新型コロナウイルスの感染拡大で受験機会が失われないよう、新たな追試を設ける大学が相次いでいる。 日本経済大学(福岡県太宰府市)は1月31日、新型コロナウイルスの影響で、大学入学共通テストや個別試験を受験できなかった受験生に対し、4月9、23日に追試をすると発表した。 それぞれ翌日に合格発表する。自己PRの書類提出と面接を行う。福岡、東京・渋谷、神戸・三宮の各キャンパスで実施する。 感染リスクを避けるため、面接はオンラインでも対応する。パソコンがない場合は、スマートフォンも認める。追試で合格した受験生は入学が遅れることから、5月以降に補講を予定している。 立命館アジア太平洋大学(APU、大分県別府市)は、新たに年度内に追試を設ける。 3月の後期入試(英語・国語)に出願して受験できない場合は、書類審査とオンライン面接の追試を受けられる。さらに、大学入学共通テスト(外国語、国語、その他1科目)とオンライン面接の後期入試を受けられなかった場合は、後日、オンライン面接の追試がある。(前田伸也) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
トヨタ社員自殺、和解成立 「周囲は知っていた」聞いた妻の涙
うつ病を発症し2010年に自殺したトヨタ自動車の男性社員(当時40)の遺族が、同社に約1億2千万円の損害賠償を求めた訴訟で、和解が成立した。昨年9月に名古屋高裁が労災と認める逆転判決を出していた。遺族の代理人によると、トヨタが解決金を支払い、過重業務や上司のパワハラが原因と認めて謝罪するなどの内容で、1月27日付で合意したという。 トヨタは31日、「社員が安心して働ける風通しの良い職場風土を築くよう取り組みを進めていますが、この取り組みには終わりはないと思っています」などとコメントした。 男性は1990年に技術者として入社し、部品などの生産準備業務に従事。2009年10月ごろにうつ病を発症し、10年1月に自殺した。遺族は15年に労災認定を求めて提訴。一審・名古屋地裁では敗訴したが、名古屋高裁は、男性が同僚の面前で威圧的な叱責(しっせき)を受け、これを1年近くにわたって継続して受けたことにより強い心理的負荷を受けたなどとして、労災と認める逆転判決を昨年9月に出し、確定した。 遺族の代理人によると、昨年… この記事は有料会員記事です。残り325文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「身が大きく安い」中国産ウナギを国産と偽装 かば焼きなど16万個
うな重やかば焼きに中国産ウナギを使っていたにもかかわらず、「国産」と偽って売っていたとして、近畿農政局は31日、奈良県大和高田市の食品販売会社「うな源」に対し、食品表示法に基づき、表示の是正や再発防止策を指示した。偽装は計約16万個にのぼるという。 同局によると、うな源は中国産の生きたウナギを仕入れ、店で加工して売っていた。2020年4月1日から11月30日、うな重やかば焼き、ひつまぶし、う巻きなどのラベルに国産と表示し、大和高田本店や奈良店など県内4店舗と大阪市のあべのハルカス店、通信販売で計15万8873個(10万1151匹)を売ったという。 同局の食品表示110番に情報提供があり、20年11月から22年1月に5店舗に立ち入り検査した。うな源側は不適正表示を認め、「中国産は身が大きくてやわらかく、安価なので使ってしまった」「百貨店とうな源自身のブランドイメージのために中国産を国産とした」と話しているという。 同局は、表示の是正や原因究… この記事は有料会員記事です。残り154文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
産廃の爪痕 豊島の処理事業は最終盤に 遮水壁の撤去スタート
国内最悪とされる91万トンもの産業廃棄物の不法投棄事件が起きた豊島(てしま、香川県土庄町)で、汚染された地下水が海へ流出するのを防ぐために設置していた「遮水壁」の撤去作業が1日朝始まる。島内にあった産廃を運び出し、地下水の浄化や汚染土壌の除去作業はすでに完了。県と住民との間で成立した公害調停から20年以上が経過し、処理事業は最終盤を迎えている。 現場には局所的に有害物質の値が高い「ホットスポット」が残る=2021年12月、香川県土庄町、紙谷あかり撮影 豊島は小豆島の西約4キロにあり、面積約14平方キロの離島。不法投棄の現場は島西側の28・5ヘクタールで、遮水壁はその北の海岸沿いに2001年に設置された。344メートルにわたり、護岸工事などで使われる「鋼矢板(こうやいた)」が861枚、15、16年には東西両端の計93メートルに226枚が追加で打ち込まれた。最も深いもので15メートル地中に打ち込まれている。 1日は朝から、大型クレーン車の先に取り付けられた「バイブロハンマー」と呼ばれる重機を使い、地盤に振動を与えながら1枚ずつ引き抜く作業を始める。 豊島の遮水壁引き抜き作業のイメージ ■現場に複数残る「ホットスポ… この記事は有料会員記事です。残り1758文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
新居をすぐさらされ、また引っ越し ネットで一変した「部落差別」
現場へ! いま、部落差別は① 被差別部落の地名リストの出版差し止め訴訟の判決後、「勝訴」などと書かれた紙を掲げる原告側弁護士ら=2021年9月27日、東京・霞が関の東京地裁前、北野隆一撮影 2020年7月、関西のある町でフリーペーパーが発刊された。 タイトルは「生まれる場所を選ばなかったすべてのモノへ」。 クリーム色の紙に青いインクで手書きの詩が載っている。 「すべてのモノはそこに生ま… この記事は有料会員記事です。残り1770文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
手足を固定された男性が自宅で死亡 逮捕監禁容疑で同居家族3人逮捕
川崎市内の自宅で約4カ月にわたって長男(当時37)を拘束したとして、神奈川県警麻生署は31日、両親や妹ら家族3人を逮捕監禁容疑で逮捕し、発表した。監禁されていた場所は排泄(はいせつ)物も処理されなかったという。長男は昨年9月に死亡しており、司法解剖の結果、死因は排泄物に含まれる細菌による感染症だった。同署は保護責任者遺棄致死容疑を視野に捜査している。 亡くなったのは川崎市麻生区栗木台5丁目の無職、横山雄一郎さん。逮捕されたのは父親の直樹容疑者(70)、母親の順子容疑者(65)、妹(36)のいずれも同居していた無職の3人で、直樹容疑者は容疑を認め、順子容疑者と妹は否認しているという。 署によると、3人は昨年5月4日ごろから同9月6日まで、雄一郎さんの両手両足を手錠などで固定するなどして自宅内に閉じ込めた疑いがある。9月6日に直樹容疑者から「息子が亡くなった」と同署に通報があり、署員が駆けつけたところ、雄一郎さんは自宅1階の階段付近で服を着ず手錠と足錠をつけて倒れていたという。 容疑者らは調べに対し、雄一… この記事は有料会員記事です。残り299文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「アベノマスク」に2億8千万枚分の応募 在庫は8千万枚、配布検討
厚生労働省は31日、政府が大量に保管している「アベノマスク」を含む布マスクについて、約8千万枚の在庫に対し、無料配布を希望する人から約37万件、推計で計2億8千万枚以上の申し込みがあったと発表した。正確な集計と配布方法の検討を進め、3月上旬をめどに配送を始めるという。 昨年12月24日から申し込みを受け付けた。今月6日時点で約8万5千件の申し込みがあり、当初の予想よりも多かったことから、予定を2週間延長して今月28日まで受け付けた。 2億8千万枚という数字は、受付期間中の数日間のサンプル調査にもとづいた推計で、実数は集計中だ。厚労省の担当者は「推計は堅めの数字。1人で1億枚など明らかにおかしな申請は除外した」とする。申請フォームの希望枚数欄に電話番号を誤記したとみられる例もあり、「精査が必要だが、実数が推計を下回ることはないと思う」と話す。 在庫を上回る配布希望があったため、配布方法は1カ月ほどかけて検討するという。先着順にはせず、1人あたりの配布枚数に上限を設ける案などがある。 布マスクは2020年4月… この記事は有料会員記事です。残り263文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「あの鳴き声は…」違法飼育、気付いたのは通りかかった警察官
角詠之2022年1月31日 12時20分 メジロなどの希少な野鳥を捕獲して自宅で違法に飼育したとして、警視庁光が丘署は31日、東京都練馬区の男(78)を鳥獣保護法違反の疑いで書類送検し、発表した。 メジロ17羽を始め、飼育が禁じられた鳥を5種類、計22羽飼っており、「可愛かったので飼育した」と話しているという。こうした事件の捜査を担当する署員が、近くを通りかかった際に鳴き声に気づき、発覚したという。 メジロの飼育について、かつては許可を取れば1世帯あたり1羽だけ飼うことができた。ただ、鳥獣保護法の指針が改正され、2012年4月以降は新たな捕獲・飼育が禁じられた。 署によると、男性は1月19日、飼育が原則禁じられたメジロやヤマガラ、アオジ、ウソ、ルリビタキの計22羽を自宅の庭先で飼育した疑いがある。供述から、20年9月~今年1月の間、自宅に「落としカゴ」と呼ばれるわなを使い、捕獲した疑いもあるという。 こうした鳥の違法捕獲・飼育の罰則は、捕獲が1年以下の懲役または100万円以下の罰金、飼育は6カ月以下の懲役または50万円以下の罰金。(角詠之) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
あえて名乗る「ママアスリート」 ハードル・寺田明日香さんの闘い
陸上界のトップを走る寺田明日香さんは、あえて「ママアスリート」を名乗ってきました。昨年は女子100メートル障害の日本記録を塗り替え、オリンピックにも出場。子育てをしながら競技で結果を残す姿勢には、社会へのメッセージが込められています。 【動画】ママになっても現役選手というメッセージを発信する寺田明日香さん=佐藤峻一さん提供 てらだ・あすか 1990年、北海道生まれ。2021年に陸上女子100メートル障害で12秒87を出し、日本記録を更新。東京五輪では準決勝に進出した。 「パパアスリート」とは言わないけれど 「ママアスリートと呼ばれることに違和感はないの?」。多くの人から聞かれます。たしかに、パパアスリートとは言わないですからね。 東京五輪に出場し、マネジャーの夫や娘の果緒(かお)(7)といっしょに、「ママアスリート」として取材を受けてきました。この肩書は、いつかなくなってほしい。 ただ、今の日本では出産後も… この記事は有料会員記事です。残り1715文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「解体業の収入激減」と偽書類 暴力団幹部、貸付金だまし取った疑い
コロナ禍で収入が減った世帯向けの「総合支援資金」を東京都からだまし取ったなどとして、警視庁は指定暴力団極東会傘下の幹部組員の朝日伸一容疑者(60)=東京都港区麻布台2丁目=を詐欺容疑で逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。「申請内容は正当だった」と容疑を否認しているという。 総合支援資金は保証人が不要で、無利子で貸し付けを受けられる。 捜査関係者によると、逮捕容疑は昨年5~7月、組員であることを隠したうえで、解体業の収入がコロナ禍で激減したとする虚偽の書類を都社会福祉協議会に提出し、総合支援資金計45万円をだまし取ったというもの。同庁は、朝日容疑者が福島県からも同様の支援金65万円を詐取した疑いもあるとみて調べている。 国や地方自治体によるコロナ禍の支援・給付金をめぐっては、暴力団組員や周辺者が関与したとされる詐欺事件の摘発が相次いでいる。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル