甲斐江里子2023年7月11日 2時05分 父親を川に投げ落として殺害したとして、大阪府警は長男で大阪市淀川区新高5丁目の無職、玉井将太容疑者(36)を殺人容疑で逮捕し、11日に発表した。「精神的な病気で仕事ができず、嫌気がさして父を道連れに自殺しようと考えた」と話し、容疑を認めているという。 発表では、玉井容疑者は10日午前1時ごろ、同市淀川区西三国4丁目の神崎川にかかる三国橋から、同居する父の重弘さん(65)を投げ落として殺害した疑いがある。重弘さんは約2時間後に川の中で見つかり、死亡が確認された。府警は司法解剖して死因を調べる。 捜査1課によると、玉井容疑者は調べに「9日夜、父の夕食に睡眠薬を入れた」と説明。10日未明に重弘さんを現場まで連れて行き、「一緒に心中してほしいと伝えたが、断られた」と話しているという。 玉井容疑者は「自分も現場近くの別の橋から川に飛び込んだが、死にきれなかった」とも説明。帰宅後、不審に思った母親が110番通報したという。(甲斐江里子) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ウクライナ国家警察来日、研修スタート 指紋採取を学び、福島入りも
吉沢英将2023年7月10日 20時00分 ロシアの侵攻で身元不明のまま埋葬された遺体の確認を進めるため、ウクライナ国家警察の幹部らが来日し、東京都内で10日、研修が始まった。都内や東日本大震災の被災地で14日まで実務を学ぶ。 来日したのはウクライナ国家警察の鑑識部門の幹部10人。10日は日本警察の概要について、警察庁の講義を聴いた。警視庁麻布署の鑑識担当の捜査員からは、指紋採取について研修を受けた。 開幕式で警察庁の筒井洋樹・長官官房審議官は「遺体を一日も早く愛する家族のもとに返すために力を尽くすのは、共通の責務。警察の仲間として経験を共有したい」。ウクライナ視察団の団長を務めるオレクサンドル・シュルハ中佐は、「毎日国民が亡くなるひどい状況に陥っている。(日本警察の)豊富な経験を見せてもらえると期待している」と述べた。 ウクライナでは万単位の身元不明遺体があるとされ、特定は難航。東日本大震災で遺体の身元確認をした日本警察から知見を得ようと、同国側が研修を依頼したという。13日からは福島県に入り、県警から当時の経験を聞く予定だ。(吉沢英将) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
児童養護施設でスマホ所持しやすく 環境整備へこども家庭庁方針
児童養護施設で暮らす子どもたちの生活環境を改善するため、こども家庭庁は、スマートフォンを所持しやすくする環境整備に乗り出す。施設側への財政支援も含めて検討する。小倉将信こども政策担当相は10日、東京都内の児童養護施設を視察後、記者団に「(年末の)予算編成過程の中でしっかりと検討する」と述べた。 スマホの所持は現在、施設の判断に任されている。ただ、財政面の制約もあり、所持しづらい状況が続いていた。同庁によると、友人同士のコミュニケーションに影響が出たり、学校などから必要な情報を直接得られなかったりする現状がある。こうした状況を受け、同庁は、財政措置も含めて検討することにした。 小倉担当相はこの日、水泳など体験型の習い事についても、子どもたちが通いやすくなるような方策を予算編成過程で検討すると表明した。 児童養護施設は現在、最長22歳まで利用でき、全国で約2万3千人が入所している。利用する子どもの平均年齢は上がり、虐待が原因で入所する子どもの割合も増加しているため、よりきめ細かい対応が求められている。国は、家庭により近い環境での養育を推進し、児童養護施設の小規模化や多機能化を図っており、小倉担当相はこの日、先進的な施設として「至誠学園」(東京都立川市)を視察した。(高橋健次郎) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
都心36.5度、初の猛暑日 管内の搬送134人 9都県にアラート
宮野拓也 遠藤美波2023年7月10日 22時39分 太平洋側を中心に晴れが広がり、10日は朝から各地で気温が上がった。東京都心で36・5度と今年初の猛暑日(35度以上)を観測するなど、全国53地点で猛暑日となった。環境省などは茨城、埼玉、千葉、東京、愛知、徳島、宮崎、鹿児島、沖縄の9都県に「熱中症警戒アラート」を出した。 気象庁によると、西から吹いた暖かい湿った空気が山を越え、乾燥して高温の風を吹き下ろすフェーン現象などの影響という。日中の最高気温は、山梨県大月市38・7度、埼玉県所沢市38・0度といずれも今年最高となった。全国914の観測地点のうち、486地点で30度以上の真夏日となった。 環境省によると、熱中症の危険度を示す暑さ指数は東京、愛知、鹿児島などで「危険(運動は原則中止)」となる31以上になった。 初の「救急車逼迫アラート」も 東京消防庁によると、管内で10日、熱中症やその疑いにより搬送されたのは134人で、うち7人が重症(午後9時現在、速報値)。この夏最も多かった7日の90人を超え、今夏最多となった。救急車の出動率も80%を超え、同庁は初めて「救急車逼迫(ひっぱく)アラート」を出し警戒を呼びかけた。 同庁によると、134人の内訳は重症が40~80代の男女7人、中等症が10~90代以上の男女51人、軽症が10歳未満~90代以上の男女76人だった。 救急車逼迫アラートの運用は今年7月1日から始まり、実際に出されるのは初めて。23区内か多摩地区で出動率が80%を超えたり、その状態が続いたりすることが予想されることを意味する。同庁の担当者は「救急出動が増えると救急車の到着までに時間がかかり、救える命も救えなくなる。熱中症にならないよう早めの対策を心がけて」と話している。(宮野拓也、遠藤美波) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
SNSのなりすまし見抜けず 無関係の男性2度誤認逮捕、40日勾留
三浦淳2023年7月10日 21時00分 大阪府警は10日、SNSで知人女性を脅したなどとして、事件とは無関係の府内の20代男性を脅迫などの疑いで2度にわたり誤認逮捕したと発表した。SNSのメッセージは何者かが男性になりすまして送ったとみられるが、アリバイの確認などが不十分だったという。男性は一貫して容疑を否認し、約40日間勾留され、府警は男性に謝罪した。 府警によると、20代の女性から3月下旬、「性的画像を友人に送ると脅されている」などと守口署に相談があり、捜査を始めた。女性のSNSにダイレクトメッセージを送っていたアカウントに男性の名字などがあったことなどから、署は4月12日、脅迫などの疑いで男性を逮捕。5月2日、リベンジポルノ防止法違反容疑で再逮捕した。 男性はいずれの容疑も否認し、処分保留となり、5月23日に釈放された。府警は釈放後の再捜査で、メッセージを送っていたSNSのアカウントが作成された日時や場所などをめぐり、男性にアリバイがあったことを確認し、誤認逮捕がわかったという。 府警は男性になりすました人物について、捜査を進めている。府警刑事総務課の津川浩徳課長は「心よりおわび申し上げる。捜査上の問題点を確認し、再発防止を徹底する」と話した。(三浦淳) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
蒸気噴出、抑制完了は最短8月下旬 北海道、掘削中の井戸は廃坑へ
松尾一郎2023年7月10日 21時30分 北海道蘭越町の地熱発電のための掘削現場で大量の蒸気などが噴き出している問題で、事業主体の三井石油開発(本社・東京都千代田区)は10日、同町で住民説明会を開き、噴出が続いている井戸を廃坑にする方針を示した。噴出を止める作業の完了は「最短8月下旬」になるという。 同社によると、蒸気は現在1日当たり1800~2千キロリットル噴き出しており、噴出口付近では100度近い高温になっているという。地下深くから高温の流体が流れ込んで噴出が続いているため、重い鉄板で井戸にふたをして作業場所を確保。蒸気を逃がしつつ、井戸に送水して内部の温度を下げて噴出を抑える。最終的にセメントを注入し、廃坑にするという。(松尾一郎) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
【速報中】九州北部の大雨被害 死亡5人、行方不明3人
【動画】福岡県久留米市で土砂崩れ=読者提供、西田慎介、吉本美奈子撮影 【動画】福岡県で河川の氾濫(はんらん)相次ぐ=住民ら提供、西田慎介撮影 大雨の影響で10日、九州北部各地で大雨特別警報が発表されました。福岡、大分、佐賀には「線状降水帯」が発生し、河川の氾濫(はんらん)や土砂災害が相次いでいます。朝日新聞社のまとめでは、福岡、佐賀、大分3県で5人が死亡し、3人が行方不明となっています。西日本から東日本の日本海側を中心に11日にかけて激しい雨が予想されており、気象庁が警戒を呼びかけています。 20:30 佐賀県唐津市は、浜玉町平原で土砂崩れに巻き込まれた住宅から見つかった70代の女性が、その後に死亡したと発表した。周辺ではほかに、50代と70代の男性計2人が行方不明になっている。佐賀県警などによると、土砂崩れは10日早朝に発生。女性は午後2時半ごろ救出されたが、心肺停止状態だった。 19:00 大雨被害 死亡4人、行方不明3人、心肺停止1人 朝日新聞社のまとめでは、10日午後7時現在、福岡県と佐賀県、大分県で死亡4人、行方不明3人、心肺停止1人の主な人的被害が確認されている。 福岡県では、久留米市の土石流現場で1人の死亡が確認された。同市の田んぼでは男性の遺体が見つかったほか、添田町の土砂崩れ現場で1人、広川町の用水路の軽トラックにいた1人の死亡も確認されている。 佐賀県唐津市では、土砂崩れに住宅が巻き込まれ、2人が行方不明、1人が心肺停止状態。大分県中津市では、「車に水が入ってきている」と通報した女性が行方不明となっている。 18:50 福岡県久留米市の土石流現場、70代男性の死亡確認 福岡県久留米市は、少なくとも住宅7棟以上が巻き込まれた同市田主丸町竹野地区の土石流の被害状況を発表した。 27人が住む計12世帯が土砂に巻き込まれるなど被害に遭い、70代男性が救助されたが、搬送先で死亡が確認された。26人は消防などに救助されるなど、それぞれ安否の確認が取れているが、20代と60代の女性計2人が重症、30~80代の男女計3人が中等症という。 18:00 鉄道は一部で運転再開 JR九州によると、一時運転を見合わせていた九州新幹線は10日午後6時現在、通常ダイヤに戻っている。鹿児島線の門司港―大牟田駅間や、日豊線の小倉―杵築間でも運転を見合わせていたが、午後3時以降、順次再開している。 西日本鉄道は、始発から鉄道全線で一時運転を見合わせていたが、貝塚線で正午に運転を再開した。一方、天神大牟田線は線路の冠水などがあり、復旧や点検に時間がかかっているといい、再開の見通しが立っていない。 17:30 福岡、大分両県の大雨特別警報は大雨警報に 気象庁は、福岡県と大分県の大雨特別警報を大雨警報に切り替えたと発表した。11日にかけて土砂災害の危険度が高い状態が続く見込みだとして、引き続き警戒を呼びかけている。 17:00 福岡県久留米市で男性の遺体発見、流されたか 福岡県警久留米署は、福岡県久留米市の野添川沿いの田んぼのあぜ道で、うつぶせの男性遺体を発見した、と発表した。署によると、10日午前9時53分、目撃者の男性から「(見えている)車が半分冠水している。運転手の男性が車から出る時に見えなくなった。流されたかもしれない」と110番通報があり、署員が下流付近を捜索したところ、午後1時15分ごろ、北西約3・5キロ先で男性遺体を見つけた。 車の所有者と連絡が取れていない。見つかった男性は40~50代、身長約170センチ。白髪まじりの短髪で、黒い半袖Tシャツ、黒のジーンズ姿だった。 17:00 福岡県広川町 水につかった軽トラックの高齢男性が死亡 福岡県警八女署などによると、10日午後1時20分ごろ、福岡県広川町広川の用水路で「白いトラックが流されている」「車内に人が乗っている」といった通報があった。軽トラックに乗っていた70代男性が救出されたが、搬送先の病院で死亡が確認された。八女署は当時の状況を調べている。 15:00 高速道路 九州各地で通行止め続く 西日本高速道路(NEXCO西日本)九州支社によると、午後3時現在で、大雨と降雨による高速道路上への土砂の流出により、早朝から主要路線の上下線で通行止めが相次いでいる。 九州道と東九州道でそれぞれ3区間、大分道で2区間、長崎道で1区間でいずれも上下線で通行止めが続いている。解除のメドは立っていないという。 15:00 福岡県久留米市の土砂崩れで8人救助 1人と連絡とれず 福岡県久留米市によると、同… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
新宿の小学校で野菜1トン収穫 「あえて失敗の場を」校長の狙い
東京都新宿区の小学校に、年間1トンを超える青果を収穫する「屋上農園」がある。その素人離れした規模に、各地から視察が相次いでいる。農作業を通じて、子どもたちに「あえて失敗を経験する場を」と、校長が始めた取り組みだ。 JR大久保駅から徒歩約10分の住宅街にある区立柏木小。テニスコート5面分に相当する約1千平方メートルの屋上のほぼ全面にブルーシートが敷かれ、その上に培養土を高さ30~50センチに盛った畝(うね)がいくつもの列をなす。児童と保護者の有志が毎週末、ここで農作業をし、1年にわたって大根や小松菜、イチゴやスイカなど20種類を育てている。 6月のある土曜日の朝には約40人が集まり、トウモロコシやオクラの間引きなどに取り組んだ。キュウリを収穫した3年の尾町颯司(おまちそうし)君(9)は、毎週の農作業を通じて苦手だったトマトを最近食べられるようになった。「大変な思いで野菜をつくっているのがわかったから」。母親の仁美さん(43)は「土や自然に触れられる経験は、新宿ではなかなかできない。ありがたいです」。 同校が屋上農園を始めたのは3年前。昨夏には100キロの野菜を収穫した日もある。つくった野菜は家族で味わってほしいと持ち帰ってもらう。食育の一環で給食に出したり、地域の住民に子どもたちが販売したりすることもあり、「一石何鳥」もの学びになっている。「大豊作」の評判を聞きつけて最近では、他の学校や企業からも、屋上農園を始めてみたいと、視察が相次ぐようになった。 仕掛け人の校長 「失敗から学ぶ経験、昔より積みづらい」 だが、発案者の竹村郷(さと… この記事は有料記事です。残り1287文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ガーシー元参院議員、証人威迫の罪で追起訴 常習的脅迫の罪に続き
2023年7月10日 18時36分 東京地検は10日、元参院議員のガーシー(本名・東谷義和)容疑者(51)=暴力行為等処罰法違反(常習的脅迫)の罪などで起訴=を証人等威迫の罪で追起訴し、発表した。認否は明らかにしていない。 起訴状などによると、東谷容疑者は自分への告訴を取り消させようと考え、俳優とデザイナーに対して今年2月、インスタグラムなどの動画で「刑事告訴してきた人間は絶対許さん」などと発言し、脅したとされる。 東谷容疑者は、昨年2~8月にユーチューブ上でこの2人と実業家の計3人を繰り返し脅迫するなどしたとして、起訴されていた。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
検察「犯人は袴田被告」 証拠捏造は「根拠ない」 弁護団「非道だ」
有料記事 川嶋かえ 横山輝2023年7月10日 18時37分 57年前の1966年に静岡県のみそ製造会社の専務一家4人を殺害したとして、強盗殺人罪などで死刑が確定した元従業員・袴田巌さん(87)=釈放=の裁判をやり直す再審公判で、静岡地検は10日、有罪を求める立証方針の概要を明らかにした。証拠捏造(ねつぞう)との指摘を「根拠がない」と否定し、「関係証拠を総合評価し、(袴田)被告が犯人であると立証する」とした。 確定判決は、袴田さん逮捕から約1年後に現場近くのみそ工場のみそタンクから見つかった「5点の衣類」を犯行時の着衣と認めて死刑とした。 再審請求審では、この衣類に付着した血痕に赤みが残っている点が焦点になった。今年3月の東京高裁決定は、弁護側の実験などをもとに「1年もみそに漬かれば赤みは消えて黒褐色に変わる」と認定。衣類は捜査機関が逮捕後に入れた捏造証拠の可能性が「極めて高い」と指摘した。 その上で、無罪を言い渡すべき新証拠として、再審開始を決めた。 みそ漬けの血痕、「赤みは残る」 地検はこの日明らかにした立証方針の中で、赤みを消失させる化学反応の速さは、血液の乾燥の程度やみその酸素濃度などで大きく左右されると反論。弁護側の専門家は「誤った前提に立って結論を導き出した」と批判した。 検察側の実験などを踏まえ、「各分野の専門的知見を正しく評価すれば、血痕に赤みが残ることは何ら不自然ではない」と主張した。 捜査機関による捏造との指摘には「証拠や根拠がない」と強調した。 工場2階に1人で寝泊まり、B型の血痕一致… 地検は、その他の証拠につい… この記事は有料記事です。残り743文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル