城戸康秀2021年11月17日 18時50分 熊本県阿蘇地方は17日朝、今季一番の冷え込みとなり、阿蘇山上の草千里ケ浜では池の水面に今季初めて氷が張った。10月20日の中岳第1火口の噴火で火口から約2キロの範囲は立ち入り規制が続いているが、草千里は規制エリアの外にあり、いてつく水面に噴煙が映る姿を撮影する人の姿も見られた。 熊本地方気象台によると、放射冷却現象で気温が下がり、阿蘇山ふもとの阿蘇市乙姫では午前6時58分に今季最低のマイナス0・1度を記録、12月上旬並みの冷え込みで初の冬日となった。南小国町も1・0度、南阿蘇村も0・8度と日の出直後に今季最低を記録した。(城戸康秀) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
軽石で港湾復旧に10億円 沖縄県が見通し 1570隻が漁自粛
国吉美香2021年11月17日 18時57分 大量の軽石が沖縄県などの海岸に漂着している問題で、沖縄県は17日、港湾の復旧にかかる費用が約10億円に上る見通しを発表した。16日時点の速報値で、軽石の漂着が収まっていないことから、今後さらに増える見込みという。 17日にあった県の対策会議で明らかにされた。県内では11の港湾で軽石の漂着が確認され、除去作業に10億1200万円がかかる見通しという。会議では、県内の登録漁船の約半数にあたる1570隻が漁を自粛していることや、軽石によるエンジントラブルが漁船105隻で確認されていることも報告された。 ほかにも80件以上のダイビングの予約がキャンセルになり、結婚式の写真撮影や修学旅行の場所の変更といった影響も出ている。 一方、県は複数の地点の軽石を分析した結果、有害物質は国の定める環境基準値を下回っており、安全性に問題はないと公表した。今後、公共工事などで活用できないか検討するという。 沖縄では本島北部で初めて漂着が確認された10月以降、軽石が広範囲で確認されている。 17日に県庁を訪れ、玉城デニー知事と面談した務台俊介・環境副大臣は「環境省も全力をあげて、景観が損なわれている状況を早期に解決するために支援したい」とコメント。玉城知事も「まったく経験のない押し寄せる自然災害」と被害の深刻さを伝え、引き続き国からの支援を求めた。(国吉美香) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
MOX燃料、高浜原発に到着 国内搬入4年ぶり 仏から2カ月かけて
MOX燃料の入った輸送容器の放射線量などをチェックする関西電力職員ら=2021年11月17日午後2時1分、福井県高浜町の高浜原発、代表撮影 [PR] 関西電力高浜原発(福井県高浜町)に17日、使用済み核燃料を再処理して作ったプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を積んだ輸送船がフランスから到着した。関電によると、海外からMOX燃料が日本に運び込まれるのは2017年9月以来4年ぶり。同原発3、4号機でのプルサーマル発電に使う。 17日朝、原発構内の岸壁に輸送船が接岸。燃料の入った長さ約6・2メートルの輸送容器がクレーンで下ろされ、関電社員と福井県職員が放射線量を測定した。 プルサーマル発電は、通常使うウラン燃料に、使用済み燃料から取り出したプルトニウムを混ぜたMOX燃料を利用して発電する。MOX燃料は現在、日本国内では製造できない。関電が使用済み核燃料を送り、仏の核燃料加工会社「オラノ」のグループ会社が20年11月に製造を始め、21年7月に完成させた。輸送船は同9月にフランスを出港したという。 国内で近年、プルサーマル発電を実施しているのは高浜原発のほか、四国電力伊方3号機(愛媛県)、九州電力玄海3号機(佐賀県)の計4基。17年9月のMOX燃料国内搬入も高浜原発向けだった。(佐藤常敬) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
特殊詐欺に関与疑いの10人、画像を1都3県の警察が一斉公開
深刻な特殊詐欺の被害を受け、警視庁と埼玉、千葉、神奈川の3県警は17日、事件への関与が疑われる10人の画像を一斉に公開した。各警察は特殊詐欺の容疑者の画像を公開しているが、警察庁によると、一斉公開するのは初めて。 今回は警察庁のウェブサイト(https://www.npa.go.jp/bureau/sosikihanzai/bouryokudan/kokaisosa.html)にも掲載。「より多くの人の目に触れることで、早期検挙と被害防止を図りたい」として情報提供を呼びかけている。 公開したのは現金を引き出す「出し子」とされる8人と、だました被害者からキャッシュカードを受け取る「受け子」とされる2人で、警察庁と各警察が調整して選定した。ATMの防犯カメラなどの画像で、顔や容姿などから未成年ではないと判断したという。いずれも身元は特定できていない。関わったとされる事件の内容は各警察のサイトで閲覧できる。 今回の一斉公開は、深刻な被… この記事は会員記事です。残り274文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
離婚後の子育て、どう考える? 「親権」と「子どもの利益」
親権者の権利と義務 離婚した後に、子どもをどう育てていくのか。日本では父母のどちらかが親権を持つが、父母の双方で親権を持つ「共同親権」を求める声もあり、法制審議会で議論が始まっている。離婚の影響を受ける子は毎年20万人以上。「子どもの利益」という観点から異なる立場の専門家2人に聞き、考えたい。 共同親権制 本当に子どもの利益か 小川富之さん(家族法学者) ――離婚後の子どもの養育をめぐっては、数年前に「親子断絶防止法案」の国会提出の動きがあるなど、最近は「共同親権」や「面会交流の促進」を求める声が出ています。こうした動きをどう見ていますか。 「私は離婚後の父母が子どもの養育にかかわることには賛成の立場です。別居親と子どもとの面会交流についても、同居親と協調・協力して、子どもの健全な成育につながる形で実施することは重要だと考えます」 「ただ共同親権導入を求める声の根底には、現在の単独親権制では面会交流が制限されており、共同親権制になれば面会交流が促進され、子どもの健全な育成につながるとの考えがある。夫婦関係は解消しても親子関係は継続すべきだというものです。耳に心地よい言葉ですが、本当にそうでしょうか。離婚後の親子のかかわりの継続が常に子どものために有益であるということは実証されていません」 ――共同親権制になった場合、どんな点が変わりますか。 「日本では離婚の88%は離婚届を出すだけの協議離婚で、これ以外の、話し合いではうまくいかない、高葛藤を抱えたケースに家庭裁判所がかかわっています。離婚全体で84%、家裁で離婚が成立したケースで約9割は母親が親権者になっています」 離婚後の親子の交流をどう保証するか、小川富之さんの論は続きます。記事の後半では、小川さんとは「子どもの利益」の観点で立場が異なる臨床心理士の小田切紀子さんに、日本の現行制度に何が足りないのかを聞いています。 「共同親権制になると、離婚… この記事は有料会員記事です。残り5251文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
髪をほどいた眞子さん 「お嬢さま」がお手本の時代終焉か
眞子さまが結婚して眞子さんになった。結婚会見が終わるや否や、眞子さんはきちんとまとめた髪をほどき、パールのネックレスをはずし、淡いブルーのワンピースを脱いだ。まるで皇室を脱ぎ捨てるかのように。 無造作におろした髪と黒っぽい服。会見からの帰途、そして翌々日、運転免許センターに出かけた眞子さんは、皇室ファッションとは対極の装いだった。 この国の洋装化が始まって以… この記事は有料会員記事です。残り668文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Cleveland Indians settle lawsuit with roller derby team over new name
The Cleveland Indians, who are changing their name to the Guardians, settled a trademark infringement lawsuit by a local roller derby team also named the Guardians. Tuesday’s settlement permits both teams to use the name Guardians. It likely removes the final hurdle from the Major League Baseball team’s plan to […]
オフィス街の飲食店客足「GoTo」ピーク並みに回復 住宅地は減少
緊急事態宣言が解除されて1カ月余り。東京都心のオフィス街にある飲食店の客足が、昨年実施された国の飲食店支援策「GoToイート」のピーク並みに戻っていることが、飲食店の顧客管理システムを販売する「トレタ」(東京)の調査でわかった。経団連は今月8日、政府が呼びかけてきた「出勤者数の7割削減」を、なくしていく方向で見直すべきだと提言。感染者数の急減とともに、都心で働く人たちの出社率が上がってきているとみられる。 グルメサイトなどを経由して店に入った予約や、直接訪れた客数などのデータを一括管理するトレタのシステムを使う全国約1万店を対象に分析した。 それによると、11月の第2週(8~14日)、東京都千代田区内にある飲食店の来店客数は、コロナ禍前の2019年の同時期と比べて72%まで回復。昨年10~11月に実施された「GoToイート」キャンペーンの期間中、最も客数が増えた時期(11月2~8日)と同水準にまで戻っていた。宣言解除前の今年9月の最終週(27日~10月3日)と比べると、48ポイント増加していた。 東京都中央区内の飲食店の来客数も、同じく74%まで回復。9月最終週より約38ポイント増えていた。 コロナ禍では企業のリモートワークが進み、オフィス街に近い飲食店では客足が大幅に減ったのに比べて、住宅地に近いエリアでの減少幅は小さかった。自宅周辺での飲食機会が増えたためとみられている。 だが、9月末に緊急事態宣言が全面解除された後は、都心のオフィス街の飲食店で客足が増え続けているのに対して、住宅地に近い目黒区内の飲食店の来店客数は11月第2週で前週比8・2ポイント減。世田谷区も同11・7ポイント減だった。 オフィス街の人出も増えている。携帯電話の位置情報から推計したデータによると、千代田区丸の内周辺の11月第2週の平日(8~12日)午前8時~午後6時の人出の平均は、9月最終週と比べて16%増加。国内で感染者数がピークとなった8月第3週から35%増えていた。コロナ禍前の同時期(19年11月)と比べると、84%まで回復していた。 中央区日本橋周辺も同様に、9月最終週と比べて16%、8月の第3週と比べて29%増加。コロナ禍前の同時期比は81%だった。(ニュースデータウォッチ)(牛尾梓) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
エエカゲンがおもしろい 京大名物の数学者が説いた「生き方」の解
数学者で京大名誉教授、評論家としても活躍した森毅さん(1928~2010)。20年前、記者は「人との距離」について若者への指南をお願いした。ジコチューと個人主義の違いって? 他者との風通しよい関係はどう築く?――飄々(ひょうひょう)とした森さんの語りと笑顔を思い出しながら、関係者を訪ね歩いた。 京大で最後の講義をする森毅さん=1991年1月、亀井哲治郎さん提供 「一匹コウモリ」。社会学者で京大名誉教授の伊藤公雄さん(70)は、森さん本人も公認だった愛称を懐かしむ。 1970年代前半、学生運動が続いていた京大で、教養部で教える40代の森さんは、学生との裏交渉にあたっていた。ノンセクト、セクト、民青など、それぞれの「シマ」を回遊する。自宅訪問も拒まない。誰の味方にもならない姿勢を悪く言う人はいなかったと、伊藤さんは言う。 「信頼されてましたね。やじ馬で、いつもニヤニヤと面白がりで、ただし誰も傷つけず裏切らない。『乱調の中のバランス』というかな」 『エエカゲンが面白い』はその少し前の60年代末から70年代末にかけて発表した文章を編んだ。晩年に出した教育論や人生論のエッセーと比べ、文章が精緻(せいち)で硬い。「錯雑した状況をなんとか論理化しようと七転八倒」した60年代とか、大学も社会も管理と閉塞(へいそく)が強まっていく「ふやけた」70年代の「総括」とか。 人間として「おもろい」か 威張らず、柔軟に探求 特に疑問を呈したのが日本社会に横たわる「Xのために滅私奉公」という発想の構造である。戦争中はお国のため、戦後は人民のため、高度成長期になると会社のため。そんな単線思考を戒める。 エエカゲンが面白い(ちくま文庫) 親本は『数学のある風景』(海鳴社)。話題は通信簿、中教審、秀才論、公理主義の変容など幅広い。「大学サボリ道入門」は、高校までに身についた「『勤勉』という名の知的怠惰」の卒業へいざなう。91年に改題、ちくま文庫。3万4千部(品切れ)。 肝心なのは人間として「おも… この記事は会員記事です。残り1641文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
南極産新鮮野菜、農協係が出荷、ペンギンが見物に来る漁協係の釣り
「行ってらっしゃい!」と響く声も、岸壁で手を振って見送る姿もない。今月10日朝、南極観測船しらせは、神奈川県横須賀市を出発した。昨年と同じく、新型コロナウイルスの感染予防のため、63次隊は2週間の隔離期間を経て乗船。南極まで約1カ月の航海だ。 私たち61次隊は2019年11月末の出発。空路で豪州入り、そこでしらせに乗船して南極へと、例年通りだった。コロナ感染が世界で初めて報告されたのは12月。年が明け、昭和基地で感染拡大のニュースを知った。サイトで「4月11日で世界の死者は10万人超」と見て驚いた半月後にはもう「20万人超」に。ワクチンも薬もない当時、世界が震撼(しんかん)する様子は、メールなどで伝わってきた。 次の62次隊は準備の時期なのに、計画を話し合う会も開催中止になったと隊長がみんなに報告。その日の日記に私は「冗談だった『2年越冬』が現実味を帯びていくよう。そうなっても前代未聞のことなら取材を続けたい。でもクリームや歯磨きなど消耗品、(データ保存の)SSDは足りなくなるな」と書いた。 11月26日南極記者サロン「時空を超えるオーロラ秘話」 北極・南極の夜空を彩るオーロラ。太古から人々を魅了してきた美しさには、宇宙の神秘と地球の不思議があふれています。各地でオーロラを観測する国立極地研究所准教授の片岡龍峰さんと、南極・北極専門記者の中山由美が語り合います。参加無料。申し込みは募集ページ(https://ciy.digital.asahi.com/ciy/11006202)またはQRコードから。 万が一、しらせが来られなか… この記事は会員記事です。残り849文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル