文部科学省は12日、全国の研究者らの雇用実態調査の結果を発表した。有期雇用の期間が通算10年を超えて無期雇用に転換できるという法的な特例の対象者のうち、定年退職以外で雇用契約が切れた後、その後の状況が不明の人などが12%を超えた。特例により定年退職まで雇用を継続できる人が約8割いた半面、適用前に「雇い止め」になる例が依然として残っているとみられる。 特例を定めた改正労働契約法の施行から4月で10年になったのを機に研究者らの雇用実態を調べた。全国の国公私立大や大学共同利用機関法人、研究開発法人の計847機関に4月1日現在の状況を聞き、801機関から回答があった。 特例の対象者で有期雇用期間が通算10年を超えた人は1万2397人。このうち定年退職以外で雇用契約が切れた後、次の仕事が決まっていない人や、その後の状況が不明の人が1499人(12・1%)いた。個別の状況はわからないものの、本人の意に反して「雇い止め」になった事例も含まれるとみられる。 一方、特例によって無期雇用… この記事は有料記事です。残り711文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
トリミング中のけがによる愛犬の死 ペットサロンに40万円賠償命令
堀之内健史2023年9月12日 13時28分 愛犬のトイプードルの毛を刈り整えるトリミングを依頼したところ、器具のハサミでのどを負傷させて死なせたとして、大阪府豊能町の飼い主が兵庫県内のペットサロンの男性経営者に対し、慰謝料や愛犬の葬儀費用など計約350万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が12日、大阪地裁であった。徳増誠一裁判官は39万6千円の賠償を命じた。 訴状によると、死んだのはメスのトイプードル。飼い主は2012年から飼育し、定期的に男性にトリミングを依頼していた。だが、20年5月、トリミング中にのどに大きな傷を負い、動物病院で手術を3度受けたが10日後に死んだという。 飼い主側は「通常では考えられない重大事故。男性の故意、または重過失があったことは明らかだ」と主張した。男性側は、トリミング中に犬が台から前脚を踏み外した際にハサミが刺さった事故だと反論し、請求の棄却を求めていた。(堀之内健史) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
菓子パン4カ月の避難所も 「温かくておいしい非常食」への挑戦
災害にあって気持ちが落ち込んでいる時に、食べたいものは何ですか。おにぎりや菓子パン、コンビニの弁当……。災害時に配られる食べ物は冷たいものが多いというイメージがありますが、「温かくておいしい非常食」をつくる試みが始まっています。 9月1日、防災の日。東京・銀座の商業施設「GINZA SIX」で、飲み物を注文した客に50食限定で非常食を提供するイベントが開かれた。 アルファ米を使った本格的なチキンライスを食べた都内の会社員男性(32)は、「おいしい。これも非常食なんですか」と驚いた。 チキンライスのコロッケ、コブサラダ、野菜スープの3品の献立。近くにあるレストラン「資生堂パーラー」総調理長の倉林龍助さん(52)が、災害後2日目の冷蔵庫をテーマに、短時間の加熱で燃料を節約できるレシピを考えた。 2日間=48時間は、一般社団法人「避難所・避難生活学会」が2017年から提唱する「TKB48」に由来する。 「TKB48」はトイレ(T… この記事は有料記事です。残り977文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
組事務所にワゴン車突っ込む バットを持った男らの姿 東京都足立区
2023年9月12日 13時57分 11日午後10時25分ごろ、東京都足立区谷在家2丁目で、「車が住宅の外壁にぶつかっている」と110番通報があった。警視庁によると、ワンボックスカーが戸建て住宅に突っ込んだ状態で乗り捨てられていた。警視庁は意図的に衝突させたとみて、建造物損壊事件として立ち去った男たちの行方を追っている。 捜査関係者によると、この住宅は指定暴力団住吉会系傘下組織の事務所という。複数の男たちはバットのようなものを持っていたという情報があり、警視庁が確認している。けが人の情報は入っていないという。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
降車ボタン押すと「モッテコーイ」 おくんちづくしバス、音でもPR
動画】4年ぶりに開催される長崎くんちを盛り上げようと長崎バスが「おくんちづくし」のバスをお披露目した=岡田真実撮影 本番まで1カ月を切った「長崎くんち」を盛り上げようと、長崎バスが車体全面に演(だ)し物をあしらったラッピングバスを12日から運行する。そのこだわりは内部にまで貫かれている。 「モッテコーイ、モッテコーイ」。太鼓や笛などシャギリの音色を背景に、力強いかけ声が車内に響いた。 くんちバスで降車ボタンを押すと、聞き慣れた「次停車します」のアナウンスの後に、くんちでアンコールを求めるかけ声「モッテコーイ」が流れる仕様になっている。 車体全面には、今年のくんち… この記事は有料記事です。残り482文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「スリル満点」森林に響く絶叫 水たまり、大カーブ…バギーでGO
森の中に参加者の絶叫が響いた。三重県多気町の商業リゾート施設「VISON(ヴィソン)」のバギーパークに今年7月、森林を走る新コースが加わり、好評だ。 アップダウンがあるコースは約700メートルで、水たまりや大きなカーブがある。時速15~20キロで、悪路の山道をバギーで疾走する。 8月は一日30台前後の利用があり、一年前の約2倍だった。利用者は家族連れや女性グループを中心に、東海や関西方面だけではなく、関東からも訪れる。コース途中で写真を撮影できる時間があり、SNSでも広まったという。 パークの店長の山本晴瑠奈さん(27)は「大自然の中で、非日常の体験が味わえ、スリル満点です」と話した。(長島一浩) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「もうひとつのWBC」日本が4度目のV 藤川泰行投手に優秀選手賞
上山浩也2023年9月12日 10時30分 第5回世界身体障害者野球大会が9、10の両日、名古屋市東区のバンテリンドームナゴヤであり、日本代表が4戦全勝で2大会連続4度目の優勝を果たした。名古屋ビクトリーからは、藤川泰行投手(27)が優秀選手賞に選ばれた。 「もうひとつのWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)」と呼ばれる大会には米国、プエルトリコ、韓国、台湾の計5チームが参加。大会は、これまでは兵庫県内で開かれてきた。初の名古屋開催は2日間で計8800人が訪れた。 左腕の藤川投手は韓国戦で4回1失点、台湾戦は3回無失点だった。愛知・東邦高校の野球部出身。大学3年のときにバイク事故で左ひざから下を失い義足生活になったが、その後に知った障害者野球で日本代表と世界一をめざしてきた。 地元であった大会には事故時の執刀医も観戦に来てくれたという。「退院後は会っていなかったけれど、わざわざ見に来てくれた。いい報告ができました」。高3の夏にチームは甲子園に出場したが、ベンチ入りはかなわずスタンドから応援した。今回は大声援を受けて好投した。「これだけ応援してもらい、最初にあった緊張より楽しさが出て、うれしさを感じた。次の目標をつくっていきたい」と話した。 名古屋ビクトリーからは、田中清成選手(34)が殊勲賞、飼沼寛之選手(28)が敢闘賞に選ばれた。(上山浩也) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
工藤会ナンバー2、控訴審で主張変更か 一審死刑のトップ守る狙い?
四つの市民襲撃事件で殺人罪や組織犯罪処罰法違反罪などに問われた特定危険指定暴力団工藤会のトップで総裁の野村悟被告(76)=一審死刑判決=と、ナンバー2で会長の田上(たのうえ)不美夫被告(67)=同無期懲役判決=の控訴審が13日、福岡高裁で始まる。裁判では、田上被告が一審から一転して一部の関与を認める方針であることが、関係者への取材でわかった。 北九州市を拠点とする工藤会は全国に25ある指定暴力団のうち唯一、市民や企業を襲う恐れがあるとして「特定危険指定」を受けている。 両被告が起訴されているのは、1998年の元漁協組合長射殺事件、2012年の元福岡県警警部銃撃事件、13年の看護師刺傷事件と14年の歯科医師刺傷事件。 両被告は一審で、全事件への… この記事は有料記事です。残り369文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
体重計・隠れ家…動物園の「ほしい物」アマゾンで 広がる新たな支援
動物園で暮らす動物たちに必要な物を、市民が代わりに購入する――。ネット通販大手アマゾンのサービス「ほしい物リスト」を活用した、動物園支援の取り組みが各地で広がっている。予算の限られた動物園を支え、飼育環境を向上させる新たな手法として注目を集める。(宮坂知樹) 「31・5キロ。少し増えちゃったね」。大阪市の天王寺動物園の一画で、飼育員が牛肉や笛の音でチュウゴクオオカミの気を引き、体重を量っていた。使用する体重計は、アマゾンのほしい物リストを通じて市民が購入したものだ。 以前使っていた体重計は大型で、オオカミが警戒して乗らないことがあった。飼育員の坪谷理紗さん(31)は「今の薄い体重計なら、すっと乗ってくれる」と喜ぶ。 過去の寄付、ニーズ一致しないことも 園では年3回、必要な物品やエサのリストをホームページなどで公開し、購入してくれる人を募っている。扇風機、骨付き肉、小動物の隠れ家、鳥の観察に使う望遠鏡――。リストに掲載したものは、すべて寄付が集まったという。 アマゾンの「ほしい物リスト」を活用した、動物園支援の取り組みが広がっています。後半では、先駆けとなった園の取り組みや専門家の話を紹介します。 以前からエサや遊具を寄付してくれる人はいた。ただ、高カロリーな食品だったり、遊具もペット用だったりと、できるだけ野生に近い暮らしをさせているなかでは「ニーズ」が一致しないものも少なくなかった。飼育展示課リーダーの中島野恵さん(45)は「ありがたいが、無駄になってしまうこともあった」と明かす。 そんななか、各地の動物園で… この記事は有料記事です。残り1450文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
焼け跡で父が拾った溶けたコイン 関東大震災の記憶を記者がたどった
見せてもらった硬貨は表面が黒ずみ、火災の熱で溶けたのか、何枚かがくっついていた。 今年6月、関東大震災にまつわる情報を募っていた朝日新聞横浜総局に1本の電話があった。横浜市旭区に住む女性(65)からだった。 「亡くなった父が持っていた硬貨をどこかに寄付したいのですが」 硬貨は、女性の父が関東大震災で全焼した当時の自宅近くで拾ったものだという。 当時3歳だった父が家に戻ると 女性によると、その「いわれ」はこうだ。 父は1919年、東京・人形町で反物や作業服を百貨店に卸す呉服店の次男として生まれた。 関東大震災の当時は3歳。自… この記事は有料記事です。残り1355文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル