遠藤和希2023年7月29日 11時15分 要介護度をもとに算出した2021年の長野県民の「健康寿命」(日常生活動作が自立している期間の平均)が、男女ともに全国の都道府県で1位になった。男性は81・4歳で2年ぶり、女性は85・1歳で6年連続の全国1位となった。公益社団法人「国民健康保険中央会」の算出結果を県が27日に発表した。 「健康寿命」は、要介護度2未満の状態を介護などの必要度が小さく、日常生活の動作が自立していて健康に過ごせている期間ととらえて、その平均値を算出した。 全国平均は男性80・0歳、女性84・3歳。都道府県別の2位は男性が滋賀県の81・2歳、女性が島根県と広島県の85・0歳、男性の3位は奈良県の81・0歳だった。 県は、長野県民の健康寿命を押し上げた要因について、高齢者の高い就業率や、野菜摂取量の多さを挙げた。また、健康ボランティアによる健康づくりの取り組みや、医師や保健師など専門職による活発な地域の保健医療活動も長い健康寿命の要因とみる。 県は「生涯を通じ健康で活躍できるよう取り組んできた県民運動などの成果」と分析。引き続き、「県民の食生活の改善や、健診受診、運動の促進を図る県民運動などに取り組みたい」としている。(遠藤和希) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
マイナポータルと精神障害者手帳のひもづけミス、鳥取市で485人に
奥平真也2023年7月29日 11時44分 鳥取市で、精神障害者手帳を持つ人がマイナポータルにアクセスしたところ別人の情報が表示された問題について、市は28日、連携の誤りがあった人数が485人だったと発表した。障害者本人がアクセスし、別人の手帳番号や障害の等級などの情報を閲覧してしまったケースが2件あったが、個人が特定されるような情報流出はなかったという。 市障がい福祉課によると、485人には亡くなった人や失効した人も含まれており、現在交付されているうち、誤った人数は432人になる。 2018年に中核市になった鳥取市は、自市に加えて岩美、八頭、智頭、若桜4町の計約3千人に精神障害者手帳を交付している。県から手帳交付業務を移管されたとき、県と同番号をつけてしまったのが原因。同年10月にマイナポータルで手帳番号との情報連携が始まったが、紙の手帳のみで手続きする人がほとんどで、今年になるまで気づかなかったという。 市は手帳番号のつけ方を修正し、手帳番号に鳥取市独自の発行者番号を加えて県と同じ番号がつかないようにした。問題発覚後、中止していた手帳番号とマイナポータルとの情報連携は、8月1日午後5時から再開するとしている。 この問題は6月29日、市民から「マイナポータルに自分のものではない手帳の情報がある」と連絡があり発覚した。市は過去のアクセス状況などをすべて調査した結果、誤った閲覧はこのケースを含めて6月に2件だけだったのを確認したという。(奥平真也) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 マイナンバー問題 マイナンバーとひもづける公金受取口座に「家族口座」が登録されるケースが多発しています。問題を多角的にお伝えします。[もっと見る] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
シャープペンシルの芯に500の穴 「見えない」超高度技術は何に?
高度な専門技術を持つ町工場が集まる東京都大田区で今月、特殊な技術を集めた展示会が開かれた。題して「見えない展」。極小、超微細、速すぎる……。肉眼ではとても見えないそんな技術を通して、大田のものづくりを紹介した。 「8ピコ秒(1ピコは1兆分の1)のレーザー照射によるマイクロ微細加工」 「セラミックスに見えない分離線を引き、海苔(のり)に見えない穴を開けます」 羽田空港近くの複合施設・羽田イノベーションシティで13日にあった展示会には、こんなPRの言葉が並んだ。出展したのは区内の中小企業など15社。スペシャリストの技術を採用したいバイヤー、最新技術を学びたい企業担当者ら約400人が来場し、3時間限定の開催にもかかわらず会場は熱気であふれた。 超微細加工を得意とする信栄テクノ(同区東六郷1丁目)のブースでは、シャープペンシルの芯に0・03ミリの穴を約500カ所開ける技術を紹介。ひっきりなしに訪れる来場者に、肉眼では見ることができない技術力をアピールしていた。 この技術は研究機関の最先端… この記事は有料記事です。残り699文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
深夜の1級河川に飛び込み男性救う 「泳ぎは苦手だったけど……」
深夜に服を着たまま1級河川に飛び込み、おぼれていた男性を助けた。でも実は泳ぎが苦手だった――。 6月5日午前0時半ごろ、埼玉県春日部市の自営業白瀬颯(はやて)さん(20)と大学生松永迅人(はやと)さん(20)は「大落古(おおおとしふる)利根川」の近くを歩いていた。中学からの同級生。友人の家からの帰り道だった。 「助けて!」 川の方から叫び声が聞こえたのは、突然のことだった。2人は川へ続く階段を下り、暗い水面に目をこらした。数日前の大雨の影響か、普段よりも水かさが増していた。月明かりに照らされ、人の顔が見えた。若い男性だった。手をばたつかせ、おぼれていた。 白瀬さんがとっさに川に飛び… この記事は有料記事です。残り555文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
小学校前通学路に倒壊した旅館 「子どもが危険」と声上げ6年たった
小学校のすぐそばに、倒壊した建物が放置されている。子どもたちが毎日通る通学路沿い。「危険だから何とかして欲しい」と地元住民が声を上げて6年――。やっと撤去されることが決まった。 高知を代表する観光地・桂浜に近い高知市立浦戸小学校。正門から南に60メートルほどの道路沿いに、崩れかかった建物がある。赤茶色にさびた鉄骨は大きくゆがみ、白色のモルタルの壁がはがれ落ちている。 「前々から危ないと思っていた。強制的に撤去して欲しいと何度も頼んだが、一向に手をつけてくれなかった」と、近くに住む男性は憤る。 市や近所の人によると元々は木造2階建ての旅館(延べ床面積約216平方メートル)だった。建築された時期は不明だが、1980年に営業を始め、港湾工事の作業員らが定宿とした。6部屋すべてが埋まることもあったという。2010年代に営業を取りやめたとみられている。 17年10月、地元住民から高知市建築指導課に連絡があった。「危険な空き家があるので何とかしてほしい」 担当者が現地に出向くと、すでに建物は半壊状態。崩れた外壁が風で吹き飛ばされる危険性があった。 高知は台風などの自然災害が多いところです。地元の不安は大きなものでした。専門家は「なぜここまで時間がかかったのか疑問」「地元への想像力に欠けている」と指摘しています。 「空き家対策特別措置法」では、倒壊のおそれや景観面で悪影響を及ぼす物件を、自治体が「特定空き家」に指定。持ち主に補修や取り壊しを命じることができると定めている。 しかし旅館の経営者はすでに死亡。親族らも相続を放棄し、建物は「持ち主」不在の状態だった。 ここで意外な事実が判明した… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
切断された頭部、容疑の親子宅浴室で発見 変装用具?も押収 札幌
新谷千布美2023年7月28日 20時21分 札幌市の繁華街・すすきののホテルの一室で、頭部を切断された北海道内の会社員男性(62)の遺体が見つかり、無職の女とその両親が死体遺棄などの疑いで逮捕された事件で、男性の頭部が容疑者3人が住む家の浴室で見つかっていたことが捜査関係者への取材でわかった。道警は3人が計画段階から共謀していたとみて調べている。 逮捕されたのは、同市厚別区の田村瑠奈容疑者(29)、同居する両親で医師の修容疑者(59)とパート従業員の浩子容疑者(60)。逮捕容疑は、共謀して7月1日深夜から2日未明にかけ、札幌市中央区のホテルで、死亡した男性の首を刃物のようなもので切断し、頭部を自宅まで運んで遺棄したというもの。道警は、瑠奈、修両容疑者を逮捕した24日から3人の自宅の家宅捜索を続けている。 捜査関係者によると、男性の頭部は、3階建ての家の2階浴室内で見つかった。浴室は1カ所しかない。頭部は一部腐敗が進んでおり、歯型から身元を特定した。 道警は、家の中からスーツケースのほかに、黒い服や金髪のウィッグなどを押収。現場周辺の防犯カメラには、明るい髪色で黒っぽい服を着た瑠奈容疑者とみられる人物がホテルから出てきた様子が映っており、これらの押収品が事件に使われた可能性があるとみて調べている。 また、修容疑者が瑠奈容疑者を送迎したとみられる車も押収し、検証を続けている。(新谷千布美) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
牛の巨体がふわり 高さ50センチの高跳び 宮崎えびの「牛越祭」
中島健2023年7月28日 20時29分 宮崎県えびの市西川北の菅原神社で28日、五穀豊穣(ほうじょう)や家畜の無病息災を願う牛越祭が開かれた。400年を越す歴史があるとされ、県の無形民俗文化財に指定されている。地域の農家が飼う和牛や乳牛11頭が、高さ50センチの丸太の棒を跳び越えると、境内から歓声が上がった。 牛たちは、引き手とともに助走し、勢子(せこ)に追われて丸太に向かうが、横に逃げたり、立ち止まったり。息が上がる引き手たちと挑戦を繰り返して、鮮やかな跳躍を見せた。 西川北牛越祭保存会の津留誠会長(72)は「けがなく終えられて一安心。これを機に、低迷している子牛価格が少しでも上がってくれれば」と話した。(中島健) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大阪万博に初のパビリオン建設の許可申請 国・地域名は未公表
2023年7月28日 20時36分 2025年の大阪・関西万博に関連して、大阪市は28日、参加国・地域のパビリオン建設に必要となる市への許可申請について、同日午後に1件目の申請があったと明らかにした。参加国・地域名は公表していない。市による申請の確認作業は約2カ月ほどかかる見通しで、建設の着工は早くとも9月下旬以降になる。 このパビリオンは「タイプA」と呼ばれ、各国・地域が自費で建設するもの。建設計画を公表している中国やドイツ、オランダなど56カ国・地域の建設が見込まれている。建物自体が展示物で、万博の出展物のなかでも「花形」と位置づけられる。だが、建設で大阪市に申請が必要な「仮設建築物許可」の提出がこれまで1件もなかった。 背景には、建設業界の人手不足や資材価格の高騰がある。建設業界や万博協会の関係者によると、複雑な構造のパビリオンは費用が想定を超える懸念もあり、建設会社から敬遠されているとみられる。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
昆虫など生物の持ち出し急増中 奄美大島で 生態系への影響懸念
有料記事 奄美通信員・神田和明2023年7月28日 20時39分 世界自然遺産に登録されている鹿児島県の奄美大島で、昆虫など生き物の島外への持ち出しが急増している。2022年度は47件が確認され、前年度の18件を大幅に上回った。新型コロナの影響が落ち着き、来島者が増えているためとみられる。捕獲が禁じられている希少種などの違法な持ち出しはなかったが、環境省は希少種の持ち出しに警戒を強めている。 奄美市で25日に開かれた奄美群島希少野生生物保護対策協議会で環境省が公表した。同省は、奄美空港(奄美市)で職員が手荷物検査に立ち会ったり、島内の生き物204種を判別できるアプリを試験的に運用したりして、生き物の持ち出しをチェックしている。 22年度に確認された持ち出しは規制がない昆虫類が多かった。 シリケンイモリを一度に約2… この記事は有料記事です。残り360文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
国道沿い10店舗で植樹枯死 ビッグモーター街路樹問題で国交省発表
2023年7月28日 20時39分 国土交通省は28日、国道沿いにある中古車販売大手ビッグモーターの111店舗のうち、10店舗の前で植樹がこの5年ほどの間に枯死したと発表した。一方、同社は同日、複数の店舗で「清掃活動で使った除草剤などで枯れた可能性が高い」と公式サイトで謝罪した。 各地の同社店舗前で街路樹や植栽が伐採されたり、枯死したりしていることが明らかになっており、斉藤鉄夫・国交相はこの日の記者会見で「本当に信じられないこと」と懸念を示していた。除草剤をまいた人物が特定できた場合は、「損害賠償を請求する必要がある」と話した。 同社公式サイトによると、同社は全国に263店舗を展開。和泉伸二社長は就任前の25日の記者会見で、全店の出入り口や歩道を含め前後10メートルにわたり雑草やゴミなどがあれば毎朝取り除いているとし、「甘い認識で除草剤をまいて、緑地帯の街路樹や植木に影響を与えてしまったことはあるが、現時点でそういった指導はしていません」と説明した。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル