた。 「なんだろう?」 在宅勤務中だった女性(27)が開けてみると、A4判の紙が一枚。「契約終了」とつづられていた。 これまで顧客サービスを担当してきたが、目立ったミスはなかったはず。 「まじで、ありえん」。同居する友人に愚痴った。 歯車が狂い始めた2020年夏のことだ。その約1年前、大学を卒業して就職を機に上京し、小さな会社で契約社員として働いていた。 会社へは以前から不信感があった。 入社面接では「数カ月で正社員になれる」という説明を受けたが、いざ入ると、「1年は契約社員のまま」。 そして契約終了の通告が届いた。 「泣き寝入りしたくない」と女性は社長に直談判した。 正社員になれるとの説明を踏… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ゼウスよりたった一言「おまえしだいだ」 兵庫の高3、連歌賞で大賞
五七調の言葉を重ねていく連歌(れんが)の作品を審査する「第24回酒折(さかおり)連歌賞」(山梨学院大など主催)で、兵庫県立姫路南高3年の小田愛瑠(あいる)さん(17)が大賞・文部科学大臣賞を受賞した。あなたの物語というテーマに、ギリシャ神話の神ゼウスを登場させる独特の着眼点が高く評価された。 2年生だった昨秋、国語の授業で連歌賞へ応募することになった。1時間の授業の間に、五・七・七の片歌(かたうた)を考えた。小田さんを含め生徒たちに連歌をつくった経験はなかった。 酒折連歌賞は「問い」にあたる五つの片歌から一つを選び、「答え」の片歌を応募する形式。小田さんは問いの片歌に「物語あなたのページをひらいてみれば」を選び、それに続く「答え」を考えた。 自分の物語が記された本を想像した。「過去のページには私が関わってきた人たちとの記憶が書かれている。未来の章は白紙。現在のページには、見開きで『おまえしだいだ』と書かれているというイメージでした」。考え込むこともなく片歌が浮かんだ。 ゼウスよりたった一言「おまえしだいだ」 3作応募したが、最初にできたこの片歌が一番のお気に入りだった。 「自然に浮かんだ」という小田さんに、つくった時の気持ちを振り返ってもらった。 「自分が何になりたいのか、何をしたいのか、まだわからない今、未来を見ることは怖い。でも、進路を考える時期にきて、周りに流されるのではなく、前向きに決断しなければならない。すべては『おまえしだいだ』と突きつけられている、という気持ちだったと思います」 「おまえしだいだ」の声の主は、誰もが納得する「人外」の存在だと考えた。ギリシャ神話の全知全能の神「ゼウス」が思い浮かんだ。「これまでに読んだ本に出てきたかなあ、という感じ。私、あまり神様の名前を知らなかったので、知っていた『ゼウス』にしました」 この片歌が、小中高生の作品を対象とした「アルテア部門」の大賞・文部科学大臣賞に選ばれた。選評で「スケールの大きな時間感覚が表現されている」「全知全能の神の言葉が記されているというユーモアと俯瞰(ふかん)した視点がとても魅力的」と評価された。 「母にも『発想が周りと違うけど、それがいいんじゃない?』と言われました。自分としては周りと違うとは思っていなかったので、そういう評価を聞くと『ああ、そうなんだ』と感じました。気に入っていた片歌なので、評価されたことはとてもうれしいです」 高校で始めたバドミントンの部に所属し、理系分野の大学への進学を考えている。「国語も好きな教科。同じようなコンテストがあったら、また挑戦してみてもいいかな、と思っています」(宮沢崇志) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
アプリの「登山届」、警察と即座に共有 埼玉の山で遭難救助を効率化
登山届の警察把握が5倍に 埼玉県内の山岳遭難をめぐり、発生直後に警察が入手できる「登山届」が急増していることがわかった。県警が登山届を提出できるネットサービスやアプリと連携したためで、1~2月だけで6576件あり、前年の約5倍に上った。これまでは、遭難が起きたら登山口のポストで登山届を1枚ずつ調べるか、平日にアプリなどの運営者に照会していたため、今後は捜索活動の効率が高まりそうだ。 遭難が起きた際の流れは次のようなものだ。 遭難者や家族が110番通報などをし、警察が発生を把握。複数の入山口のポストで、登山計画や遭難者の人数、スマートフォンの番号、家族の連絡先が記載された入山届の有無を確認する。休日であれば、平日になるのを待って、入山届を提出できるアプリの運営者などに照会をかける。入山届が入手できれば、ヘリコプターを飛ばしたり警察官を入山させたりして、捜索・救助活動を進める。 登山届は捜索・救助活動の要になるものだ。県警によると、入山口で入手できないケースでは、エリアを絞れぬまま活動するため、大きな支障が出ていた。 そこで、県警が昨年6月以降に連携したのが、ハイカーがネット上で登山届を出せるアプリ「Compass(コンパス)」と「YAMAP(ヤマップ)」だ。県内で遭難が起きた時点で、該当するとみられる「登山届」をリアルタイムに共有できるようにした。運営者が休みの休日でも、入手できる運用だという。 県警の担当者は「登山届の情報は有力な手がかりになるので、ありがたい」と話す。紙の入山届よりも迅速に入手できるため、今後は、ハイカーにコンパスやヤマップの利用を促していく方針だという。また、そもそも登山届を提出しないハイカーも後を絶たないため、重要性についても呼びかけを続けていくという。 軽装の春登山に注意を 本格的な春山シーズンを迎え、県警は7日、小鹿野町の山林で遭難者の救助訓練を実施した。けがをしたハイカーがスマートフォンで助けを求めた想定で、ヘリコプターから降下した山岳救助隊員が、ストレッチャーでハイカーを引き上げる手順を確認した。対策を担当する上條浩一地域部長は、隊員に「日々の訓練で技術、体力、団結力を培ってほしい」と指示した。 山岳救助隊の伊勢谷竜司隊長によると、春登山も油断は禁物だ。軽装で山に登る人が少なくないが、山頂に近付くにつれて気温が下がるほか、山中は午後に暗くなるのが早いためだ。 県警によると、無事に登山をするには、明るいうちに下山できる計画を作成▽ヘッドライトや懐中電灯を携帯▽防寒具や雨具を準備▽食料・飲料を所持▽家族に行き先を伝え、計画も共有▽山菜採りやハイキングなど気軽な入山でも十分な準備――といった基本的な対策が大切。また、単独登山も危険なため、複数登山を推奨しているという。 県内の昨年1年間の山岳遭難の死者は過去最多の14人。伊勢谷隊長は、5月の大型連休を前に「計画や準備を徹底して、安全に登山を楽しんでほしい」と注意を呼びかけている。(有元愛美子) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
登山者が愛した安達太良山のくろがね小屋 建て替え前の最後の1日
【動画】安達太良山の「くろがね小屋」、最後の1日に密着=田中紳顕、滝口信之撮影 福島県の安達太良山(標高1700メートル)にある「くろがね小屋」は、掛け流し温泉と名物のカレーで登山者らの疲れを癒やしてきたが、老朽化に伴う建て替えのため3月末で営業をいったん終えた。2年後に新たな建物で再スタートの予定だ。「最後の一日」に密着すると、登山者らのさまざまな思いがあふれた。 標高約760メートルの登山口から雪を踏みしめながら2時間。千メートル級の山々が連なる安達太良連峰に抱かれるように、くろがね小屋は立っていた。ふもとの岳温泉の源泉が近くで湧き、特有のにおいが漂う。 3月31日午前5時。標高1350メートルにある小屋は高さ1メートルの積雪に囲まれ、気温は3度。頭上には雲一つない青空が広がっている。 厨房(ちゅうぼう)では、管理人の田畠翔さん(35)らが朝食の準備をしていた。 小屋の外では、川崎市の富田昌宏さん(60)が写真を撮りながら、「もったいないよな。建物の見た目は大丈夫そうなのに……」と漏らした。泊まるのは初めてで、数日前にキャンセルが出て急きょ訪れた。前日夜は常連客らと酒を酌み交わしながら、全国各地の山の話をした。「最後の最後に泊まれてよかった。次の小屋を楽しみにしたい」 現在の小屋は1964年に営業を始めました。建て替え前、最後の営業日に訪れた人に思い出を語ってもらいました。 1964年に現在の小屋で営業を始めて以来、白濁した温泉と夕食に出るおかわり自由のカレー、温かいもてなしが登山者らに愛されてきた。前泊して山頂を目指したり、温泉目当てに来たりと年間5千人が利用した。 色あせた床や壁、歩くと「ギシギシ」と鳴る床や階段が歴史を物語るが、雨漏りや土台の腐食など老朽化が進んだ。トイレの排水を地中に浸透させる処理法も改善の必要があったため、現在の場所で建て替えることになった。 午前6時半。登山客らは小屋… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
不明陸自ヘリ、海底で隊員5人の姿を確認 「飽和潜水」の捜索で
成沢解語2023年4月16日 13時06分 沖縄県の宮古島周辺で陸上自衛隊の隊員10人が乗ったヘリが消息を絶った事故で、16日午前、水深が深い場所に潜る「飽和潜水」のダイバーによる海底捜索が行われ、事故機の機体と隊員5人の姿を確認した。残る5人を引き続き捜索し、引き揚げに向けた動きも本格化させる見通し。 飽和潜水は、水圧に体を慣らしたダイバーが特殊な装置とともに海中に潜り、深海を潜水する手法。16日朝、加圧状態に慣れるための装置にダイバーが入り、その後、ダイバーが装置とともに海底に到着して捜索を始めていた。 飽和潜水による捜索は14日午後、潜水艦救難艦「ちはや」から装置の下降が始まり、海中の途中まで向かったが、機械の不具合で引き返した。15日朝に再開する予定だったが、強風の影響で波が高く、海上の艦が安定しないためこの日の作業を中止した。 事故機の機体と隊員5人が見つかったのは、ヘリの機影がレーダーから消失した場所から北に約5キロの地点の深さ約100メートル。(成沢解語) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル