政府はマイナンバーカードに運転免許証の機能を持たせる「マイナ免許証」の導入前倒しも検討している。河野太郎デジタル相は13日の会見で、これまで2024年度末としてきた導入時期について、「前倒しできないか、検討を警察庁と一緒に進める」と表明した。
一方で、政府がこの日公表した健康保険証の廃止方針と同じように、免許証も廃止するのかについて、政府は現時点で「検討を始めていない」(デジタル庁幹部)と否定する。現行の免許証も併存する姿を描いているとみられる。
政府は「マイナンバーカード1枚で様々なサービスが受けられる社会」を将来像として掲げる。健康保険証に加え、運転免許証との一体化についても関係省庁で検討してきた。
ただ、マイナカードの認証機能を使うには専用のカードリーダーが必要になる。警察官が免許証の記載事項を見たり、無線で連絡したりする現在の運用を変えることになるため、調整にはまだ時間を要するとみられる。
河野氏は会見で「カードリーダーをお巡りさんに持ってもらい、きちんと(カードを)読み取れることは大前提になる。どう前倒しをするか、しっかり検討していきたい」と語った。(渡辺淳基)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル