能登半島地震の被災地にある四つの公立病院で60人以上の看護師が退職したり退職の意向を示したりしている問題で、石川県は4日、県看護協会の看護師の募集に全国から40人超の応募があったことを明らかにした。 県議会の一般質問で馳浩知事が答えた。馳知事は「応募者の希望に沿ったマッチングができるように調整を始めた」と述べ、必要な看護師を確保して医療体制の維持に取り組む姿勢を示した。 県医療対策課によると、被災した奥能登地域の公立4病院(市立輪島、珠洲市総合、公立宇出津(うしつ)総合、公立穴水総合)や高齢者施設などで中長期の勤務が可能な看護師を、県看護協会が2月初めから募集していた。 県は4病院の看護師の離職防止策として、金沢市など県南部の病院に一時的に異動できる在籍出向の仕組みを導入。これまでに3人の申し出があったという。(久保智祥、波絵理子) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません 能登半島地震 1月1日午後4時10分ごろ、石川県能登地方を震源とする強い地震があり、石川県志賀町で震度7を観測しました。被害状況を伝える最新ニュースや、地震への備えなどの情報をお届けします。[もっと見る] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
選管委員の要件「法解釈誤った」 足立区、昨年就任した女性に謝罪
宮野拓也2024年3月4日 20時36分 東京都足立区は4日、昨年12月に区選挙管理委員に就任した女性について、区内に住所がないため資格要件を満たさないことがわかったと発表し、謝罪した。区選管事務局は「失職の手続きを進める必要がある」との見解で、総務省からの正式な回答を待ち、対応するとしている。 選管委員に就任していたのは、NPO法人職員の古野香織さん(28)。若者世代の低投票率の改善を期待され、区議会で選任されていた。 区選管事務局によると、地方自治法で選挙管理委員は「選挙権を有するもの」のうちから議会で選ぶとされている。事務局は国政選挙の選挙権を指すと解釈し、都選管事務局にも照会した上で、区内に住所がある必要は無いと判断し、複数の区議からの問い合わせにも「(区内の住所は)必要ない」と回答していた。 しかし、就任後に指摘を受け、都選管に再確認したところ、区内の住所が必要と回答があった。1回目の照会については、区選管にも都選管にも記録が残っていないという。総務省にも確認したところ、先月16日、「区内の住所が必要であり、失職となる」との回答がメールであったという。 区選管事務局は、一連の責任は事務局にあり「古野さんには何の問題もない」とした上で、「誤った法解釈と極めて不適切な事務処理により、古野香織氏に多大なご迷惑と心労をおかけいたしましたこと、深くおわび申し上げます」との声明を出した。(宮野拓也) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
日鉄呉の跡地に防衛拠点整備の提案 かつては戦艦大和建造の海軍工廠
興野優平2024年3月4日 21時10分 広島県と呉市は4日、日本製鉄瀬戸内製鉄所呉地区(日鉄呉)の跡地について、同日午後に防衛省から「多機能な複合防衛拠点」として活用する提案があったと発表した。同省は日本製鉄、県、市との4者での協議も申し入れたという。 かつて戦艦大和を造った呉海軍工廠(こうしょう)があった場所で操業していた日鉄呉は、昨年9月に事業を停止した。 呉市の新原芳明市長によると、防衛省からは跡地の活用についての提案の中で、装備品などの製造や防災、訓練場などの機能を整備するとの説明を受けたという。また、日鉄が所有する約130ヘクタールの跡地の一括購入のための交渉を始めているとの説明もあったという。 市は11日に市議会協議会を開いて、防衛省の担当者から詳しい説明を受ける予定。新原市長は「県や市に必要な情報は共有していただくよう要請するとともに、防衛省や日鉄に必要な意見を伝えてまいりたい」と述べた。 広島県の湯崎英彦知事は「地域経済の活性化につながり、地域住民にとって未来に希望が持てる日鉄跡地の利活用について検討してまいります」とのコメントを発表した。(興野優平) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
空襲被害者の救済を 空襲連が決起集会 政治スキャンダルの影響も
後藤遼太2024年3月4日 21時30分 太平洋戦争中の東京大空襲から10日で79年を迎えるのを前に、全国の空襲被害者らでつくる全国空襲被害者連絡協議会(全国空襲連)の集会が4日、東京都墨田区であった。「国会で一日も早く空襲被害者等救済法が成立するための努力を続ける」などとするアピールを採択した。 恩給などで60兆円以上が支払われた軍人や軍属に対し、民間の空襲被害者には補償がない。法案は、心身に障害が残った存命の被害者に1人50万円を給付する内容。全国空襲連を支援する超党派の国会議員連盟がまとめたが、与党内で意見が一致せず国会提出が見送られている。 議連は昨年、会長の北村誠吾・元地方創生担当相が急逝し、その後は会長不在のまま。更に、事務局長の柿沢未途・前法務副大臣が公職選挙法違反事件に絡み、議員辞職した。 全国空襲連の黒岩哲彦運営委員長は「政治の動き、議連の動きが止まっている」とした上で「議連に早く会長を選ぶよう求める。最後のがんばりどころだ」と話した。 吉田由美子共同代表は「(柿沢氏の議員辞職で)途方に暮れている」としつつ、「国に問います。私たちが死ぬのを本気で待っているのですか」と訴えた。 議連副会長で共産党の笠井亮衆院議員は「空襲被害者に背を向ける政治はもう変えるべきだ。議連の体制を立て直し、救済法案の取り組みを進め、政府与党の決断を迫っていく」と述べた。(後藤遼太) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
複数の保育士ら「理事長にセクハラ受けた」 北海道の認定こども園
北海道江別市の認定こども園「若葉幼稚園」で、理事長から「セクハラ被害を受けた」と複数の職員が訴えていることが4日わかった。労組を結成した一部の職員は理事長に対する厳正な処分を求め、同幼稚園を運営する江別キリスト教学園に申入書を提出した。近く会見を開き、園側に再発防止策などを要望する。 労組によると、若葉幼稚園の男性理事長は2021年夏ごろから、幼稚園で働く女性職員を園内の理事長室に個別に呼び出し、抱きしめるなどのセクハラ行為を繰り返した。「セクハラ行為を受けた」と話す職員は現在8人に及ぶという。 幹部「暖簾のように生きなさい」擁護する発言 パートの保育士は理事長から「あなたと結婚した旦那さんがうらやましい」などと声をかけられるようになり、別の機会に理事長室で抱きつかれた。中には書類の提出などを求められ、理事長室に呼ばれた際に「5回以上はセクハラ行為があった」と話す保育支援員もいるという。 この理事長は4日、朝日新聞… この記事は有料記事です。残り534文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ファン600人、もんたさんに別れ フィルムコンサート、地元神戸で
「ダンシング・オールナイト」や「ギャランドゥ」などのヒット曲を生みだし、昨年10月に急逝した歌手のもんたよしのりさんを映像で追悼するフィルムコンサート「Monta is Monta」が3日、もんたさんの地元・神戸で開かれた。希代のミュージシャンをしのぼうと、集まったファンは約600人。スクリーンに映し出されたもんたさんに、思い思いに最後の別れを告げた。 10月の葬儀は親族らで営まれた。突然の訃報(ふほう)に、別れを言えなかったファンから「お別れ会を開いてほしい」という要望が事務所関係者へ寄せられた。 事務所も当初、そうする予定だったが、ファンも一緒に歌って送るコンサート形式に切り替えた。もんたさんはステージでよく「一緒に歌おうぜ」と言っていたからだ。 「死ぬまで旅や」 会場に選んだのは、もんたさ… この記事は有料記事です。残り1061文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
北海道の雪山で雪崩相次ぐ ツアーやスノーモービル中 2人死亡
新谷千布美2024年3月4日 22時00分 北海道利尻富士町の利尻山で3日午後に起きた雪崩で、北海道警は4日、死亡したのは帯広市のパート従業員中島真理子さん(44)だったと発表した。雪崩には7人が巻き込まれ、3人が重軽傷を負った。 道警によると、中島さんたちは、天然の雪山をスキーやスノーボードで滑走するバックカントリーのツアー中だった。10人の客と3人のガイドが入山する登山計画書が提出されていた。 ツアーは当時、二手に分かれており、8人のグループが雪崩に遭遇。うち7人が巻き込まれた。ガイドの20代男性が重傷、客の40代女性2人が軽傷を負った。3人は自力で脱出するなどしてけがは無かった。 道警は業務上過失致死傷の容疑も視野に、ツアーの状況を詳しく調べている。 同じ3日には、北海道南部の島牧村にある東狩場山でも雪崩が発生。寿都署によると、八雲町の会社員藤田尚斗さん(28)が死亡した。藤田さんを含む知人同士15人がスノーモービルで滑走していた。藤田さんが1人で走行しているときに巻き込まれたという。現場はスキー場ではない未整備の雪山。ガイドの同行はなく、登山計画書は提出されていなかったという。(新谷千布美) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
千葉の観光地「夫婦岩」の一部崩れる 相次ぐ地震の影響か いすみ市
千葉県東方沖で2月27日から地震が相次ぐ中、いすみ市和泉の津々ケ浦にある観光地「夫婦(めおと)岩」の一部が崩れた。市は、地震が影響した可能性が高いとみている。 夫婦岩は海岸に並んで鎮座する大小二つの岩。日の出や星空を眺める人気スポットで、映画やCMの撮影も行われている。強風や高波で浸食が進んでおり、最近は穴が開いてアーチ状の岩礁が姿を現していた。 市水産商工観光課によると、市職員が2日午前、夫婦岩が崩れたとのSNSの投稿を見つけた。現地に行き、アーチ状の部分が姿を消し、それ以外にも崩れ落ちている場所があるのを確認したという。 地元出身で長年、岩を撮影してきた広告・出版アドバイザーの宮城一幸さん(76)は4日、様子を見に来ていた。「いずれは崩れると思っていたが残念。地震も心配だ」と話した。(中野渉) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
女児抱きしめる、現金渡して書類作成依頼 都教委、教職員6人を処分
本多由佳2024年3月4日 19時00分 女児6人を後ろから抱きしめるなどセクハラ行為をしたとして、東京都教育委員会は4日、23区内の小学校の男性教諭(39)を停職6カ月の懲戒処分とし、発表した。ほかに教職員5人の懲戒処分も明らかにした。 都教委によると、男性教諭は昨年7~9月ごろ、担任する女児6人に漢字ドリルの丸つけをする際、背後から抱きしめるなどした。以前にも漢字指導の際に身体接触があったとして、校長から指導を受けていたという。 教諭は都教委の聞き取りに対し、「(小学)3年生くらいまでなら体に触れて指導した方が安心すると思った。嫌がっている児童に対する認識の甘さがあった」と述べたという。 多摩地域の中学校の男性教諭(26)は、かつての教え子にLINEで不適切なメッセージを送ったとして、減給10分の1(1カ月)。勤務校離任の際に女子生徒からアカウントを教えられ、昨年3~4月にかけて、好意を寄せているように思わせるメッセージを送るなどし、生徒に不快感や嫌悪感を与えた。勤務時間中の送信もあったという。 戒告となった多摩地域の都立高事務職員の男性主事(38)は昨年5月、保護者に現金3万円を手渡し、書類の再作成を依頼した。生徒の入学手続きの書類紛失が判明した際、独断で生徒の自宅に出向いたという。翌日、保護者が校長に伝えて発覚。男性主事は「休日返上で教職員総出で捜すのを危惧した」と話したという。都教委は「保護者に現金を手渡すことで、紛失の原因解明を妨げるとともに、事故対応の姿勢に疑念を抱かせる信頼失墜行為にあたる」としている。(本多由佳) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
状況証拠で無期懲役判決 北海道・釧路の強盗殺人、被告は否認
古源盛一2024年3月4日 19時00分 北海道釧路市の住宅で2016年1月、おばを殺害して現金を奪ったとして、強盗殺人罪に問われた同市の無職田中治樹被告(51)の裁判員裁判の判決公判が4日、釧路地裁であった。井草健太裁判長は、求刑通り無期懲役を言い渡した。 判決によると、田中被告は16年1月14日、おばの田中弘子さん(当時80)の頭部を鈍器のようなもので数十回殴って殺害し、現金を奪った。 凶器などの有力な証拠がなく、田中被告は一貫して否認。公判では積み上げた状況証拠をどうみるかが争点だった。 田中被告は、犯行があったとされた時間の直後にコンビニのATMで約20万円を自分の口座に入金し、8分後に別のATMで2万7千円を出金。検察側は、入金した現金のうち、1万円札3枚が被害者が前年に下ろした新札と紙幣番号が一致したと指摘していた。直前と直後には、当時使っていた乗用車と似た車が事件現場の方向に走る防犯カメラ映像が残っていた。 井草裁判長は判決で、田中被告が「14日に少なくとも十数万円を何らかの方法で入手した」と指摘。「おいが14日にくる」と被害者から聞いた知人の証言を元に、「犯人でないとすると、訪問すると約束した上で被害者方に向かったのに反故(ほご)にし、被害者方以外の方法で現金を入手して入金した一方、第三者が訪れ、殺害したことになる。偶然が重なり合うのは考えられず、合理的に説明ができないか、説明が極めて困難な事実関係」と述べた。 田中被告は公判で、14日の行動について別の知人に借金を返そうと家を出たなどと述べ、弁護側は「短時間での犯行は困難」などと無罪を主張していた。井草裁判長は「8年後の供述とふまえても場当たり的なものばかりで全体として信用性に欠ける」と退けた。(古源盛一) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル