北京冬季五輪が20日夜、閉幕する。努力を重ね大舞台に立った選手たちの姿は、多くの人の心に刻まれた。 「メダルには届きませんでしたが、頑張る姿を見られただけで励まされる思いでした」。女子スピードスケートに出場した小平奈緒選手(35)の地元・長野県でリンゴ農家を営む西澤穂孝さん(40)は話す。 小平選手との出会いは2020年秋。前年の台風19号で千曲川堤防が決壊し、長野市内にある西澤さんの畑や自宅は水につかった。壊れた倉庫の修復も終わっていないころのこと。共通の知人の紹介で、西澤さんのもとを訪ねてくれた。 被災した自宅周辺を案内したり、リンゴ狩りをしてもらったりしている最中、西澤さんは「でも、どうして来ていただけたんですか」と尋ねてみた。 すると小平選手は「よく応援… この記事は有料会員記事です。残り396文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
北日本や北陸など猛吹雪や大雪のおそれ 21日にかけ、高波にも警戒
吉沢英将2022年2月20日 18時21分 北日本と北陸では21日にかけ、雪をともなった非常に強い風が吹き、大しけとなるところがある。すでに暴風雪や大雪となっているところがあり、気象庁が交通の乱れや高波などに警戒を呼びかけている。 同庁によると、20日午後4時までに観測された24時間降雪量の最大値は、北海道中標津町29センチ▽釧路市26センチなど。最大風速では、北海道えりも町で17・3メートル▽奥尻町16・0メートルと強い風が吹いた。 北海道の東にある前線をともなった低気圧は21日、急速に発達しながら北東へ進む見通し。北日本や東日本の上空には強い寒気も流れ込み、21日にかけて強い冬型の気圧配置となる見込みだという。 21日にかけ予想される最大風速は、北海道、東北25メートル。波の高さでは北海道、東北、北陸でいずれも6メートルと見込まれている。 21日午後6時までの24時間に予想される降雪量は、いずれも多いところで、北陸80センチ▽北海道、関東甲信60センチ。22日午後6時までの24時間では、北陸60~80センチ▽北海道、関東甲信30~50センチと見込まれるという。(吉沢英将) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
男性「首を刺された」通報 刺した女?路上で倒れる 名古屋のラブホ
2022年2月20日 21時11分 20日午後4時40分ごろ、名古屋市中区新栄2丁目のラブホテルの一室で、客の20代男性から「女に刃物で首を刺された」と119番通報があった。愛知県警や市消防によると、その後、ホテル隣の路上に女性が倒れているのが見つかった。消防によると、男性は病院に運ばれたが命に別条はなく、女性は心肺停止の状態だという。 女が男性に切り付けた後、建物から飛び降りた可能性があるとみられる。中署は殺人未遂事件として、男性らから事件の経緯について事情を聴いている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
カーリング銀「こんな日が来るなんて」 沸く地元 将来への不安とは
北京冬季五輪・カーリング女子日本代表のロコ・ソラーレが、日本初となる銀メダルをつかんだ。前回平昌(ピョンチャン)大会の銅から1歩ずつ高みへとのぼるロコを支えてきた地元・北海道北見市常呂(ところ)町の人たちからは「よくやった」と祝福とねぎらいの声が上がり、「次は金」と期待が膨らむ。一方、多くのカーラー(カーリング競技者)が輩出した町では次世代育成への不安も聞かれた。 20日午前10時すぎ、ロコの本拠地・アドヴィックス常呂カーリングホールでは、常呂カーリング倶楽部のカーラーら約50人が試合を見守った。 思うようにいかない試合運び。「きょうのアイスとは仲良くできないのかな」「ちょっと笑顔が足りないなあ」と声がもれる。ロコのメンバーが負けを認め、相手の英国に握手を求めると、「すごいことをやってくれた」と、温かい拍手が起きた。 最前列で見守った鈴木夕湖選手の母・倫子(みちこ)さん(62)は「この舞台に立つまでは、決して簡単な道のりではなかった」と思いやった。「また金メダルを目指すチャレンジができるということですね」 自身も元カーリング選手で日本選手権優勝経験もある吉田知那美・夕梨花選手姉妹の母・富美江さん(62)は涙があふれた。姉妹には今大会前、「日本のカーリング界にとって、誰もやったことがないことをやっているんだから、がんばれ」と励ました。2人からは「そだねー」と返ってきた。 富美江さんによると、コロナ… この記事は有料会員記事です。残り674文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「五輪後の弾圧が気がかり」 在日ウイグル人の思い 北京五輪閉幕へ
北京冬季五輪が20日夜、閉幕する。 日本ウイグル協会の会長于田ケリムさん(43)は、「ウイグルへの弾圧を強める中国政府に平和の祭典である五輪を開く資格はない」と北京五輪に反対してきた。「五輪が開催されたのは残念だが、日本や米国が外交ボイコットをしてくれたのはよかった」と話す。日本は政府関係者を派遣しなかったが、「外交ボイコット」の文言は用いず、「総合的に勘案して判断を行った」と説明している。 1年前からは、香港や南モンゴルなど同様に弾圧に苦しむ他地域の団体と協力してデモをしてきた。「中国はあまりに強くウイグルだけでは対抗できない」。開会式当日の中国大使館前のデモも共に開いた。 開会式の聖火リレーではウイ… この記事は有料会員記事です。残り127文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
目指すは北京五輪の次の次 札幌が2030年の招致活動、本格化へ
北京冬季五輪が20日夜、閉幕する。 2030年の冬季五輪・パラリンピック招致を目指す札幌市の秋元克広市長は、北京五輪終盤の17日にあった定例会見で、今後の国際オリンピック委員会(IOC)による開催地決定スケジュールについて「まだ示されておらず、推測の域を出ない」としたうえで、「北京大会が終われば30年大会の開催地決定へのプロセスが進むと思われる」と話し、招致活動を本格化させる方針を示した。 北京大会については「本来なら私自身も行って大会運営を見たかったが行けなかった。環境面への配慮などについて今後情報収集し、参考になることを(招致活動に)採り入れたい」と述べた。 市はコロナ禍で中止していた市民向けイベントを1月から再開させ、招致への機運を盛り上げようとしている。3月上旬には市民や北海道民計1万7500人を対象に五輪開催の賛否を問う意向調査も行う予定。ただ、調査結果はあくまで「招致活動の参考」といい、市議会などの意向も踏まえて5~6月に正式な計画をまとめる方針だ。 市は昨年11月に大会概要を… この記事は有料会員記事です。残り170文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
色んな生き方がある 不登校だった17歳、夜間中学で希望が見えた
夜間中学 天王寺夜間中学(大阪市)の休み時間は新型コロナウイルスの感染が急拡大した1月以降、とても静かだ。高齢の生徒も多く、感染には先生も生徒も気をつかう。 だが、普段の休み時間はにぎやか。世間話をする声、笑い合う声。韓国出身の女性や在日コリアンの女性らがお菓子やみかんを持ち寄り、みんなで配り合う。 そんな中でも常にノートを広げ、黙々と勉強している女性がいる。17歳のミカさんだ。 北陸地方で生まれ育った。小学1年の3学期から学校を休み始め、学年を追うごとに欠席が長くなっていった。小4でアスペルガー症候群とADHD(注意欠陥・多動性障害)があると診断された。 小5から特別支援学校に移った。それまでの小学校よりも先生たちは優しかったが、そこでも休みがちで、中等部ではほとんど不登校だった。 例えば家庭科の授業でスプーンを片付けるとき。ミカさんには、隣の子が5本片付けたら同じように5本片付けないといけない、という「こだわり」がある。支援学校の先生たちにも、こうした自分自身の発達上の「特質」は理解してもらえなかった。 高校は県立の定時制に進んだが、通えたのは最初の1週間ほど。すぐに中退した。 その後は主に自宅で過ごした。編み物をしたり、祖父とテレビの「水戸黄門」を見たり。小説も好きで、お気に入りは辻村深月さんの「かがみの孤城」。不登校の女子中学生が主人公の物語だ。 その頃は将来が不安になり、いらだちを母や兄たちにぶつけることもあった。 昨年1月、母の実家がある大阪市内に一家で引っ越した。母がインターネットで見つけてくれた天王寺夜間中学に、4月に入学した。 勉強についていけるか、不安はあった。 だが、それよりも一番心配だったのは「周りの人とうまくつきあえるかどうか」だった。 授業を受けるミカさん(左)。黒板をまっすぐ見すえ、真剣にメモをとっていた=2021年12月8日、大阪市天王寺区、宮崎亮撮影 ミカさんの前の席にいるのは74歳の女性でした。多様なクラスメートに囲まれているうちに、ミカさんにある変化が生まれます。 入学式が終わった午後7時ご… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
失敗から立ち直る心、高梨沙羅選手に学んだ 北海道の特別支援学校生
北京冬季五輪が20日夜、閉幕する。選手たちの姿は、多くの人の心に刻まれた。 スキージャンプ女子の高梨沙羅選手(25)は長年、出身地の北海道上川町周辺の特別支援学校6校に、クリスマスケーキを贈ってきた。昨年12月、そのケーキを「おいしく食べました」という旭川高等支援学校3年の長堀蒼生(あおい)さん(18)は、混合団体での高梨選手の2回目のジャンプに「すごい精神力だ」と驚いた。 1回目はジャンプスーツの規… この記事は有料会員記事です。残り406文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
郷亜里砂選手に送った似顔絵 就職前の女子生徒がもらった温かさ
北京冬季五輪が20日夜、閉幕する。努力を重ね大舞台に立った選手たちの姿は、多くの人の心に刻まれた。 山口県田布施町の田布施総合支援学校高等部3年の畑野未空(みく)さん(18)は自宅で、スピードスケート女子500メートルに出場した郷亜里砂選手(34)を応援した。結果は15位。前回平昌大会の8位より順位を落とした。でも「真剣で迫力のある表情が印象に残った」と振り返る。 同校教諭の河村金満(かねみつ)さん(60)が過去に郷選手を国体の強化選手として山口県に招いた縁で知った。 開会式では郷選手が旗手を務めた。応援の気持ちを伝えたくて、寄宿舎で一緒に暮らす友達14人で、画用紙に郷選手の似顔絵を描き、「がんばれ!!」というメッセージを添えた。 河村さんを通じて郷選手に応… この記事は有料会員記事です。残り304文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
円山応挙の描いた「虎図」はどこか不自然 理由はにゃんと……
企画展「トラ時々ネコ 干支セトラ」 今年の干支(えと)「寅(とら)」にちなんだ企画展「トラ時々ネコ 干支セトラ」が福田美術館(京都市右京区)で開かれています。江戸時代中期から昭和にかけて著名な画家が描いたトラの絵を中心に、干支の動物の作品約50点が並んでいます。 見どころの一つは、江戸中期に活躍した京都出身の円山応挙(まるやまおうきょ)(1733~95)の「虎図」。岡田秀之学芸課長によると、江戸時代は国内で実物のトラを観察することができず、ネコを参考に描き上げたそうです。トラの瞳は丸いですが、この作品ではネコのように瞳孔が細く、可愛らしい印象に。 前脚には関節がなく、どこか… この記事は有料会員記事です。残り386文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル