冨田悦央、羽賀和紀2021年12月9日 7時00分 高知県香南(こうなん)市発注工事を巡る官製談合事件で起訴された建設業者から昨年8月に商品券10万円分を受け取り、今月7日に辞職を表明した清藤(きよとう)真司市長(56)が昨年12月にも、この業者の商品券10万円分を知人を介して受けていたことが分かった。2度目の受領は、談合があった工事の入札が公告された直後だった。 官製談合事件では、工事を落札した香南建設元社長の北代(きただい)達也被告(53)と、市職員から最低制限価格に近い額を聞いて北代被告に伝えたとして元市議の志磨村(しまむら)公夫被告(61)が、公契約関係競売入札妨害や贈賄、あっせん収賄の罪で起訴された。 8日に取材に応じた清藤市長によると、昨年12月に高校時代の同級生である建設業者から商品券10万円を市役所で受け取った。「入札など仕事に関する話はしなかった」と言う。 同級生は朝日新聞の取材に、市長に渡した商品券は北代被告からもらった20万円分の一部だと話した。「市長への寄付は初めてだったと思う。20万円あっても買う物がないから市長にやろうと思った」と言う。 清藤市長は、今年9月に北代被告らが高知県警に逮捕された際に、県警などの任意聴取を受けたことを明かしている。商品券が北代被告のものであることは、「聴取で捜査員に言われて初めて知った」と8日の取材に説明した。 清藤市長は今年10月初旬、後援会の政治資金収支報告書を修正。昨年8月19日に北代被告から、同12月9日に同級生から10万円分ずつの商品券の寄付を受けたと記載した。談合が事件化された工事の入札の公告は、昨年12月7日だった。(冨田悦央、羽賀和紀) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
コロナで誤算、万博でも パビリオン誘致に遅れ・膨らむ建設費用
2025年の大阪・関西万博の開幕まで3年半を切った。コロナの影響で海外からのパビリオン(展示館)誘致が遅れ、参加表明国は目標の4割にとどまる。巻き返しをねらったドバイ万博でのイベントが大幅な縮小となり、関係者は危機感を強めている。会場の建設費用も当初より膨らむなど、課題は多い。 アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ万博で11日に予定する「ジャパンデー」。各国の要人を招き、大阪府の吉村洋文知事らが現地入りして大阪・関西万博への出展を呼びかける方針だったが、新たな変異株「オミクロン株」の感染拡大を受けて規模縮小が決まった。吉村知事や関西経済連合会の松本正義会長らは出席の見送りを決め、万博をPRする国際フォーラムなども中止になった。 ある財界幹部は「ジャパンデーの縮小で影響が大きいのは海外からのパビリオン誘致。今年は全力で世界にPRすべき年だったが、コロナで対面での誘致活動も難しく、目標の参加国が集まるか心配だ」と話す。 海外からのパビリオン誘致目標は150カ国、25国際機関だが、11月下旬時点で参加表明は64カ国、5国際機関にとどまる。1970年大阪万博では、宇宙船アポロ12号が持ち帰った「月の石」が展示されたアメリカ館や、宇宙船ソユーズが置かれたソ連館などに人気が集まった。今回も海外からのパビリオンが集客のカギを握る。 記事後半では、資金集めの課題のほか、万博会場となる人工島「夢洲」の紆余曲折についても紹介します。 政府関係者は「コロナが長引… この記事は有料会員記事です。残り3529文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
災害級の豪雨もたらす線状降水帯 気象庁が「半日前」予測に本腰
気象庁が、短時間で集中的な豪雨をもたらす「線状降水帯」の予測を本格化させる。過去には甚大な災害につながったケースも多く、将来的には「半日前」と「直前」の2種類の情報を発信したい考えだ。 線状降水帯は2018年7月の西日本豪雨で発生したほか、20年7月に熊本・球磨川が氾濫(はんらん)した豪雨の要因にもなった。これらの災害を受け、気象庁は今年6月から線状降水帯の発生を伝える「顕著な大雨に関する情報」の発表を開始。9月までに計17回出された。 線状降水帯 次々と発生した積乱雲が線のように列をつくり、数時間にわたってほぼ同じ場所で雨が降る雨域。水蒸気を大量にふくんだ空気が狭い範囲に流れ込むことで発生する。気象庁によると、長さは50~300キロほどで、幅は20~50キロ程度。 ただ、この情報は雨量や雨域が基準を満たした段階で各都道府県を複数の地方に分けた単位に発表するもので、「予測」ではない。土砂災害や河川の氾濫などの恐れがあることは伝えられるが、防災対応を担う自治体が十分な準備をするのは難しかった。 線状降水帯は気象現象として小規模な上に、上空の水蒸気量の観測データが少ないため、これまで予測は困難だとされてきた。 気象庁は今後、水蒸気量の観… この記事は会員記事です。残り760文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
処理水の海洋放出、現状では23年春「困難に」 規制委員長が見解
川村剛志2021年12月8日 21時03分 東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出について、原子力規制委員会の更田豊志委員長は8日の定例会見で、東電が放出に向けて新設する設備の計画書を年内に提出しなければ、政府と東電が掲げる2023年春の放出開始が困難になるとの見方を示した。 処理水について、東電は海底トンネルを設置し、同原発の1キロ沖合に流す方針を示している。そのためには、放出に必要となる希釈用の海水と混ぜる設備などの建設計画を規制委に提出し、審査を受ける必要がある。東電は「どのような設備を設置していくかなどをまとめている」と説明。提出時期については未定としている。海底トンネルの掘削などには1年ほどかかる見込み。更田委員長は「(計画書の提出が)年を越えてしまうと、苦しくなってくる。年内に申請されることを希望する」と語った。(川村剛志) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
鹿児島県十島村で震度4 4日以降、震度1以上200回超
2021年12月8日 23時17分 鹿児島県十島村の悪石島で8日午後10時44分ごろ、震度4の地震を観測した。福岡管区気象台によると、震源はトカラ列島近海で、震源の深さは約20キロ。地震の規模を示すマグニチュードは4・3と推定される。地震による津波の心配はないという。 またこの地震で、同村小宝島でも震度2を観測した。トカラ列島近海では、4日昼から地震が頻発している。気象台によると、震度1以上の地震は8日午後3時現在で、222回確認されている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
誕生日にあたり公表した雅子さまの感想全文 ご体調の医師団見解も
皇后雅子さまが9日に誕生日を迎えるにあたり、宮内庁は皇后さまの感想を文書で公表した。全文は次の通り。 ◇ 今年も誕生日を無事に迎えることができましたことを有り難く思います。また、今月初めには娘の愛子が成年を迎え、多くの方々から温かい祝福を頂きましたことに心から御礼を申し上げます。5日に行われた成年の行事もおかげさまで無事に終えることができ、安堵(あんど)いたしました。愛子が生まれてからの20年間は長かったようにも、あっという間だったようにも感じられますが、様々な思い出が思い起こされて感慨深く思います。 同時に、あの幼かった愛子が… この記事は会員記事です。残り4341文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
雅子さま、58歳の誕生日 「あの幼かった愛子がもう成年か」と感慨
杉浦達朗2021年12月9日 0時00分 皇后雅子さまは9日、58歳の誕生日を迎え、これに先立って文書で感想を公表した。20歳の誕生日を迎えた長女愛子さまについて「あの幼かった愛子がもう成年かと思いますと、信じられないような気持ちもいたします」と言及。「これからも様々な経験を積み重ねながら一歩一歩成長し、成年皇族としての務めを無事に果たすことができますよう願っております」と思いをつづった。 天皇ご一家は9月、長年住んでいた赤坂御所から皇居へ移った。皇后さまは感想の中で「寂しさを感じましたが、自然豊かな吹上の地での新たな生活をつつがなく始めることができましたことを有り難く思っております」と述べ、上皇ご夫妻や職員らへの感謝を記した。 皇后さまの適応障害の治療を担当する医師団も、誕生日に合わせて「見解」を文書で公表。「工夫を重ね、ご活動を続けるよう努力していらっしゃることは自信につながり望ましい」とした一方で、「体調には依然として波があり、大きい行事の後は疲れが残ることがある」としている。 宮内庁によると、皇后さまは今年もコロナ禍で活動は制限されたが、天皇陛下とともに東日本大震災の被災者との交流など、オンラインを活用した公務に積極的に取り組んだ。昨年は取りやめた誕生日の祝賀行事を今年は行い、昨年3月以降会っていなかった上皇ご夫妻とも面会するという。(杉浦達朗) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
【写真まとめ】皇后雅子さま58歳に 結婚からこれまでの歩み
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国内4例目のオミクロン株感染者と同便 岐阜県の1人が濃厚接触者に
岐阜県は8日夜、記者会見を開き、県内在住者1人が、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の感染者と同じ飛行機に搭乗し、濃厚接触者と確認されたと発表した。保健所の聞き取りに「7日に体調が悪かった」と話しているといい、検査結果が出るまで医療機関に入院する方向で県が調整している。 県によると、この濃厚接触者は、国内4例目の感染者の男性と同じ便に搭乗していた。4日に入国し、入国時の検査は陰性だった。翌5日に車で県内の自宅に戻ったという。県は8日夜に厚生労働省から連絡を受け、体調などを確認していた。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
1票差の尼崎市議選、結果は変わらず 県選管が申し立て棄却
西田有里2021年12月8日 21時00分 兵庫県選挙管理委員会は8日、1票差で当落が分かれた6月の尼崎市議選(定数42)の結果について、落選した寺坂美一(よしかず)さん(45)の審査の申し立てを棄却したと発表した。県選管が票を再点検し、当落は変わらないと判断した。 申し立てを受け、県選管は最下位で当選した迫田敬一氏(50)の1913票、寺坂さんの1912票、無効投票の2435票を再点検。疑義のある67票を抽出して判定した結果、迫田氏の得票数は変わらず、寺坂さんの得票数は2票減って1910票とした。(西田有里) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル