川嶋かえ2021年10月19日 19時46分 静岡県熱海市で7月に起きた土石流で、起点にあった盛り土について、県と市が2009年12月の協議で「行政責任を問われかねない」として崩壊防止対策の必要性を指摘していたことが、公開された行政文書でわかった。同年1月や11月の協議の文書にも、土砂の流出や崩壊を心配する内容が記載されていた。 県、年内にも第三者調査委を設置 県と市は18日の会見で、住民に被害が及ぶ可能性を10年10月に把握したと説明していた。県と市は今後、行政文書をもとに職員への聞き取りを実施。年内にも県が設置する第三者調査委員会が行政対応の不備などを検証し、年度内に報告書をまとめるという。 盛り土は神奈川県の不動産業者が07年に市に計画書を提出して以降、土砂搬入を続けて違法に増大させていた。 行政文書によると、県と市は09年1月の会議で「(盛り土の)土砂流出を心配している」と指摘。同年11月の会議では、現場視察をふまえた県土木事務所が雨が降れば土砂が崩壊する、と危惧していた。 さらに同年12月、業者と連絡が取りづらくなったことをふまえ、「土砂の崩落や流出により何かあったとき、行政として責任を問われかねない」として、対策の必要性が指摘された。行政が費用を肩代わりして防災策を講じる「行政代執行」を提案する意見もあった。 県と市はその後、防災工事の実施▽工事着手まで土砂搬入はさせない――などの行政指導を業者に繰り返したが、改善はみられなかったという。 県と市は11年に危険性の認識をさらに強め、同年6月、行政指導ではなく行政処分を検討。安全対策を講じるよう命じる「措置命令」を業者に発出する意思決定をしたが、業者側が工事を始めたことで命令が見送られたことが判明している。(川嶋かえ) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
新型コロナ、新たに372人が感染 減少傾向続く
新型コロナウイルスの国内感染者は19日午後8時現在、新たに372人が確認された。前週の火曜日と比べて235人減り、減少傾向が続いている。都道府県別にみると最多は大阪府で83人。東京都は36人。福島や熊本など8県で0人だった。新たな死者は27人。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
美智子さま87歳に 「眞子さまとの別れ寂しい」と拝察
杉浦達朗2021年10月20日 0時00分 上皇后美智子さまは20日、87歳の誕生日を迎えた。昨年に続き、新型コロナの影響で上皇さまと静かに過ごす日々が続いているといい、誕生日の行事も控える。26日に結婚する初孫の秋篠宮家の長女眞子さまについて、側近は「大切にいとおしんでおられたので、お別れはお寂しいことと拝察する」としている。 美智子さまは昨年3月から仙洞仮御所(東京都港区)で生活している。上皇さまとの朝夕の庭の散策や、朝食後に本を音読するのが日課。今年は散策時に東京五輪・パラリンピックが話題となることが多かったという。ご夫妻は1964年の東京五輪以降、障害者スポーツ発展に尽力しており、今大会でパラが五輪と同等に位置づけられたことを喜んでいるという。 体調については、昨年から続く毎日午後の軽微な発熱や、心不全の診断指標のBNP値が高い状態は変わらない。乳がん手術後のホルモン療法が原因とみられる手指の不自由も完治はしていないが、昨年はあまり弾けなかったピアノを最近は少しずつ弾けるようになっているという。 皇太子ご夫妻時代から1993年まで住んでいた赤坂御用地内に来春以降に転居予定で、現在、旧赤坂御所のバリアフリー化などの工事が進んでいる。(杉浦達朗) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
【写真まとめ】上皇后美智子さま、87歳に 初孫・眞子さまとの日々
2021年10月20日 0時00分 87歳の誕生日を迎えた上皇后美智子さま。眞子さまは初孫にあたり、幼少期からとても可愛がってきたと皇室関係者は口をそろえます。歴代の皇后が取り組んできた皇室の伝統文化「養蚕」も、眞子さまは関心を持ち、小さい頃から手伝ってきました。 「眞子ちゃんはしっかりしたお姉ちゃんね」。皇室の伝統を大切にしていると知り、周囲にそう話したという美智子さま。お二人の交流を写真で振り返ります。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
全日本吹奏楽に千葉の4中高出場へ 響け「悔いなき音」
第69回全日本吹奏楽コンクール(全日本吹奏楽連盟、朝日新聞社主催)の中学校、高校の部が23、24日に名古屋国際会議場(名古屋市熱田区)である。コロナ禍で2年ぶりの開催で、初のライブ配信(https://www.asahi.com/brasschorus2021/wbandcompetition.html)も行われる。県内から出場する4校を紹介する。(大嶋辰男) 全国大会出場は34回目。そのうち金賞受賞は23回。吹奏楽の歴史を切り開いてきた。部活のモットーは「悔いのない一日を」。全力を出し、最後の最後まで粘り強く取り組む。 コンクールメンバーのリーダー、大出夏穂さん(3年)によると、東関東大会では小さなミスもあった。「全国大会では全員が納得できる演奏をしたい」と話す。前大会は銀賞だった。今大会は金賞を目指す。 タクトをふるう顧問の織戸弘和教諭はコロナで困難な状況もあったが「なんとか間に合った。みんな上手になった」と笑う。当日は部員たちと最高の演奏を作りたいと話す。 自由曲に楽劇「サロメ」の「七つのヴェールの踊り」を演奏する。 市立柏高校 全国大会常連の強豪校。9回連続、31回目の出場となる。 「人生で大切なのは後悔しないこと」と総監督の石田修一さんはいう。後悔しないために、やれるだけのことはやろう、と部員たちに声をかける。 環境の変化に対応してきた。コロナ感染対策として部活中の「無言」を徹底。時間が減った分は、オンライン学習システムを導入して効率的に練習してきた。 2年ぶりの大会。部長の宮脇史穏さん(3年)は先輩たちが代々残した部活の記録を読んで対策を練る。副部長の天野陽奈さん(3年)は演奏を通じて「部活を支えてくれた人たちに感謝の気持ちを伝えたい」と話した。自由曲で交響詩「ヌーナ」を演奏する。 東関東大会に4大会連続で出場中。全国大会出場は9年ぶり6回目となる。 コロナ禍の下、練習はパートに別れて集中し、短時間で切り上げてきた。「1日、1回の練習を大切にしようという気持ちが強くなった」と部長の須田菜々花さん(3年)。 今春、全国大会が中止となりショックを受けた3年生を見送った。「卒業した先輩たちや応援してくれる方々に恩返しがしたい」。同校としては3回目となる金賞受賞を目指す。 顧問の中山岳教諭は卒業した部員たちの写真を忍ばせ、大会を勝ち上がってきた。「持ち前の力を発揮してくれたら」。自由曲はバレエ音楽「眠りの森の美女」を演奏する。 柏市立酒井根中 全国大会は7回連続16回目の出場。金賞受賞は前大会を含め13回だ。東関東大会は無観客で開催、全国大会は観客を入れて実施する。部長の原花音さん(3年)は「初めてお客さんの前で演奏するので楽しみ。コロナのもやもやをはらす感動的な演奏をしたい」。 顧問の板垣優麻教諭は日頃から、規範意識を高める、礼儀正しくする、楽器や仲間を大切にするなど、部員たちに「周囲から慕われる人間になろう」と指導している。 大会の成績が良くても、「これらのことができずに得た結果は価値が下がってしまう。だからこそ。日々意識することが大切」と話しているという。自由曲では「彩雲の螺旋~吹奏楽のための」を演奏する。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
明石市長の発言は「高圧的」兵庫県が抗議 市長「普通にしゃべった」
武田遼、天野剛志2021年10月19日 20時37分 兵庫県明石市で17日に開かれた第41回全国豊かな海づくり大会兵庫大会のプレイベントで、泉房穂市長が司会の民放アナウンサーに「高圧的」な発言をしたなどとして、大会事務局を担う県の担当課が泉市長に抗議した。県側が19日に記者会見で明らかにした。泉市長は「声はいつもでかいが、普通にしゃべったつもりだ」と反論している。 大会は兵庫県や明石市、漁業団体などでつくる実行委員会の主催。泉市長は副会長を務めている。 18日に県側が市に持参した抗議文書によると、泉市長はイベント後、アナウンサーに「明石市のPRコメントが少なすぎる」「全体的に間延びしている」などと発言。アナウンサーは「言い返すこともできず、ひたすら言われっぱなしの状況」で「不安感を必要以上に煽(あお)る行為」だったとしている。さらに、イベント運営業者の担当者には「知事に言って業者を替えてやる」と発言したとしている。 一方、泉市長は取材に「副会長として問題点を指摘した」「一方的ではない」と反論した。業者への発言については「していない」「そんな発想をする人間ではない」と否定している。(武田遼、天野剛志) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
兵庫県の時短要請、22日から全面解除 約9カ月ぶり
武田遼2021年10月19日 21時30分 新型コロナウイルス対策にともなう飲食店などへの営業時間の短縮要請について、兵庫県は19日、期限の21日をもって全面的に解除すると決めた。22日以降は、今年1月11日以来約9カ月ぶりに県内で飲食店への時短要請がなくなる。 感染の拡大が収まり、病床使用率なども改善したため。一方で再拡大を防ぐために、県は引き続き同席4人以下で2時間程度の飲食にとどめるよう呼びかける。斎藤元彦知事は会見で「20人といった宴会はまだできる状況ではない。感染防止対策をして楽しんでほしい」と話した。 飲食店支援策「Go To イート」の食事券も22日から、利用自粛の呼びかけを取りやめる。昨年10月から額面1万2500円の食事券を1万円で約15万冊販売していた。利用期限は12月15日まで。食事券の新規販売は決まり次第、発表するとした。(武田遼) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「SLやまぐち号」の台車に亀裂 定期検査で発見 JR西のD51
鈴木智之2021年10月19日 17時19分 JR西日本は19日、「SLやまぐち号」に使われている蒸気機関車D51形200号機の台車から亀裂や傷が見つかったと発表した。すでに補修を終えており、23日から営業運転する予定にしている。 同社によると7月29日、法令に定められた定期検査で、機関車後部にある石炭や水を積む「炭水車」の台車内から見つかった。亀裂は長さ60ミリ、深さ15ミリで裏に貫通していた。傷は2カ所あり、それぞれ長さ70ミリ、深さ6ミリと、長さ65ミリ、深さ5ミリだった。経年疲労が原因と考えられ、ただちに大きな破損につながるものではないという。 2019年3月の検査では異常がなく、その後は山口線の「SLやまぐち号」や北陸線の「SL北びわこ号」で運転していた。同社は「入念な検査を継続し、同種事象が発生した際は、早期に処置を行い、安全を確保する」としている。(鈴木智之) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
乳幼児向けパンの窒息事故 また浮き彫りになった基準作りの難しさ
乳幼児向けの「かぼちゃとにんじんのやさいパン」をのどに詰まらせて1歳未満の男児2人が窒息し、1人が死亡した事故で、国民生活センターは19日、パンの大きさや水分量が窒息のリスクを高めたとする調査結果を公表した。センターは、子どもに与えるときは小さくちぎり、飲み込むまで目を離さないよう呼びかけた。 センターによると、昨年3月、沖縄県で生後10カ月の男児が丸ごと口に入れ窒息し、死亡した。いつもは男児が自分でかじって食べることができていたという。今年6月には静岡県で11カ月の男児が詰まらせたが、命に別条はなかった。 パンは、カネ増製菓(大阪府河内長野市)が製造。センターによると、サイズは一口大(縦約3センチ、横約3・5センチ、厚さ約2センチ)。類似品より水分量が少なく唾液が染みこんでも崩れにくかったという。 同社は、対象月齢を10カ月ごろとしていたが、死亡事故を受け、今年2月から「1歳頃からご利用いただけますが、月齢はあくまで目安」などとパッケージに記載している。同社社長は「お子さんが1個丸ごと食べることは想定していなかった。申し訳ない」と話しており、来年1月以降、パンを軟らかくし、口の中に丸ごと入らないよう大きくするという。 また、センターは会見で、事故防止のために業界に働きかけることを消費者庁に求めた。ただ、食品の形状などに関する乳幼児向けの国の基準はなく、センターの担当者は「のどに詰まる要因には食べる人の発達具合も関係しているので、食品の基準だけで危険性は判断できない」と述べた。 子どもの事故に詳しいNPO法人「Safe Kids Japan」の山中龍宏理事長(小児科医)は、基準がない理由に、データの蓄積不足を挙げる。「どんな硬さ・大きさ・粘着性・崩れやすさなら事故が起きやすいのかのデータを事故が起きる度に取って、社会で蓄積していく仕組みが必要。知見が積み上がれば基準も作りやすくなる」と指摘する。 過去に「こんにゃく入りゼリー」でも同様の議論 食品の窒息事故を巡っては… この記事は会員記事です。残り564文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 【10/25まで】スタンダードコース(月額1,980円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
和歌山の菜園レストランに二つ星、今年の京都・大阪ミシュラン発表
日本ミシュランタイヤは19日、飲食店などを星の数で評価する「ミシュランガイド京都・大阪+和歌山2022」を発表した。 総掲載数は500店、最高ランクの三つ星に新規はなく京都6店、大阪3店だった。二つ星は京都が19店、大阪が11店で、大阪市北区の天ぷら店「ぬま田」は初めての二つ星の仲間入りをした。手頃な価格で満足を得られる店への評価に、動物性の材料を使わない京都市中京区のラーメン店「Vegan Ramen UZU」が加わるなど、時代も反映している。 昨年に続くコロナ禍でのガイドの発表となった。須藤元代表取締役社長はオンラインによる会見で「営業時間の変更などで調査員の日程調整は要したが、店に足を運んで必要な評価を終えることができた」。厳しい状況下においても飲食店がたゆまぬ努力を続けていることへの敬意とエールをガイドには込めたという。 ガイドは毎年更新する東京や京都・大阪版とは別に、地方都市の評価にも取り組むが、今回は和歌山が対象となった。掲載店舗は85店で最高は二つ星の2店。そのひとつ岩出市の「ヴィラ アイーダ」は、隣接する菜園で育てた季節の野菜を使うことでも知られる。レストランでの持続可能な取り組みに対する指標「グリーンスター」の評価を得た。ガイドの発売は22日。(編集委員・長沢美津子) ●ミシュランガイド京都・大阪+和歌山2022 掲載されたレストランは? 【星のついた店の数】 三つ星 京都9店、大阪6店 二つ星 京都19店、大阪11店、和歌山2店 一つ星 京都83店、大阪82店、和歌山6店 【ガイド初版の09年から三つ星を維持している店】 瓢亭(京都市左京区) 菊乃井本店(京都市東山区) 【新たに二つ星になった店】 ぬま田(大阪市北区) ヴィラ アイーダ(和歌山県岩出市) 鮨 義心(和歌山市) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル