宮坂奈津2022年6月30日 12時54分 覚醒剤を所持していたとして、千葉県警柏署は30日、「KAT―TUN(カトゥーン)」の元メンバーで自称自営業の田中聖(こうき)被告(36)=柏市大井=を29日午後10時半ごろ、柏駅西口のデッキ上で覚醒剤取締法違反(所持)の疑いで現行犯逮捕したと発表した。田中容疑者は「覚醒剤を持っていたことに間違いはありません」と容疑を認めているという。 署によると、柏署のパトカーが29日午後5時半ごろ柏駅西口ロータリー付近を巡回中、黒い半袖Tシャツに黒いズボンで麦わら帽子をかぶり、黒いマスクをつけた男がパトカーに気づくと目をそらしたり、あわてたりする様子を確認したという。 不審な様子のため職務質問しようとしたが、身分証を提示せず、近くの商業施設に入るなどしたため、令状などを請求して身体検査を行ったところ、右腰付近のズボンと体の間に挟まっていた白い結晶状の粉末が入っているチャック付きの袋を発見。調査の結果、覚醒剤であることがわかり、現行犯逮捕したという。 覚醒剤の入手ルートや当日の行動履歴については捜査中という。 田中容疑者は20日、覚醒剤取締法違反(所持、使用)などの罪に問われ、名古屋地裁で懲役1年8カ月執行猶予3年(求刑懲役2年)の判決を言い渡されていた。(宮坂奈津) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「ブラック霞が関」著者 東大卒減問題なし 官僚力弱めた3つの理由
霞が関の中央省庁は激務だ――。そんな認識が広がり、就職希望者は減っている。現場の実態を描き話題になった「ブラック霞が関」の著者・千正康裕さんへのインタビューから見えてきた、官僚的な民間企業にも通じそうな、危うい実態とは。 せんしょう・やすひろ 1975年生まれ。慶応大卒。2001年に厚生労働省に入る。19年9月に退官後、「ブラック霞が関」を刊行。現在は株式会社千正組代表取締役。医療福祉などの社会問題解決に向けたコンサルティングや、政策の発信も行う。近著に「官邸は今日も間違える」。 ――北海道・知床半島沖の観光船の事故で、安全監査の体制の脆弱(ぜいじゃく)さが明らかになりました。背景には、人手の少なさも指摘されていますが、どう見ていますか。 共通しそうな問題は行政のいろいろな面で起きているんです。たとえば保育所もそう。現場ではいろんな問題があるけど、監督する人間が足りない。いっぱいいっぱいで、なかなかリアルには現場を回れない。「コストはかけるな」という考え方の結果かと思いますが、それだけでは、役所の組織が崩壊してしまう。国土交通省で統計不正が発覚しましたが、その背景にも、共通するものがあると思います。 役人は一番、下位に位置している ――中央省庁では、野党が官僚を呼んで公開で行うヒアリングをあまりやらなくなりました。官僚の負荷は減ったのでしょうか。 まずひとつ言っておきたいことがあります。政治が行政に対して、しっかりチェック機能を果たすということと、役人に無駄な負荷をかけない、という議論は、一緒くたにしないほうがいい。行政をチェックする機能自体は必要です。 ――ヒアリングをやめればいい、という単純な話ではないと。 ヒアリングで厳しく追及すると、「野党は批判ばっかり」と言われてしまい、一般受けがよくなかったのでしょう。だから路線を変えよう、というのがあったのだと思います。役人に過度な負担をかけることはよくないし、国民受けもしない、という雰囲気が出てきていると感じます。しかし僕は、必要な批判はしていいし、しなくてはいけないと思っている。ただ批判をすること自体をやめる、ということではなくて、コミュニケーションのルールをちゃんとつくったほうがいいと考えています。 出身大と仕事能力「相関しない」 ――かみ砕いて説明してもらえますか。 役人の世界では、「きょうの… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
猛暑で利用増のエアコン DIYで修理は「無謀」 破裂事故も
【動画】製品評価技術基盤機構(NITE)が行った実験では、コンプレッサーに空気が混入し室外機が破裂した=NITE提供 独立行政法人「製品評価技術基盤機構」(NITE)は30日、エアコンの専門知識を持たない人が自力で修理や撤去をしようとして作業中に室外機が破裂するなどの事故が起きているとして注意を呼びかけた。 NITEによると、エアコンの事故は年々増えており、2021年度は過去5年で最多の62件だった。この5年間では計263件あり、このうち少なくとも53件が専門知識がない人の作業による事故だという。 愛知県では2019年10月、男性がエアコンを取り外そうとした際、室外機が破裂しけがをした事故があった。作業の手順が誤っていたため、コンプレッサー内部に空気が混じり、高温・高圧の状態になり破裂したと考えられるという。 このほかに、接続器具を使わず電線同士をねじり合わせて電源コードを延ばしたことによる発火事故などが起こっているという。 こうした事故につながる行為をNITEは「無謀なDIY」と指摘。猛暑下でエアコンの利用が増えるとして、工事は必ず専門知識や資格を持った業者に依頼するよう呼びかけている。(小泉浩樹) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
福島の火力発電所がトラブルで停止 東電管内の電力需給に影響か
東京電力管内にも電気を送っている勿来(なこそ)火力発電所(福島県いわき市、60万キロワット)の9号機が、30日午前3時から設備故障で停止した。東電によると、東電エリアには30万キロワット分を送電しており、このトラブルで東電管内の電力需給に影響が出る可能性がある。 東北電力などが出資する運営会社によると、ボイラーの送風機2台のうち1台に不具合が発生した。残る1台は問題ないとして、出力を25万キロワットに落として午後3時に運転を再開する予定という。 政府は現在、東電管内に「電力需給逼迫(ひっぱく)注意報」を出している。30日は電力供給の余裕を示す予備率が5%を下回る見通しだ。 電力を安定的に供給するため… この記事は有料会員記事です。残り81文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
北海道警の副署長、万引きの疑い 任意聴取の3日後に死亡、自殺か
角拓哉2022年6月30日 10時42分 北海道警深川署副署長の50代男性警視が、スーパーで菓子を万引きしたとして道警から任意で事情を聴かれ、窃盗容疑を認めていたことが捜査関係者への取材でわかった。警視は逮捕されず、3日後に死亡しているのが見つかったといい、道警は自殺とみている。 捜査関係者によると、警視は18日、旭川市内のスーパーで菓子数点(数百円相当)を盗んだ疑いがある。スーパーの警備員が被害に気づき、警視を呼び止めて道警に通報したという。 道警は、証拠隠滅や逃亡のおそれがないと判断し、逮捕はせず、任意で捜査していた。警視は21日、札幌市内で死亡しているのが発見された。道警は、状況などから自殺とみて調べている。一連の事態について公表せず、新たな副署長人事(7月1日付)を23日に発表していた。(角拓哉) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
人生もリンゴ飴もやり直せる 「失敗NG社会」に専門店が甘~く対抗
「私、失敗しないので」が決めぜりふのドラマがあったが、現実には誰もが失敗する。そうはいっても、できることなら、傷つきたくないし、怒られたくない。他人に迷惑もかけたくない。 そんな心情を受け入れた上で「失敗しても大丈夫」が合言葉の職場が福岡市早良区にある。 住宅街の一角にある雑居ビル。その1階に今年4月、リンゴ飴(あめ)専門店「あっぷりてぃ」がオープンした。 白を基調にした外観と内装の店内。厨房(ちゅうぼう)をのぞくと、3人のスタッフがせわしなく働いていた。 棒を刺したリンゴを電磁調理器にかけた鍋の中に入れ、たぎった液状の飴をまとわせる。そのリンゴにカカオ味やバターミルク味のパウダーを振りかけていく。 リンゴのさわやかな香りと砂糖を煮詰めた甘いにおいが周囲を漂う。 店頭に並んだ、チョコやミルクのトッピングをまとった色とりどりのリンゴ飴を前にすると、甘さと酸味が絶妙に混ざり合うイメージが口の中いっぱいに広がる。 お客が現れると、厨房にいた1人が応対した。 カウンターには写真入りのメニュー表。左下に大きな赤い文字で「ご注文は指さしでお願いします」と書かれていた。 「プレーン」を指さして個数は「1」。続いて「バターミルク」を指して個数は「1」。 手ぶりで伝えるお客の注文を書き取ると、厨房にオーダーを取り次いだ。 この日、働いていた3人を含めスタッフ7人のうち4人が難聴者。スタッフ同士は普段、会話でコミュニケーションを図っているが、聞き取りにくかったり内容が複雑だったりする場合は筆談で補う。 ゆっくりで、もの静かな口調が店内の雰囲気を穏やかなものにしている。 記事の後半では、リンゴ飴のある“工程”に込められたオーナーの思いが明かされます。失敗することの大切さやその効能について、考えます。 妻(44)と長女(11)も難聴者というオーナーの梶本真佑さん(41)は今から9年前、経営していたラーメン店を閉め、難聴児向けの放課後等デイサービス事業所の運営会社を立ち上げた。 30年前の悔しさ 「失敗してもいい」が店のコンセプトに なぜ、リンゴ飴専門店なのか? リンゴ飴ならではの工程に梶… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大災害でも障害者は「気が引ける」 避難対策では置き去りなのか
「大丈夫か! 早くこっち来い!」。北海道苫小牧市で鍼灸(しんきゅう)院を営む江尾(えお)清さん(78)は、大きな揺れに驚き、別室で寝ていた妻郁子さん(83)に大声で叫んだ。 2018年9月6日未明の胆振東部地震。清さんは全盲で、郁子さんは弱視。暗い時間帯の地震に、夫婦の不安は一気に強まった。 郁子さんの部屋は落下物が散乱し、足の踏み場もなかった。停電の中で余震が続くなか、頼りになったのはラジオの音声だった。 夜が明けて避難所が設けられたが、それでも夫婦は世話になることは考えなかったという。「慣れない場所だとトイレも困る。みんな大変な時に、助けてもらうのは気が引けるから」 2022参院選 北海道の現場から 3年に1度の参院選が公示され、7月10日投開票されます。昨秋の衆院選に続くコロナ禍での国政選挙ですが、ワクチン接種で徐々に「コロナ後」に目が向く一方、ロシアのウクライナ侵攻で安全保障への関心は急速に高まっています。円安や資源高による物価高で暮らしも揺らいでいます。参院選で問われる政策は何なのか。北海道内の現場を歩き、探りました。 2人には今、心配なことがある。日本海溝・千島海溝沿いでの巨大地震による津波だ。道などの試算では、苫小牧市の浸水被害は道内で最も広い1万224ヘクタールと想定される。浸水域の推定昼間人口は約10万6千人に上る。 江尾さん夫妻は、自宅近くの小高い山まで歩いてみたことがある。2本の川を越え、30分ほどかかった。「私らのように目が不自由な人は、安全な場所まで短時間では逃げられない。津波が来たら、まず助からんだろうね。行政も、防災や避難のことは『見える人』を前提にした話ばかりで、障害者は置き去りにされているようだ」 障害があるために、必要な情報が得にくいとされる「情報格差」。地震や台風などの災害時には特に、防災情報が届きにくい。 2011年3月の東日本大震… この記事は有料会員記事です。残り1107文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ホームドアが自由自在、「私専用」の道案内も うめきた新駅導入へ
JR西日本は6月27日、電車の編成に合わせてドアの位置が変わる「フルスクリーンホームドア」と、駅構内で利用者一人ひとりに合わせた案内が表示される「デジタル可変案内サイン」を兵庫県尼崎市の関連施設で報道陣に公開した。大阪駅北側に来春開業する「うめきた(大阪)地下駅」に導入する。 フルスクリーンホームドアは、ホームの天井部分と一体になって組み込まれており、開口部がふすまのように左右にスライドする仕組みだ。電車の扉の位置に合わせて開口部が固定されている従来のホームドアと異なり、1両に扉一つの特急から四つある在来線車両まで自在に対応できる。 ホームドアの上部や壁面にはデジタル式の案内板を組み込み、発車時刻やドアの開閉位置、次の列車の情報、運行状況などが表示される。乗客や手荷物がドアに挟まれたといったトラブルを感知するセンサーも備える。JR西は「世界初の技術」としている。 うめきた地下駅は開業後、京… この記事は有料会員記事です。残り457文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
育休を「育業」に 原田曜平さんが指摘する、愛称よりも重要なこと
育休を「育業(いくぎょう)」に――。東京都は29日、公募していた育児休暇の「愛称」を「育業」に決め、発表した。特に男性で進まない育休取得の心理的ハードルを下げようと、キャッチコピーを生み出した。かつて「クールビズ」を広めた小池百合子知事による新たな試みは、果たして定着するのか。 「育児は未来を担う子供を育てる大切で尊い仕事。『業』には『努力して成し遂げる業績』という意味があり、まさに『育業』と呼ぶのにふさわしい」 小池知事は同日、都主催の「育休取得応援サミット」で「育業」と書かれたフリップを掲げて愛称を紹介。育休の普及への期待を口にした。 コロナ禍でも「ステイホーム」などのキャッチコピーで人々に行動変容を促してきた小池知事。言葉の浸透に必要なことは何か。記事後段では、「さとり世代」「マイルドヤンキー」の生みの親、原田曜平さんに話を聞きました。 厚生労働省の調査(2020年度)によると、育休取得率は女性が81・6%、男性は12・65%にとどまる。都は4月、「育休」は「仕事を休む」という後ろめたさを醸し出し、取得の障壁になっているとして「イメージを一新する愛称」を公募すると発表。1カ月で約9千件の応募があり、タレントの杉浦太陽さんや元衆院議員の金子恵美さんらが選考委員となって新たな愛称を選んだ。他には「育児出向」「子育てワーク」「はぐくミッション」といった候補が挙がったという。 愛称決定に併せて、都は同日… この記事は有料会員記事です。残り583文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
北海道内各地で大雨、北斗では1人死亡、旭川では河川決壊で避難
「家の中はわったわた…」旭川市で記録的大雨…ぺーパン川が氾濫し床上浸水の被害発生=HTB提供 北海道内では29日、前線が停滞し低気圧が通過したため各地で大雨となった。札幌管区気象台によると、24時間降水量は旭川で80・5ミリ、深川で80・5ミリなど、6月としては観測史上最大の地点が相次いだ。30日にかけても道内の一部では雨が降り続く見通しだ。30日午後6時までの24時間降水量は、日本海側南部と太平洋側西部の多いところで100ミリが予想されている。 各地では被害が相次いだ。北斗市峩朗(がろう)で29日午前10時20分ごろ、太平洋セメント峩朗鉱業所で同市谷好2丁目の会社員佐藤良彦さん(38)が側溝に流され、間もなく見つかったが死亡が確認された。市消防本部や同社によると、佐藤さんは、採掘した石灰石をトラックに積んだまま量る計量装置が冠水したため、同僚の作業員と2人で状況を確認していた。増水であふれた側溝の土を除去する作業中に流されたとみられるという。 また29日午前5時50分ご… この記事は有料会員記事です。残り397文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル