金子智彦2022年8月1日 10時30分 「ほぼ」じゃなくて「だいたい」です――。魚肉練り製品の開発・製造販売を行う「カネテツデリカフーズ」(神戸市)は8月1日、スケトウダラのすり身を加工してイカの切り身を再現した「だいたいイカ」を発売すると発表した。同日から公式通販サイトで予約を受け付け、29日以降に順次発送する。 「ほぼカニ」や「ほぼホタテ」といった、魚の練り物によって、本物のような味や食感、見た目を再現するフェイクかまぼこ「ほぼシリーズ」の新商品との位置づけだ。 今年3月、テレビ番組「芸能人格付けチェック」(テレビ朝日系)で、どのイカフライが高価かを当てるコーナーに富山県産のコウイカ、中国産の冷凍イカとならんで3択の一つとして出題された。そこで、出演者数人の舌をだませたことで、商品化が決定した。 格子模様の切れ込みが入った短冊形のだいたいイカ300グラム入りで580円(税込み、送料別)。 イカは、近年の海水温の変化によって日本近海の産卵場所が縮小したり、中国など他国の漁船が乱獲したりするなどの影響で記録的な不漁が目立つ。スーパーなどの店頭価格も上がっている。 同社の担当者は「海洋資源の保護に貢献できればいいと考え、『だいたい』の開発に取り組みました」と話している。(金子智彦) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
教員免許の授与数、20万件割れ 「過労死ライン」の労働環境影響か
学校で教員不足が問題になるなか、教えるのに必要な教員免許状の授与件数が大きく減っている。文部科学省が6月に発表した2020年度は計19万6357件(前年度比7440件減)で、データのある03年度以降では初めて20万件を切り、最少となった。特に中学や高校での落ち込みが激しく、文科省は「過労死ライン」を超える教員の長時間労働の実態が広く知られ、教職が敬遠されている可能性があるとみている。 文科相の諮問機関、中央教育審議会の部会では、免許件数の減少に歯止めをかけるため、教職課程の履修負担を軽減する案が議論されている。文科省は年内に答申を受け、制度改正に乗り出す方針だ。 文科省によると、20年度の普通免許状の授与件数は小学校が2万8187件(前年度比146件減)、中学が4万4297件(同1712件減)、高校が5万2629件(同2355件減)、特別支援学校1万2300件(同1094件減)、幼稚園4万4225件(同1928件減)など。 03年度以降で最も落ち込み幅が大きいのは高校で、最多だった06年度の約8万3千件から4割近く減り、中学も06年度の約5万8千件から2割以上減った。一方、小学校は03年度と比べて4千件増え、近年はほとんど変動がなかった。 教員免許は教職課程のある大… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「父の置き手紙」がつないだ縁 高校退学した教師の娘、20歳の決意
福岡県在住のうかろーさん(20)は、早稲田大学法学部を目指して2浪中だ。 幼い頃はやりたいことも特になく、高校まで地元の学校に通っていた。 将来のことを考えても、幸せになっている自分が想像できない。 「環境を変えれば違ってくるかも」と思い、都内の大学を目指すことにした。 通っていた高校の指定校推薦枠は、九州の大学ばかり。 一般入試で東京の大学に挑むには、とにかく勉強の時間を確保する必要がある。 自分の場合、学校よりも自宅で勉強するのが一番合っている。 そう思ったので、高校3年の時に退学し、その年の冬に高校卒業程度認定試験(旧大検)に合格した。 辞めたことについて、今でも後悔は一切ない。 高校を辞めると親に伝えた時、母からは「普通の高校生として卒業して」と言われた。 当時、現役の小学校教師だった父は、特に反対しなかった。 娘の我が強いことをよく知っていて、諦めていたのだろう。 周囲には「『普通とは何だろう』と考えるようになった」と話していたそうだ。 家出後、毎朝のように手紙が 中学3年の時、1日だけの家出を何度かしたことがある。 年頃だったからなのか、親のことを口うるさく感じて、友達の家に泊めてもらった。 家に戻ってからの数カ月間、父が出勤前に毎朝のように手紙を書き置くようになった。 「今日は雨の一日になりそう… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
両陛下、日赤社長らから説明受ける 皇室8月1日~8月7日
天皇、皇后両陛下や皇族方の予定を毎週更新します。皇室の方々は様々な行事や式典、宮中祭祀(さいし)などで多忙な日々を送っています。紙面では掲載しきれない公務も紹介します。 宮内庁は8月1~7日の予定を発表した。天皇、皇后両陛下は1日、皇居・御所で日本赤十字社社長らから説明を受ける(表記は宮内庁発表に準じます。予定は変更されることがあります)。 天皇、皇后両陛下、愛子さま 8/1(月) 天皇、皇后両陛下 皇居・御所(日本赤十字社社長らから説明) 皇嗣家(秋篠宮ご一家) 8/2(火) 秋篠宮ご夫妻、悠仁さま 墨田区総合体育館(「第46回全国高等学校総合文化祭『とうきょう総文2022』」小倉百人一首かるた部門を観戦) 秋篠宮ご夫妻、悠仁さま 東京都美術館(「第46回全国高等学校総合文化祭『とうきょう総文2022』」美術・工芸、写真、書道、特別支援学級部門を鑑賞) 8/4(木) 秋篠宮ご夫妻、悠仁さま 中野サンプラザ(「第46回全国高等学校総合文化祭『とうきょう総文2022』」軽音楽部門を鑑賞) 秋篠宮ご夫妻、悠仁さま 東京芸術劇場(「第46回全国高等学校総合文化祭『とうきょう総文2022』」合唱部門を鑑賞) 8/5(金) 秋篠宮ご夫妻 科学技術館(「第80回全日本学生児童発明くふう展」を鑑賞) 8/7(日) 佳子さま 長野県(ガールスカウト日本連盟「100周年インターナショナルキャンプin戸隠」に参加) 秋篠宮ご夫妻 大田区総合体育館(「第18回日本スカウトジャンボリー」に出席) 三笠宮家 8/1(月) 瑶子さま イイノホール(「水の日」関連行事「第46回水を考えるつどい」) 8/2(火)~4(木) 彬子さま 山形県(第43回全国中学生選抜将棋選手権大会) 高円宮家 8/4(木) 久子さま 高円宮邸(離任アイルランド大使夫妻と面会) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
市議から映画監督に 映像いちから学び、500時間超撮った初作品
東京都国立市の元市議、前田せつ子さん(60)が映画監督に初挑戦した。題材にしたのは、北九州市出身の環境再生医の姿。人間と自然の関係を問い直すドキュメンタリー映画だ。市議を辞職した後に一から映像について学び、約3年半かけて完成させた。作品は口コミで評判が広まり、全国各地で上映されている。 作品は『杜人(もりびと)』。当初は5館のみでの上映を予定していたが、東京・武蔵野市や大阪市など42館での上映が決まった。福岡では「天神キノシネマ」(福岡市中央区警固1丁目)で29日から8月11日まで上映予定。 きっかけは、2014年。当時現職市議だった前田さんは、国立市が高齢化した桜の街路樹の伐採を決めた計画に反対する活動をしていた。その時に、樹木の診断を依頼したのが、環境再生医の矢野智徳(とものり)さん(66)だった。 矢野さんは現地で桜を1本ずつ見て回り、こう説明した。「高さを3分の2くらいに切り詰めて、下草を生やし、低木類も植え、地面に穴を開けて空気の循環をよくすれば、まだまだ生きられる」 この言葉が前田さんたちの活… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「あと数カ月の命」と告げられた難病の猫、寄せられた善意と希望
鈴木優香2022年7月31日 13時30分 福岡県で保護された野良猫に、「あと数カ月の命」と言われたほどの難病が見つかった。 猫には珍しいという、心臓の奇形の重い病気。かかりつけ医は「助かる方法がない」――。 猫の名前は「とら」。昨夏に保護され、今は福岡県春日市の猫雑貨店「オリオン」で暮らす人気の猫だ。 オリオンのオーナーの娘、辻佳奈子さん(33)はSNSで病気のことを伝えた。 血流や心筋に負担がかかり、ある日突然死んでしまうとされる重い病。同じ病気の猫で手術を受けたのが、大阪に1例だけあるという情報が寄せられた。 ただ手術には、色々な費用も含めて200万円近くかかることもわかった。 辻さんはバザーを開催。猫イラストの作家が出品に協力し、「オリオン」の常連客がバザーのためにハンドメイドを始めるなど、「とらさんのために」という思いが広がった。 募金なども含め、費用は見事集まった。「手術が成功すれば症例が増え、同じ病気の猫が助かるかも」と辻さん。手術は8月か9月の予定だ。希望を胸に、その日を待つ。(鈴木優香) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
区議が入手した非公表情報、入札業者で共有か 江東区の汚職事件
東京都江東区発注の清掃業務委託契約をめぐる汚職事件の関係先として、警視庁は31日、発注業務の入札に参加した複数の業者を家宅捜索した。同庁は、あっせん収賄容疑で逮捕した江東区議の榎本雄一容疑者(66)が区職員から聞き出した非公表の情報が、入札参加業者の間で共有されていなかったかを調べる。 捜査関係者によると、家宅捜索を受けたのは、区の教育センターなどの清掃や管理業務の請負業者を決めるため今年3月にあった入札に参加した複数の業者。入札には計10社が参加し、榎本区議に現金30万円のわいろを渡したとされる神谷知伸容疑者の清掃会社「アクト」(足立区)が最も安い4300万円を提示して落札した。 捜査2課によると、榎本区議は江東区議会議長だった2月、この入札の非公表情報を自身に教えるよう区の幹部職員に働きかけ、その見返りとして4月に神谷代表から現金30万円を受け取った疑いがある。区幹部は働きかけに応じ、入札に参加する業者の数と社名が含まれた情報を榎本区議に伝えていたという。 同課は、榎本区議がこの情報… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
岸田首相、旧統一教会との関係「各議員が説明することが大事」
2022年7月31日 19時10分 岸田文雄首相は31日、「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」と、現職の閣僚や自民党議員との関係が相次いで明らかになっていることについて問われ、「社会的に問題になっている団体との関係については、政治家の立場からそれぞれ丁寧に説明をしていくことは大事だと思う」と述べた。 首相公邸で記者団の取材に語った。安倍晋三元首相の銃撃事件後、首相が教団について言及したのは初めて。首相は、「国民の皆さんの関心も高いわけですので、こうした丁寧な説明を行っていくことは大事だ」と述べたものの、今後の対応などについては言及しなかった。 現職閣僚では、萩生田光一経済産業相、末松信介文部科学相、二之湯智・国家公安委員長、岸信夫防衛相が、教団や関連団体と接点があることが明らかになっている。また、朝日新聞の取材に対し、複数の自民党議員が接点を認める一方、明確な説明をしない議員もいる。 野党からは、教団と自民党について「自民は、党で調査すべきだ」(立憲民主党の泉健太代表)と実態解明を求める声が出ているほか、政治・行政への影響を、国会で調査すべきだとの意見も上がっている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
彬子さまが新型コロナ感染 京都の病院に入院
宮内庁は31日、故・寛仁さまの長女彬子さまが新型コロナウイルスに感染したことが確認され、京都府立医科大付属病院(京都市)に入院したと発表した。38度台前半の熱と節々の痛みがあるという。皇族の感染は4人目。 同庁によると、彬子さまは30日午前、京都で明治天皇山陵例祭の儀に出席。同日夜に38度の発熱とのどの違和感、頭痛があり、31日午前にPCR検査を受けたところ、陽性と判明した。今後予定されていた公務などは取りやめる方向で調整しているという。(多田晃子) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
危ない鳥居、実は各地に 「地面にずぼっと差しただけ」業者も不安
数年前から群発地震が続く石川県の能登半島。6月に最大震度6弱の揺れに見舞われた地震では、少なくとも鳥居が2基倒壊した。もしそこに人がいたら――。老朽化が進み、耐震性のチェックも受けていない鳥居は全国各地にあり、地震対策の死角ともなっている。 能登地方では2020年12月ごろから地震活動が活発化している。この1年をみても、能登を震源とする震度1以上の地震は約150回に及ぶ。それ以前からも震度5以上の強い地震が発生し、鳥居が倒壊していたことが朝日新聞の取材でわかった。 1993年に能登半島沖を震源とする震度5の地震では1基、2007年の同沖を震源とする震度6強の地震では4基、今年6月の地震でも2基の鳥居が少なくとも倒壊していた。 6月に倒壊した一つで、同県珠洲市の春日神社では、高さ約6メートルの石造りの鳥居が根元から倒れた。鳥居の上部は粉々に壊れ、参道をふさいだ。宮司によると、鳥居は過去の地震で一部が落ちたり、ひびが入ったりしたが、倒壊は初めてだったという。宮司は「どうしても石は老朽化する。耐震といっても難しいものがある」と話す。 根本に不具合「倒れるべくして倒れた」 一方、建築した時期、工法な… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル