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東京都の小池知事は22日に東京都が確認した新型コロナウイルスの感染者が238人だと明らかにしました。これで都の感染者数は累計で1万人を超えました。
小池知事:「第2波という心構えを持って、より一層の警戒が必要と認識している。あすから4連休ですが、外出は出来るだけ控えていただきたい」 22日は各地で緊急事態宣言解除後、最も多い数字が確認されました。愛知県では64人と過去最多となりました。大阪府では121人の感染が確認されています。大阪で3桁は初めてのことです。大阪の検査件数は1508件で、陽性率は8%。感染経路不明者は85人で、30代以下が7割を占めていて、繁華街を中心に感染が広がっています。
吉村知事:「数だけ見れば第2波に入ってきているのだと思う。東京で300近く出ているのであれば、大阪でも200くらい出ても、構造上はおかしくないと思っている。推測からすると、まだ増えてくる可能性は十分にある。東京がこうだから、大阪こうなるってわけではないが、似ている傾向にあると分析している」 新たな感染者の数が、全国で過去最多となった22日、「旅行に行こう」と呼び掛ける政府の『GoToトラベル』キャンペーンが始まりました。 旅行費用の半額を補助する『GoToトラベル』ですが、その中身は、旅行代金そのものの割引と、旅行先の飲食店などで使えるクーポンに分かれます。旅行代金の割引自体は全体の35%で、上限は、泊りの場合1万4000円、日帰りなら7000円です。割引は、何日泊っても適用され、例えば5泊すると7万円の割引となります。一方、クーポンはまだ準備ができていないため、配布は9月以降となる見通しです。また、キャンペーンの対象となる旅行会社や宿泊施設は登録が必要で、申請は22日に始まったばかり。登録され、後日、客が手続きをすれば、22日の宿泊から割引を受けられますが、感染防止対策が不十分といった理由で登録が認められないと割引されない可能性があります。 観光地からは期待の声がある一方、不安を口にする人もいます。
宮城県松島町の『丸文 松島汽船』村田望営業課長:「今、秋の予約が少しずつ増えてきている状況なので『GoToキャンペーン』も後押しして、少しでもお客さまが増えればと思っている」
三重県伊勢市の土産物店『岩戸屋』牧戸社長:「期待よりも、人間の生死に関わることなので、ちょっとタイミングとしては、私は早いと思う」
神奈川県箱根町の旅館『箱根藍瑠』渡辺健支配人:「お客さまと国が発表している内容の認知度というギャップはすごく感じた。期待と不安、正直に半々。まだ確定していないところが多くありすぎるので不安がありつつ、このキャンペーンを使って観光の後押しをしていただきたい」 こうしたなか、政府は、感染が落ち着いているとして、中国や韓国、台湾などと入国緩和の協議を始めます。
安倍総理:「国際的な人の往来の再開を順次進めていくことも重要。感染状況が落ち着いている東アジアや東南アジアの12カ国・地域との間で、ビジネス上必要な人材等の往来再開に向け、新たに協議・調整を進めていく」
この他、来年の東京オリンピックに向けて、選手や大会関係者の入国緩和も検討します。
ただ、緩めてばかりとはいきません。現在、コンサートやプロスポーツなど、大規模なイベントには、上限5000人の人数制限がかけられています。政府は、これを来月、撤廃する予定でしたが、8月いっぱい制限を続けることとしました。見直しに先立ち、Jリーグは、来月10日まで、今の人数制限を続けることを決めています。それ以降どうするかは、来週、NPB=日本野球機構と合同会議を開いて決める予定です。 政府は、現状、「医療体制はひっ迫していない」というスタンスですが、杏林大学医学部の山口芳裕主任教授が東京都のモニタリング会議で反論しました。
山口主任教授:「きのうも国のリーダーが使われている『東京の医療はひっ迫していない』というのは2つの観点から誤りだ」 山口主任教授は、病院のベッド数を増やすには2週間以上の時間を要することや、ベッドが用意できても、医療スタッフのマンパワーが通常以上にかかることを理由に挙げ、警告しました。
山口主任教授:「保健所が自らの管内で(入院の)調整がつかないで、やむなく都庁に調整を依頼している件数は一日平均約100件。入院の調整に非常に困難が生じていることがうかがえる。150%の増加率で患者が増加している状況、あるいは重症者が倍増している状況から、とても『ひっ迫していない』などとは申し上げられない」
Source : 国内 – Yahoo!ニュース