東京都清瀬市議会は24日、性同一性障害のある人が住民票などの公的書類に「通称名」を記載できるよう、国会と政府に法改正を求める意見書を全会一致で可決した。戸籍上の性別と異なる性自認をもつ1人の若者が、陳情という手段から社会を変えようと起こした行動に、市議会が応えた。
市内に住む通称名、北村由衣さん(24)。本会議を傍聴席で見守り、自身の陳情が採択された後に議会の意見書が可決されると、深々とお辞儀をした。
「よかったー」
オンラインゲーム仲間で一緒に傍聴した栃木県の友人(19)に笑顔を見せた。
北村さんが市議会への行動を思い立ったのは昨秋のこと。文京区から清瀬市に転居したのを機に、「女性としての自分」を生活の中で貫いていくと決めた。
だが、住民票や免許証、マイナンバーカードと、本人確認の証明になる公的な書類では、男性である戸籍名がついて回った。健康保険証は、2017年の厚生労働省通知で通称名の利用が認められたが、顔写真がつく免許証などは法改正が必要だとわかった。
道を開くため、国会への働き…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル