「オレオレ詐欺」の手口でお年寄りから約3千万円分の金の延べ棒をだまし取ったとして、警視庁はアルバイトの少年(19)=東京都江東区=を詐欺容疑で逮捕し、18日発表した。同庁の調べに「今は話したくありません」と話しているという。 麻布署によると、少年は1月7日深夜、ほかの人物と共謀し、東京都港区の80代女性宅に息子を装って電話をかけ、「印鑑が入ったかばんをなくしてお金をおろせない。お金を貸してくれなか」と説明。約1時間半後に女性の家で金の延べ棒4本(計約4キロ、約3千万円相当)と現金60万円を詐取した疑いがある。 署は、少年が息子の勤務先の… この記事は有料会員記事です。残り157文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
同僚にキス、元警官に有罪判決 裁判官、捜査への影響を踏まえて説諭
柳川迅2022年2月18日 9時49分 同僚の女性警察官にキスをしたとして強制わいせつの罪に問われた元福井県警警部補若松隆男被告(61)=同県敦賀市=の判決公判が17日、福井地裁であった。河村宜信裁判官は懲役1年2カ月執行猶予3年(求刑懲役1年2カ月)を言い渡した。 判決によると、若松被告は2020年10月23日夜、敦賀市内の飲食店で女性警察官のあごをつかんで唇にキスをするなどわいせつな行為をした。河村裁判官は「被害者が警察内で勤続年数的にも階級的にも下位で、弱い立場にいることを背景にしており、やり口は卑劣だ」と指摘。一方で「事実を認め被害を弁償している」と執行猶予の理由を述べた。 若松被告は当時、県内の警察署で刑事課の係長として勤務し、犯罪の捜査に従事する立場だった。被害者は交番勤務で、飲食店では他県警へ派遣される警察官の激励会が開かれていたという。 判決後、河村裁判官は「警察の捜査に協力したくない人が出て捜査に難渋する警察官がいたらそれはあなたのせいだ。警察官が犯罪に手を染めることがどういうことか考えて生活していってもらいたい」などと説諭した。(柳川迅) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
武術、陸上から… 国家戦略で五輪選手「急ごしらえ」当事者の胸の内
4年前にはハードルの選手だった少年が、北京冬季五輪ではスキージャンプ選手に――。北京五輪の開催国として「冬季スポーツ大国」を目指す中国は、別の競技の若手選手を冬季競技に転向させ、ゼロから「急ごしらえ」する国家プロジェクトで、選手たちを大舞台に送り出している。 スキージャンプ混合団体があった今月7日、宋祺武選手(20)は伸び悩んだが、直後の取材には充実感をにじませた。「初めて五輪に出られた。一流選手の技が見られて、いい勉強の機会をもらった」 ジャンプ 手と足が無事なら… 4年前、宋選手は雪を見たことすらなかった。 成都と重慶という中国南部の二つの大都市に挟まれた、四川省資陽市の出身。小さい頃から陸上に親しみ、13歳でハードルの省代表に選ばれた。 2018年の暮れごろ、コーチから「五輪に挑戦してみないか」と転向を打診された。陸上の成績が伸び悩んでいたこともあり、試してみようと思った。 当初は恐怖との戦いだった… この記事は有料会員記事です。残り815文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
還付金なのに振り込む? 聞こえた携帯越しの男の声、JA職員動く
上田真仁2022年2月18日 10時14分 【福島】会津若松署は17日、なりすまし被害を未然に防いだとして、JA会津よつば湊支店(会津若松市)の窓口係、室野井佑介さん(23)に感謝状を贈った。ATMで「還付金」を振り込もうとしていた60代女性に声を掛けて説得し、被害を防いだ。その一連の経緯は次の通りだったという。 9日昼過ぎ、店外のATMに女性が訪れ、携帯電話で話しながら現金を振り込もうとしていた。「還付金を払い戻す」「振り込みを押せばいいんですね」。携帯のスピーカー越しの男の声と、答える女性の声が店内にいた室野井さんの耳に届いた。「還付金なのになぜ振り込むのか」。不審に思い、女性に声を掛けた。 女性は、介護保険の払い戻しがあると市役所から電話があり、手続きにきたと言った。その間も、矢継ぎ早にATM操作を促す男の声が聞こえる。女性が「市役所の電話だ」と言い張るため、室野井さんは市役所の担当課に電話して確認をとり、電話は詐欺だと女性に告げた。女性は「あー詐欺なんですね」とようやく納得したという。警察へ届けるよう伝え、その日のうちに女性から感謝の電話が入った。 室野井さんは感謝状を受けた17日、「地元で被害が広がらなくてよかった」と喜んでいた。(上田真仁) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「治安のため」関係ない個人情報を収集 公安警察活動、司法の判断は
岐阜県大垣市の風力発電施設建設をめぐり、大垣署と中部電力の子会社シーテック(名古屋市)が、反対住民らの情報を交換していたことが、朝日新聞の報道で明るみに出て8年が経つ。 同署から個人情報を漏らされた大垣市民4人が損害賠償と個人データの抹消を求め、県と国を訴えた訴訟の判決が21日、岐阜地裁である。何が問われているのか。 2014年7月、岐阜県大垣市に住む船田伸子さん(65)と、近藤ゆり子さん(72)は戸惑いを隠せなかった。 岐阜県警大垣署との情報交換… この記事は有料会員記事です。残り1047文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
相次ぐ著作権事件の摘発 共通する1人の男性 その本業と「副業」
映画会社や出版社などの著作権を侵害したとして、逮捕や書類送検される事件が今月、相次いでいる。摘発が続くのはなぜか。背景を探ると、たどりついたのは1人の男性だった。 映画を10分ほどの動画にまとめて紹介する「ファスト映画」をユーチューブに投稿していたとして、宮城県警は15日、神奈川県の男(48)を著作権法違反容疑で逮捕した。 捜査に協力したのは、映画会社などでつくる一般社団法人・コンテンツ海外流通促進機構(CODA)だ。 立件後に激減したアカウント CODAの調べでは昨年6月時点でファスト映画を投稿するユーチューブのアカウントが55件あったが、同月に札幌市の男らが逮捕され、激減。その後も投稿を続けていたのが「ファストシネマ」というアカウントだった。 CODA主導の下で映画会社… この記事は有料会員記事です。残り978文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 フカボリ 旬の話題の舞台裏から事件の真相まで、気になるニュースの深層に迫ります。世の中に流れる情報の一歩先へ。「もっと知りたい」「ちょっと気になる」に応えます。[記事一覧へ] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
上皇ご夫妻支えた渡辺允・元侍従長 皇室記者が振り返る
平成時代の天皇、皇后両陛下(現上皇ご夫妻)を約10年にわたって支えた渡辺允・元侍従長が2月8日、誤嚥(ごえん)性肺炎のため、85歳で死去しました。長年にわたり皇室取材を続けてきた岩井克己・本社皇室担当特別嘱託が渡辺さんの歩みと功績を振り返りました。 ◇ ◇ 「やれと言われればやりますよ」。あなたのような人が侍従長だったら。そう冗談めかして問いかけたら、静かな声が返ってきて驚いた。官僚で、そんな覚悟を示す人に出会ったのは初めてだったからだ。 1994年6月、米国を訪問した天皇、皇后両陛下(現上皇ご夫妻)の取材から帰国して間もなく、親身に両陛下を気遣う様子が印象的だった儀典長の渡辺さんを呼び出してお茶を飲んだ時だ。 92年の中国訪問や、積極的にご夫妻で活動する平成流に反発した保守派からのバッシングで矢面に立った皇后美智子さまが倒れてから8カ月。まだ快復途上でのハードな外国公式訪問を案じる声も多かった。しかし、若いクリントン大統領夫妻や米国民の底抜けに明るい歓迎に包まれ、雄大なロッキー山麓(さんろく)では皇后さまの笑顔を天皇陛下が自らカメラに収めるなど、ようやく長く暗いトンネルから抜け出したと実感させる充実した旅だった。 初対面ながら、温厚な人柄に… この記事は有料会員記事です。残り1441文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「けんか続きつらかった」元交際相手供述 京都の不明女性、殺害容疑
2016年10月に京都府井手町の女性(当時19)が行方不明になり、元交際相手の会社員、末海征河(すえうみせいが)容疑者(25)=同町=が殺人容疑で逮捕された事件で、末海容疑者が殺害の動機を「けんかが続いてつらかった」と供述していることが捜査関係者への取材でわかった。行方不明になった当日のほか、前日にも2人で口論していたとみられ、府警は2人の間にトラブルがあったとみて調べている。 末海容疑者は16年10月22日ごろに女性を同町内で殺害したとする容疑で逮捕された。捜査関係者によると、この前日の21日、2人が口論し、女性が一時、音信不通になったという。末海容疑者や親族らが捜し、数時間後に自宅に戻った。 だが、22日未明、自宅近くで再び2人が口論する姿が家族に目撃され、これが女性の最後の消息となった。家族は同25日、府警に行方不明者届を出した。 府警が女性の携帯電話の微弱… この記事は有料会員記事です。残り122文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
感染入力遅れ問題 委託契約なしで業者が作業 大阪市「問題ある」
新型コロナ感染者の発生届のシステム入力が遅れた問題で、大阪市が委託契約を結ばずに民間業者に入力作業をさせていたことが17日、明らかになった。業者から見積書の提出はなく、口頭で伝えられた委託料9650万円を承諾していた。すでに入力遅れは解消していたが、迅速化を図るためだったという。 同日の市議会委員会で、自民の前田和彦氏が質問した。市健康局の答弁によると、同局幹部らは14日、随意契約に向けて業者と打ち合わせをした際、仕様書案を示して入力作業について説明。業者から口頭で委託料は9650万円と提示され、その場で承諾した。 業者は16日から入力作業を始めたが、17日時点でも契約は締結しておらず、市内部の決裁も終わっていないという。市契約管財局は「契約手続き上、問題がある。契約の公平性が保持されているとは言えない」と答弁。市健康局は不適切さを認めたうえで、「入力遅れは患者に不安を与える。一日も早い外部委託が必須だった」と述べた。 前田氏は「口頭で金額を言わ… この記事は有料会員記事です。残り58文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
カニで好調のふるさと納税、初めて原発収入を抜く 福井県敦賀市
4基の原発を抱える福井県敦賀市へのふるさと納税の寄付額が50億円に達し、初めて原発など電力事業に由来する収入45億円を上回る見通しとなった。市では近年、ふるさと納税の寄付獲得策が奏功している一方、地元の原発は老朽化が進んで関連の税などが減少し、逆転が起きた。 市が17日に発表した2022年度の当初予算案で明らかになった。ふるさと納税の寄付額は、前年度当初比150%増の高い伸び率に。これは一般会計の歳入の13%を占める。17年度からカニなどの海産物を返礼品としたり、有名納税サイトに登録したりしてきた結果とみられる。 新年度はこの好調な寄付金の… この記事は有料会員記事です。残り360文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル