2024年2月7日 21時30分 東京都世田谷区の認可外保育施設「託児ルームバンビーノ」で昨年12月、預けられた生後4カ月の男児が睡眠時間帯に意識不明となり、死亡する事故があったことが7日分かった。児童福祉法などに基づき立ち入り調査した区は、危険性の高い時間帯に保育士資格のない職員が世話をするなど安全配慮意識が極めて低かったとして改善指導した。警視庁は業務上過失致死容疑も視野に調べている。 同庁などによると、12月13日午後3時20分ごろ、園から119番通報があり、男児が搬送され、同4時50分ごろに死亡が確認された。司法解剖の結果、目立った外傷はなく、死因は特定されていない。 区によると、授乳後に男児が寝付かず、その後、施設長が所用で外出中に臨時職員が布団に寝かせた。約25分後に異変に気付いた施設長が通報した。当時いた職員3人のうち、施設長以外は保育士や看護師の資格がなかったという。 施設長である野崎悦生園長(58)は7日、取材に応じ「申し訳ございません。スタッフは私が外出している間『仰向けにせず寝かせてしまった』と話している。戻った時にはうつぶせでした」と述べた。同日会見した遺族は、男児の名前を「真渚己(まさき)ちゃん」と明かした。うつぶせ寝による不適切な保育で窒息死したと訴え、「経緯を明らかにして事故が二度と起こらないように、保育を取り巻く環境が少しでも良くなれば、真渚己も少しは浮かばれるかなと思う」と話した。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「明日報告して下さい」が最後の会話に…交通事故で急逝の町長悼む声
菊地洋行2024年2月7日 21時34分 三重県明和町の世古口哲哉町長(57)が7日、交通事故で亡くなった。2期目の任期半ばだった。まちづくりに取り組むさなかの急逝に、町役場の職員や地元は驚きや無念さを隠せなかった。 7日早朝、明和町行部の国道23号側道で発生した交通死亡事故。松阪署によると、世古口町長は歩いていたところを、町内在住の派遣社員の男が運転し、津市方面に向かう軽乗用車にはねられたとみられる。 現場付近に街灯はなく、事故発生時の午前5時20分ごろはまだ暗かったという。あかりは国道を走る車のヘッドライトぐらいといい、松阪署が当時の詳しい状況を調べている。 「町民のことを第一に考える熱いハートの持ち主」 町職員によると、世古口町長は「道路の舗装に不備がある」などの町民からの情報に敏感に反応し、公務外の時間でも自ら現場の状況を見に行くことが多々あったという。 世古口町長の死去を受け、8日から下村由美子副町長(63)が職務代理を務める。下村副町長は、町職員出身の世古口町長が役場に入庁した頃からの旧知。上司として指導にあたったこともある。 下村副町長は「町民のことを第一に考える熱いハートの持ち主。小学校統合に向けてやっと形が見えてきたところなのに」と残念がる。前日の6日午後6時半ごろ、世古口町長から電話があり、「調べて、明日報告して下さい」という会話が最後になった。 公職選挙法では、首長が死亡した場合、選挙管理委員会が通知を受けた日から50日以内に選挙をしなければならない。町によると、近日中に選管を開き、3月中とみられる期日を決める。 ◇ 世古口町長の通夜は9日午後6時、葬儀は10日午後2時から明和町上村44の5の虹のホール明和で。喪主は長男優人(ゆうと)さん。(菊地洋行) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「まだ残っていることはある」 赤松良子さん、男女平等へ晩年も情熱
有料記事 岡林佐和 江戸川夏樹 小林圭2024年2月7日 21時40分 働く場で、議会で、女性たちの進出を後押しする「二つの均等法」の誕生に奔走した赤松良子さんが94歳で亡くなった。女性議員を増やそうと活動する市民団体の代表を現役で務め、日本の男女平等の実現のために最後まで力を尽くした。 「この法律があるとないとで、女性の働き方がまったく違う。世の中に法律は何千とあるけれど、日本の歴史を大きく変えた法律だと思っています」。赤松さんは、労働省(現厚生労働省)の婦人局長として1985年に成立させた男女雇用機会均等法について生前、こう語っていた。 かつては「結婚で退職」横行 均等法以前、女性たちは採用で門前払いされたり、結婚や出産で退職させられたりすることが横行していた。日本が国連の女性差別撤廃条約を批准するためには、雇用の平等を確保する法律が必要だった。 「批准できなければ、日本は先進国としての立場をまずくしますよ」。反発する財界をこう説得してまわった。採用や昇進における差別禁止を「努力義務」にとどめる妥協も経て成立させた法律は、一部の女性団体から批判を浴びた。均等法はのちに改正を重ねて強化されたことから、赤松さんは「法律は小さく産んで大きく育てるもの」と講演などで話していた。 退職後の93年には民間から文部相にも登用された。当時、校則で丸刈りを強制する学校が問題になり「個人的には兵隊さんを思いだしてぞっとする」「ひっつかまえて(丸刈りを)やるのは行き過ぎじゃないか」との発言が話題になった。 70代を迎えてもなお男女平… この記事は有料記事です。残り1944文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
新種小麦のマフィン、日ハムや大学などが開発 エスコンで新商品に
佐藤亜季2024年2月7日 18時00分 日本ハムや帯広畜産大学など産学連携で開発した新品種の小麦でつくったマフィンが、プロ野球日本ハムの新球場「エスコンフィールド北海道」(北広島市)の売店で3月12日に発売される。日本ハムなどは、エスコンフィールドで現在人気のホットドッグに代わる新たな名物にしたい考えだ。 新商品は「シャウ Meat マフィン」。野性味あふれる独特な味わいを持つスペイン原産小麦を品種改良した新品種の全粒粉をマフィンに使って、パテ状にしたソーセージを中にはさんだ。マフィンは、外はかりっと、中はもちっとした食感だ。新品種の小麦は今後、収穫量を増やし、別の商品開発にも取り入れていきたい考えだ。マフィンは980円程度で調整中という。(佐藤亜季) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
SNSで安芸高田市議に「殺害予告」、脅迫容疑で男を逮捕 広島県警
黒田陸離2024年2月7日 18時25分 広島県安芸高田市議の男性(59)にSNS上で殺害予告をして脅したとして、県警安芸高田署は6日、宇都宮市東峰町の自営業の男(38)を脅迫容疑で逮捕し、発表した。「投稿したのは間違いないが、脅すつもりはなかった。衝動的に投稿してしまった」と供述しているという。 署によると、男は昨年8月31日~9月2日、SNS上で「こいつら生きてる価値あるか? 殺されても仕方ないよな?」「死体が見つからない限り殺人にならないのが法律です」などと投稿し、男性市議に閲覧させ、脅した疑いがある。被害にあった男性市議と面識はないという。 男性市議によると、投稿はネット配信されている市議会の一般質問に関するものとみられ、自身を含む複数の市議の名前と写真も載っていた。議長らと相談した上で、代表して警察へ届け出たという。男性市議は取材に「家族も巻き込まれてしまうのが耐えられなかった。軽い気持ちでも二度とやってはいけないと思ってほしい」と話した。(黒田陸離) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
手術なしで性別変更、2度目の申し立てで認める 岡山家裁津山支部
上山崎雅泰2024年2月7日 15時15分 戸籍上の性別変更をめぐり、最高裁が昨年10月、生殖能力を失わせる手術を要件とした性同一性障害特例法の規定を「違憲」としたことを受け、岡山県新庄村の臼井崇来人(たかきーと)さん(50)が申し立てた性別変更について、岡山家裁津山支部は女性から男性への性別変更を認めた。臼井さんが7日会見し、明らかにした。臼井さんの同支部への申し立ては2度目だった。 臼井さんは女性の体で生まれ、男性として生活し、卵巣摘出などの手術は受けてこなかった。2016年、性同一性障害特例法の規定は「違憲」だとして、手術をせずに性別変更を認めるよう同支部に申し立てたが退けられた。即時抗告した広島高裁岡山支部も棄却。最高裁も19年に「現時点では合憲」と判断し、性別変更を認めなかった。 最高裁は昨年10月、別の申立人の審判で、生殖能力を失わせる手術を必要とする特例法の要件を「違憲で無効」とした。この決定を受け、臼井さんは同年12月、特例法が改正されるのを待たずに2度目の申し立てに踏み切っていた。(上山崎雅泰) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
京成百貨店雇調金詐欺事件、元社長と元総務部長を詐欺罪で起訴
原田悠自2024年2月7日 15時16分 水戸京成百貨店(水戸市)をめぐる雇用調整助成金(雇調金)詐欺事件で、水戸地検は7日、1月18日に詐欺容疑で逮捕された同社元社長の斎藤貢容疑者(66)=千葉県柏市=と、同社の片岡卓也・元総務部長(57)=茨城県常陸大宮市=の2人を詐欺罪で起訴し、発表した。 地検は2人の認否を明らかにしていない。捜査関係者によると、片岡元総務部長は捜査段階から容疑を認めており、証拠隠滅や逃亡の可能性が低いなどとして在宅で調べを進めていた。 起訴状などによると、斎藤元社長と片岡元総務部長は2020年8月25日、同年4~5月の従業員401人の延べ休業日数を2903日分水増しした「1万42日」と記載した虚偽の雇調金申請書を茨城労働局に提出。同年9~10月に2回にわたって雇調金計約1億3265万円をだまし取った、としている。 捜査関係者によると、片岡元総務部長は、会社の黒字を確保するために、水増しした休業日数で不正受給できる金額を算出した「計画表」を斎藤元社長の指示で作成。片岡元総務部長は不正行為を一時はためらったが、「ばれたら返せばいいと思った」などと考えて実行したという。 不正は、実際には出勤していた従業員の勤務データを改ざんする形で行われ、片岡元総務部長の指示で、当時の総務部の部下ら3人が入力作業などを担ったとみられる。この3人についても在宅で捜査が進められている模様だ。(原田悠自) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ホンダ元社員を背任容疑で逮捕 法人クレカの私的利用で2300万円
福冨旅史2024年2月7日 15時42分 自動車大手「ホンダ」が法人契約していたクレジットカードを私的に使い、同社に計約2300万円の損害を与えたとして、警視庁は7日、同社元社員で現在は別会社の役員の小島瞬容疑者(33)=東京都台東区=を背任容疑で逮捕し、発表した。認否は明らかにしていない。 名目は「コロナ対策費用」 明細添付なしで 捜査2課によると、小島容疑者は2019年4月~22年12月ごろ、ホンダから社員個人に貸与されたクレジットカードを約2千回使用。計約2300万円分を私的に利用するなどし、同社に損害を与えた疑いがある。 「コロナ対策費用」などの名目で精算していた。明細を添付しなくても社内決裁が通る仕組みだったという。 小島容疑者は間接材購買課に所属し、課員に貸与されたクレカを管理する役割も担っていた。捜査2課は、小島容疑者が他の課員たちのカードも使い、逮捕容疑も含め18年8月~23年3月に約5千回、計約7千万円の損害を与えたとみている。 SHOWROOMの「投げ銭」に利用 小島容疑者は、仮想ライブ空間「SHOWROOM(ショールーム)」でライブの配信者に換金可能なアイテムを送る「投げ銭」のほか、旅行やスポーツジム代金などに使っていたという。 ホンダによると、23年2月に社内の窓口に匿名の通報があり、23年4月に懲戒解雇した。同社は「元従業員が逮捕されたことは事実です。ご心配、ご迷惑をおかけし申し訳ございません。今後も全容解明に向けて捜査に全面的に協力してまいります」とした。(福冨旅史) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
放火殺人罪の伯父に死刑求刑 地裁姫路支部で検察側、小学生兄弟死亡
宮沢崇志2024年2月7日 12時17分 2021年、兵庫県稲美町の住宅に放火し、小学生の兄弟を死亡させたとして、現住建造物等放火と殺人の罪に問われた伯父の無職松尾留与(とめよ)被告(53)の裁判員裁判の論告が7日、神戸地裁姫路支部(佐藤洋幸裁判長)であった。検察側は死刑を求刑した。 起訴状などによると、松尾被告は21年11月19日深夜、自室の押し入れ内にガソリンをまいて火をつけ、同居していたおいの松尾侑城(ゆうき)さん(当時12)と真輝(まさき)さん(同7)を一酸化炭素中毒で殺害したとされる。 これまでの公判で被告は起訴内容を認め、亡くなった兄弟の両親にあたる妹夫妻との関係に不満を持ち、苦しみを分からせるため、兄弟を殺害する目的で放火したと主張した。 被告人質問では、被告は起こした事件の重みについて「死刑になるくらい罪深い事件」と表現。一方、妹夫妻へ謝罪する気持ちはない、とも述べた。 この日の午後からは弁護側の最終弁論があり、結審する見通し。判決言い渡しは15日の予定。(宮沢崇志) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
マーガリンをバター、外国産を国産… 菓子店が原材料を不適正表示
神崎卓征2024年2月7日 12時28分 マーガリンをバターと表示するなど、不適切な原材料の表示をした菓子約40万個を製造・販売して食品表示法に違反したとして、九州農政局は6日、大分県由布市湯布院町の「鞠智(くくち)」(菊池武久社長)に対し、適正表示への是正や原因究明・分析の徹底、再発防止策の実施などを指示する行政指導をした、と発表した。 九州農政局によると、昨年6~12月に鞠智に立ち入り検査をした際、「スイートポテト」にマーガリンを使用したにもかかわらずバターと表示したものや、外国産レモンのシャーベットの原料原産地に「国産」と表示したもの、本わらびを使っていないのに「本わらびを使用した」と表示したものなど、和菓子や焼き菓子、ジャム、氷菓計50種類で不適正な表示が見つかったという。 同局は、少なくとも2022年4月から23年6月末までに不適正表示の菓子計39万8524個が販売され、このうち962個が由布市や、鞠智の加工場がある福岡県小郡市のふるさと納税の返礼品として納税者に届けられたとみている。 22年からジャムやどら焼きを返礼品としてきた由布市は6日、鞠智の商品を返礼品リストから取り下げた。担当者は「観光地で人気の菓子だったので、返礼品にした。既に税の控除を受けた人もいると思うので、どう対応するか今後検討する」と話した。小郡市も19年から返礼品としてきたが、取り下げるなどの対応をしている。(神崎卓征) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル