多田晃子2023年6月29日 16時30分 天皇、皇后両陛下が23日に終えたインドネシアへの公式訪問について、宮内庁の西村泰彦長官は29日の定例会見で、「大変意義深く、かつ実りの多いご訪問だった」と総括した。 西村長官は「特に若者たちとのご交流を通じて、これからの日本とインドネシアの友好親善の進化に向けて非常に大きな意義があった。大変大きな成果を上げて頂き、心から安堵(あんど)しているし、大変うれしく思っている」と述べた。 両陛下は今月17~23日、国賓として同国を公式訪問した。代替わり後初となる親善訪問だった。西村長官は「様々なご訪問先での皆様方の本当に心温まるおもてなしと、色んなアレンジに対して改めて感謝を申し上げたい」と謝意を述べた。 また、天皇陛下とジョコ大統領の「おことば」の交換が急きょ取りやめになるなど、現地であったインドネシア側による様々な「サプライズ」には「ジョコ大統領ご自身の姿勢の問題が大きかったのではないか」との見方を示した。 今後の改善点を問われると、両陛下と関係者との懇談時に予定時間を超過したことを踏まえ、タイムスケジュールやお声掛けをする範囲に「十分検討していく必要がある」との認識を示した。(多田晃子) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
消えゆく伝統行事「虫追い」 古地図を手に調べる郷土史家の思い
麦わらを束ねた大きなたいまつに火をともし、かねや太鼓を鳴らしながらあぜ道を練り歩き、豊作を祈願する民俗行事「虫追い」。かつて全国各地の農村で行われていたが、今ではほとんど無くなった。その記録を後世に残そうと、埼玉県越谷市の郷土史家・加藤幸一さん(73)が市内で聞き取り調査をしており、「多くの人から話を聞きたい」と情報も募集している。 県文化資源課によると、虫追いは、主に夏の夕暮れに、たいまつの火で農作物につく害虫を追い払いながら田んぼ周辺を練り歩き、地元の神社などでその年の豊作を願う習わしだ。 昭和初期までは全国の農村の風物詩だったが、農薬の普及や都市化などで1960年ごろまでに、埼玉を含めほとんどの地域で行われなくなったという。 加藤さんが調査を始めたのは… この記事は有料記事です。残り703文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
横浜・鶴見で10代女性が死亡 男が出頭、「刃物で傷つけた」と説明
2023年6月29日 13時18分 29日午前10時15分ごろ、横浜市鶴見区東寺尾中台のマンション敷地内の駐車場で、女性が倒れているのが見つかった。女性はこのマンションに住む大学生、冨永紗菜さん(18)で、搬送先の病院で死亡した。 神奈川県警によると、男が鶴見署に出頭。「女性を待ち伏せして刃物で傷つけた」という趣旨の話をしているといい、県警が当時の状況を調べている。 捜査関係者によると、署には事件前に冨永さんからトラブルをめぐる相談があったという。 現場はJR鶴見駅から約1キロのマンションなどが並ぶ住宅街。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
人事介入受けた「空港施設」社 社長の取締役再任案、株主総会で否決
有料記事 前田健汰 笹山大志2023年6月29日 13時23分 国土交通省OBらによる人事介入問題が今春発覚した東証プライム上場の「空港施設」の株主総会が29日あり、経営側が提案した取締役候補9人のうち、乗田俊明社長(65)の取締役再任案が否決された。残り8人の案は可決された。 同社は株主総会後、取締役会を開き、後任の社長人事を検討している。広報は「取締役会で人事が決まり次第公表する」としている。 乗田氏は日本航空(JAL)出身で、国交省系のOBが長年就いてきた同社社長に、初の民間出身者として2021年6月に就任していた。 同社では、21年に取締役だ… この記事は有料記事です。残り205文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
海の祭りペーロン、コロナ禍から4年ぶり復活「面白さ味わって」
長崎の夏の風物詩「長崎ペーロン選手権大会」が7月30日、22チームが出場を予定して4年ぶりに長崎港で開催される。木製の手漕(こ)ぎ船で競う中国伝来のボートレース。2019年を最後にコロナ禍で中止が続き、昨夏もいったんは開催を決めたものの、感染者の急増を受けて直前に取りやめた。主催者は「大会を盛り上げ、ペーロンの魅力を伝えたい」と話す。 ペーロンの起源は1655(明暦元)年。長崎港に停泊中の唐船が暴雨風で沈んで多数の死者を出したことから、長崎在住の中国人が海神の怒りを鎮めようと競漕(きょうそう)したのが始まりとされる。 長さ約14メートルの船に… この記事は有料記事です。残り944文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
たまり続ける使用済み核燃料、約束は果たされたか 福井で広がる反発
原子力発電所にたまる使用済み核燃料をめぐり、関西電力の計画に対して福井県内で反発が広がっている。関電は一時保管する施設を県外に確保すると約束してきたが、燃料の一部を研究目的で海外に運んで理解を得たい考えだ。専門家は「問題の先送り」と批判する。 28日、大阪市内で開かれた関電の株主総会。使用済み核燃料の搬出計画について、株主からは「福井県民をだまそうとしている」などと発言が相次いだ。総会後に記者会見した森望社長は「地域の皆様にご理解いただけるよう説明したい」と話した。 使用済み核燃料は原発施設内の貯蔵プールにたまり続けている。福井県内にある関電の3原発では5~7年ほどでプールがいっぱいになる見通しで、福井県は燃料を移して一時保管する「中間貯蔵施設」を県外に造るよう求めている。 関電は2018年末までに候補地を示すと約束していたが、先送りを繰り返してきた。「最終期限」を23年末とし、守れなければ美浜3号機と7~9月に再稼働予定の高浜1、2号機の老朽原発計3基を停止する方針も示していた。 「約束はひとまず…」と関電社長 こうした中、森社長は今月12日に杉本達治知事と面会。高浜原発の使用済み核燃料の一部を研究目的でフランスに搬出する計画を説明した。その上で、「県外に搬出される意味で中間貯蔵と同等の意義がある。約束はひとまず果たされた」との考えを伝えた。 ある関電幹部によると、森社… この記事は有料記事です。残り1497文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
滋賀・姉川で92歳漁師が流される 雨で増水、仕掛け網を外す作業中
林利香2023年6月29日 10時01分 29日午前6時ごろ、滋賀県長浜市の姉川で、漁業で使う網を外す作業をしていた漁師の男性(92)が川に流された、と一緒に作業していた人から119番通報があった。 長浜署によると、男性は雨で姉川が増水していたため、やな漁の仕掛け網を外す作業をしていたところ流されたという。署や消防が行方を捜している。(林利香) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
川崎の時計店強盗、新たに容疑者1人逮捕 グループ上位の運転手役か
阿部育子 中村英一郎2023年6月29日 6時30分 川崎市幸区の高級時計店に11日昼、覆面姿の2人組が押し入った強盗事件で、神奈川県警が現場から逃走した車を運転していた20代の男=住居不定=を強盗致傷容疑で逮捕していたことが捜査関係者への取材でわかった。 事件では、同容疑で現行犯逮捕された八木貴寛容疑者(26)=大阪府高槻市=がSNSで「闇バイト」に応募し、「報酬200万円を提示された」と供述。秘匿性の高いメッセージアプリを通じてつながった男らが事件を起こした疑いが強まっていた。新たに逮捕された男は、八木容疑者らの上位者とみられ、県警は組織の実態解明を進める。 捜査関係者によると、男は11日午後1時ごろ、八木容疑者らと共謀して同区の店舗に押し入り、店員にけがをさせた疑いがある。店から数十万円相当の貴金属が奪われ、実行役の男1人と運転手役が逃走していた。 県警は現場周辺の防犯カメラの映像を分析し、走り去った横浜ナンバーのレンタカーを横浜市の駐車場で押収。その後、運転していた男を市内のホテルで見つけて逮捕したという。 八木容疑者は、大阪から新幹線などで川崎市に移動。襲撃の直前、時計店近くの公園で他の2人と合流したとみられる。同容疑者は事件直後、警察官に「逃げた男らは名前も知らない」と話していた。(阿部育子、中村英一郎) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
J3奈良クラブへの公費投入どこまで? 昇格めぐり市議会が問題提起
奈良市は、開会中の市議会6月定例会で、サッカーJ3奈良クラブのJ2昇格を見据えて、ホームスタジアムの改修費1億円超を一般会計補正予算案に計上している。市はさらに、クラブがJ2の参加資格を維持するには新スタジアムの建設が避けられないと明らかにした。公費を今後、どこまで投入するのか。本格的な議論になりそうだ。 奈良クラブはロートフィールド奈良(鴻ノ池陸上競技場)をホームに活動する。市はクラブのJ3昇格に際して、夜間照明の整備費7億7500万円(国費と市債)を3月の補正予算で計上したばかり。今回はトイレや更衣室の改修に約1億1700万円(市債など)が必要だとしている。 J2の参加資格を得るには、施設設備や財務状況などが審査され、基準を満たすための猶予期間が設けられる。資格を得たチームが年間順位を2位以上で終えれば昇格となる。現在、クラブは好調を維持しており、市は資格を申請するためにロートフィールドを基準に近づける「最低限」の改修費を急いで用立てる格好だ。 ただ市は、15日に開かれた… この記事は有料記事です。残り360文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
部員6人に減った逆境を歌声に乗せて 相次ぐ反響、熱烈ファンも誕生
伝説の名演をたずねて 秋田東中合唱団物語② 合唱団を立ち上げた3年生6人が卒業した2011年、秋田東中合唱団は残った2、3年生6人で、NHK全国学校音楽コンクールに出場した。県大会で金賞、東北ブロック大会に進んだ。 課題曲は男性4人組バンドflumpoolの「証(あかし)」。「前を向きなよ 振り返ってちゃ 上手(うま)く歩けない」で始まる曲は、仲間との友情や別れがテーマで、団員たちの気持ちをそのまま投影したような歌詞だった。 前年に全日本合唱コンクール全国大会で金賞を受賞。牽引(けんいん)してきた先輩たちが卒業し、部員は一気に半減した。 記事後半には2011年の演奏の様子を収めた動画があります。当時の歌声を聴くことができます。 1人で1パート「息継ぎ大変だった」 「残った団員でここはこう歌… この記事は有料記事です。残り2055文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル