2022年5月20日 12時38分 北海道・知床半島沖で乗客・乗員計26人が乗った観光船「KAZUⅠ(カズワン)」が沈没した事故で、海上保安庁が依頼した民間の潜水士が20日、「飽和潜水」によって船内の捜索にあたった。正午前まで捜索を続けたが、行方不明者につながる手がかりは見つからなかった。国は船の引き揚げに向けた作業を進めていく。 海上保安庁によると、潜水士3人は20日午前7時15分ごろ、作業台船から水中エレベーターで降下を開始。水深約120メートルの海底付近まで下りた後、午前8時10分ごろから午前11時50分ごろまで海底で船内外を捜索したが、19日の捜索に続いて新たな手がかりは得られなかった。 今回の事故では、なお12人の行方が確認できていない。国は潜水士による調査の結果を踏まえ、近く引き揚げの準備に着手したい考えだ。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
最高裁長官に戸倉三郎氏を指名 政府が閣議決定
2022年5月20日 13時03分 政府は20日の閣議で、6月に定年退官する大谷直人・最高裁長官(69)の後任となる第20代長官に、裁判官出身の戸倉三郎・最高裁判事(67)を指名することを決めた。任期は70歳の定年を迎える2024年8月まで。 戸倉氏の後任の最高裁判事には今崎幸彦・東京高裁長官(64)を任命。7月に定年退官する菅野博之・最高裁判事(69)の後任として、尾島明・大阪高裁長官(63)の任命も決まった。 戸倉氏は山口県出身で、1982年に判事補に任官。刑事裁判の経験が長く、最高裁事務総長や東京高裁長官などを歴任した。 最高裁では今年2月、ヘイトスピーチを規制する大阪市の条例は表現の自由を保障する憲法に反しないと判断した訴訟で裁判長を務めた。夫婦別姓を認めない民法などの規定をめぐる21年6月の大法廷決定では「合憲」とする多数意見に加わった。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
サクサクの手作り春巻き、多様性包む 札幌の専門店が人気
札幌市にできた、全国でも珍しい「春巻き専門店」が人気だ。春巻きは中身の具材が違っても、外側からは分からない。店では障害のある人が元気に働く。人間も外見は一緒に見えても、それぞれ中身は違う。そんな多様性を大切にしたいという思いを込めた。 「HARUMAKI GALAXY(ハルマキギャラクシー)」は昨年12月、札幌市北区の地下鉄北24条駅近くにオープンした。ギョーザやシューマイの専門店は多いが、春巻き専門店は全国的に見ても珍しい。 メニューは約15種類で、一番人気は定番の中華風具材を包んだ「春雨GALAXY」。他にも豚角煮丼や海鮮焼きそばを包んだボリューム満点のものや、カレーやジンギスカンといった変わり種もある。 チョコやごま団子を使ったスイーツ系もあり、こちらは冷やしてもおいしい。 1本200~300円台で、できたてが店頭に並び、持ち帰りでも店内でも食べられる。米油で揚げているので軽くてサクサク。昼食時には大勢の人が訪れ、閉店前に売り切れることも少なくない。 店を運営しているのは、介護… この記事は有料会員記事です。残り593文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「米軍退いた医師に」 郵便局員の機転で防がれた国際ロマンス詐欺
奥正光2022年5月20日 9時30分 SNSを通して架空の外国人を名乗り、恋愛感情を利用して金を振り込ませる「国際ロマンス詐欺」を防いだとして、大分津留郵便局(大分市)の土屋奈津子さん(37)と後藤有希さん(38)の2人に、大分中央署から17日、感謝状が贈られた。警察に通報することを拒否されても粘り強く説得し、被害を防いだという。 同署や2人によると、4月5日午前10時半ごろ、60代の女性が郵便局の窓口で「送金したい」と申し出た。女性は、3月にSNSで知り合い「米軍を退いた医師」を名乗る男に、イラクからの荷物の送料として150万円を求められ、送金しようとしていた。 後藤さんは不審に思った。「金額も高額で、荷物を受け取っていないのに先に送料を振り込まないといけないのはおかしい」。後藤さんから相談を受けた土屋さんも、地球のどこに送っても、送料はそんなにかからないと思った。 女性に「警察に話をしたい」と伝えても、相手を信じ切っていて「知り合いだから困る」と拒まれた。それでも諦めずに、続けた。「150万円なくなってもいいですか」。同署に電話して警察官が駆けつけ、被害を免れた。 矢野哲幸署長は「本当に勇気ある行動。女性の不審な行動に気づき、説得して納得してもらえなくても警察に電話していただいた」とたたえた。 土屋さんは「普段からお客様をよく見て、みんなで詐欺があったら食い止めようねと話していたので大変うれしい」。後藤さんは「お客様の大切な財産を守ることができた。これからも気をつけていきたい」と話していた。(奥正光) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
財務省の総括審議官、電車内で乗客への暴行容疑で逮捕
2022年5月20日 9時47分 走行中の電車内で乗客を殴ったなどとして、警視庁が20日未明に財務省の総括審議官、小野平八郎容疑者(56)を暴行容疑で現行犯逮捕していたことがわかった。同庁は認否を明らかにしていない。 玉川署によると、小野容疑者は20日未明、東京都内を走行中の東急田園都市線の電車内で、近くにいた乗客を殴ったり蹴ったりした疑いがある。駅員から110番通報があり、駆け付けた署員が東急田園都市線桜新町駅の改札口付近で小野容疑者を確保した。 小野容疑者は当時、酒に酔っていたという。 財務省によると、総括審議官は省内の事務の調整などを行う大臣官房に所属する部長級の幹部職員。同省秘書課は「担当者が事実確認中」としている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ホームに立つ女性の姿にぴんときた運転士 客も機転、飛び込み防いだ
女性が線路に飛びこもうとしている。止めなければ――。ホームで気付いた電車の運転士と、居あわせた客がとっさに協力し合い、自殺を思いとどまらせた。「そうあることではない」(警察関係者)と話す連係プレーが一人の命を救った。 福岡県警久留米署は4月27日、西日本鉄道社員の千代島信義さん(56)とアルバイトの内川紗希さん(20)に感謝状を贈った。 騒ぎがあったのは、昨年12月26日の午後10時ごろ。西鉄天神大牟田線の上り普通列車を運転していた千代島さんは、花畑駅(久留米市)に停車後、追い越していく急行を誘導するためホームに降りた。 見ると、若い女性が1人で立っている。「初めて電車に乗るような、不自然な感じだった」 急行を案内しようと声をかけたが、女性は、ぼそぼそと何かをつぶやいてホームの端へ向かった。 千代島さんは慌てて駆け寄り、女性を引っ張る。女性は必死に線路に近づこうとする。その繰り返し。急行列車が迫る中、周りにはだれもおらず、助けも呼べない。 その時、線路を挟んだ下りホームに女性客の姿が見えた。「すみません。駅員を呼んできてください」 声をかけられた内川さんはサンドイッチ店での仕事を終え、帰宅するところだった。事態に気付き、エスカレーターを駆け下りて改札の駅員に説明、上りホームへ駆け上がった。 駅員らも数人集まったが、全員男性。横たわって暴れ、泣き叫ぶ女性を押さえ込むのに気後れしていると、内川さんが女性に覆いかぶさった。 「今まで頑張ってきたのに。死にたい」。そう漏らす女性に「頑張らなくていいよ」と声をかけた。自分も気持ちが落ち込むことはある。その時のことを思い出し、出た言葉だった。 女性が落ち着いて救急隊が引き取るまで30分ほどあっただろうか。内川さんはずっと手を握っていた。千代島さんは「本当に助かりました」と振り返る。 「女性が元気になってくれればいいのですが」。2人の願いだ。(小陳勇一) ◆悩みの相談先 【SNS相談】 〈NPO法人ライフリンク「生きづらびっと」〉 LINE @yorisoi-chat チャット https://yorisoi-chat.jp/ (月・火・木・金・日曜の午後5時~同10時半、月・水・金・土曜の午前11時~午後4時半) 〈NPO法人東京メンタルヘルス・スクエア「こころのほっとチャット」〉 LINE/Twitter/Facebook @kokorohotchat チャット https://www.npo-tms.or.jp/public/kokoro_hotchat/ (毎日の正午~午後3時50分、午後5時~同8時50分、午後9時~同11時50分など) 〈NPO法人あなたのいばしょ〉 チャット https://talkme.jp/ (24時間対応) 〈NPO法人BONDプロジェクト〉 ※10代、20代の女性のための相談を実施。LINE @bondproject (月・水・木・金・土曜の午前10時~午後10時) 【電話相談】 〈#いのちSOS〉 0120・061・338 (月、木曜は午前0時~翌午前2時、火・水・金・土・日曜は午前8時~翌午前0時) 〈いのちの電話〉 0570・783・556 (毎日の午前10時~午後10時) 〈チャイルドライン〉 ※18歳までの子どものための電話 0120・99・7777 (毎日の午後4時~同9時) チャット相談(https://childline.or.jp/chat)も (実施日はサイトに掲載、午後4時~同9時) ※2022年4月4日現在 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
国境なきサイバー犯罪、攻撃者の解明・公表も 警察庁新組織の対処法
サイバー空間の脅威の深刻化をふまえ、警察庁は4月にサイバー警察局とサイバー特別捜査隊を発足させた。海外の治安機関との連携を強め、国境のないサイバー攻撃に対処していくための体制整備だ。姿が見えにくい敵からの攻撃を防ぐには、どんな手法が有効なのか。 国内の企業や政府機関などを狙ったサイバー攻撃が相次いでいる。こうした攻撃のほとんどは海外から行われ、複数の国のサーバーなどを経由してくる。警察は他国への照会などをしながら捜査を進めるが、攻撃者を検挙し事件として摘発に至るのはまれだ。 そこで注目されるのが、捜査などを通じてサイバー攻撃の主体や手口、目的、背景にある組織などを特定する「アトリビューション」と呼ばれる手法だ。 取材に応じた警察庁の河原淳平サイバー警察局長は「攻撃者がいるとみられる国の協力が得られなければ容疑者の検挙は極めて難しいが、検挙できなくてもアトリビューションは重要だ」と話す。 公表による抑止効果 欧米などの国では、アトリビューションの結果を公表し、攻撃者やその背後の国家などを非難する「パブリック・アトリビューション」の取り組みが進む。 記事の後半では、欧米での捜査で採用される「攻撃的手法」の是非のほか、パブリック・アトリビューションの事例を紹介します。 日本では、宇宙航空研究開発機構(JAXA)などへのサイバー攻撃について昨年4月、警察庁長官が「中国人民解放軍の戦略支援部隊『61419部隊』が関与した可能性が高い」と記者会見で発言。同庁として初のパブリック・アトリビューションを行った。 河原局長は、こうした公表が… この記事は有料会員記事です。残り1357文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
都心のビル街、頭上から「ミャー」 声の正体はウミネコ 増える営巣
海辺で繁殖するウミネコがここ数年、東京都心のビル街で増えている。都や区などによると、約10年前に台東区のビルの屋上で営巣が確認されて以降、周辺の墨田区や江東区、中央区に広がる。都市環境になじんでしまったのか――。研究者も首をかしげている。 「ミャー、ミャー」。中央区の日本橋地区で今月上旬、ビルの間をウミネコが滑空する姿が見られた。緑化されたビルの屋上には、30~40羽が集まっていた。 600メートルほど離れた所では数年前、春から夏にかけ、朝夕に100羽ほどが群がる日が続いたという。住民の中村タカ子さん(85)は「鳴き声がうるさいし、家の前の道がふんで白くなった」と話す。多賀谷里紗さん(43)は「朝4時に目が覚め、洗濯物も外に干せなくて困った」というが、「道路でヨチヨチ歩きのヒナを見たら、『がんばれ』って皆で応援してしまった」と苦笑した。 ウミネコは全長約45センチ、翼を広げると120センチほどになるカモメの仲間。海辺の岩礁や島などで春から夏に群れて繁殖する。青森県八戸市の蕪(かぶ)島などは繁殖地として国の天然記念物に指定されている。 都や研究者によると、199… この記事は有料会員記事です。残り1010文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
脱走騒動のドーベルマン、窃盗だった 容疑で3人逮捕、捜索にも参加
千葉県木更津市の民家からドーベルマン2頭を盗んだとして、県警木更津署は19日、自称無職・岡島愛(29)=千葉県松戸市稔台8丁目=、自称自営業・高橋里衣(29)=埼玉県草加市稲荷4丁目=、自称自営業・佐藤徳寿(51)=同県越谷市蒲生西町1丁目=のの3容疑者を住居侵入と窃盗の疑いで逮捕し、発表した。 同署によると、3容疑者は8日の午後1時半ごろ~午後2時半ごろ、木更津市内の無職男性(79)方に侵入し、ドーベルマン2頭と首輪2点を盗んだ疑いがある。認否は明らかにしていない。 2頭はメスの成犬(体重約35キロ、体長約70センチ)と生後5カ月のオスの子犬(同15キロ、50センチ)。埼玉県越谷市と同県草加市でそれぞれ見つかり、けがはないという。 4月22日には、この2頭を含む4頭のドーベルマンが男性宅から逃げ出し、同日夜に確保された。岡島容疑者はこの時の捜索に参加し、実際にドーベルマンを確保したボランティアだったという。 容疑者「知識のない飼い主だった」 今回の2頭については、今月… この記事は有料会員記事です。残り250文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
知床観光船事故、「飽和潜水」で手がかり見つからず 20日も継続へ
【動画】飽和潜水による捜索が始まった=依知川和大撮影 北海道・知床半島沖で乗客・乗員計26人が乗った観光船「KAZUⅠ(カズワン)」が沈没した事故で、海上保安庁が依頼した民間の潜水士が19日、「飽和潜水」によって海底まで潜り、船内の捜索にあたった。潜水士が直接、船の内部を確認したが、行方不明者につながる手がかりは見つからなかった。 海上保安庁によると、潜水士3人が海底の水圧に体を慣らしたうえで、午後3時半ごろに作業台船から水中エレベーターで降下を開始。水深約120メートルの海底付近まで下りた後、午後5時ごろから1時間半ほど、船内の客室を中心に捜索したという。潜水士3人はいったん船上に戻り、20日も捜索を続ける。 今回の事故では、なお12人… この記事は有料会員記事です。残り168文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル