岩田恵実2023年3月12日 16時15分 警視庁竹の塚署(東京都足立区)の40代女性巡査部長が捜査書類を電車に置き忘れて紛失した問題で、同庁は12日、この書類が都内の70代女性宅で見つかったと明らかにした。防犯カメラの映像を調べるなどしたところ、女性が自宅に持ち帰っていた可能性が浮上。同日正午ごろ、女性宅で署員が書類を確認した。 署によると、女性は「他の人には見せていない」などと話しているという。署は経緯などをさらに詳しく聴く方針だ。 見つかった書類は「事件記録証拠品送致票(甲)」で、検察庁に送致した容疑者7人の氏名や罪名、送検時に提出した証拠品の目録などが記されていた。 紛失したのは10日午前11時ごろで、巡査部長は東京地検からこの書類を入れたケースを持って署に戻る際、地下鉄日比谷線の電車の座席に置いたまま北千住駅で降車していた。(岩田恵実) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「一生の宝に」 コロナ陽性でバレー高校選手権欠場の就実が特別試合
今年1月の女子バレーボール全日本高校選手権で、新型コロナウイルスの抗原検査で部員が「陽性」となって欠場した就実(岡山市)が12日、昨夏の高校総体覇者、金蘭会(大阪市)と神戸市で特別試合を行った。大会3連覇がかかった選手権の舞台を踏めなかった後輩のため、就実出身の選手が所属するVリーグクラブが企画し、実現した。 Vリーグ公式戦の前に組まれた特別試合。就実3年の岡田愛菜選手(18)が「前日の練習で『あすは楽しんで終わらせよう』と声をかけ合った」と言う通り、神戸市須磨区のグリーンアリーナ神戸のコートで、選手たちは躍動した。 得点を決めるたび、走り回ったり、ハイタッチをしたりして喜びを表現。コロナ禍で高校生活を過ごした選手たちには初めてとなる「声援」も後押しした。 就実は2021年、22年の選手権を制した強豪。3連覇をめざし、シード校として臨んだ初戦の1月5日、試合前の抗原検査で選手20人のうち、1人が「陽性」と判定された。 大会規定では選手らが1人でも陽性となれば欠場となる。その日の再検査で全員が陰性だったが、出場は認められなかった。 こうした事態に、就実出身の石井優希(31)、万代真奈美(24)、深沢めぐみ(19)の3選手が所属するVリーグ1部女子の久光スプリングスが動いた。対戦相手として金蘭会に呼びかけたところ、同校が応じて実現した。 試合は金蘭会が2セットを連取して勝利。その後、15点先取したら勝利となる特別マッチを行い、就実が17―15で競り勝ち、意地を見せた。 最後の1点は主将だった3年の岩本沙希選手(18)のトスを1年生が決めた。 岩本選手は「選手権では悔しい思いをしたが、チーム全員でやりきることができた。こんなに大きな大会を開いてくれたことへの感謝の気持ちを込め、プレーした。一生の宝物になる1日です」と振り返った。 就実の西畑美希監督(45)は試合後、「いいプレーを見せたいと少し堅くなったかな」と笑いつつ、「一度チームが解散するなか、今できる精いっぱいの力を発揮してくれた」とたたえた。 「3年生は色んなことを我慢、我慢してきた。選手権は残念だったが、あの経験でダメになるような練習はしてきていない。これから困難なことがあっても、乗り越えられる」とエールを送った。(山本亮介) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「大丸別荘」前社長が死亡、車内から遺書 湯の入れ替え問題で辞任
2023年3月12日 16時46分 大浴場の湯を年2回しか取り換えていなかったことなどが明らかになった福岡県筑紫野市の老舗旅館「大丸別荘」の運営会社の前社長(70)が死亡したことがわかった。福岡県警が12日、発表した。遺書が見つかっており、県警は自殺の可能性が高いとみている。 県警によると、前社長の男性は12日午前7時ごろ、筑紫野市内の山道で死亡しているのを通行人が見つけた。近くに車があり、車内からは遺書が見つかったという。県警は死因を明らかにしていない。 県などによると、大丸別荘は昨年8月、県保健所の調査に虚偽の管理簿を示し、湯の取り換えや、殺菌用の塩素注入が適切だったと説明した。だが実際は、週1回以上必要と定められた湯の取り換えは年2回のみで、塩素注入も怠っていたことが後に判明した。 前社長は先月28日に記者会見を開き、責任を認めて謝罪。今月2日に社長を辞任していた。 県は虚偽報告があったとして今月8日、公衆浴場法違反の疑いで県警に前社長と法人の「大丸別荘」を刑事告発し、県警は10日、大丸別荘と前社長宅を家宅捜索していた。 県警生活経済課の児玉英治次席は「亡くなられたことは大変残念であり、心を痛めております。ご冥福をお祈りいたします。警察の対応に問題はなかったとみています。今後、引き続き捜査を進めていきます」とコメントした。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
参加できる「せり」が人気 宮城・名取市の「ゆりあげ港朝市」
【動画】津波被害の閖上地区。12年後の朝市の風景=吉田耕一郎撮影 東日本大震災から12年になった宮城県名取市で12日、震災前から日曜日と祝日に開かれてきた「ゆりあげ港朝市」があり、多くの人でにぎわった。数百台が止められる近くの駐車場はほぼ満杯になり、店舗の周りには人だかりができた。 朝市の一番人気は、午前10時から開かれる一般の人を対象にした「せり」。地元の魚介類や野菜だけでなく、コーヒー、花、カニ、めんたいこなど、さまざまな物が安く買える。 ゆりあげ港朝市協同組合代表理事の桜井広行さん(68)が品物と金額を告げると、買いたい人が番号の書かれた札を次々に上げ、桜井さんが番号を読み上げ、落札が決まる。わたがしなどもせりに出され、子どもたちがいっせいに札を上げていた。 震災後の2013年に、海沿… この記事は有料記事です。残り346文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
納豆菌で養殖コイの夏バテ防げる? 水産試験場とメーカーが研究発表
養殖コイの餌に納豆菌を混ぜると、夏バテ防止に効果がある。茨城県水産試験場と納豆製造大手のタカノフーズ(同県小美玉市)がこんな研究結果を発表した。霞ケ浦がある茨城は、養殖コイの収穫量全国一だが、夏の水温上昇によるコイの成長不良が課題となっている。名産の納豆とのコラボで、生産効率の向上につなげたい考えだ。 研究は、霞ケ浦湖岸にある内水面支場(茨城県行方市)で行われた。 最初の7日間は、全長約15センチで体重約60グラムのコイの2歳魚50匹を最適水温の23度で育てた。 半数の25匹に乾燥凍結した… この記事は有料記事です。残り956文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ひときわ大きな「籠松明」、闇夜を赤く照らす 東大寺二月堂
修二会(しゅにえ、お水取り)が行われている奈良・東大寺の二月堂に12日夜、ひときわ大きな「籠松明(たいまつ)」が登場した。練行衆(れんぎょうしゅう、こもりの僧)を補佐する童子(どうじ)がこれを1本ずつ担いで舞台に上がり、欄干から外へ向かって揺さぶると、大量の火の粉が辺りを赤く照らした。 世の人々の罪を懺悔(さんげ)し、世界の平和や五穀豊穣(ほうじょう)を祈るお水取り。松明は1日から毎夜ともされている。 二月堂下の「閼伽井屋(あかいや)」の井戸で神聖な香水(こうずい)をくみ出す儀式を控え、12日夜は通常の松明(重さ約40キロ)よりも一回り大きい、約60キロの松明が使われた。 新型コロナウイルス対策のため、一般客の二月堂周辺への立ち入りは3年連続で規制された。(今井邦彦) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「マスクは精神安定剤」夢は美容整形の女子高生、おびえるマスク解禁
「マスクは精神安定剤のようなもの。マスクをせずに外に出るなんて絶対にありえない」 静岡県の高校2年の女性(17)は「マスク解禁」の13日が怖くて仕方がない。「なんで私だけこんなに醜い顔で生まれたんだろう」と悩み続けてきた。 きっかけは中学生の頃、新型コロナの感染拡大が始まる半年ほど前だった。友達とプリントシール機で撮影をしたら、自分の顔だけが不細工に見えた。それから気になりだした。 マスクが日常となってから入学した高校の友人たちに、マスクの下の顔を見せたことはほとんどない。 マスクの着用を基本的には個人の判断に委ねる運用が13日から始まります。ただ、これまでの生活が一変する動きを切実な思いで迎える人たちもいます。 昼食の時さえマスクを外さず… この記事は有料記事です。残り1181文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
夫の転勤先で専業主婦から活動主婦に 女性議員増へ、つないだバトン
熊本は県議47人中女性は1人。市町村を含む県全体で見ても女性議員が1人以下の議会は58・7%で全国ワースト5位と、全国でも特に女性の政治参加が阻まれています。昨年4月、超党派の女性議員たちが「くまもと女性議員の会」をつくりました。会長に就任したのが合志市議の坂本早苗さん(72)。今年1月には、仲間を増やそうと「女性のための政治入門塾」を開催しました。約30年にわたって女性のエンパワーメントに取り組んできた坂本さんですが、いま希望を感じているといいます。 【連載】Think Gender 2023 インタビュー ジェンダー平等で、日本は世界水準から大きく遅れをとっています。それは、私たちの思考や日常にどのような影響をもたらしているのでしょうか。3月8日の国際女性デーに際し、記者が「いま、このテーマを、この人に」と思う相手に話を聞きました。 ――政治入門塾には30~70代の女性16人が参加しました。 政治入門塾は念願でした。兵庫県小野市など女性議員が着実に増えている他自治体を見ると、行政や議員有志が女性を対象にしたリーダー育成塾を開いている。当初は行政や政党にやってもらいたいと思っていましたが、いっこうに動かない。だったら、自分たちがやるしかないと決めました。 開催できたのは女性議員の会がこの1年で、どんどん力をつけてきたからだと自負しています。 私は十数年前から、近隣市町村の女性議員と情報交換する会を開いてきました。女性は数が少なく議会でも孤立しがち。どんな風に質問したら適切な答弁を引き出せるのか。政策実現につなげることができるのか。互いの経験を共有して「じゃあ次は私もこんな風に聞いてみよう」と、議員としての能力を高めたり、支援者には理解されづらい悩みを相談したり。 ただ県内は広いし、いまだに家事や育児を担うことが多い女性は忙しい。男性のように飲み会を開いて集まってなんてできません。当初、参加メンバーは地域も数も限られていました。ところがコロナ禍でオンライン会議が一般的になったことで一気に輪が広がった。グループラインも併用して、公務や家事の合間に話しあうことができるようになった。 昨年4月に26人の有志で正式に発足し、現在は27人が参加しています。 実現した「すべての県立学校のトイレに生理用品を」 ――どんな時に、女性議員の会が力をつけてきたと感じましたか 会でまず取り組んだのは、す… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
国内初実施の日米共同訓練が終了 沖縄本島で着上陸訓練実施
渡辺丘2023年3月12日 18時04分 離島奪還を想定した日米共同訓練「アイアン・フィスト」(鉄の拳)の終了式が12日、米海軍ホワイトビーチ(沖縄県うるま市)に停泊した海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」の艦上であった。訓練は敵に占拠された離島を奪還する想定で、九州や沖縄で2月中旬から約1カ月間行われ、沖縄本島でも日米共同の着上陸訓練などが実施された。 訓練は2005年度に始まり、今回で17回目。これまで米国内で行われ、日本国内での開催は初めてとなった。陸自と海自計約700人、米海兵隊と海軍約800人が参加したという。 終了式には自衛隊と米軍の計約90人が参加。陸自の梨木信吾・水陸機動団長(陸将補)は「互いの知見を共有し、切磋琢磨(せっさたくま)し、より運用に直結する実際的な日米共同での水陸両用作戦の実効性を向上させることができた。これまでにない生きた成果だ。日米水陸両用部隊の鉄の拳を磨き上げる決意を固くした」と訓示した。 第3海兵機動展開旅団のフレドリック・フリデリクソン司令官(准将)は「訓練は日米間の運用性を高める機会となった。危機や紛争が起きれば、陸自と海自が共に対処するのは第3海兵遠征軍と第7艦隊。今後、訓練の機会を広げ、侵略を抑止し、地域の危機に対応する能力や準備態勢を強化することを期待する」と述べた。(渡辺丘) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
近畿地方で「春一番」 2年ぶり観測 4月下旬~5月中旬の暖かさ
2023年3月12日 19時00分 大阪管区気象台は12日、近畿地方で「春一番」が吹いたと発表した。同気象台によると、各地で南よりの風が強まり、4月下旬~5月中旬並みの暖かさになった。昨年は吹かなかったため、2年ぶりの観測となる。 近畿地方における「春一番」は、立春から春分の間に吹く、最大風速8メートル以上などを目安とする南よりの風。 同日午後2時までに観測された最大瞬間風速は京都府舞鶴市で13・8メートル、和歌山市で13・9メートル、滋賀県彦根市で11・6メートルなど。気温も各地で上昇し、同日午後2時までの最高気温は京都市で23・2度、大阪市で22・3度、神戸市で20・3度を記録した。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル