「性風俗関連特殊営業」が新型コロナウイルス対策の持続化給付金の対象外なのは憲法違反か――。この点が争われた訴訟で30日、「性風俗は大多数の国民が共有する性的道義観念に反する」として、違憲ではないとの判決が言い渡された。性風俗規制の研究もしている岩切大地・立正大教授(憲法)に話を聞いた。 「『性風俗は不健全』という言葉が独り歩きしていたと思う」。岩切教授は裁判を振り返ってこう話す。 裁判で国側はデリバリーヘルス(無店舗の派遣型風俗店)などの性風俗関連特殊営業について「本質的に不健全な営業で、合理的な区別だ」と主張した。 根拠としたのが、風俗営業法で、性風俗とその他で区別を設けた理由を説明した、1998年の国会答弁などだった。風営法上、ゲームセンターなどは許可制だが、性風俗は「届け出制」とされるなど、異なる規制を受けている。 岩切教授は「風営法はもとも… この記事は有料会員記事です。残り1092文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「IR事業者との交渉記録を開示して」都内の男性が大阪府・市を提訴
安井健悟2022年6月30日 21時25分 カジノを含む統合型リゾート(IR)を推進する大阪府、市に事業者との交渉記録などを開示するよう求めたところ、不開示とされたのは不当だとして、東京都内の男性(49)が30日、府と市を相手取り、不開示決定の取り消しを求めて大阪地裁に提訴した。 訴状などによると、男性は今年2月と4月、府と市に対し、交渉記録のほか、事業者の提案書の審査に関する文書を開示するよう求めた。だが、府は一部の文書を、市は全ての文書を不開示とした。 府と市は、不開示の理由として「事業者のノウハウに基づくもので、非公開を前提に提出された。公にすると、競争上の地位を害する恐れがある」などを挙げている。 男性側は「莫大(ばくだい)な公金投入に見合う効果があるのか。府と市は、文書を積極的に公開して判断を仰ぐ責務を負う」と主張している。(安井健悟) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
渋谷駅で「女性が頭から血を流している」 一緒にいた男が暴行か
2022年6月30日 21時35分 30日午後8時半ごろ、東京都渋谷区の東急渋谷駅の駅員から「女性と男性がけんかしている。女性は頭から出血している」と110番通報があった。警察官が駆けつけたところ、駅構内でけがをしている女性を発見。命に別条はないという。 渋谷署によると、女性は一緒にいた男から素手で暴行を受けたとみられる。署は男の身柄を確保したうえで、経緯を詳しく調べている。 現場は東急東横線の改札付近。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
高島屋の女性トイレで異臭騒ぎ 4人を救急搬送、軽症 大阪・難波
2022年6月30日 19時37分 30日午後4時5分ごろ、大阪市中央区難波5丁目の高島屋大阪店の従業員から「7階のトイレで異臭がして、のどの痛みを訴えている人がいる」と大阪府警に通報があった。府警によると、女性トイレを利用した50~70代の女性客4人が気分不良などを訴えて搬送され、4人とも軽症という。 府警は何者かがスプレーなどを噴霧した可能性があるとみて調べている。 南署によると、同日午後3時半ごろ、7階の女性トイレの個室を利用中の女性(60)が顔に異変を感じ、近くにいた従業員に気分不良を訴えたという。女性を含め、このトイレを利用した計4人が気分不良を訴え、救急搬送された。現場のトイレはレストランが集まる7階の一角にある。 消防車両17台が出動し、高島屋大阪店がある南海なんば駅前は一時騒然とした。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
性風俗事業者はコロナ給付金の対象外 東京地裁「合理的な区別」
性風俗事業者が新型コロナ対策の持続化給付金などで支給対象外とされたのは、憲法が保障する「法の下の平等」に反するとして、関西地方のデリバリーヘルス(無店舗の派遣型風俗店)運営会社が、国などに未払いの給付金など計約450万円を求めた訴訟の判決が30日、東京地裁であった。岡田幸人裁判長は「合理的な区別で違憲とは言えない」と述べ、請求を退けた。 性風俗業の除外の是非を問う訴訟の判決は初めてとみられる。原告は判決を不服として即日控訴した。 判決は、まず風俗営業法が飲食店やパチンコ店は許可制、性風俗業は届け出制にしている違いについて検討。性風俗業は「大多数の国民が共有する性的道義観念に反し、国が許可という形で公的に認知するのは相当ではない」という考えに基づく区別で、「合理的な理由がある」と指摘した。 その上でコロナ給付金について「限られた財源の国庫からの支出で、性風俗業の事業継続を下支えすることは相当ではない」と判断。他の公的支援との整合性や、納税者である国民の理解を得られるかなども考慮し、性風俗業の除外は「国の裁量の範囲を超えない」と結論づけた。 「事業の特徴に着目して対象外」 原告は「反社会的勢力との関係はなく、適法に事業を営んで税金も払ってきた」と訴えていた。しかし判決は、そうした場合も「事業の特徴に着目して対象外にすることはあり得る」と判断した。 一方で判決は「性風俗事業者や従業員が個人として尊重され、平等な取り扱いを受けるべきことは当然で、職業に基づく差別が許容されるわけではない」とも言及した。 国が除外したのは、自治体などの公共法人、政治団対、宗教団体と、風営法上の「性風俗関連特殊営業」。デリヘル、ソープランド、ラブホテルなどが該当する。(田中恭太) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
横浜でも2カ所で針が刺さったペットフード 座間で食べた犬は手術
30日午前6時ごろ、横浜市栄区小菅ケ谷1丁目の歩道で、針が差し込まれたペットフードを、道路を清掃していた女性が見つけ、近くの交番に届けた。約600メートル南の同区桂町の歩道でも同7時半ごろ、犬を散歩中の女性が針が刺さったペットフードを見つけ、警察に届けた。神奈川県警栄署は動物愛護法違反の疑いもあるとみて調べている。 署によると、歩道にあったの… この記事は有料会員記事です。残り244文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
電力需給逼迫「注意報」、4日ぶり解除 大型火力が再稼働で
政府は30日、東京電力管内に出している「電力需給逼迫(ひっぱく)注意報」を同日午後6時で解除すると発表した。休止中だった火力発電所が再稼働し、電力の余裕を示す予備率が7月1日は5%を上回る見通しになった。ただ、今夏は全国的に電力需給が厳しい状態は続くとみられ、政府は無理のない範囲での節電を求めている。 老朽化で休止していた火力発電会社JERAの姉崎5号機(千葉県市原市、60万キロワット)が30日に再稼働した。ほかにも補修作業を終えた複数の火力発電所が運転を再開し、供給力が上積みされる。 東電管内以外でも電力需給は厳しくなる。 経産省は30日、7~9月の… この記事は有料会員記事です。残り416文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ディズニーで昼パレード「熱キャン」相次ぐ 暑さ避け7月は夕方開催
6月の猛暑が止まらない。29日は群馬県伊勢崎市で40.0度を観測し、25日に記録した6月の国内最高気温(40.2度)に次ぐ高温となった。30日も、埼玉県鳩山町で午後1時43分に39.9度を観測した。 猛暑の影響はエンターテインメント施設にも及ぶ。 東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドによると、東京ディズニーランド(TDL、千葉県浦安市)では、相次ぐ猛暑を和らげるために園内の各所にパラソルを設置し、来園者が日陰で休めるようにしている。また、アトラクション待ちが長時間になることが多いため、列ができる場所にクーラーや扇風機を置いているという。 一方で、すでに猛暑の悪影響も起きている。 30日は、TDLで午後2時… この記事は有料会員記事です。残り546文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
クラブ、スナックひしめく中洲の夜 よそものにも優し、もてなし文化
福岡市の歓楽街の中洲は、午後7時を過ぎると、着飾った女性たちが出勤する。那珂(なか)川と博多川に囲まれた狭い中洲に、クラブやスナック、飲食店約2400軒がひしめく。 なかでも「ロイヤルボックス」は中洲を代表する高級クラブである。ビル最上階の140坪のワンフロアを借り、約40人のホステスが働く。ママの藤堂和子(76)は19歳のときに母と義姉の店を手伝って以来、この道57年。中洲の良さを「気さく」な点にあるという。 「銀座は、着ているもんも身につけているもんも違うけん。中洲はそれに比べて田舎っぽかった。でも、そこが良かったんでしょうね」 高度成長とともに、支店経済の福岡には転勤で単身赴任するサラリーマンが増えた。「お金を払って飲んでもらうのとは別に、心のつながりがありました」。係長や課長で赴任する彼らの家事を手伝い、博多駅で見送る際には早起きしてご飯を炊き、弁当を差し入れる。「『この人、偉くなるな』と思った人は大体偉くなって戻ってきましたよ」 いまより女性の働く場が多様ではなかった。「親のため、子供のため、きょうだいのため、九州中から働きに来ました」。みな必死だった。 「ウチにはいまも毎日2~3組は新しいお客様がお見えになります。それをザルからこぼさないよう一生懸命接待するんです」。取材中もひっきりなしに電話がかかる。ゴルフ場を取ってくれ、料理屋を予約して欲しい、ホテルはどこが良いかな……。「私はよろず相談所。まるでJTBのようなことをしてますもの」 「鞠(まり) 薊(あざみ)」ママの松本鞠絵は「お客様同士をご紹介するのが私たちの仕事のおもしろさ」と言う。「夜の商工会議所」と呼ばれ、名士が集った中洲の高級クラブ「薊」(2004年に閉店)で働いた後、その名を冠した店を開いた。コロナ禍でいったん閉店したが、昨年暮れ再開。「夜の社交場の明かりを消したくなくて」という。 中洲の接待ビジネスが花開く… この記事は有料会員記事です。残り567文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「赤ちゃんさらわれた気分」 桃源郷うたう地で、前代未聞の連続盗難
収穫直前の桃が1万4千個以上盗まれた山梨県。被害地域では、果樹畑の夜間パトロールが例年より約1カ月早く始まった。盗難被害の約6割は「日本一の桃源郷」をうたう笛吹市で発生。「前代未聞」の事態に警戒を強める地元消防団のパトロールに同行した。 笛吹市一宮地区。17日から18日にかけて、2カ所で2500個が盗難に遭った。市消防団は急きょ、夜間パトロールを始めた。例年は高級ブドウ「シャインマスカット」の本格出荷に合わせて7月下旬ごろに始まる取り組みだ。 午後9時45分、「一宮分団第8部」の男性10人が詰め所に集まり、ポンプ車や軽トラックに分乗して出発した。ポンプ車が「カーン、カーン」と音を鳴らし、団員たちは桃畑をライトで照らす。 「本当にしゃれにならないですよ」 軽トラックを運転する風間元規さん(40)がつぶやいた。脱サラして約15年前から桃を栽培している。自らも昨年8月末に収穫直前の桃を50~60個盗まれた。「1千個単位で盗まれるのは本当に気の毒です」 巡回ルートにはブドウ畑も広がる。シャインマスカットの盗難も多い。 「あれ?」 午後10時過ぎ、軽トラック… この記事は有料会員記事です。残り1109文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル