福井県勝山市で2015年3月、東邦大大学院生で千葉県成田市出身の女性(当時25)が殺害された事件を巡り、女性の遺族が、嘱託殺人罪で実刑判決を受けた元福井大学教職大学院特命准教授の男性に損害賠償を求めた裁判の判決が13日、千葉地裁であった。高取真理子裁判長は男性に8593万円の支払いを命じた。 男性は指導していた女性の首を絞めて窒息死させたとして殺人罪に問われたが、福井地裁の裁判員裁判の判決は16年9月、「嘱託がなかったと認定するには合理的な疑いが残る」として嘱託殺人罪を適用。懲役3年6カ月の判決が確定していた。 今回の判決は「(女性が男性に)真意に基づき犯行を嘱託したとは認められない」とした。遺族は同日、「死にたくて死んだわけじゃないと私たちが信じていた内容のとおりです」とのコメントを出した。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
禁止薬物の使用・勧誘、88人が経験 長崎大が調査結果
長崎大は14日、禁止薬物に関する調査結果を公表した。禁止薬物の購入や使用の勧誘を受けたことがあると答えた学生は計88人。大学は「地方の学生も都市部と変わらず誘惑にさらされている」としている。 調査は学生2人が大麻取締法違反の疑いで逮捕されたことを受けて昨年7月、紙やネットを通じて無記名で実施。学生数の67・6%に当たる6119人分の回答を得た。周囲に禁止薬物を所持・使用している人がいたと答えた人は120人(2・0%)いた。また、購入を勧められたことがあると答えた学生は23人(0・4%)、使用を誘われたことがあると答えた学生は65人(1・1%)いた。特に大麻について尋ねた項目では、購入を勧められたことがある人は23人(0・4%)、使用を誘われたことがある学生は41人いた。 同大では昨年1月に水産学部生が同法違反(所持)の疑いで現行犯逮捕、6月に未成年の学生が同法違反(譲渡)の疑いで逮捕された。大学は2人を退学処分とし、水産学部の学生と一緒に大麻を使った学生3人を無期停学処分にしたという。(榎本瑞希) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
博報堂系から計1.3億円詐取か 元社員ら4人再逮捕
広告大手の博報堂DYメディアパートナーズ(博報堂DYM、東京都港区)にうそのCM制作費を請求して約7500万円を詐取したとして、警視庁は14日、元社員の中島真毅容疑者(43)=東京都大田区=ら男4人を逮捕した。捜査関係者への取材でわかった。 ほかに逮捕されたのは、いずれも会社役員の、野田貴大(37)=東京都渋谷区=、風間裕一郎(38)=さいたま市中央区=の両容疑者ら。 逮捕容疑は、中島容疑者が博報堂DYMの社員だった2018年6月と19年5月、共謀し、野田容疑者が経営する広告会社などがCM制作の下請け業務をしたとする虚偽の請求書を博報堂DYMに出し、計約7500万円をだまし取ったというもの。4人は同様の手口で博報堂DYMをだましたとして昨年11月と12月にも逮捕されており、立件された被害は今回の事件を含めて計約1億3100万円となった。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
5年たっても原因不明 19歳息子の死「無駄にしない」
長野県軽井沢町でスキーツアーの大学生13人と運転手2人が亡くなったバス転落事故から、15日で5年になる。事故をめぐっては、バス会社の社長らを起訴するかどうかの捜査が今も続く。遺族は再発防止とともに、司法による原因究明を願い続けている。 〈軽井沢のバス転落事故〉2016年1月15日午前1時50分ごろ、長野県軽井沢町の国道18号の入山峠下り坂で、東京・原宿から同県北部のスキー場に向かっていた大型バスがカーブを曲がりきれずに約4メートルの崖下に転落。大学生13人が死亡し、26人が重軽傷を負った。運転手2人も死亡した。 今月10日、京都府舞鶴市。田原義則さん(55)=大阪府吹田市=と妻由起子さん(54)は次男・寛(かん)さん(当時19)の墓に手を合わせた。今年も、寛さんの大好物のチョコレートとイチゴを供えた。「寛の死を無駄にせず、再発防止に取り組むよ」。田原さんは心の中で、そう呼びかけた。 首都大学東京(現・東京都立大)の2年生だった寛さんは、社会福祉士をめざしていた。自ら立てた目標に前向きに進んでいく性格だった。生きていれば、コロナ禍にもめげず、人の役に立とうと工夫して働いていたはずだ。田原さんには、そんな姿が目に浮かぶ。 事故直後、遺族会「1・15サ… 【1/25まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
火で記憶は消せない 時の止まった町に贈ったスケッチ
校舎に入ると、カビくさい臭いが曺弘利(チョホンリ)さんの鼻を突いた。 げた箱には運動靴が入ったまま。2階の教室では、ばらばらの方向をむいた机や床の上に、口の開いたランドセルが放ってある。 福祉施設の中は、外されたベッドの柵が散乱。商店街を歩くと、精肉店はゆがんだシャッターが半開きで、洋品店内は棚が倒れて商品が折り重なっていた。 福島県双葉町。 この町では10年前に時が止まった。 時が止まったままの町を目の当たりにした曺さんは、ある行動をとります。記事の後半で思いを動画で語ってくれています。 大きな揺れと津波に襲われた翌… 【1/25まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「金魚電話ボックス」訴訟、芸術家が逆転勝訴 大阪高裁
金魚の産地として知られる奈良県大和郡山市の商店街が制作した「金魚電話ボックス」が自身の作品の著作権を侵害したとして、福島県いわき市の現代美術作家、山本伸樹さん(64)が商店街側に330万円の損害賠償などを求めた訴訟の控訴審判決が14日、大阪高裁であった。山田陽三裁判長は著作権侵害を認定し、山本さんの訴えを退けた一審・奈良地裁判決を変更し、商店街側に計55万円の支払いなどを命じた。 高裁判決によると、山本さんは2000年12月、電話ボックスを模した水槽に金魚を泳がせ、ボックス内の受話器から気泡を生じさせるなどした作品「メッセージ」を発表。一方、大和郡山市の郡山柳町商店街協同組合は14年、電話ボックスの部材を使い「金魚電話ボックス」を制作し、18年まで市内に展示した。 19年の一審判決は、山本さんの作品を「発想はアイデアにとどまり、著作権保護の対象とならない」とした。高裁判決は、受話器から気泡を出す表現について、音声を通すための受話器に空気を通し、気泡を出すことによって通話を想起させる表現は創作性があり、作品全体が著作物と認められると判断。類似の作品をつくった商店街側の著作権侵害を認定した。 判決後に会見した山本さんは「作家として、作品の著作物性を認めてほしいと起こした裁判だった。ほぼ全面的に私の主張を認めて頂いた完全勝訴。今後もこの作品を色々な形で展開していきたい」と話した。商店街側は「対応は今後調整する」とコメントした。(遠藤隆史) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
上陸禁止の無人島に残る黒板「完成度高く誰も消せない」
「まだまだ勝手に関西遺産」 和歌山・白浜にある上陸禁止の無人島に、半世紀近くも消されることのない黒板が存在すると聞いた。一体何が書き残されているのか。 拡大する分室の黒板を紹介する京都大瀬戸臨海実験所の中野智之助教。鳥の鳴き声しか聞こえず、半世紀前にタイムスリップしたかのよう=和歌山県白浜町、滝沢美穂子撮影 沖合約600メートル、田辺湾に浮かぶ畠島(はたけじま)(2・6ヘクタール)。調べてみると、京都大学瀬戸臨海実験所が管理する海岸生物の研究・教育拠点だった。学生の実習や愛好家向けの磯の観察会が島で開かれ、毎年100人ほどが訪れる。実験所に頼み、特別に案内してもらえることになった。 小舟で島へ向かう。まず見えてきたのは「上陸禁止」と大きく書かれた看板。無断で水上バイクなどで訪れ、ゴミを捨てて帰るレジャー客が10年ほど前から相次いだ。そのため目立つものに取り換えたという。 拡大する畠島=和歌山県白浜町、滝沢美穂子撮影 お目当ての黒板は、小さな平屋… 【1/25まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ありのままが美しい? 共感しきれないのは私の弱さか
白髪を隠さないグレーヘアなど「ありのままの姿が美しい」というムードが広がっているが、自分は踏み切れない。そんなわだかまりを昨年10月「論の芽」でつづったところ、読者からも共感の声が寄せられました。「ありのまま」とは何か、深掘りしてみました。 藤嶋陽子さん すっぴんでなく「すっぴん風」 「ありのままで美しい」という風潮には、ずっと距離を感じていました。それは私自身の経験が影響しています。 6年前、3桁近かった体重から35キロも減量し、目元の脂肪を取る美容整形もしました。男性との関係性がよくなったり、反対に女友達とはうまくいかなくなったり、人間関係に大きな変化がありました。太っていた時の劣等感が薄れると思っていましたが、実際は逆でした。 記事後半では、病気で容姿が変わってしまった人をケアする美容室経営者や、中年男性にも広がる整形手術について話すジャーナリストの見方も紹介します。 容姿の重要性を痛感し、「この… 【1/25まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
16日から共通テスト 個別試験の中止や変更が相次ぐ
16日から大学入学共通テストが始まり、受験シーズンが本格的に到来する。大半の国公立大学は、共通テストの後に個別試験を実施し、2段階で入学者を選抜する。だが、コロナ禍の急速な悪化を受け、個別試験の中止や試験内容を変更する動きが広がりつつある。 共通テストには約53万人が志願し、全都道府県に計約700カ所の試験会場が用意される。多くの受験生は自宅近くで受けられる。一方、大学の個別試験は、受験生が全国から各キャンパスなどに集まって受ける。飛行機や新幹線による長距離移動を伴い、宿泊するケースも少なくないため、新型コロナウイルスの感染リスクは高まる。 全国で感染が急拡大するなか、山口県の山陽小野田市立山口東京理科大は、2~3月に予定していた個別試験を取りやめ、共通テストの成績で合否を判定する方針に急きょ切り替えた。山口のほか、岡山や広島、福岡など7県で試験会場を確保していたが、受験生の安全を優先するため、初めて個別試験の中止に踏みきった。昨年末から議論を続け、「感染が止まらないなかでの個別試験の実施は、受験生にとってリスクだと判断した」という。 電気通信大(東京)も、感染状況により、個別試験ができないと判断した場合には、共通テストの成績と高校から提出された調査書で合否判定する可能性があるとホームページで公表。受験生に注意を促した。 いち早く個別試験の取りやめを決めていたのが、横浜国立大だ。原則として共通テストの成績で合否を判定する。例年、神奈川県外からの受験生が約5千人と全体の3分の2を占め、遠方からの志願者も多い。「移動中の感染リスクに配慮した」と説明する。 個別試験の実施方法を見直した大学も出ている。 東京外国語大は、多くの受験生が日帰りで受けられるように、午前10時だった試験開始時間を、前期日程は午後1時、後期日程は午後1時半にそれぞれ遅らせた。また、前期に150分で行う予定だった英語の試験時間を90分に短縮した。担当者は「昨年12月の急速な感染拡大を受けて対応を検討してきた。重要視する英語の試験時間を短くするのは苦渋の選択だが、安心して受験してもらうために決めた」と話す。 広島県の尾道市立大は、緊急事態宣言下の地域に自宅や高校がある受験生については、感染していなくても個別試験の受験を断る方針だ。代わりに3月に共通テストと調査書で合否を決める。大阪府立大は、受験生が感染して個別試験を受けられない場合、共通テストの結果で合否を判定する。(阿部朋美、増谷文生、花房吾早子) 多くの国立大は個別を実施、でも… 一方で、大多数の国公立大は今のところ、個別試験を予定通り行う方針だ。「共通テストのみで、本学に入るのにふさわしい人材を選抜するのは難しい」(東京大)など、独自に試験をする意義を強調する。 東京大をはじめとする旧帝国大や医科単科大など難関とされる大学の場合、志願者の多くはマークシート式の共通テストで高得点をとるため、差がつきにくい事情がある。こうした難関校は合否判定で個別試験の点数配分を大きくしている。 しかし、感染の急拡大が収まらなければ、個別試験を見直す大学が増える可能性があると、河合塾の富沢弘和教育情報部長はみる。特に全国から広範囲に受験生を集める大学には注意が必要だという。「今年の受験生は、個別試験の実施直前まで志望校のホームページをよくみて、情報収集に努めてほしい」 駿台教育研究所の石原賢一進学情報事業部長は、状況が急変するコロナ禍の下では、学内調整に時間のかからない小規模な大学のほうが臨機応変の対応をしやすく、個別試験の中止などに踏み切りやすいとみる。 そのうえで、個別試験を急に中止して共通テストだけでの合否判定に切り替えると、合格ラインの見極めが難しくなり、混乱を招きかねないと指摘。「全国でさらに感染が悪化する場合には、全体として時期をずらして個別試験を実施する選択肢も、考えるべきではないか」という。 私立大の個別試験は国公立大より早い2月上中旬に本格化する。現状では、首都圏や関西圏などの主要私立大は予定通り実施する方針だ。(鎌田悠、土屋亮) 大学入試の流れ 1月16、17日 大学入学共通テスト第1日程 30、31日 共通テスト第2日程(第1日程の追試験も兼ねる) 2月上中旬 主な私立大の個別試験 13、14日 共通テスト第2日程の特例追試験 25日以降 国公立大の個別試験の前期日程 3月8日以降 公立大の個別試験の中期日程 12日以降 国公立大の個別試験の後期日程 ※共通テスト:志願者数53万5245人、利用大学数866校 朝日新聞デジタルはコロナ禍の中で受験に挑む皆さんを応援するため、1月8日以降配信の受験関連の記事を当面の間、原則無料で公開します。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「怖くて仕方なかった」慶良間諸島で米軍機が超低空飛行
国立公園に指定されている沖縄県・慶良間諸島(渡嘉敷村、座間味村)で昨年末以降、米軍機の低空飛行による訓練が相次いで目撃された。一帯は米軍の訓練空域外で、「見たことがないほどの超低空」(住民)などと不安が広がったが、日本政府は重要な訓練と容認。これに対し県議会は14日、臨時の米軍基地関係特別委員会を開き、訓練の即時中止と、米軍機にも航空法を適用するよう日米地位協定の改定を求める抗議声明を全会一致でまとめた。 座間味村によると、訓練は昨年12月28、29の両日と今月6日、村内で住民が目撃。村から県を通じて連絡を受けた沖縄防衛局が米軍に照会し、嘉手納基地(北谷町など)を拠点とする米軍輸送機・特殊作戦機MC130Jが、慶良間諸島周辺を編隊を組んで低空で飛行したことが確認された。米軍は「地上部隊などを速やかに運ぶために機体を効率的に運用する訓練」「日米の関連合意や規制に基づいて行われている」と説明した。 岸信夫防衛相は8日の会見で「米軍の訓練区域には含まれていないが、日米安保条約の目的達成のための重要な訓練だ」と述べ、容認する考えを示したが、地元では「山の谷間の狭いところを選んで低空飛行をしているようだった。ぶつかるんじゃないかと怖くて仕方なかった」(村議)、「過去にも訓練飛行はあったが、これほど頻繁に超低空で飛ぶのは例がない」(村職員)と不安が広がっている。 県議会は、新型コロナのため本会議開催による決議の代わりに、「墜落でもすれば大惨事につながりかねず、断じて容認できない」とする特別委での声明を急きょまとめた。声明では、住宅地上空での飛行訓練の即時中止のほか、最低高度規制を定める航空法を米軍にも適用するよう日米地位協定の抜本的な改定を求めた。(藤原慎一) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル