井上潜、本田大次郎2022年2月27日 18時00分 27日午後4時38分ごろ、北海道旭川市のJR旭川駅構内で、「男性が刺されている」などと110番通報があった。北海道警旭川中央署によると、刺されたのは在留カードからベトナム人の男性(35)とみられ、約1時間後に搬送先の病院で死亡が確認された。犯人はアジア系外国人の男とみられ、刃物を持って逃走しているという。道警は殺人事件として現場周辺に緊急配備を敷き、行方を追っている。 署によると、男はアジア系の外国人とみられる20~30代で中肉、身長約160センチ~170センチ程度。服装は上下黒っぽいウィンドブレーカーとズボンで、黒系のマスクをしていたという。 男は、旭川駅1階のトイレ前で男性の上半身などを刺した後、駅北口から逃走したという。犯行直前に男性と口論になっていたとの目撃情報があり、顔見知りの可能性があるという。 現場は旭川駅の北側コンコース。バスやタクシー乗り場に面し、窓際の座席で列車やバスを待つ人たちも多い。 事件発生後、コンコースには規制線が張られ、約100メートルの区間が通行できなくなった。日曜日の夕方で人通りは多くなかったが、駅前にパトカーがとまり、ものものしい雰囲気になった。バスを利用するため、毎日コンコースを利用するという女性(48)は「いつも歩く駅構内で事件が起きるなんて、とても怖い」と話していた。(井上潜、本田大次郎) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
あこがれだった食券式の「ファミリー食堂」 110年の歴史に幕
和洋中の豊富なメニューを取りそろえ、かつて家族連れの人気スポットだったデパートの大食堂。食文化や家族のあり方が多様化するなか、各地で姿を消し、大丸京都店(京都市下京区)の「ファミリー食堂」も今月末、前身の食堂から築いてきた110年の歴史に幕を下ろす。別れを惜しむ客が絶えない。 2月上旬の平日。午前11時の開店10分ほど前から、続々と客が並び始めた。 客が見入るのは、お子様ランチやオムライス、中華丼など、和洋中のサンプルがずらりと並ぶ入り口前のショーケースだ。 食べたい料理を決めると、店前の食券売り場で係員から券を購入し、テーブル席へ案内してもらう。店員は半券をちぎってキッチンへ注文を伝え、料理を届ける仕組みだ。 不動の人気メニューは、揚げ… この記事は有料会員記事です。残り1809文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「まじめにやってきたのに」アサリ産地偽装 純県産めざす漁師の憂い
外国産アサリの大規模な産地偽装は、「熊本県産アサリ」の復活に力を注いできた若手漁師を直撃した。豪雨被害に伴う海への土砂流入でアサリが死滅する逆境を乗り越えた矢先の事態。手間をかけて味にこだわってきたという漁師の一人は、正直者が馬鹿を見ることがないよう、偽装アサリの根絶を強く求めている。 「長年まじめにやってきたのに」。アサリ漁などを営む熊本県八代市の宮田直樹さん(36)は、偽装による風評被害への懸念から、ため息を漏らした。 自宅から約4キロ先にある干潟約1千平方メートルで育てたアサリを、インターネットなどを通じて主に個人に販売してきた。蒲島郁夫知事が1日、約2カ月間の「県産アサリ」の出荷停止を発表した時、ニュースで産地偽装を知った。 今は出荷シーズンを控え、アサリを育てている時期。3月には5件の出荷の予約があったが、「ブランドを守るためなら」と出荷停止にやむなく応じた。予約はいずれも取りやめになった。 曽祖父から続く漁師の家。中… この記事は有料会員記事です。残り966文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
なくなられたおまわりさんに…あさま山荘事件、激励の手紙や遺品公開
過激派グループ「連合赤軍」による「あさま山荘事件」から今月で50年となった。警視庁は25日、事件で使った装備品や市民から寄せられた手紙など二十数点を報道公開した。「たくさんの人に事件を知ってもらい、風化の防止につなげたい」としている。 事件は1972年2月19日に起きた。銃などで武装した連合赤軍メンバー5人が、長野県軽井沢町の保養施設「あさま山荘」で、管理人の妻を人質に立てこもった。長野県警と警視庁の機動隊が対応に当たり、9日後の同月28日に人質を救出し、5人を逮捕した。 銃撃戦となり、激しい攻防の中で警視庁第2機動隊長の内田尚孝警視(当時47)=警視長に特進=と、同庁特科車両隊中隊長の高見繁光警部(同42)=警視正に特進=の2人が銃撃され、亡くなった。5人を説得しようとした民間人の男性1人も犠牲になった。 この日公開されたのは、事件… この記事は有料会員記事です。残り484文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
スーツアクターの夫、妻とヒーローに変身した訳は
郊外の農産物直売所の前に集まった子どもたち。目を輝かせて見守る視線の先には、舞台に立つ今日の主役、ピンクのヘルメットをかぶったヒーローがいた。 ヒーローの名は、「ガンバ李(リー)α(アルファ)」。ショーは、悪の組織に洗脳された仲間の忍者「ガイ」を救い出す、山場のシーンを迎えていた。 洗脳により声が聞こえなくなったガイに、ヒーローは無言で両手を握り、続けて親指を立てて手のひらでたたいてみせる。手話の動きだ。 「必ず」「助ける」「私を」「信じろ」。手話を理解したガイが無事に正義の心を取り戻すと、客席から拍手がわき起こった。 演じたのは、福岡県粕屋町に住むスーツアクターの吉田和宏さん(51)と妻・理恵さん(37)。 一風変わったヒーローショーは、なぜ生まれたのか。 客席の子どもたちの中で、誰… この記事は有料会員記事です。残り1252文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大津波警報でも「たいしたことねえ」 翌年の震災、運命は分かれた
《日曜曇り……石巻地区は異常なし》 宮城県石巻市門脇3丁目で暮らしていた林信吾さん(87)は、2010年2月28日の日記にそう記した。南米チリ沿岸地震で出された大津波警報を知り、近くの日和山に避難した。ただこの日、石巻鮎川で観測された津波は約80センチだった。 「うちにも水は来なかった。だから津波はたいしたことねえって思った。恥ずかしい話だ」。そう振り返る。次の年、東日本大震災2日前の地震で津波注意報が出た時も、日記に「被害はあまり出ないようだ」とある。 妻に促され避難、車ごと津波に 油断は上塗りされた。 3月11日、大きな揺れが襲ったときは、台所で大学芋をつくっていた。揺れが収まった後も落ちた食器の片付けをしていた。危機感はなかった。 12年前の2月28日、南米チリ沿岸地震の影響で、東北の太平洋沿岸部に大津波警報が出ました。でも、やってきた津波は予想より小さいものでした。「やっぱりたいしたことない」と思った人と、それでも「次」への備えを見直した人。1年後、運命は分かれました。 妻の尚子さん(81)に何度… この記事は有料会員記事です。残り1336文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
出会いはキエフ、日本で結婚 ウクライナ出身の神職「祈るしか」
ウクライナはどうなってしまうのか――。ロシアによる攻撃が首都キエフにまで及び、民間人の死者も伝わる。群馬県と接する埼玉県上里町に住むウクライナ出身の梅林テチャナさん(39)は祖国が直面する現実を、受け入れられずにいる。 梅林さんはウクライナ西部、ルーマニア国境近くのラヒフ出身。キエフ大学で日本語を学んでいた時、留学中だった夫の正樹さん(49)に出会い、2010年に日本で結婚した。今は正樹さんが禰宜(ねぎ)を務める同町の菅原神社で、権禰宜(ごんねぎ)として正樹さんを支える。 梅林さんの母や姉ら家族はウ… この記事は有料会員記事です。残り459文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
MLB’s Opening Day in jeopardy as labor negotiations falter again
After another unproductive day of labor negotiations, time is running out to preserve a 162-game season this year in Major League Baseball. MLB and the Major League Baseball Players Association met twice in Jupiter, Florida, on Saturday, two days ahead of Monday’s owner-imposed deadline to come to a labor agreement […]
残る2人も救助、全員けがなし スキー場コース外で遭難 福井・勝山
川辺真改2022年2月27日 9時33分 福井県勝山市のスキー場「スキージャム勝山」の利用客でスノーボードをしていた男女4人が26日にコースの外に出て遭難した事故で、福井県警は27日朝、残る男性2人を県警のヘリコプターで救助し、全員の救助を完了した。男性2人は同市内の病院に搬送されたが、いずれもけがはないという。 勝山署によると、27日午前6時15分ごろから県警や消防が約25人態勢で救助活動を再開し、遭難した場所付近にいた男性2人を発見。午前7時ごろまでに2人を救助した。 4人は大阪府内に住む30~40代の男女で、スノーボードをしていたとみられる。26日午後4時ごろ、スキー場から勝山署に通報があり、県警が捜索を開始。石川県の防災ヘリコプターが4人を発見し、同午後5時35分ごろに大阪府内の30代の女性2人を救助。2人にけがはなかった。その後、日没のため残る2人の救助活動を中断していた。 同スキー場では1月にも利用客4人がコースの外に出て遭難し、救助された。(川辺真改) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
アサリ産地偽装問題 熊本県北部の漁協、干潟貸して「レンタル料」
外国産アサリの「熊本県産」偽装問題で、有明海に漁業権を持つ県内漁協の幹部が取材に応じ、輸入アサリを一時保管する蓄養業者に、干潟を有料で貸していたことを明かした。国や県、漁業関係者も、蓄養しても熊本県産と名乗れないことを認識しながら、偽装の温床となる仕組みが慣習として続いてきた。 熊本県北部の有明海沿岸。日没前は夕日が干潟を照らし、写真を撮りに訪れる人も少なくない。だが足元を見渡すと、大量の二枚貝の死骸が折り重なり、割れた茶わんが顔をのぞかせる。 この周辺で共同漁業権をもつ漁協幹部が取材に応じた。水が引くと目の前に広がる広大な干潟について、漁協がアサリの「蓄養場」として業者に貸してきたことを明らかにした。幹部は、有明海沿岸の干潟で長年続いてきた「慣習」を語った。 中国などと取引がある問屋から、地元の蓄養業者が輸入アサリを受け取ると、干潟に広くまき一定期間、蓄養する。漁協はこうした蓄養業者と契約し、干潟を一定期間貸す代わりに漁場の「レンタル料」を受け取っていたという。 この幹部は、干潟の貸し借りが始まったきっかけは詳しく知らないが、「20年ほど前から始まったはず」と打ち明けた。 有明海に輸入アサリを一定期間まく蓄養は通常、出荷調整や貝の選別などのために行われる。だが、単に蓄養しただけでは輸入アサリを「熊本県産」に書き換えることはできない。 食品表示基準では、輸入した子牛や稚魚を、国外での生育期間より長く国内で育てれば、国産と称することができるという考え方(いわゆる「長いところルール」)がある。 輸入アサリを「熊本県産」と表示するには、このルールに従うしかない。しかし、漁協幹部は「アサリに当てはまるとは思えない」と話した。 その理由について「アサリは、稚貝になる前のプランクトンみたいな小さい赤ちゃんが、商業ベースにのるまで成長するのにだいたい1年半かかる」と説明。仮に、ルールが適用されるほど長く蓄養しようとすると「業者には相当な労力がかかる」とし、現実的には考えにくいと話した。 農林水産省も、有明海でのアサリの蓄養は「仮置きとみており、ルールは成り立ちにくい」(担当者)と説明する。 農林水産省の調査で、熊本県での漁獲量よりはるかに多い「熊本県産」アサリが流通していたことが分かっている。本来、外国産と表記すべきアサリを「熊本県産」へとごまかす手段の一つとして、蓄養が使われていた疑いは強まっている。 取材に応じた漁協幹部は「ど… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル