本多由佳2023年7月21日 20時14分 国内で初めて実用化された上野動物園(東京都台東区)のモノレールが、来年7月までに廃止されることが決まった。運営する都交通局が21日、国土交通省に鉄道事業廃止届を提出し、発表した。 同園のモノレールは1957年12月に営業を開始。東園と西園の約300メートルを約1分半で結んだ。正式な名称は「上野懸垂線」という。 4代目となる車両が2001年から運行していたが、経年劣化を理由に、19年11月から運休していた。都は、モノレールに代わる新たな輸送機関を整備する予定で、26年度の利用開始をめざしている。(本多由佳) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
仙台区検が再審請求 保険金詐欺の車に衝突された男性に誤って罰金刑
根津弥2023年7月21日 20時25分 車同士の衝突事故で相手にけがを負わせたとして自動車運転死傷処罰法違反罪(過失運転致傷)に問われ、罰金刑が確定した仙台市の40代の会社員男性について、仙台区検は21日、無罪とすべき明らかな証拠が見つかったとして、仙台簡裁に再審請求した。検察による再審請求は異例。相手の車が保険金をだまし取るため、わざと衝突したことが判明したという。 区検によると、事故は2019年4月15日、仙台市泉区の丁字路で起きた。男性の乗用車が右折しようとしたところ、直進してきた30代の男の乗用車と衝突し、乗っていた7人がけがをした。区検は同年7月に男性を略式起訴し、罰金50万円の略式命令が確定した。 だが、その後の捜査でけがをした男らが何度も事故を装って保険金を請求していたことが判明。21年以降、男ら10人を起訴し、うち9人の有罪判決が確定した。主犯格とされる男(47)は一審で実刑判決を受けて控訴し、無罪を訴えている。 仙台地検の平野達也次席検事は「本件を踏まえ、(今後の捜査では)引き続き証拠を精査したうえで適切に検察権を行使したい」としている。 最高裁によると、21年に再審請求がなされたのは214人。うち検察官による再審請求は1人だけだった。(根津弥) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
また水の事故 川遊び「ひざより下」守って 水難学会理事の斎藤教授
高浜行人2023年7月21日 21時25分 「例年、水の事故はシーズン初めに多い傾向がある」。川や海、プールでの事故に詳しい水難学会理事の斎藤秀俊・長岡技術科学大教授はそう指摘する。夏本番の解放感で気分が高揚しがちなためとみている。特に川では水深が「ひざより下」の場所で遊んでほしいと訴える。 斎藤教授によると、川で注意が必要なのが「急な流れ」と「深み」だ。底が深い中央部分に向かう急な流れが生じていることがあり、「子どもがこれに流されてしまうと、あっという間に流れが速い中央部に運ばれてしまう。そうなると助けるのは困難で、泳いで助けにいくのは危険。119番通報などで救助を求めるべきだ」。 また、川岸が砂地になっているところでは、岸から少し離れただけで急に深くなることがある。「砂地だと一見、海水浴場のようで入りやすく、つい遊びたくなるが、やめた方がよい」。川は監視員もおらず、「泳ぐ」のではなく、ひざ下までの浅いところで「水で遊ぶ」程度にとどめるのが安全だという。 一方、海では「離岸流」への注意が必要だと指摘する。打ち寄せた波が戻るときに発生する強い流れのことで、沖まで流される危険がある。「離岸流は海ならどこでも起こり得る。子ども連れの場合、監視員のいる海水浴場の、ひざ下までの浅い場所で遊ぶようにするといいだろう」 プールでは、水面に浮かべて使う大型遊具が増えているといい、その下で子どもが溺れて死亡する事故も起きている。「遊具の上に乗るのはよくても、水中からは近づかないようにするなどの注意が必要」という。(高浜行人) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「特捜検事が供述誘導」 河井元法相事件めぐり元市議側が録音もとに
有料記事 山本逸生 大野晴香2023年7月21日 21時35分 2019年の参院選をめぐる買収事件で、河井克行元法相(60)=公職選挙法違反罪で実刑=から現金30万円を受け取ったとされる元広島市議(67)の弁護人が21日、広島市内で会見し、東京地検特捜部の検事に任意聴取を受けた際の録音データがあると明らかにした。検事が不起訴処分を示唆したうえで、現金は買収目的と認めるよう促すやり取りがあるといい、「供述を誘導する不当な捜査だ」と訴えた。 最高検も録音データを把握しており、「適切に対応する」としている。 元市議の弁護人の田上剛弁護士によると、元市議は現職だった20年3~6月に計9回、特捜部検事の聴取を受けた。計約7時間分の録音データには、「何かは受け取ったが、お金との認識も買収資金との認識もなかった」と否定する元市議に、検事が「認識がないというのは否認になる」「できたら議員を続けてほしい」などと言うやり取りが残っていたという。 元市議は最終的に同法違反(被買収)容疑を認める内容の調書に署名した。その後、「(受け取った時は)何も考える暇がないくらい急いでいた」と買収の認識を再び否定したが、「全面的に認めて反省していることを出してもらい、不起訴や、なるべく軽い処分にという風にしたい」などと言われ、調書は修正されなかったという。 田上弁護士は、有罪が確定すれば失職するため、「『言う通りにすれば不起訴になる』と、議員を続けたい元市議につけ込んだ問題のある捜査だ」と批判した。隠し録音した理由は「事実と違うと修正を求めても認められず、自己防衛だった」と説明した。 元市議は元法相の裁判に証人… この記事は有料記事です。残り1211文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「暗い時代に勇気くれた」ヒロシマ賞のジャーさん、22日から記念展
菅野みゆき2023年7月21日 21時45分 現代美術の分野で平和に貢献した作家に贈られる第11回「ヒロシマ賞」(広島市など主催、朝日新聞社共催)の授賞式が21日、広島市南区の市現代美術館であった。受賞者で、チリ出身の現代美術作家アルフレド・ジャーさん(67)に、賞状と賞金500万円が贈られた。22日から10月15日まで同館で受賞記念展が開かれる。 ジャーさんは、ルワンダで起きた大虐殺や、東日本大震災、原爆投下など、社会問題をテーマにしたインスタレーション(空間芸術)で知られる。受賞は2018年の発表。記念展が20年夏に予定されていたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響などで延期になっていた。 この日の授賞式でジャーさんは「ウクライナとロシアが戦い、無責任な声が核兵器の使用を求めている中で広島は光だ」と述べた。受賞について「この暗い時代に私に力と勇気をくれた」と話した。 ヒロシマ賞は、平和を願う「ヒロシマの心」を現代美術を通して世界にアピールすることが目的で、広島市が1989年に創設。授賞は3年に1度で、過去には三宅一生さんやオノ・ヨーコさんも受賞している。(菅野みゆき) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大阪万博「やりたくない」 費用高騰に人手不足…ゼネコンから悲鳴
2025年開催の大阪・関西万博のパビリオン建設が進まない。人手不足などの業界事情も背景に、今春から本格的に始まるはずだった工事の多くが滞っている。開幕まで残り約1年9カ月。建設費の高騰など「誤算」も相次ぎ、政府や地元は対策に追われている。 4月13日、万博会場となる夢洲(ゆめしま、大阪市)で開かれた起工式。岸田文雄首相は、集まった企業トップや首長らを前に万博への期待をこう語った。「世界から多くの人にお越しいただき、1970年の万博を超える新世紀の万博にしていきたい」 この日から参加国などへの敷地の引き渡しが始まり、建設作業が本格化するはずだった。 各国からの申請、いまだゼロ それから3カ月。「万博の華」とされるパビリオンの建設の遅れが露呈している。 パビリオンの出展には、各国が費用を負担して独自に建てる「タイプA」▽日本国際博覧会協会(万博協会)が建てた施設を引き渡す「タイプB」▽建物の一部区画を貸す「タイプC」がある。問題になっているのはタイプAだ。建物自体が展示物で万博の目玉となる。関係者によると中国やドイツ、オランダなど、56カ国・地域の出展が見込まれている。 協会はこれまで、建物の工事を2024年7月、内装の工事を25年1月までに完了し、そこから展示の工事に入る工程を描いていた。パビリオンの建設はこれらを合わせて通常、計1年半ほどかかるとされるため、開幕に間に合わせるには今秋までの着工が必要との声が多い。 その上、建設で必要な大阪市… この記事は有料記事です。残り2566文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
旧統一教会に7回目の質問権行使へ 文科省
2023年7月21日 20時30分 文部科学省は、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)への7回目の「報告徴収・質問権」の行使に向け、25日に宗教法人審議会を開き、質問内容を諮問する。審議会の了承が得られれば、質問書を教団に送る。 21日に公表した。5月末の6回目では献金や組織運営といった156項目を尋ねる文書を発送。回答期限の6月12日に教団から封筒型の郵便物1通、宅配袋二つが届いた。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
秋田豪雨の被害全容いまだつかめず 農林被害18億円、今も断水続く
有料記事 井上怜 室矢英樹2023年7月21日 20時35分 秋田県を襲った記録的大雨から21日で1週間となる中、秋田市中心部では浸水が広範囲に及んだため、被害の全容はまだわかっていない。県内の農林関係の被害額は現時点で18億円近くになり、県北の一部地区では断水が続く。 浸水被害があった秋田駅周辺の住宅街。21日も住民が使えなくなった家電や家具を自宅前に運び出す作業に追われていた。床上約40センチまで浸水し自宅が泥だらけになった鈴木優子さん(77)は「家を手放したくはないが、無理かもしれない」とつぶやいた。 県のまとめ(21日午後4時現在)では、14日からの大雨で男性1人が死亡、4人が軽傷。遺体は五城目町で浸水した車から見つかった。秋田市内を流れる太平川など計16河川が氾濫(はんらん)し、住宅被害は全半壊と一部損壊計7棟のほか、床上・床下浸水が1253棟に上る。 うち、秋田市内の家屋被害は、被害調査にあたる職員が少なかったこともあり198棟にとどまる。市は家屋被害が想定される地域に約3万2千世帯が居住すると試算。職員を増やし21日から200人態勢で調べている。 市街地の浸水、なぜ広がったのか なぜ、市街地で浸水が広がっ… この記事は有料記事です。残り329文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
佐藤隆太さん、ビッグモーターCM契約を解除 所属事務所が公表
2023年7月21日 20時48分 中古車販売大手ビッグモーター(東京)のCMに出演する俳優・佐藤隆太さんの所属事務所は21日、CM契約を解除したと公式ホームページで公表した。関係先と協議し、20日付で解除に至ったという。ビッグモーターをめぐっては、自動車保険の不正請求が問題となっている。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
昔の列車のくすみ、床の染みまで 精巧な3D再現でデジタル遺産に
ひっそりと現役を退いた懐かしい通勤電車などをデジタルで残そうとJR東日本が試みている。従来は写真や図面でしか残せなかったものでも、床の油染みやドアの開閉音といったリアルさまで追求できる。目指すのは、保管スペースのいらない「バーチャル鉄道遺産」だ。 東京駅では今年2月下旬、AR(拡張現実)技術を使って古い鉄道車両を「体感」できるイベントがあった。 駅前広場でスマートフォンをかざすと、旧国鉄時代の近郊型電車の代表格とされた「115系」が画面に登場。近づいたり、回り込んだりできる。車体を覆うオレンジと緑の「湘南カラー」は少しくすみ、触れる距離まで近づくと、車内の風景に切り替わった。青いシートはくたびれ、床には油染み。車窓越しには、現実の東京駅舎のドーム屋根が見えた。 JR東日本イノベーション戦略本部で企画を担当した佐藤勲・元ユニットリーダーは「目が肥えた鉄道ファンにも納得してもらえるリアルさのはず」と自信をみせる。 モデルとなったのは1977… この記事は有料記事です。残り638文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル