遠藤美波2023年12月17日 8時00分 東京都世田谷区の会社員宮澤みきおさん(当時44)ら一家4人が自宅で殺害された事件から今月下旬で23年になるのを前に16日、事件現場近くのJA東京中央千歳支店ホールで解決を願う集会があった。遺族の姿を伝える朗読劇が上演され、地元住民ら約100人が集まった。 殺人事件の遺族でつくる「宙(そら)の会」が主催。朗読劇は、みきおさんの母節子さん(92)が主人公で、一人息子の一家を突然亡くした日のことや、毎晩カレンダーに斜線を引き、犯人逮捕を待ちわびる姿が描かれた。 同会特別参与で元成城署長の土田猛さん(76)はDNA型を捜査に活用する法整備の必要性などを訴えた。「早く犯人が捕まって私が生きている間に真相を知りたいと思っています」との節子さんの談話も代読された。(遠藤美波) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
避妊、妊娠、出産… 一方的に負わされる負担と責任 女性たちの声
避妊、妊娠、中絶、出産、子育てにいたるまで、負担と責任を一方的に負わされることの多い日本の女性たちは、現状についてどう考え、何を必要としているのでしょうか。朝日新聞フォーラム面のアンケートに回答いただいた人たちに、自身の経験や思いを聞きました。 「男女が平等に責任をとる世の中に」 20代シングルマザー 妊娠中に交際相手と別れ、出産した九州地方に住む20代半ばの女性は、「相手と付き合ったのも別れたのも自分なので、私は私の責任を果たそうと思っています。相手には相手の責任をとってほしいだけです」と話す。 同い年の男性と付き合っていた。性交中にコンドームが外れてしまい、緊急避妊薬を飲んだが妊娠した。電話で伝えると、「突然のことなので、よく考えて明日連絡する」と言われた。翌日、LINEで届いたメッセージには、「どうしたい?」と聞く言葉は一切なく、中絶の仕方と近くの病院が羅列されていた。 今はお互い仕事を頑張るときだが、ゆくゆくは結婚するのかなと思っていた相手だった。しかし、まだまだ遊びたかったんだと感じた。自分も妊娠に動揺していたが、「おろしてほしい」という意見を一方的に押しつけられ、「私は産みたい」と気づいたという。 相手の親を交えて話すと、「大事な孫だから」と産むように勧められた。その場に流されるように相手も結婚と出産を承諾した。一緒に住み始めたが、無責任な態度に口論が絶えず、婚姻届を出さないまま、妊娠22週目でのけんかをきっかけに別れることを決めた。 そして、出産を迎えた。少し… この記事は有料記事です。残り2112文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「お父さん」70歳で初めて呼べた戦争遺児 80歳で消えたためらい
「お父さん」。父に向かって、初めて声を出して呼びかけたのは70歳のときだった。 鹿児島市の吉見文一さん(82)には、父の記憶は何もない。 父の元明さんは旧海軍の軍人だった。 1943年8月、パプアニューギニアで見張り中に腹部を撃たれて死亡した。32歳だった。 吉見さんが生まれたのは41年1月。その2カ月後に父は戦地に赴き、帰ってくることはなかった。 仏壇にそっと置かれた遺書 父親をしのぶよすがは、母親と一緒の写真と、母親や自分に宛てられた遺書だった。戦死の1年前に書かれていた。 大学生活をおくる東京から夏に帰省した際、遺書を初めて目にした。母親から渡された記憶はない。母はそれとなく仏壇の前に置いたのかもしれない。 「オ前ニ出ス(中略)始テノ便リナンダガ、コレガ又最後トナル父ノ苦シイ告白ナンダ」という書き出しに衝撃を受けた。 初めて触れる父親の肉筆とし… この記事は有料記事です。残り1256文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
安倍派議員の任意聴取を開始 パー券裏金問題 東京地検特捜部
自民党の最大派閥「清和政策研究会」(安倍派)が政治資金パーティーの収入の一部を裏金化していたとみられる問題で、東京地検特捜部が16日、裏金を受け取ったとされる同派の所属議員本人の任意聴取を始めたことが、関係者への取材でわかった。 聴取は金額が多い議員から順次行うとみられ、政治資金規正法違反(不記載・虚偽記載)容疑での捜査を本格化させた。 関係者によると、安倍派では… この記事は有料記事です。残り391文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
オホーツク海に巡視船「だいせつ」 ヘリ離着陸可能 知床事故ふまえ
新谷千布美2023年12月16日 19時00分 知床半島沖で26人が乗った観光船「KAZUⅠ(カズワン)」が沈没した事故をふまえ、オホーツク海域を管轄する紋別海上保安部(北海道紋別市)に15日、大型の巡視船が配備された。同保安部は16日に記念式典を開き、大雪山系にちなんだ船名「だいせつ」を披露した。 「だいせつ」は総トン数1300トン、長さ89メートルで、速力は27ノット以上。道内では、ヘリコプターを搭載する巡視船「そうや」(釧路)や「つがる」(函館)に次ぐ規模になる。 最大の特徴はヘリの離着陸ができることだ。知床の事故当時、最も近い釧路航空基地のヘリは別の業務中で、燃料補給などのため一度基地に戻る必要があり、現場到着まで3時間以上かかった。今後は海上での燃料補給が可能となり、到着時間の短縮が期待できる。 元々は巡視船「はてるま」として石垣海上保安部(沖縄県)で尖閣諸島周辺の領海警備などにあたっていた。暖房を取り付けるなど、北国仕様にしたという。 船と共に紋別へ異動した厂原(がんばら)隆俊船長(59)は「ロシアと接するオホーツク海でも日本漁船の保護は重要だ。波が高いときも対応できるよう乗組員と訓練を重ねたい」と話した。(新谷千布美) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
日本10億円、英国214億円 「海外よりも手薄」の犯罪被害給付
犯罪被害者や遺族に支払われる国の給付金について見直し議論が進んでいる。海外よりも手薄だとの指摘もあり、国は来年6月までに結論を出す方針だ。 海外では、犯罪被害者支援が手厚い国もある。 被害者支援に詳しい琉球大法科大学院の斎藤実教授によると、スウェーデンは1994年、補償金の裁定や支給を担う「犯罪被害者庁」を創設。裁判所の任命で弁護士が被害者に就く被害者弁護人制度も設けた。犯罪被害者学を専攻に設ける大学もあり、人材育成に力を入れているという。 ノルウェーでは90年、加害… この記事は有料記事です。残り568文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「命の価値を収入で決めないで」犯罪被害者支援、見直し議論の現在地
犯罪被害者や遺族に支払われる国の給付金について見直し議論が進んでいます。きっかけの一つは、大阪市北区で26人が犠牲となった心療内科クリニックの放火殺人事件。被害者の多くが休職中や無職で、収入がなければ給付額が低くなる算定方法の見直しを遺族らは求めています。 「夫は無職とひとくくりにされ、価値を決められた」。10月15日、兵庫県尼崎市で開かれた「犯罪被害補償を求める会」(神戸市)のシンポジウム。約80人の聴衆を前に、2021年12月17日に起きたクリニック放火殺人事件で、夫を亡くした女性が国の犯罪被害給付制度への不満をあらわにした。 夫は会社員として働いていたが、過労で体調を崩して退職。事件現場のクリニックに通い、復職を目指していた。事件直前には女性に「これからどんな風に働いていくか道筋が見えた」とも話していたという。 事件当日の夜、女性は遺体の身元確認に訪れた警察署で給付制度の案内を渡された。「犯罪被害を早期に軽減する」「再び平穏な生活を営むことができるよう支援する」。こんな文言と専門用語が羅列されていたが、最愛の夫を突然失った女性には「小さな光」のように感じられたという。 だが、2週間後、期待はしぼんだ。制度について問い合わせた窓口でこう伝えられたという。「無職なら給付額が低くなりますよ」 窓口で聞いた思いがけない言葉 犯罪遺族への給付金は、事件… この記事は有料記事です。残り1995文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
【そもそも解説】国の犯罪被害給付、地下鉄サリン事件など経て改善
犯罪被害者や遺族に支払われる国の給付金について見直し議論が進んでいます。給付制度の仕組みや被害者支援の現状を解説します。 Q 国の犯罪被害(ひがい)給付制度はいつから始まった? A 大きなきっかけとなったのが、東京・丸の内で1974年に起きた三菱重工(みつびしじゅうこう)ビル爆破(ばくは)事件だ。過激派の爆弾(ばくだん)で8人が死亡し、380人がけがをした。労災保険をめぐり、同じ事件の被害者でも支払(しはら)われる金額に大きな差が出たため、政府による手当ての必要性が議論された。国が被害者や遺族へ給付金を支払う「犯罪被害者等給付金支給法」が80年にできた。その後も多くの被害者が出た95年の地下鉄サリン事件などを受け、制度は順次改善された。 Q どんな人が対象?… この記事は有料記事です。残り588文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
柿沢議員を任意聴取 買収容疑を全面否認 江東区長選めぐり東京地検
4月の東京都江東区長選をめぐる事件で、東京地検特捜部は16日、衆院議員の柿沢未途(みと)・前法務副大臣(52)=自民党を離党=から任意で事情聴取した。柿沢氏は区議らに対する公職選挙法違反(買収)容疑などを全面的に否認した。関係者への取材でわかった。 特捜部は14日には柿沢氏の国会議員会館の事務所や自宅を捜索しており、聴取結果も踏まえて実態解明を進める。 保守分裂の構図となった4月… この記事は有料記事です。残り553文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
神奈川・千葉で夏日、17日は平年並み予報 北日本・北陸は大雪警戒
2023年12月16日 21時00分 南から暖かい空気が流れ込んだ影響で、16日は東日本を中心に各地で気温が上がった。気象庁によると、16日午後5時時点で、全国21地点で最高気温が12月の観測史上最高を更新。千葉県横芝光町で26・2度、神奈川県小田原市で26・0度など9地点で最高気温が25度以上の夏日となった。東京都心も21・1度で10月下旬並みだった。17日は各地とも平年並みとなる見込み。 一方、北日本と東日本の日本海側では16日、寒気の影響で雪を伴った非常に強い風が吹いた。17日から18日にかけて大荒れの予報となっている。特に北陸地方では日本海から活発な雪雲が断続的に入り込み、局地的に大雪となるおそれがある。18日午後6時までの24時間に予想される降雪量は多いところで北陸60~80センチ、北海道・東北30~50センチ。 国土交通省は、立ち往生や路面凍結によるスリップなどが懸念される場合、国道や高速道路で通行止めを実施する可能性があるとして、不要不急の外出を控えるよう呼びかけている。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル