新潟県上越市は、同じ名前の新幹線が止まらない街です。有名な観光地があるわけでもなく知名度はいま一つですが、誇れるキャッチフレーズがあります。それは「日本のスキーが始まった地」なのです。 ◇ この国のスキーの始まりを知るにはここしかない。新潟県上越市の「日本スキー発祥記念館」。入館すると、軍服をまとった人物像が迎えてくれる。テオドール・エドラー・フォン・レルヒ少佐。上越では今も親しまれる「レルヒさん」だ。 拡大する日本スキー発祥記念館=上越市大貫2丁目 「レルヒさんによって、高田にスキー文化が花開きました」。解説をお願いした市立歴史博物館の学芸員、荒川将さん(40)がにこやかに言った。 まず歴史を振り返ろう。オーストリア・ハンガリー帝国の軍人だったレルヒさんが来日したのは1910(明治43)年11月。04~05年の日露戦争で大国ロシアを破った日本陸軍の調査が目的だった。なのに、なぜか、ふた組のスキー板を携えていた。荒川さんは「日本の雪を滑ってみたかったのかもしれませんね」と話す。 拡大するレルヒさん(前列左)によるスキー講習会の様子=日本スキー博物館(長野県野沢温泉村)提供 レルヒさんが「伝道師」になるには二つの幸運が重なった。一つは配属先が豪雪地帯の旧高田町(後に旧高田市、現上越市)にあった陸軍13師団だったこと。もう一つは師団長が「プロペラひげ」で知られる長岡外史(がいし)(1856~1933)だったことだ。 拡大する日本スキー発祥記念館にある長岡外史の頭像。いかめしい「プロペラひげ」がユーモラスにも見える=上越市大貫2丁目 欧州留学の経験からスキーに理解のあった長岡の下、レルヒさんが13師団歩兵58連隊の将校14人に1本杖のスキーを指導したのは11年1月12日。この日が「日本スキー発祥の日」とされている。 拡大する長岡外史が建てた旧師団長官舎。門を入って右側に長岡の胸像がある=上越市大町2丁目 だが、この日の講習会場は兵営の庭。今は市立城西(じょうせい)中学校がある平地だ。将校たちは斜面を滑っていなかった。「スキーの着け方などを教わったのです」と荒川さん。発祥の日とは「日本人がスキーに触れた日」なのだ。ちなみに将校たちが「大日本スキー発祥之(の)地」の石碑がある金谷山を滑ったのはその2日後の14日だった。だけど……。 拡大するレルヒさんがスキーの着け方を教えた場所は市立城西中学校になっている。一角に「メテレスキー(スキーをはきなさい)の地」と書かれた石碑と案内板が立っている=昨年12月23日、上越市南新町 「発祥の地」でなく「伝来の地」なのか インターネットのグーグルで「スキー発祥の地」と検索するとギョッとする見出しが上位に出てくる。 「〈提言〉上越は日本スキー『発祥の地』じゃないよ」。ネットニュースサイト「上越タウンジャーナル」の10年前の記事だ。 記事は言う。「スキーとスキー… 【1/25まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
国内のコロナ感染者、30万人超え 3週間で10万人増
国内で確認された新型コロナウイルスの感染者(大型クルーズ船の乗客らを含む)が13日、累計で30万人を超えた。昨年12月下旬からの3週間余りで新たに10万人の感染が確認されており、感染者の増加ペースがいっそう加速している。 全国の自治体や厚生労働省の発表を集計した。国内で初めて感染者が確認されたのは昨年1月15日で、9カ月半後の10月29日に累計で10万人を超えた。20万人を超えたのは12月20日で、10万人増えるのにかかった日数は52日だった。今年に入ってからは1日あたりの新規感染者が7千人を超える日が続くなど、感染者数の急増が続いている。 都道府県別でみると、東京都の感染者が8万人近くに上り、全国で最多。大阪府で3万5千人、神奈川県で3万人近くに上るほか、愛知、埼玉、北海道、千葉、兵庫、福岡の各道県でも1万人を超えている。政府は2度目の緊急事態宣言を11都府県に拡大する方針だが、感染拡大に歯止めがかかる見通しは立っていない。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
県外の高校との試合や合同練習、禁止に 和歌山県が通知
和歌山県教育委員会は12日、県立学校の各校長に対し、部活動で県内外の高校との練習試合や合同練習を禁止するよう通知した。新型コロナウイルス感染拡大を受けたもの。県大会についても中止や延期にできないか、県高校体育連盟と協議しているという。 和歌山市の県自治会館で開かれた定例の県立学校長会の中で通知した。県教委によると、県内も含めて感染者数が増加傾向にあり、部活動で感染したと見られる事例も複数確認されたことから決めたという。運動部、文化部を問わず、県外の学校との練習試合や合同練習は禁止に。県内の学校同士についても原則禁止とし、やむを得ない場合は県教委と協議するよう求めた。 また、開催中や近く開催予定の県大会については、近畿大会など上位の大会につながらないものは中止や延期にできないか、県高校体育連盟の各競技専門部と協議しているという。12日時点で、バレーボール、サッカー、硬式テニス、ホッケーの中止・延期が検討されているという。 練習試合や合同練習の禁止が解かれる時期や、県大会実施の方針については、今後の感染状況を踏まえて随時判断するとしている。(滝沢貴大) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
鳥取・江府で住宅全焼 夫婦が行方不明、息子も重傷
鳥取県江府(こうふ)町佐川で12日午後8時45分ごろ、無職上口勝茂さん(83)方付近から出火、上口さん宅の木造2階建て住宅約150平方メートルが全焼し、隣の木造2階建て住宅約300平方メートルもほぼ全焼した。上口さんと、80歳とみられる妻善江さんの行方がわからなくなっている。息子の泰文さん(56)が顔にやけどを負い、米子市内の病院に搬送された。地元の消防によると、重傷という。 県警黒坂署によると、上口さんは妻と息子の3人暮らし。隣家で一人暮らしをしていた高齢女性は避難した。現場は米子自動車道江府IC近くの集落の一角。消防車など11台が出動して消火作業にあたり、約1時間50分後に鎮火した。(石川和彦) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
登山道の整備、コロナ禍の壁 担い手の山小屋が経営難
登山の際に当たり前のように使っている登山道は、整備に多額の費用がかかるのをご存じだろうか。手作業が多く、実はほとんどを山小屋が担っている。だが、その多くが新型コロナウイルス感染拡大のあおりで経営難に直面。「広告」で資金を集めたり県が整備に乗り出したりと、新たな試みが始まっている。 山小屋は宿泊や食事を担うだけでなく、登山道の整備や遭難者救助など安全登山を支える公益的な役割を果たしている。北アルプスや八ケ岳などの険しい山域は重機が入れず、登山道整備は山小屋の従業員らの手作業に頼ってきた。県の補助は案内板・標識などの資材費のみで、人件費は対象外だからだ。 コロナ禍は山小屋の経営も直撃した。例年は大型連休前後に開く県内の山小屋の多くが、7月中旬まで営業休止を継続。再開後も「3密」を避けるため、各小屋とも定員を大幅に減らした。北アルプス南部の山小屋でつくる「北アルプス山小屋友交会」によると、宿泊客は平均で例年の3割まで落ち込んだ。 こうなっては山小屋は登山道ま… 【1/25まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「杵屋」の運営会社、違法な長時間労働させた疑いで送検
大阪労働局は12日、従業員に違法な時間外労働をさせたとして、「杵屋」「そじ坊」などの飲食店を全国で展開する運営会社「グルメ杵屋レストラン」(大阪市住之江区)を労働基準法違反の疑いで大阪地検に書類送検し、発表した。 大阪労働局の「過重労働撲滅特別対策班(かとく)」によると、同社は2019年4月1日から同12月31日の間、大阪市内の5店舗で、正社員やアルバイト社員の男女12人に違法な長時間労働をさせた疑いがある。労使で定めた時間外労働の上限は1カ月あたり45~75時間だったが、最長で110・5時間の時間外労働をさせていたという。 親会社の「グルメ杵屋」(同)は取材に、「現在は改善している」としている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
20日から終電繰り上げで調整 JRなど首都圏鉄道各社
JR東日本など首都圏の鉄道各社が20日から終電時刻を繰り上げる方向で調整していることがわかった。最大で30分程度の繰り上げ幅を検討している。 新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言が出された東京と埼玉、千葉、神奈川の4都県が、人出を抑制するためなどとして、繰り上げの実施時期を前倒しするよう鉄道各社に求めていた。 JR東や首都圏の私鉄各社は今春のダイヤ改定で、終電時刻を最大で30分程度繰り上げる方針だが、今回の繰り上げはダイヤ改定の前倒しという形では行わず、深夜時間帯の運休などで対応する見通し。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
スタバ常連客が貼った付箋 コロナ休業、店員からの返事
2020年11月25日から12月3日までの9日間、あるスターバックスの店舗は一時休業した。 パートナー(従業員)が新型コロナウイルスに感染したためだ。 営業中に知らせを受けたストアマネージャー・安野史朗さん(47)は、すぐに店を閉める準備を始めた。 入り口のガラス扉には「店舗休業のお知らせ」を貼り出した。 「お客様と従業員の安全確保を最優先とするため、一時休業させていただきます。店舗については十分に注意して消毒を実施し、安全性が確保できましたら、営業を再開いたします」 休業5日目、ドアに付箋が 休業中も安野さんは、1人だけ店舗に出勤した。 保健所や本社とのやりとり、パートナーへの連絡、シフト調整など、やることはたくさんあった。 忙しい一方で、いつもならにぎやかな職場に1人だけでいると心細かった。 休業5日目の11月29日。この日は休みだったが、1通のメッセージが届いた。 他の店舗のパートナーからで、通勤途中に店の前を通った際、気づいたことがあるという。 「ドアにお客様からのメッセージがありました。朝から感動して泣きそうになったので写真を送ります。いろいろ大変かと思いますが、再開を待ってます」 翌朝、店舗に行ってみると「店舗休業のお知らせ」の近くに、付箋(ふせん)が2枚貼り付けられていた。 そのうち1枚にはこう書かれていた。 「いつも2人で来店しているも… 【1/25まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「調教師から暴行」中央競馬の大塚海渡騎手側が被害届
中央競馬の大塚海渡騎手(20)の父親は12日、大塚騎手が師弟関係にあった調教師から暴行を受けたとして茨城県警稲敷署に被害届を出し、5日に受理されたことを明らかにした。同騎手は民事訴訟も起こしている。 訴えによると、暴行は数年にわたり、2019年12月には頭部を殴打された。この時、大塚騎手は頭部に外傷を負っていたという。大塚騎手は19年3月にデビュー。落馬負傷のため20年1月のレースを最後に休養している。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
氷上でスマホ撮影しようと…高校生ら池に落ち、1人死亡
12日午後3時ごろ、埼玉県飯能市小岩井のゴルフ場「飯能くすの樹カントリー倶楽部」に隣接する自由の森学園中学・高校の生徒から、「池で遊んでいたら張っていた氷が割れて池の中に沈んだ」と119番通報があった。 飯能署などによると、午後4時25分ごろ、駆けつけた消防隊員らが場内の調整池の底で心肺停止状態の同高校1年の男子生徒(15)=同県秩父市=を発見。搬送先の病院で死亡が確認された。 男子生徒は同校生徒9人と場内に入り、スマートフォンで写真を撮影しようと縁から3~4メートルの池の上に数人で進んだところ、氷が割れたという。他の生徒は自力で岸に上がったり、岸にいる生徒に引き揚げられたりしてけがはなかった。 池は縦横20メートルほどで水深約2・5メートル。男子生徒の発見当時の水温は2度、気温は3度だったという。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル