西岡矩毅2023年4月27日 21時41分 4月9日に行われた福岡県議選をめぐり、選挙運動の報酬として時給を支払う約束をしたなどとして、県警は27日、県議の古川忠(74)と、息子で無職古川悠哉(39)=いずれも福岡市早良区原2丁目=の両容疑者を公職選挙法違反(買収、事前運動)の疑いで逮捕し、発表した。 県警は両容疑者の認否を明らかにしていない。 捜査2課によると、古川親子は1月下旬から3月中旬にかけ、福岡市内で運動員3人に対し、選挙運動の報酬として時給1千円を支払う約束をした疑いがある。 忠容疑者は新聞記者を経て1991年に県議選で初当選し、現在7期目。2001年と04年には参院選福岡選挙区から立候補したが落選。その後、県議に復帰していた。 忠容疑者は今期限りで県議を引退することを表明し、秘書を務めていた息子の悠哉容疑者を後継者に指名した。悠哉容疑者は今回の県議選で、福岡市早良区選挙区(定数3)に立候補したが、落選した。(西岡矩毅) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
角川元会長、逮捕から226日目で保釈 保証金2億円 五輪汚職
2023年4月27日 12時40分(2023年4月27日 22時07分更新) 東京五輪・パラリンピックをめぐる汚職事件で、東京地裁は27日、大会組織委員会の元理事に対する贈賄罪で起訴された出版大手「KADOKAWA」の元会長・角川歴彦(つぐひこ)被告(79)の保釈を認める決定を出した。角川元会長は2億円の保釈保証金を現金納付し、昨年9月の逮捕から226日目となる同日夜に保釈された。検察側は決定を不服として準抗告したが、地裁の別の裁判官らが退けた。 角川元会長は午後9時40分ごろ、車いすで東京拘置所から出て、迎えの車に乗り込んだ。 角川元会長は「汚職に関与したことは一切ない」と起訴内容を一貫して否認してきた。今回の保釈請求は4回目で、地裁は公判前整理手続きで争点整理が進んだことなどを考慮して保釈を認めたとみられる。 計15人が起訴された一連の事件で勾留が続いていたのは角川元会長だけだった。起訴状によると、角川元会長は組織委元理事の高橋治之被告(79)=受託収賄罪で起訴=にスポンサーへの選定などを依頼し、計約6900万円の賄賂を送金したとされる。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
子ども食堂、物価高ずしり 食材や容器高騰で運営「ギリギリ」
昨年から顕著になってきた物価高の影響が、子ども食堂の運営にも出始めている。食材や容器代の値上がりに、苦しいやりくりを強いられている。 東京都新宿区百人町のNPO法人キッズ未来プロジェクトが運営するこども食堂「ニコニコ子どもひみつ基地」は、同区内の生活保護世帯や住民税非課税世帯を中心に、約20世帯の親子約60人に弁当を配っている。年間3千円の会費で、月5回、食事を提供する。かつては食堂形式だったが、新型コロナウイルスの感染拡大以降は、弁当配布に切り替えて活動する。 しかし昨秋ごろからの物価高で、食材や調味料が高騰。中でも、昨年末まで約190円だった卵10個入りのパックは、50~60円も値上がりし、手が出せなくなったという。寄付された調理済みのきんぴらゴボウの大袋は、天ぷらにしたり、マヨネーズとあえたりと、いろんな料理にリメイクし、新たに買う食材を減らせるように、品数を増やしている。企業から提供された防災用の米も、すぐに弁当に使うなどして、しのいでいる状況だ。 しかし、弁当容器の仕入れ価格は昨年に比べて3割、遠方の家庭に弁当を届けるための段ボールは2割ほど値上がりした。清潔な段ボールは再利用するなど、少しでも費用を抑えるようにしているが、物価の上昇に比べると微々たる額だという。 同食堂では、新型コロナが「5類」に引き下げになることで、食堂形式での活動を再開する方向で検討している。 同食堂代表の猪爪まさみさんは「助成金や寄付でやりくりしているが、経済的にギリギリ。食堂形式で運営し、利用者さんの心も満たしてあげられるよう、工夫して、活動を続けていきたい」と話している。 食材などの寄付は「ニコニコ子どもひみつ基地」(https://shinjuku2525.jimdofree.com)へ。(藤原伸雄) NPO法人「全国こども食堂支援センターむすびえ」が、全国のこども食堂に、物価高に関するアンケートをしたところ、約8割の運営者から、費用負担が増えているという回答があった。中には、参加者全員に配れていないところもあった。 「こども食堂の現状&困りご… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大阪・梅田に巨大なインベーダーゲームやクレーンゲーム登場
小川智2023年4月27日 20時00分 グランフロント大阪(大阪・梅田)の「うめきた広場」で26日、巨大スクリーンを使ってゲームが楽しめるイベントが始まった。5月14日まで。 「まちびらき」10周年を記念したイベントで、ビル壁面に設置された横9・6メートル、縦5・4メートルの巨大スクリーンに、ビデオゲーム「スペースインベーダー」が出現した。コントローラーを手にしたゲームの参加者たちは、夜空に次々と現れるUFOやイカ、タコなどの敵キャラクターたちを迎え撃った。 同広場では、「パックマン」のパターゴルフなど合計4種類のゲームが楽しめる。北館1階では、高さ約4・5メートルの巨大「クレーンゲーム」もある。 平日は正午から午後9時、土日祝は午前11時から午後9時まで。「スペースインベーダー」のみ、特設サイト(https://www.grandfront-osaka.jp/the-grand-game/)から予約が必要。(小川智) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
角川元会長の保釈認める決定 検察の準抗告も棄却 五輪汚職
川嶋かえ2023年4月27日 12時40分(2023年4月27日 20時31分更新) 東京五輪・パラリンピックをめぐる汚職事件で、東京地裁は27日、大会組織委員会の元理事に対する贈賄罪で起訴された出版大手「KADOKAWA」の元会長・角川歴彦(つぐひこ)被告(79)の保釈を認める決定を出した。保釈保証金は2億円で、角川元会長は現金納付した。 東京地検は同日、決定を不服として準抗告したが、地裁の別の裁判官らが退けた。角川元会長は昨年9月の逮捕以来、約7カ月ぶりに保釈される見通しだ。 角川元会長は一貫して起訴内容を否認し、勾留が続いていた。元会長側は今月18日に4回目の保釈請求をしていた。地裁は、公判前整理手続きで争点整理が進んだことなどを考慮し、保釈を認めたとみられる。 起訴状などによると、角川元会長は2016~18年、組織委元理事の高橋治之被告(79)=受託収賄罪で起訴=にスポンサーへの選定などを依頼。19年にスポンサーに決まると、元理事の知人が経営するコンサル会社に、同年から21年にかけて計約6900万円の賄賂を送金したとされる。 KADOKAWAでは、元専務の芳原世幸被告(65)と元五輪担当室長の馬庭教二被告(63)も贈賄罪で起訴されている。馬庭元室長は今年3月の初公判で起訴内容を認めた。角川元会長と芳原元専務の初公判の日程は決まっていない。(川嶋かえ) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
認知症なのに「3億円を寄付させた」 遺族が金沢医大病院側を提訴
東証プライム上場の大手機械メーカー「渋谷工業」(本社・金沢市)の前社長、渋谷弘利さん=2021年に90歳で死去=が入院していた金沢医科大学病院が、渋谷さんに認知症の症状があったにもかかわらず3億円を寄付させたのは公序良俗に反するとして、遺族3人が26日、同大学と当時の院長に約2億5千万円の損害賠償を求めて金沢地裁に提訴した。大学は「本学は正当な手続きを経て寄付金を受け入れている」とコメントしている。 渋谷さんは社長在任中の21年1月にサウナで倒れ、同病院に入院。退院後の2021年5月、同大学に3億円を寄付した。その後、8月に再び入院し、10月に死去した。 訴状などによると、渋谷さんには最初の入院後、大声で叫んだり、看護師の処置を拒んだりするなど認知症とみられる症状が現れていたという。さらに症状は悪化し、寄付のあった同年5月の時点で、渋谷さんの認知機能は「自分の財産を管理できない程度だった」(外部の専門医)と、遺族側は主張している。 遺族側は、渋谷さんの認知機能が低下しているにもかかわらず、主治医だった同病院の伊藤透院長(当時)が、家族への確認もなく寄付を誘ったのは公序良俗に反していると指摘。渋谷さんの意思能力を欠くため、寄付は無効だと訴えている。 渋谷さんの遺族と代理人弁護士は27日、金沢市内で会見を開いた。原告の一人、渋谷さんの長女・毛利貴和(きわ)さん(62)によると、渋谷さんにはすでに多額の借り入れがあったにもかかわらず、大学に3億円を寄付。遺族が約2億円の借金を返済しなければならないという。毛利さんは、大学側が家族に相談なく多額の寄付を募ったのは、「極めて異常だ」と語気を強めた。 遺族の代理人弁護士は、渋谷さんの病状に乗じて病院が寄付を募ったとして、「準詐欺罪にも該当しうる」と述べ、民事訴訟の推移しだいでは刑事告発も検討するとした。 遺族と大学は昨年3月から民事調停で協議を重ねてきた。遺族側によると、大学側は、渋谷さんから寄付の申し出があり、個人の意思に基づくと主張。寄付された21年5月の時点で渋谷さんが認知症だったとの証明がないとして、返還には応じなかったという。協議は、昨年8月に決裂した。 金沢医科大学は、取材に対して「訴状が届いておらず、コメントは差し控える。訴状の内容を確認してから対応したい」と回答した。 渋谷工業は1931年創業のボトリング機械などを手がける機械メーカー。前社長の渋谷さんは、馳浩・石川県知事の連合後援会長を務めるなど、地元財界の有力人物だった。(川辺真改) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
馳浩知事「随時会見、月4、5回開く」 定例会見は事実上棚上げ
山田健悟2023年4月27日 17時30分 石川県の馳浩知事は27日、記者会見を開き、「随時の記者会見は、少なくとも4、5回は毎月するつもりだ」との認識を示した。馳知事は地元テレビ局の石川テレビが制作した映画への疑義を理由に3月定例記者会見を開いておらず、この日も定例会見とは別の会見として開かれた。 会見は午後2時からで、開催の約4時間前に案内があった。定例会見の開催予定を問われた馳知事は「石川テレビ社長の日程をふまえ、次回の定例記者会見を開く」と従来の考えを改めて示した。 ただ、今後、県側が定例会見開催に向けて動くのかは不透明だ。石川テレビによると、今月12日に県側から同局社長出席の問い合わせがあって以降、県側からの連絡はないという。馳知事は14日に定例会見とは別の会見を開く意向を示したため、定例会見の開催は事実上、棚上げされた形だ。 随時会見を行う理由について、馳知事は「私は(会見は)週1回でも足りないくらいとの実感も持っている」と述べた。こうした形の随時会見は、県側の都合の良い時にしか会見が行われない可能性があり、識者から「健全とは言えない」との批判が出ている。(山田健悟) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
子どもの自殺、原因究明に各省庁の情報連携 こども家庭庁で議論開始
子どもの自殺対策を国が一体となって進めようと、こども家庭庁は27日、関係省庁を集めた初会合を開いた。各省庁が持つ、子どもの自殺に関する情報を連携させ、原因究明につなげたい考えだ。今後の対策などを議論し、政府が6月にまとめる経済運営の指針「骨太の方針」に盛り込む。 こども家庭庁は省庁間の縦割り行政の打破を掲げている。司令塔としての機能を担うため、庁内に今月、「自殺対策室」を設置。この日の初会合には、警察庁や文部科学省、厚生労働省などが参加し、それぞれの取り組みを報告した。 課題の一つが、子どもの自殺に関する情報の連携だ。小中高生の自殺者は、2022年に514人と過去最多となった。家族の証言などから分析すると、「学校」「健康」「家庭」の問題などが、原因や動機として考えられるという。 ただ、こうした情報は省庁ごとに取りまとめているといい、こども家庭庁の幹部は「対策を進める上で、省庁横断的な原因の分析が不可欠」と話す。 会合で小倉将信こども政策担当相は、「最も重要なものの一つが、動機や原因の究明。より多角的な分析ができるよう、協力をお願いしたい」と述べた。(高橋健次郎) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
パナソニックのドライヤー広告、差し止め認めず ダイソンの請求棄却
パナソニックのヘアドライヤーの広告の説明が消費者を誤解させるとして、ライバル社の家電大手ダイソンが不正競争防止法に基づいて広告の差し止めを求めた訴訟の判決が27日、東京地裁(杉浦正樹裁判長)であった。判決はダイソンの請求を棄却した。 ダイソンが問題視したのは、パナソニックの「ヘアードライヤーナノケア EH―NA0G」の広告。 訴状などによると、パナソニックは独自の微粒子イオン技術「ナノイー」による効果について、「水分発生量 従来の18倍」「高浸透ナノイーで髪へのうるおい1・9倍」「カラーの色落ちを抑える」などと表現していた。 ダイソンが独自に効果を検証 ドライヤーも販売するダイソンは、広告で使われた計五つの表現について、独自に東洋大の研究者に実験を委託して効果を検証。その結果、大幅に下回る数値が出たり、統計的に有意な差が出なかったりしたと主張した。 そのうえで、消費者に性能を誤認させる広告は「不正競争行為」にあたり、このまま放置されると「ダイソンの営業上の利益を侵害される恐れがある」として差し止めを求めていた。 これに対しパナソニック側は「ダイソンの実験は方法が不適切で、(広告でうたった性能の)正確性に合理的な疑問を差し挟むものではない」などと反論していた。(田中恭太) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
壊滅した大槌に現れた「お好み焼き仙人」 店主と紡いだ12年の物語
岩手県大槌町の三陸鉄道大槌駅前に昨年末、居酒屋「みかドン」が3年ぶりに復活した。そして、メニューに「広島風お好み焼き」が新たに加わった。三陸沿岸の漁師町になぜ? 記者が店主に理由を聞くと、仙人のような男性とのつきあいを話し始めた。 4月初めの夕方、関西出身の私はふと粉物が食べたくなって、赤く塗られた真新しいガラス戸を開けた。 2枚の大きな鉄板が目に入った。メニューには「広島風お好み焼き」があった。気になって注文した。 店主の柏崎浩美さん(62)が調理を始めた。薄く敷いた生地の上に千切りキャベツを山盛りにして、豚肉をのせる。不慣れなのか、写真入りのレシピをちらちらと見ていた。 「なんで広島風を?」 店主は、2011年のことを振り返り始めた。 3月の津波で柏崎さんは経営していた居酒屋が流されたが、支援に来た人たちが屋台をつくってくれて、7月に商売を再開できた。壊滅した大槌の市街地で復活した最初の店だった。 ある夜、広島市からボランテ… この記事は有料記事です。残り947文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル