「満月、見んの怖いなぁ」 焼け野原になった神戸・長田にある南駒栄公園。 当時28歳だったミュージシャンの中川敬(たかし)さんは、たき火を囲む人がそうつぶやくのを聞いた。 差し入れの焼酎を飲みながら見上げると、丸い月が輝いていた。 約1カ月前の1995年1月17日、神戸の街を激しい揺れが襲っていた。 その日の空には赤く染まった満月が浮かんだ。満月は、恐れとともに人々の記憶に刻まれていた。 中川さんの頭の中に、ある曲が浮かんだ。 数日前、知り合いのミュージシャン山口洋さんから「一緒に曲を作らないか」と電話をもらった。彼はギター片手に、東京から大阪の家までやってきた。 三線(さんしん)で掛け合い、出だしは1~2時間でできた。次に会った時に続きを作ることにして別れていた。 「もっと大きな揺れが来るかもしれない」 人々が、そう恐れて見つめる満月を歌にしよう。 赤い満月が植え付けた、恐れや悲しみ。「明るい一歩を踏み出せるように」。そう願って作られた曲は、のちに思わぬ広がりを見せていきました。 記事の後半では、中川さんの歌声を、本人が語る曲の誕生秘話とともに動画でお届けします。 中川さんは思いつくまま曲の続… 【1/25まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
那覇の成人式、2時間前に中止 参加予定者に濃厚接触者
那覇市の中学校区で10日に予定されていた成人式が、開始2時間ほど前に急きょ中止になった。参加予定者に新型コロナウイルスの濃厚接触者がいることが分かったため取りやめた。 那覇市では中学校区ごとに成人式が開かれている。 中止になった校区は、新成人と住民らで実行委員会をつくり、準備してきた。式典は中学校で10日午後に開始予定だった。新成人は約200人が出席予定だった。 しかし、実行委のメンバーによ… 【1/25まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
吉川元農水相、在宅起訴へ 鶏卵大手から現金受領の罪で
自民党衆院議員だった吉川貴盛・元農林水産相(70)=北海道2区、議員辞職=が鶏卵生産・販売大手「アキタフーズ」(広島県福山市)の前代表(87)から過去6年間で計1800万円を受け取った疑いがある問題で、東京地検特捜部はこのうち大臣在任中の500万円について、吉川氏を収賄罪で近く在宅起訴する方向で検討に入った。 吉川氏は昨年末に心臓の手術をして入院中であるうえ、関係先の家宅捜索も済ませたことなどから、証拠隠滅や逃亡の恐れは少なく、身柄拘束の必要はないと判断した模様だ。高齢の前代表についても贈賄罪で在宅起訴とする方向で検討している。 関係者によると、吉川氏は農水相在任中、①2018年11月21日に都内のホテルで200万円②19年3月26日に大臣室で200万円③同年8月2日に大臣室で100万円の計500万円を前代表から受け取った疑いがある。 前代表は①②の際、「アニマル… 【1/25まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
埼玉・羽生市課長逮捕 清掃業務発注、20万円収賄容疑
埼玉県羽生市発注の清掃業務で便宜を図った見返りに現金20万円を受け取ったとして、県警は11日、市建設課長の岡村聡彦容疑者(53)=同市下新郷=を収賄容疑で逮捕し、発表した。贈賄容疑で同市須影の工事業「クリーン・テック」経営の清水一容疑者(53)=同市上川崎=も逮捕した。認否は明らかにしていない。県警は11日、市役所などを家宅捜索した。 捜査2課によると、岡村容疑者は昨年2月上旬と7月下旬、市が随意契約で発注した側溝清掃業務などに絡みクリーン・テックが有利な取り計らいを受ける謝礼として市内で清水容疑者から計20万円を受け取った疑いがある。クリーン・テックは住宅リフォームや清掃などを行う業者で清水容疑者が1人で経営している。2人は市内の同じ中学校の同級生だという。 岡村容疑者は公園や道路などの維持・管理を行う建設課の課長を2018年4月から務め、随意契約の際に委託業者を選定する権限があった。県警は、昨年2月発注の雑草刈り払い業務と6月発注の側溝清掃業務で、岡村容疑者が委託業者の候補にクリーン・テックを入れるように担当者に指示していたことを確認しているという。 岡村容疑者の逮捕を受けて、河田晃明・羽生市長は11日、「管理職の職員が逮捕され痛恨の極み。行政の信頼を大きく損ねたことに心からおわび申し上げる」などとするコメントを出した。(山口啓太) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
北陸の大雪、ピーク越える 12日は太平洋側も降雪か
北陸など日本海側では11日朝にかけ、強い雪が続いた地域もあった。気象庁によると、同日朝までに3時間降雪量として、長野県小谷村で24センチ、新潟県妙高市で23センチ、岐阜県白川村で21センチを観測した。強い冬型の気圧配置は緩んで大雪のピークは越えたが、記録的な積雪となった地域もあり、今後はなだれなどに注意が必要という。 11日午前9時現在、積雪の深さは新潟県上越市安塚区293センチ、岐阜県白川村238センチなど2メートルを超えている地点が複数ある。北陸では富山市124センチ、金沢市54センチ、福井市97センチと平年の4~6倍超と、平地でも積雪が増えた。 11日夜には九州の南で低気圧が発生し、日本列島の南側を東へ進む見通しとなっている。太平洋側に大雪をもたらすことがある「南岸低気圧」と呼ばれ、九州南部は11日夜から12日朝、四国は11日夜遅くから12日昼前、近畿は12日明け方から昼前、東海は12日朝から夕方に、山地や山沿いを中心に大雪となる恐れがある。東京でも12日に雪か雨が降る予想となっている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大阪で新たに480人感染、7人死亡 死者は680人に
大阪府は11日、府内で新たに480人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表した。1日あたりの感染者数は6日ぶりに500人を下回った。また、新たに80代の男女計7人の死亡が確認され、府内の感染者は延べ3万4998人、死者は680人になった。 検査数は2703件。陽性率は17・8%で、計算方法が変わった昨年12月16日公表分以降で最高だった。 入院中の重症患者は前日より2人少ない169人で、府が確保している病床(236床)の使用率は71・6%、すぐに患者を受け入れられる病床(210床)の使用率は80・5%になった。一方、軽症・中等症患者は過去最多の948人で、確保している病床(1342床)の使用率は70・6%、すぐに患者を受け入れられる病床(1268床)の使用率は74・8%だった。 大阪市平野区の正和病院で職員や入院患者計26人の感染が確認されるなど、新たなクラスター(感染者集団)も発生した。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
西日本の電力需要が冬季過去最大に 業界、節電呼びかけ
寒波で電力消費が全国的に急増し、3連休明けの12日に一層の需給逼迫(ひっぱく)の恐れがあるとして、電力業界は節電を急きょ訴え始めた。法令に基づくものでなく自主的な対応で数値目標などはないが、生活に支障ない範囲で協力を求めている。 大手10社でつくる電気事業連合会は10日夜、沖縄を除く全国の家庭や企業などへ呼びかけ、各地の電力会社も個別に訴え始めた。暖房などはこれまで通り使い続けたうえで、照明やその他の機器の使用を控えるように協力を求めている。 昨年末以降の厳しい寒さで、関西・中国・九州エリアで7~8日に冬季過去最大の需要を記録。悪天候による太陽光の発電量低下の影響などもあるという。停電を防ぐため、需給の調整役である国の電力広域的運営推進機関は非常災害対応本部を6日に立ち上げた。大手電力間での広域融通を指示。昨年末からの関西・東京エリア向けに加え、6日以降は東北・北陸・中国・四国・九州エリア向けも含め100回以上出した。東京・関西・北陸・中国・九州の各エリアの発電会社などには15日まで最大出力での運転を求める指示も出した。ここ数日は特に西日本での発電能力不足が顕著で、中部から関西側へ送電する連系線の運用容量を増やした。 電力各社は建設中の発電所を試運転させたり、火力発電所で通常の出力以上に発電したり、企業の自家発電からの融通を要請したりと、発電能力拡大を進めている。しかし、古い火力発電所の故障が心配されるほか、火力発電の利用が増えて燃料となる液化天然ガスの在庫が不足するリスクも高まっている。(桜井林太郎) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
海保の測量船に調査中止を要求 韓国公船、約5カ月ぶり
海上保安庁は11日、長崎県五島市の女島沖139キロの排他的経済水域(EEZ)内で海洋調査をしていた測量船「昭洋」(3千トン)が、韓国海洋警察庁の船から調査を中止するよう要求されたと発表した。日韓の地理的中間線より日本側で、昭洋は「EEZ内での正当な調査」と回答し、調査を続けた。 海保によると、中止要求は11日午前3時25分ごろから同9時20分ごろまで繰り返された。韓国公船はいったんは昭洋から離れたが、午後0時5分ごろに別の船が近づき、同4時50分ごろまで中止要求を続けたという。外交ルートを通じて韓国側に抗議したという。 韓国公船がEEZ内で海洋調査する日本の測量船に中止を求めるのは昨年8月以来。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
新成人に花火でエール 親から子へのサプライズ
新成人にエールを送るサプライズ花火が大分県中津市の小祝漁港で9日に打ち上げられた。コロナ禍で同市でも成人式がWEB開催になり、帰省自体がしづらくなるなか、「大きな花束を受け取ってほしい」と親や祖父母ら有志が協賛金を寄せ合い、夜空に大輪を咲かせた。 花火は9日午後7時からの約5分間。同市の川嶋煙火製作所がハート形や「20」の数字の花火を含む数十発を打ち上げた。 きっかけをつくったのは製作所の川嶋千春さんと「ママ友」の長倉恵さん。2人とも今年成人式を迎える子がいて、小中高校と成長をともに見つめてきた。 コロナ禍で学校がリモート授業になるなど息苦しい生活を強いられている子たちのため、「20歳の門出になにかしてあげたいね」と2人で話すなかで「花火の花束」を思い立った。 同世代の子を持つ親たちに呼びかけると、祖父母世代も含め120人を超す協賛が集まった。「上を向いて笑おう。はたちの笑顔は中津の宝」「生まれてきてくれてありがとう」。そんなメッセージも届いた。 「密」を避けるため日時と場所は協賛者だけに伝えた。港に来た新成人たちもいて、静寂が戻った夜空に向かい「ありがとー!」と声を上げた。商業施設の屋上やグラウンドなど、思い思いの場所で空を見つめた人たちもいた。 帰省できなかった新成人から「中津の人を誇りに思う」というメッセージが来たり、協賛した親から「感無量だった」と電話があったり。川嶋さん自身も、息子から「ありがとう」の一言をもらった。「多くの人に喜んでもらえ、私の方が心が温かくなりました」(寿柳聡) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大雪、全国各地で死者 福井のコンビニは欠品・品薄なお
北陸を中心に7日から続く大雪は11日、さらに被害を広げた。総務省消防庁や各県によると、11日までに雪の影響で全国で少なくとも13人が死亡したという。 消防庁によると、北海道余市町で70代男性がビニールハウスの雪下ろし中に雪の下敷きになり死亡。岩手県西和賀町では70代男性が除雪機の下敷きに、山形県鶴岡市では80代男性が除雪作業中に池に転落し、それぞれ亡くなった。 石川県内灘町では、乗用車内にいた60代男性が10日に意識不明の状態で見つかり、県警が一酸化炭素中毒死と確認した。地元の消防本部によると、車の周囲に雪があり、エンジンはかかったままだった。排気口が雪に覆われ、排ガスが車内に逆流した可能性があるという。 福井県によると、同県大野市の60代男性が10日に屋外で心肺停止の状態で見つかり、搬送先の病院で死亡が確認された。この大雪による県内3人目の死亡が確認された。 消防庁によると、11日までに全国で少なくともけが人249人が確認されているという。 中日本高速道路によると、一時は約1千台にのぼった福井県内の北陸自動車道の立ち往生は、11日午後11時ごろに解消された。福井河川国道事務所によると、福井市と同県坂井市を通る国道8号では同日午後4時時点で15・5キロの渋滞が発生した。 福井県によると、道路の乱れで石川県方面からの商品が入りにくく、スーパーやコンビニなどでおにぎり、パンなどの食料品と、除雪道具が欠品、品薄という。ドラッグストアも食料品や冷凍冷蔵商品の在庫が減っているという。 また、富山県では同日午後9時時点で、氷見市などの山間部3集落の計18世帯が孤立状態になっている。体調不良を訴える人はいないが、除雪や倒木の撤去に時間がかかっているという。 通学時の安全確保が難しいため、12日は県立高校や全市町村の小中学校が臨時休校する。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル