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mardi 18 juin 2024

Le guide sur la culture, la langue et l'histoire du Japon.

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ニュース 社会
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飛べなくなったオジロワシ回復 鷹匠・石橋美里さんが再び自然に放つ

6 décembre 2021
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松岡大将2021年12月6日 11時09分  国の天然記念物で、飛べなくなっていたオジロワシ1羽が回復し、佐賀県は11月27日に唐津市内の広場から自然に放った。  県によると、オジロワシはタカ科の渡り鳥で、ユーラシア大陸北部や北海道で繁殖する。冬場は大陸から北海道などに渡る。県内で確認されるのは珍しく、過去5年間で九州地方から見つかった例はないという。絶滅の恐れがあるとして環境省のレッドリストに登録されている。  放たれたワシは、体重約4キロ、翼を広げた長さは2メートル。2月、江北町の水田で飛べなくなっていたところを町民が見つけ、連絡を受けた県が保護した。  当初は食欲がなくて衰弱していたが、県の委託を受けた武雄市の鷹匠(たかじょう)、石橋美里さん(26)のもとで元気を取り戻した。県によれば、放鳥を見守った石橋さんは「いい飛び方をしていて、元気になって良かった」と喜んでいたという。(松岡大将) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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月1限定の石風呂、じんわり 最高室温は100度超、長時間でもOK

6 décembre 2021
Japonologie
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高橋豪2021年12月6日 11時15分  山口県防府市の東大寺別院・阿弥陀寺で5日、月に一度の石風呂が催され、癒やしを求める常連客らでにぎわった。内側に石を積み上げ、外を土で固めた広さ4畳半ほどの小部屋に服を着たまま入る。最高室温は100度を超え、岩盤浴のよう。サウナのような湿気はなく、長時間でも楽しめる。  生誕900年で寺を建立した重源(ちょうげん)上人が一帯に造ったものを有志が30年前に再現した。4時間ほど薪をたいて石を温め、薬草を敷きつめる。手がける保存会は2人になったが、山縣稔会長(83)は「力が出る限り続ける」と意気盛んだ。  ほぼ毎月来るという山口市の会社員女性(28)は、「今日は出たり入ったりで2時間半。全身の末端までじんわり温まった」。毎月第1日曜(1月は第2日曜)の午前11時~午後7時に入れる。薪代300円。(高橋豪) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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8回有罪の男性、社会復帰を支えた「よりそい弁護士」

6 décembre 2021
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 罪に問われた人の社会復帰をサポートする「よりそい弁護士制度」が、兵庫と愛知、北海道で始まっている。出所者の身元引受人や就労先を探したり、債務整理をしたりして、再犯を防ぐ取り組みだ。約30年前に大分で始まった当番弁護士制度のように、全国に広がるか。  窃盗容疑で逮捕され、出所すると郷里の友人に連絡し、覚醒剤に手を出す。愛知県の50代男性は、そんな年月を重ねてきた。  覚醒剤取締法違反罪で有罪判決を8回受けた。2019年6月に仮出所し、更生保護施設へ。この施設から愛知県弁護士会に「よりそい弁護」の要請があった。  派遣された杉本みさ紀弁護士は、男性を郷里から離れた別の市役所窓口に連れて行った。  「緊急保護を求めます」  だが、市の担当者は「なぜうちに」と難色を示した。男性の所持金は4万円ほどで、仕事はない。いずれお金がなくなれば、盗みを働くかもしれない。担当者を説得し、アパートや働き先を探した。  男性は取材に「親身になってくれる弁護士がいて本当に助かった。おかげで安定した生活を送れている」と話す。 社会復帰を支える「よりそい弁護士」。量刑に影響を与えたとみられるケースも出始めています。「弁護士も覚悟が問われる」という声も。記事後半で紹介します。  杉本弁護士がもともと手弁当… この記事は会員記事です。残り1359文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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スペアリブのマーマレード煮 ごちそうなのに こんなに簡単

6 décembre 2021
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ごはんラボ スペアリブのマーマレード煮 スペアリブのマーマレード煮=合田昌弘撮影 記事の後半で、作り方のポイントを動画でご覧いただけます  肉がほろっとやわらかく、じんわり甘く仕上がったスペアリブは、これからの季節にうれしいごちそうです。上級者向けに見えるかもしれませんが、たれに漬けておいた肉を軽く焼き、煮込むだけの簡単料理です。  下味をつけることで、分厚い肉の中にまで味がしみ込みます。漬けだれに入れるマーマレードが、ほんのりした甘みに。料理監修の有馬邦明シェフは「香りや甘み、酸味、つやなどの個性があるのがジャムの良さです」。旬に関係なく、いろいろな果物を使えるのも利点。開封したけれど使い切れないジャムの活用法としてもおすすめです。かんきつ系は主張が控えめ。使うジャムを変えることで雰囲気を変えられるのも楽しいですね。ぜひ、甘みの調味料に加えてみてください。  鶏肉や魚介でも。カジキにはリンゴジャムを合わせました。ワインではなく日本酒、ニンニクの代わりにショウガが入ることで、ぐっと和風の味になります。(山本奈朱香) スペアリブのマーマレード煮 材料・4人前 料理監修:有馬邦明さん(パッソアパッソ) □ スペアリブ 400g □ 漬けだれ(マーマレード80g、しょうゆ30ml、白ワイン200ml、ワインビネガー大さじ1、ニンニクのすりおろし1/2片、トウガラシ少々) □ 水 150ml □ ジャガイモ(メークイン) 3個(軽くゆでておく) □ オリーブ油 小さじ1/2 □ 黒コショウ 少々 【作り方】 ①まず、スペアリブの準備をする。ボウルに漬けだれの材料を入れ、よく混ぜる。スペアリブを漬け込んで2~3時間置く。 写真左側の肉のように大きな状態で売られているものもある。その場合、漬けこむ時間を半日程度にする=合田昌弘撮影  … この記事は会員記事です。残り1395文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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東京・江東区で9棟焼ける火災 住民とみられる男「火を付けた」

6 décembre 2021
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2021年12月6日 7時42分  6日午前4時ごろ、東京都江東区大島8丁目で「住宅が燃えている」と119番通報があった。東京消防庁によると、火元になったとみられる木造2階建て住宅と隣接する2階建てアパートが全焼し、ほかの7棟もひさしが焼けるなどした。男性1人が搬送されたが、命に別条はないという。火の勢いは午前6時50分ごろ収まり、消防が消火活動を続けている。  警視庁によると、住民とみられる50代の男が「火を付けた」と話しているといい、同庁が事情を聴いている。  現場は都営新宿線東大島駅から西に約400メートルの住宅地。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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ノーベル賞真鍋さん半世紀前のDX 計算科学も牽引、「富岳」の礎に

6 décembre 2021
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 ノーベル物理学賞に決まった米プリンストン大の真鍋淑郎さん(90)は気候変動研究だけでなく、シミュレーションによる計算科学も牽引(けんいん)してきた。当初は結果の妥当性に疑義を呈されることもあったが、半世紀かけて信頼を築き、世界最速のスーパーコンピューター「富岳(ふがく)」にもつながる礎となった。デジタル技術による変革を意味する「デジタルトランスフォーメーション(DX)の立役者」との声も上がる。  「世界で最もスパコンを使う男」。真鍋さんはそう呼ばれていた。仮想の地球を計算機の中に作り上げ、将来の地球に何が起こるかを突き止めようとした。  数日先の天気を予測する気象に対し、真鍋さんが研究する気候は数十年先や、時には数千年単位の大気の変化を探る。太陽光のエネルギーや地球の自転で気温や風向がどう変化するのか。大気をマス目で縦横に区切り、隣のマスとの空気やエネルギーの出入りを方程式で計算した。  結果は、マス目を細かくするほど、海や陸のような違いも考慮するほど正確になる。しかし、計算量はどんどん膨大になってしまう。真鍋さんが博士号を取った1950年代、日本には高速な計算機で自由に研究できる環境はなかった。  59年に気象庁に入った古川武彦・元予報課長(81)は「当時は気象庁もIBMのコンピューターが導入されたばかりで、数値予報の信用も低かった。予報官は経験則でシャーッと天気図を鉛筆で描いた時代で、数値予報の担当者の肩身は狭そうだった」と振り返る。  真鍋さんは58年に渡米し、米国気象局を経てプリンストン大へ。プリンストンは原子爆弾やコンピューターを開発した天才数学者フォン・ノイマンが、計算機で気象予測を革新しようと挑んだ拠点でもあった。  真鍋さんはここで最先端の計算機を駆使。二酸化炭素の濃度が高まると、地表の気温が上がることを発見し、60年代から次々に発表した。こうした成果が90年、温室ガスで気候が変化する「恐れがある」とした国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第1次報告書に反映された。  だが、当時は専門家の間でも… この記事は会員記事です。残り514文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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育児は「地獄のような自宅軟禁」 難病の娘の母が作った悩みの語り場

5 décembre 2021
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 埼玉県草加市の野口由樹さん(32)が、認知症の祖母の病院への付き添いや食事の手伝いを始めたのは、高校2年生のときだった。同居する父は仕事で留守がち。小中学生の弟と妹は祖母の症状がよく理解できず、祖母と接しなくなった。ケアをするのは自分と母の役割になった。  「もう少し関わってよ」「あれだけおばあちゃんに遊んでもらったのに、なんで離れちゃうの」  家庭内の負担の違いに不満が爆発し、父に怒りをぶつけたこともあったが、それがかえって悲しくなった。  友人の家族の話を聞くと、「なんで自分の家族だけこうなんだろう」と思った。祖母をケアしている生活を友人に打ち明けることができず、次第に友人と距離を置くようになった。大学受験が終わっても、勉強を続けた自分の部屋にこもりがちになった。食事もままならなくなり、体調を崩した。進学先の大学は2年生でやめた。 似た境遇の人と出会えていたら  家族や友達と話したいけど話せない、自分なんて生きていても仕方ない――。  祖母をみとったのは27歳のとき。介護職員として高齢者施設で働いていた。約10年にわたりケアを続けたが、症状が重くなったために続けることができず、亡くなる1年前に祖母をグループホームに入所させていた。  そのころ、「ヤングケアラー」という言葉を知った。自分より若い人が、友人や周りの大人に家族や介護のことを話したいけど話せないという悩みを抱えていることを知った。かつての自分と重なった。  もし、似た境遇の人と出会えていたら、少しは気持ちを打ち明けられたかもしれない。ならば、「自分がほしかった場所を作ろう」。今年8月、ヤングケアラーやその家族が月に1度、オンラインで相談できる場を立ち上げた。  野口さんは言う。「ケアは家族関係の問題でもある。家族全員が協力しあって介護できる家庭ばかりではないので、家族全体を支援できる仕組みをつくるのが理想だと思います」 「1週間が1カ月に感じる」 孤立に危機感  重い病気や障害でケアが必要な子どもがいる家族が抱える悩みを分かち合う。そんな取り組みを続ける団体の一つ、アトリエ「ニモカカクラブ」が埼玉県飯能市にある。立ち上げたのは、和田芽衣さん(38)。  長女の結希さん(10)は生後8カ月でてんかんの発作が起き、全身に腫瘍(しゅよう)ができたり、知的障害をおこしたりする「結節性硬化症」の診断を受けた。育児は「1週間が1カ月に感じる、地獄のような自宅軟禁」だった。頼れる人がすぐ近くにいなければ、家族は孤立してしまう。危機感を覚えた。  アトリエは、病気や障害のある子どもの進学などについて、親たちに正しい知識を身につけてもらおうと取り組む。さらに、親の代わりに子どもの世話をする「ヤングケアラー」になる可能性があるきょうだいにも思いをめぐらせる。親が病気になったり、亡くなったりした後にどうケアを分担するか。そのときの生活費の確保や、誰がケアの意思決定を担うのかといったことも考える。  頼りになる人が近くにいるに越したことはない。和田さんは「スープの冷めない距離で、お互いの家族の顔が見えることが大切だ」と話す。 一人じゃない 気持ちを楽に  親が病気になってしまったとき、ケアが必要となったとき、自分はどうしたらいいのだろう。  病気や依存症を抱える親と暮らす子どもや、その世話をするヤングケアラーの悩みに、NPO法人「ぷるすあるは」(さいたま市中央区)が絵本でこたえている。すぐに相談できる大人がいなくても、絵本を読んで気持ちを楽にしたり、相談先を知ってもらったりするのが狙いだ。  看護師の細尾ちあきさんがイラストとストーリーを、法人代表で精神保健指定医の北野陽子さんが子どもの気持ちに寄り添った解説を担当した。2012年に初めて手がけた絵本は、うつ病になった親を、自分のせいかもしれないと責める子どもの気持ちを晴らしてあげる内容となっている。  自身もヤングケアラーだった細尾さんは「大人であれば、相談先と解決できるかどうかといった見通しが立つが、子どもにはそれがわからない。自分の家のことを何からどう話せばいいのかと、まず説明することさえ難しい。絵本を自分の好きなタイミングで読んで、一人じゃないんだと気づいたり、誰かに話してみたりすることのきっかけになれば」と話す。(川野由起) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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部活やめ、就職も諦めた 介護する若者の選択に「大人は寄り添って」

5 décembre 2021
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 埼玉県草加市に住む井手大喜さん(36)は高校1年生のとき、脳梗塞(こうそく)で倒れた父の介護や世話を始めた。「ヤングケアラー」だった。  父は当時58歳。家に帰ることもままならない認知症の症状がまもなく始まった。姉は知的障害があった。父の世話は働きに出ている母とともに担った。家族の方が大事だと自分に言い聞かせ、所属していたアメリカンフットボール部をやめ、学校から帰宅して父の世話ができる時間をつくった。  大学に進学してもケアラーとして、父を世話する日が続いた。自分の排泄(はいせつ)物をいじる父、食事をしたことを忘れる父、夜に突然、ひとり歩きする父……。認知症は進み、身の回りのことを自分でできることが少なくなった。  そんな父でも、一緒にテレビ番組を見て、笑い合った時間があった。寝ている父が床ずれしないよう、父の背中を支えるようにして寝たこともあった。  だけど、周りの大人たちはすげなかった。  自宅の郵便受けに、父を指し… この記事は有料会員記事です。残り1408文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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宮内庁の鴨場で鳥インフル、死んでいたアイガモから検出 千葉・市川

5 décembre 2021
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小木雄太2021年12月5日 12時03分  外交団の接待の場として使われている宮内庁の新浜鴨場(かもば)(千葉県市川市)で、死んでいたアイガモから鳥インフルエンザが検出された、と千葉県が5日、発表した。鳥インフルエンザの発生は全国で今季6例目で、関東地方では初。  県によると、鳥の感染力や致死率が高い高病原性の疑いがある。県は、同鴨場のアイガモとアヒル計338羽の殺処分と消毒作業をこの日の昼までに完了した。  3日に同鴨場の3カ所の飼育場のうち1カ所で、3羽のアイガモが死んでいるのが確認され、翌4日にはさらに8羽死んでいたため、検査に至った。4日に簡易検査で陽性となり、5日の遺伝子検査で確定したという。  同鴨場の半径10キロ以内には養鶏場などはないが、学校や個人など計20カ所で約75羽が飼育されており、移動や搬出の制限をする。  同鴨場は、宮内庁が管轄する国内に2カ所ある野生のカモが飛来する猟場の一つだが、普段は飼育区域にはネットを張り、野鳥との接触はできないようになっているという。主に外国からの要人の接待などを行っているといい、天皇陛下が皇后雅子さまにプロポーズしたことでも知られる。  千葉県内では昨年度、鳥インフルエンザの感染が相次ぎ、計11カ所の農場で456万2759羽を殺処分した。(小木雄太) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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隠し続けた生い立ち 施設で育ち、厚労省職員になった女性が話す理由

5 décembre 2021
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普通の人になりたかった  ずっと、普通の人になりたかった。児童養護施設出身で、いまは厚生労働省で働く高橋未来さん(25)はそう言います。生い立ちを隠し続けた過去を経て、伝えることの大切さを感じ始めたという高橋さんに話を聞きました。  父母と妹、弟の5人家族でした。貧乏で暴力もあって、小学4年の春に父を残して愛知から夜逃げしました。悲しいとか寂しいという気持ちはなくしていて、冒険みたいでわくわくしていました。いま思うと、ハイになることで自分を守っていた気がします。  転々とした後に、都内の児童養護施設で暮らすことになりました。私が暮らしていた施設からは、大学進学者が1人もいなかったんです。奨学金の情報もなくて、薬剤師になりたかったけど「薬学部は忙しくてアルバイトができない」と聞いて、諦めました。高校時代はバイトで自立資金をためました。  そして、中部地方の国立大学へ。私大は最初から諦め、学費が安くて寮があることなどから決めました。寮は家賃700円で、食費や光熱費を合わせても月2万円ぐらい。それでも、お金のやりくりは大変でした。  精神面でもつらかった。寮は4人部屋で周りに友達がいるのにもかかわらず、ひとりぼっちだと感じていました。 小さなうそ つき続けた  過去を話せないことの問題は、小さなうそをつき続けないといけなくなること。東京出身と話すと「東京のどこ?」と聞かれ、「渋谷区」と言うと「すごい!親は何してるの?」「普通の会社員だよ」とか。友達とすごく仲良くなって、信頼していろいろなことを話してくれているのに、私は言えなかった。今でも、ひどいことをしたな、と思っています。  そういうことが続くと、自分が何者かが分からなくなっていく。過去と向き合う時間が増えて苦しくなり、孤独だと感じる時期が3年ぐらい続きました。施設は高校生まで毎日帰っていたところなのに、簡単には頼れない場所になり、毎日話していた職員に連絡したくても、代表番号に電話するかメールしなくてはいけない。隔絶した感じを受けて、施設で育つって、こんなに悲しいんだなと初めて思いました。  子どものトラウマについての… この記事は有料会員記事です。残り1583文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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