福島市の歩道で車を暴走させて5人を死傷させたとして、自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死傷)の罪に問われた同市の無職波汐(なみしお)国芳被告(97)の初公判が28日、福島地裁(三浦隆昭裁判長)であり、被告は起訴内容を認めた。被告人質問で波汐被告は遺族に対し、「本当に申し訳ないことをした」と謝罪した。 波汐被告は昨年11月19日午後4時45分ごろ、福島市南矢野目の市道から誤って歩道に進入。ブレーキとアクセルを踏み間違え、少なくとも時速約60キロで走行し、歩道にいた同市八島田の調理員川村ひとみさん(当時42)をはねて死亡させ、信号待ちで停車していた乗用車3台に衝突し、乗車していた20~100歳代の女性4人に軽傷を負わせたとして起訴された。 検察側は冒頭陳述で、波汐被告は2020年8月に高齢者講習や認知機能検査を受けて免許を更新後、昨年8月に車庫入れの際に乗用車を柱にぶつけ、損傷し、軽乗用車に乗り換えたが、被告の長女やヘルパーから危険なので運転をやめるよう注意されていたと指摘した。 被告の長女 「もっと早く運転をやめさせれば」 波汐被告はこの日、杖をついて入廷。被告人質問で事故について「歩道に誤って乗り上げた。その後は植樹を倒して慌ててしまい、ブレーキの代わりにアクセルを踏んだ。自分の運転が未熟だった」と話した。 被告は以前乗っていた乗用車… この記事は有料記事です。残り391文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
グリコ・森永事件を捜査指揮、元大阪府警本部長の四方修さん死去
2023年2月28日 22時08分 グリコ・森永事件の発生時の大阪府警本部長だった四方修(しかた・おさむ)さんが2月27日、老衰のため死去した。92歳だった。通夜は4日午後6時、葬儀は5日午前10時30分から大阪市北区西天満1の9の3の浄信寺で。喪主は長男光(こう)さん。 1955年に警察庁に入り、84年に発生したグリコ・森永事件は府警本部長として捜査を指揮。犯人が府警などをやゆした脅迫文では名指しされた。退職後の2001年には経営再建中の大手スーパー「マイカル」の社長に就いた。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
80億円のコンベンション施設計画、事業は仕切り直し 愛知県岡崎市
柏樹利弘2023年2月28日 22時30分 愛知県岡崎市が市中心部の児童施設「太陽の城」跡地などに建設を予定するコンベンション施設をめぐり、市は28日、事業者側から建設に向けた協議の中止を通知されたと発表した。コロナ禍や建設資材の高騰を受けて、事業は仕切り直しを余儀なくされた。 事業者は、地元の酒部建設を代表とする特別目的会社「岡崎リバーリンク」で、通知は21日付。リバーリンクの解散も決まった。 2020年2月に事業者を選定した際は、不動産大手のスターツコーポレーション(東京)を代表企業とするスターツグループが次点交渉権者だった。市は今後、スターツ側の意向を確かめる。 この施設は当初、整備や管理費用が約80億円と見込まれ、市と事業者側は23年度の開業を目指して協議していた。20年10月の市長選では、建設見送りを主張した中根康浩市長が初当選した。市は、いったんは事業の中止を事業者側に申し入れたが、その後、中根市長が方針を転換。市民の意見を取り入れる形で計画を変更した上で、建設に向けた協議を再開する意向を示した。 この間、建設資材の高騰に加え、コロナ禍によるコンベンション需要の落ち込みもあって、「事業を進める判断が難しくなった」とする事業者側の希望で事業の中断が続いていた。 中根市長は「揺れ動く社会環境の変化の中、事業者なりの判断基準があろうかと思われるので、受け入れざるを得ない」などとコメントを出した。(柏樹利弘) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
受診に便宜、見返りに現金か 京都医療センターの医師が収賄容疑
光墨祥吾 富永鈴香2023年2月28日 22時30分 知人の親族らが優先的に受診できるように便宜を図った見返りに現金を受け取ったなどとして、京都府警は28日、独立行政法人国立病院機構・京都医療センター(京都市伏見区)の外科科長の男性医師(54)=兵庫県西宮市=を収賄と国立病院機構法違反の疑いで書類送検した。また、知人の男性会社役員(73)=京都府城陽市=を贈賄の疑いで書類送検した。捜査関係者への取材でわかった。 捜査関係者によると、医師は昨年3月18日、会社役員の親族ら複数人が初診手続きなどで優遇されるよう働きかけたり、患者情報を漏洩(ろうえい)したりするなどの便宜を図った見返りに、会社役員から現金150万円を受け取った疑いがある。また、国立病院機構法違反の容疑は、昨年5月から8月までに患者の病状や治療状況などの情報を計7回、漏らしたというもの。 医師は会社役員の主治医で、2019年6月ごろに知り合ったという。本来は他の医療機関からの紹介などを受けて京都医療センターを受診するところ、医師が外科以外の診療科と直接交渉するなどし、紹介などを省いて受診させたという。府警は、他の患者の不利益になった恐れがあるとみている。情報を漏らされた患者は、会社役員が勤める会社の取引先の関係者だったという。 京都医療センターは「書類送検されたことが事実であれば、大変遺憾に思いますし深刻に受け止めております」などとするコメントを出した。 病院関係者によると、医師は「仕事に真面目で人柄も良く、トラブルは聞いたことがなかった」という。同センターの入院患者の家族は「お医者さんは治療に専念してもらわなあかん。(診療が)後回しにされていたらだいぶ問題」と話した。(光墨祥吾、富永鈴香) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
性犯罪で執行猶予中の男、小学校の非常勤講師に 大分県教委
白石昌幸2023年2月28日 21時00分 女子中学生の体を触ったとして、大分県青少年健全育成条例違反の罪で有罪判決を受け執行猶予中の40代男性が、県内の市立小学校で非常勤講師として勤務していたことが28日、分かった。県教育委員会は保護者からの通報で事実を把握し、この男性の任用の解除や取り消しの手続きを進めている。 県教委教育人事課によると、男性は今年1月に非常勤講師として任用され、市立小学校に赴任。学級担任はしておらず、授業だけを受け持っていたという。 男性について、2月17日に保護者から「事件で逮捕されたことがあるのを知っているか」との情報提供があり、事実が発覚。男性は聞き取りに対し、「間違いありません」と認めており、現在は出勤していないという。 男性が性犯罪で逮捕されたのは、民間会社に勤務している時期で、当時既に取得していた教員免許に「免許失効」と記載されることは無かった。任用前には面接も実施しているが、「逮捕歴」などを問う質問は無いという。 執行猶予中の場合、地方公務員法の「欠格事項」に該当するため、県教委は裁判所に対して事実確認を求め、手続きが済み次第、任用を解除するか取り消す予定だ。同課は「欠格事項に該当する人物を採用することが無いよう対応していく」と話している。(白石昌幸) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
【写真まとめ】2022年の出生数80万人割れへ 遠ざかる多産時代
2023年2月28日 21時00分 2022年に国内で生まれた子どもの数は、統計のある1899年以降、初めて80万人を割り込むことが決定的になりました。 国内生まれの日本人に絞り込んだ出生数は6月に公表され、国の推計方法で計算すると77万人台と見込まれています。40年前の1982年の出生数は151・5万人で、40年間でほぼ半減することになります。 1947年の第1次ベビーブーム期では約270万人、第2次ベビーブーム期の73年には約210万人の子どもが生まれました。 多くの新生児が並ぶ産院、教室不足の学校など、当時の様子を朝日新聞社所蔵の写真で振り返ります。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「結婚したら借金倍」奨学金の呪縛 少子化時代、将来描けぬ若者たち
出生数が70万人台へと突入した。少子化は暮らしにかかわる社会保障制度や経済活動に深刻な影響を与えそうだ。政府は対策づくりを進めるが、具体像は見えないままだ。 少子化が変える年金・仕事・まちの景色… 少子化は、老後の年金のような社会保障、労働力、街づくりといった多方面に影を落とす。 2019年に国が公表した年金額の将来見通し(財政検証)によると、高い経済成長を前提にしたケースでも、47年度の年金水準は実質2割低下すると見込まれていた。 だが、この見通しで使った将来人口推計より実際は、さらに速いペースで少子化が進む。子どもが少なくなれば、公的年金の原資となる保険料を払う現役世代の減少につながる。将来の年金水準がさらに低下する恐れがある。 介護現場のマンパワー不足も… この続きは朝日新聞デジタル会員限定です。残り1449文字 1カ月間無料の「お試し体験」で記事の続きを読んでみませんか? 会員限定の有料記事が読める! 多彩なコメンテーターがニュースを深堀り いま話題の最新ニュースもメールでお届け Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
華やかなひな人形がずらり 手筒花火の空筒使ったものも 愛知・豊橋
戸村登2023年2月28日 18時30分 ひな祭りを前に、愛知県豊橋市の二川宿本陣資料館と近くの商家「駒屋」で、華やかなひな人形が飾られ、訪れた人の目を楽しませている。 本陣では、豊橋が発祥の地とされる手筒花火の空筒をちりめん細工の花で装飾して再利用した「手筒花びな」などを展示。資料館では、浜松市の収集家から寄贈された江戸時代中期の「享保びな」など約70点が並ぶ。 また、商家「駒屋」では「福よせびな」のかわいらしい姿を楽しめる。宝塚歌劇団に二川とゆかりがある演出家がいたことにちなみ、ラインダンスをするひな人形も飾られている。 資料館は3月12日、商家「駒屋」は26日まで。どちらも月曜休館。(戸村登) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
持続化給付金6400万円詐取 起訴15回、ススキノ飲食業者に実刑
平岡春人2023年2月28日 18時30分 札幌・ススキノの飲食店グループを舞台にした新型コロナウイルス対策の国の持続化給付金の詐欺事件で、主犯格のグループ代表で詐欺などの罪に問われた木下大夢被告(32)の判決が28日、札幌地裁であった。古川善敬裁判官は「組織的かつ計画的な犯行で極めて悪質」として、懲役5年6カ月(求刑懲役8年)を言い渡した。木下被告は最初の起訴の後、14回にわたり追起訴されていた。 判決によると、木下被告は2020年6~9月、経営する会社の従業員や同業者、税理士事務所職員らと共謀し、事業収入が減ったとする虚偽の申請をして、給付金計6400万円をだまし取った。虚偽の申請をしたのは64人にのぼった。 検察側の中間論告によると、木下被告は「ボーナスを渡す」との誘い文句で、虚偽申請の協力者を募っていたとされる。判決は「簡易迅速な給付を優先させた給付金の制度設計を利用し、多額の被害を生じさせた」と非難した。 また判決は、木下被告が21年1月に暴力団員に用心棒代4万円を渡したとして、北海道暴力団排除条例違反も認定した。 道警が21年4月、木下被告ら11人を詐欺容疑で逮捕。一連の事件には約150人がかかわり、被害総額は計約1億5千万円にのぼるとみている。 持続化給付金は、新型コロナの影響で減収した中小法人や個人事業者を支援する目的で、20年5月に申請の受け付けが始まった。(平岡春人) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
アベノマスクの単価情報 黒塗り部分の開示を命じる 大阪地裁判決
松浦祥子2023年2月28日 14時50分(2023年2月28日 18時56分更新) 政府が新型コロナウイルス対策で全国に配った布マスク(通称・アベノマスク)の単価や発注枚数の情報を「黒塗り」にした国の対応の是非が争われた訴訟の判決が28日、大阪地裁であった。徳地淳裁判長は「公にしても、国の利益や企業の競争を害する恐れはない」と判断し、厚生労働省と文部科学省に対し、黒塗り部分の開示を命じた。 判決によると、政府はマスクの需給逼迫(ひっぱく)を受け、2020年3月以降、全世帯などにマスクを配った。神戸学院大の上脇博之(ひろし)教授は両省に納入業者との契約書などの情報公開を求め、開示されたが、単価などが黒塗りだったため、開示を求めて同年9月、提訴した。 国側は「企業の営業ノウハウなどが同業他社に知られる」「今後マスクを調達する際、交渉で不利になる」などと反論していた。 徳地裁判長は、単価や発注枚数は秘匿性が高いとはいえず、公になっても「企業のノウハウや調達能力を正確に推測できない」と指摘。政府が随意契約で購入したことから、「税金の使途の説明責任」の観点で開示の要請が高いとした。また、政府が大量のマスクを再び調達する可能性は「常識的に考えてかなり低い」などとし、計45件の文書の黒塗り部分を開示すべきだと判断した。 上脇氏は判決後の記者会見で「税金を使った行為を十分に検証できないのは問題。国は控訴せず、一日も早く開示すべきだ」と述べた。厚労省は「厳しい判決内容。今後の対応は関係省庁と協議のうえ決定したい」、文科省は「担当者が不在で対応できない」とのコメントを出した。(松浦祥子) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル